+ ユイット
<基本データ>
PC名:ユイット
PL名:灘
コード名:ロビンフッド?
スタイルクラス:ブレイカー
レイヤークラス:リベレーター
ワークス:フリーランス→HLC

<ライフパス>
出自:無垢
経験:虜囚
動機:覚醒/世界を知る
邂逅:古き主/■■■■■
コアの位置:目
コードへの感情:割り切り

<自由記述欄>
身長168cm、15歳(見た目)
白い髪に紅い瞳を持つ、自称ロビンフッドのリベレーター。眼にアイソレイトコアが埋め込まれているため、アルケオンに干渉する際は右目が青く光る。

常時フード(付きのマント)を身につけていて表情が伺いにくいものの、至って友好的で明るい少年である。
しかしながら、人間の文化や感情に疎いこともあり、無神経なことを無意識に言ってしまうことも。
コード所持者(もしくは物)はそのコード名で呼ぶが、ほかの存在……コードをもたない一般人などの見分けがあまりつかない。「人間さん」としか呼ばない。悪気はない、はず。

動物の言葉がなんとなく分かるらしい。

「はじめまして!俺、ユイットっていいます。あ、ロビンとかでもいいですよ」

+ ???
PC名:ユイット バルバトス
PL名:灘
コード名:ロビンフッド? バルバトス
スタイルクラス:ブレイカー
レイヤークラス:リベレーター
ワークス:フリーランス

「黙ってて悪かったよ。俺はバルバトス、悪魔なんだ」

その正体は悪魔「バルバトス」のリベレーター。フードで隠した頭からは大きな黒い角が生えている。

悪魔として在る彼の本来の性格は、「現実主義」「損得勘定により行動する」と言ったところで、ユイットとして見せていた楽観的で明るい性格はなりを潜めている。

悪魔といえども人類に仇なすつもりは在らず、むしろ人類に対しては毛ほどしか興味がない。悪魔である事を隠していたのも、以前囚われたシェルター(詳細は シエル・トロワ・フォレスティエ の項を参照)内の人々がエンフォーサー、殊更悪魔のコードを持つ者に恨みを持っており、彼らに殺されかけたためである。

現在は、天使ガブリエルのコードを持つシエル・トロワ・フォレスティエと共に行動し、彼女との"契約"を果たし続けるために、様々な任務を受けつつ各地を放浪している。
<参加回>
+ 夕焼色 千草
<基本データ>

illus.モナ (https://twitter.com/utinoko_trpg82


PC名:夕焼色 千草
PL名:れみす
コード名:人魚姫
スタイルクラス:サポーター
レイヤークラス:センチネル
ワークス:レギオン

<ライフパス>
出自:高貴な血筋
経験:交易者
動機:手段
邂逅:秘密(アル・カポネ)
コードフォルダの形態:インプリント
コードへの感情:反面教師

<自由記述欄>
「やあやあ、来ちゃった♪」
父は成り上がりの商人、母は上流階級の令嬢。代々商人をしていたが、父は一代で成り上がった商人であり、苦労も多かったため、娘には苦労をかけたくないと、淑女教育を施してきたが、娘は商人になりたかったため、レギオンに事務員として勤めながらお金を集めて家出、独立して商会を始めた。長らく卸売業社のようなことをやっていたが、その時のつてからとある商会の社長代理となる。自由奔放な性格で現在でも自身の足で契約を取り付けに行くこともあり、社長代理代理というよくわからないポジションの人が実務を担当していることが多い。最近は実績もあり親も干渉してくることがなくなってきたが、結婚の催促をされるようになってきた。
+ 雑記
+ 概要
旧カンサイ地域の新進気鋭の企業「マモン商会」の元社長(正確には前社長代理)。自身のことを「シャッチョさん」と称し、のらりくらりと様々な事件の現場に居合わせる。23歳、158cm、47kg、スリーサイズは上から80-60-80。
+ 別PCとの関係
猫目笑一:夏フェスにまつわる事件で色々助けられて惚れた。べ、別にチョロくないし!
+ Q&A
Q.誕生日を祝わせろ、いつだ?!
A.あーいつだったかなぁ、忘れちゃったよ。祝われなくなって久しいからね。(設定的には勤労感謝の日です。勤労や収穫を祝う日だということで自分が個人的に祝われることに慣れないため一部の人にしか言っていませんが)
Q. じゃあシキさんの好きな食べ物と嫌いな食べ物なんですかー?
A.割となんでも食べるよ。んーあえてあげるなら串焼きとか?独立したての頃によく屋台でおまけしてもらっちゃってさ。嫌いなものはいくら。あのプニプニした感じがダメ。
+ 戦闘スタイル
戦闘スタイルは臨機応変。本人に言わせれば器用貧乏。前線を駆け回ることもあれば後方から支援を行うことも身を挺して仲間を守ることもある。とは言っても基本はソロでの活動を想定しており、「死なないこと」を重視した立ち回りをすることが多い。本人が言うには「なんだってするわけじゃないさ、何もできないのを誤魔化してるだけ。死ななきゃ次があるでしょ?」とのこと
+ いろいろ
そういえばこの人、すごくお酒に弱い。そのくせにやたら飲むので厄介。
恋愛能力がマイナスに振り切っている。デートのお誘いが長文業務連絡になる。
とりあえず自己紹介では「シャッチョさん」と呼んでほしいという。名前を聞かれると「シキさん」とでも呼んでほしいという。これは本名が珍しく、企業の社長ということもあり目立って行動が制約されることを避けるため。
使えるものはなんでも使うタイプなので、個人的な用事に仕事のつてを使うことにはためらいがない。
よく仕事を抜け出してフラフラしてる。どこにいってるかというとアイドルのライブとか。
キャライメージと会うのは魔法の鏡とかモーガンルフェイとかいっていたが全く違うコードになった。
PLの趣味でとりあえずなんでもできる感じになったが本当に器用貧乏なデータになってる。
+ コードフォルダの形態
インプリント型のメモリをカード型のリーダーで読み込む。インプリントの位置にはコードをイメージしたタトゥーがある。
+ コードへの感情
私は嫌いだな。自分が犠牲になれば良いって考え方は。自分が幸せになって人も幸せにする。だからまずはみんなで生きて帰る、それが重要だ。目標は世界全てを守ること、なーんて流石にそこまでは言わないけど手の届くものくらいは守り通したっていいだろう?キミたちは私のものなんだから、勝手に死ぬなんて許さないよ。

<登場回>
+ ユグドラシル
https://picrew.me/share?cd=j1PGISv4gn より)
<基本データ>
PC名:ユグドラシル
PL名:セツナ
コード名:ナーサリー・ライム(データ:名もなき語り手)
スタイルクラス:サポーター
レイヤークラス:センチネル
ワークス:天秤機関

<ライフパス>
出自:生存者
経験:放浪生活
動機:生誕
邂逅:刺激(「ミス・ウィドウ」)
コードフォルダの形態:インプリント
コードへの感情:妄執

<自由記述欄>
+ 半生
 一般家庭に産まれる。
 彼の生後半年にして、彼のいた集落を襲ったのは、疫病だった。未来ある子供達は隔離される。面倒を見る大人は、一人、また一人と減っていった。ある時、そこを通りかかったレイヤードは彼にレイヤードの素質がある事を見抜き、彼のみを攫った。……残された大人や子供は当然、死んでゆくわけだが。
 約五年間、彼はそのレイヤードと共に暮らすも、レイヤードは彼に戦闘能力が無いと判断、彼を捨てた。その後、彼は貧民街で他の子供達と暮らしていた。自らの能力を知る事も無く。
 彼は異常なほど、視力、及び観察力に優れていた。例えば、僅かな筋肉の収縮から、相手の次の行動を読む。例えば、瞬きや瞳孔の様子から、相手の感情を読む。これは貧民街における処世術の様なものであった。実際に、彼は貧民街のボス格である男性に気に入られていた。しかし、それをよく思わない者も当然、いる訳である。ある時、そういった者達は結託し、彼を襲った。そうして、気に入られる原因となった彼の両眼を抉ろうとしたが、失敗に終わる。彼がコードを発現させたのだ。
 彼の左肩に、真っ黒なヘドロの様なナニカが乗る。
 ナニカは、酷く澄み切った美しい声で、歌った。
 襲撃者達は彼を、そしてナニカを恐れて逃亡していく。

 そうして、彼は知った。
 自身と自身の眼が、他者の運命を狂わせる事を。
 そうして、彼は喪った。
 「痛み」という、感覚を。

 彼は貧民街から去り、一時的にHLCへと身を置いて生活の糧を得ていた。そんなある日、彼は「天秤機関」の存在を知る。
 「そこに行けば、より多くの人生が『観られる』。より多くの事を『物語れる』んだね」
 事件以降、「観る」事、そして「傍観者である事」、こうじて「物語る事」に強い執着を覚えていた彼は、かくして天秤機関へと足を踏み入れる。その際に「ミス・ウィドウ」より譲り受けた義眼、そして視力を抑えるモノクル。双方を自分ではめて、笑う。

 彼は、今日も記憶する。
 他者の「物語」を。
 彼は、今日も求めている。
 喪った「痛み」を。

 「やあ、私は『ユグドラシル』。世界のあらゆるものを見詰める『世界樹』だ。気軽に『ユグ』と呼んでくれ。……そして、君の『痛み』を、見せて?」

+ 人間観
 見える。
 いつも。いつも、いつもいつもいつもいつも。
 目に映る世界は暗く淀んでいた。

 彼の「観る」力は確かに特異な能力ではあるが、超能力ではない。飽くまでも、対象の状態を細部まで余す事なく「見詰め、予測する」ものに過ぎないのだ。そして、彼はこの能力をコントロール出来ない。視力も思考力も、自ら下げられるものではないのである。
 誰もかれもが、絶望していた。見えるあらゆる過去は、黒い悪意やらなにやらに侵されていた。
 目を閉じる。
 当然、何も見えない。
 だから、眠る時だけは相対的に幸せだった。不幸を見なくても良いから。

 「痛い、痛いよ」
 「辛い、辛いよ」
 ……世界は、こんなにも残酷だ。

 彼にとって、人間とは。
 解。
 「不要なもの」
 それは、過去においても現在においても変わらない。
 今の彼にとっても、人間の価値は「愛するナーサリーへの、物語の供給源」としてのそれのみである。

 痛みの喪失。
 それは、彼の望んだ事でもあったのかもしれない。

+ ナーサリー・ライムへの想い
 彼は、ナーサリー・ライムの姿が見えない。いや、正確には、見ようとしない、という表現が正しいだろう。
 左目を失った事件を契機に発現したコード。そしてそのコードは、彼の頸の左側に刺青として宿っている。

 例えば、鏡を使えば。
 例えば、左を振り向けば。
 きっと、その姿を見る事も可能な筈だ。

 しかし、彼は無意識的にそういった事を避けている。
 ナーサリー・ライムの歌声は、吹き溜まりの様な彼の世界に清水として降り注いだ。もしもその姿を見てしまえば。

 清水は、汚泥となり果てる。

 だから彼は、その姿を見ない。
 だから彼は、ナーサリー・ライムに固執する。

 「愛しい女(ひと)。どうか、今日も歌って」

 そうして彼は、モノクルをかける。
 おぞましい日常から、ほんのひと時、逃れる為に。
 そうして彼は、モノクルを外す。
 おぞましい日常に、彼女に捧げる物語を見出す為に。

 ごめんね、ナーサリー。
 君は、私が世界から逃れる為の手段に過ぎないんだ。
 ……なんて妄信的で、自己中心的な想い。
 しかし、これも愛のカタチ。

 無論、彼はこんな事に気が付いてはいない。
 指摘にも、意味は無い。
 彼にとっては、彼自身が全てなのだから。


<参加回>

<参加回(その他)>
+ 結月 終夜
<基本データ>
PC名:結月 終夜
PL名:ユウネコ
コード名: マッチ売りの少女
スタイルクラス:ブレイカー
レイヤークラス:ミスト
ワークス:フリーランス

<ライフパス>
出自:アンダーグラウンド
経験:死
動機:復讐→憧れ/正義
邂逅:苦手な人
コードフォルダの形態:マッチ箱
コードへの感情:同一視

<自由記述欄>
年齢:14歳 性別:男
身長:156cm 体重:50くらい

白髪金目、右目を眼帯で隠している少年。
基本的にいつも笑顔で、へりくだった態度で接してくる。三下っぽい、性根が雑魚そう。

現在はマカーオーンのアジトに転がり込んだ形になっている。レギオンへの所属については検討中。
出自に関して
結月の本来の出自は公式のシェルターである。両親はレイヤードでは無かったもののレイヤードを大変尊敬し好意的に接していた。

シェルターは10年ほど前に壊滅し、結月の実の両親については安否不明。
経験に関して

動機に関して
結月は自分たちを救わないレイヤード達が嫌いだ。力があって、自分よりずっと強い大人達が、自分達を救ってくれない事が許せない。(本当は誰よりもレイヤードのような正義の味方、みたいなのには憧れがある。憧れがあったからこそ救われない現実に憤慨している。)
ちなみにエンフォーサーに関してはそもそもお前らさえいなければこんな事にはなってなかった。という事でとても嫌い、大嫌い。(リベレーターであろうがあんまり関係ない。嫌いなものは嫌い)



11話後
「母」はもういない、自分の手で殺したから。
そして考える、自分の怒りや憎しみは、本当に自分のものなのか。
きっとこれから先、もっとたくさんのエンフォーサーやリベレーター、そしてレイヤードに出会うだろう。だからこそ、自分の心は自分で決めるべきだ。俺には、それを悩むだけの自由が与えられたんだから。

18話後
僕の憧れるような、カッコよくて、とても強いヒーロー達に出会った。とても優しくて、とてもまっすぐな人達だった。そして、僕も、誰かにとってのヒーローだって、言ってもらえた。せせりお姉ちゃんはきっと、嘘なんて言わない人だ。だからあの言葉はお姉ちゃんにとっての真実だ。
それなら、それなら僕も……。

???
あのね、マッチ売り。僕は絶対君の味方でいる、絶対君を手放さない。約束する。
だからどうか、君も、ずっと僕の味方でいてほしい。

これは、いつかの約束の話。彼の語る理想の始まり。

━━━━━━━━
夢を見る、普段はろくな夢を見ないけど。今日は運が良いみたいだ。
立ち並ぶ家々の間、狭い路地にとある少女の姿を見つけた。駆け寄ってそのまま隣に座り込んで話し始める、この夢を見れた時はいつもこうしてる。
「あのね、マッチ売り。今日はね、色んなことがあったんだ。嫌な奴にも会ったけど、友達も出来たしみんなとっても強かった。あとすっごいカッコよかった!…だから俺もさ、頑張ってみたいって思ったんだ。」
マッチ売りは何かしら言ってくれてるみたいだけどいつも不鮮明で聞き取れない。夢だし仕方がないとは思ってるけど、ちょっとさみしい。でも笑ってはくれたみたいで良かったかな。
「このまま、弱いままでいたいなんて、言ってる訳にはいかないって。そう思ったから、だから、俺のために力を貸してほしいんだ。」
夜はまだ明けない、夢はまだ覚めない、まだ話したい事もたくさんある。だけどこの事はなるべく早く話しておきたかった。俺はこれから、君の力でたくさんの人を傷つけるかもしれない。許してとは言わないけど、どうか俺の仲間が歩み続けるその道の最後までを照らしていたい。まだ、立ち止まる訳にはいかないから。

隣の彼女は多分、笑ってくれていた。はずだ。
<参加回>

<参加回(その他)>
+ 岼苑 薫

(絵、まち)
<基本データ>
PC名:岼苑 薫(ゆりぞの ゆき)
PL名:クロエ
コード名:木蘭
スタイルクラス:ブレイカー
レイヤークラス:アーキテクト
ワークス:四季財団

<ライフパス>
出自:一般家庭(クレイドル)
経験:犠牲者
動機:復習
邂逅:殺意/ガイウス・ユリウス・カエサル
コードフォルダの形態:アーキテクトレイヤー
コードへの感情:憧れ

<自由記述欄>
+ アーキテクトレイヤーになるまでの話
どこにでもあるような会社で受付や電話番をしていた。
レイヤードになれるほど適性があったわけでもなく、レイヤードになりたい意志もなかったためつまらない日々を過ごしていた。
しかし、仕事をこなせないと怒られ、たとえできたとしてもその程度と蔑まれ心をすり減らす毎日を送っていた。
起き上がるのも辛くなっていたある日、会社に行くのをやめた。
そして限界を超えたその心と身体で最後の外出をするために出かけた。
辿り着いた先は今にも崩れそうな崖と波打つ海。
水面なんてものは見えない。
崖が崩れるのを待つように、自分で死ねないことを懺悔するようにただ静かに座っていた。
ガッ、という物音の後に自分の体が傾くのを感じた。あっけない最後だったなぁ、ただそう思い目を閉じた。
次に目が覚めると知らない人の家にいた。
どうやら私に最後はまだ来なかったらしい。
寝ぼけ眼で当たりを見回すとひどく片付いた部屋の中にいることに気がついた。
「気がついた?」そう声をかけられ、そちらを見る。
私に飲み物が入ったコップを差し出してきた。
それは暖かいココアだった。
身体の芯から温まって、そして私はあの人にこう尋ねた。
「どうして私を助けたんですか…」

あの人はどこか寂しそうな顔をしていたけれどこんな私を迎え入れてくれた。特になにができるわけでもない私に居場所をくれた。
新しい仕事場もやることは多くて大変だったけれど、死んだ目をしてやっていた前の職場と比べたら天国のようだった。
本当はこの部署にはレイヤードしかいないみたいだけど、裏技って先輩はいってたかな…何かしてたみたい、詳しくは知らないけどね。
それから数ヶ月くらいその部署で仕事をしていた。このままの日々が続けばよかったな、と今でも思っている。
ある日の任務以降先輩の顔を見れる日は来なかった。
亡骸すらこの目に収めることも出来ずに蹲って、声が枯れても泣き止むこともできなくて、ただ悲しくて、辛くて、周りの声ももう耳に入らなくて…そこから何日経ったのかもう分からなくなるほど私は憔悴しきっていた。

少し落ち着いてからまた会社に向かうと言い渡されたのは無慈悲にも異動命令だった。
「忘れてたなぁ、私は先輩のおかげでここにいられるんだから先輩がいなくなっちゃったら居場所も無くなっちゃうよね…」
「でも、嫌だよ…
先輩との思い出も消えちゃいそうで、そんなの、やだよ…」
「どうしたらいいんだろ、この場所しか私にはなかったのに。」

目眩がしそうな状況の中で私の携帯に1つの連絡が来た。
『あの人の遺品が見つかった。会議室で少しあなたに話がしたい。』
そんな連絡が同じ部署の人からやってきた。
我も忘れて私は言われた場所へ向かっていた。
その場所にたどり着くと、いつも見慣れた同僚たちがそこにいた。全員バツが悪そうに私の方を見た。

「遺品が見つかった、というのは本当ですか…」
「あぁ、見つかった。」
「とこで…」
「すまない、それは話すことが出来ないそうだ。僕たちも知らされていない。」
「そうですか。それで見つかったのは、その鉈だけなんでしょうか。」
「あぁ、これだけだったそうだ。それについて少しあなたにしなければならない話がある、聞いてくれるかい?」
「はい…」
「この鉈は麗薙というアーキテクトレイヤーだ、というのは知ってたかな。」
「ええと、前に話を聞いたことはありますがアーキテクトレイヤーというのはどういうものなんでしょうか…」

そこから私は人工的にレイヤードになる方法や、それに対して必要となるアーキテクトレイヤーについての話を一通り聞くことになった。でもそんな説明はどうでもよくて、最後に説明してくれたことしか頭に残らなかった。
同僚の人が説明してくれた話によると、私は偶然にも先輩と同じコードに適合していて、アーキテクトになるための手術さえ受ければあの鉈を使える、という話だった。
むしろそのような適性が私にあったからこそ、今まであの職場で私が働くことに対して咎められることがなかった。幸か不幸かわからないけど、私は先輩の後を受け継げる手札だった。
同僚の人は絶対にアーキテクトにならなきゃいけない、とは私には言わなかった。嫌なら断ってもいい、と話してくれた。

『コードホルダーを持つようなレイヤードになれるほど適性があったわけじゃなかった。でも無理をすればレイヤードになることができてしまうほどには適性があった。』

そして現実は残酷で、私がアーキテクトとなる道を選ぶのであればあの場所で働き続けることができるという事実は揺るがなかった。残りたければ、先輩との場所を奪われたくなければ、あの武器を手に取るしかない。
それに他の人に先輩の大事な武器が取られてしまうくらいなら私が死ぬその時まで持っていたい。

私が答えを決めるまでにそれほど時間は掛からなかった。
先輩がただの人助けで私のことをあの日助けてくれたのか、それとも元々私の適性を知っており偶然を装ってあの家に住まわせてくれたのか、もう考えても答えがわかることはない。

今日、新たなアーキテクトレイヤードが1人増えた。



<参加回>
+ 四方木 絡斗

Illustrated by まちさん
<基本データ>
PC名:四方木絡斗[よもぎ・らくと]
PL名:田中山
コード名:レッドキャップ
スタイルクラス:ブレイカー
レイヤークラス:マージ
ワークス:HLC

<ライフパス>
出自:生存者
経験:賞金稼ぎ
動機:ビジネス
邂逅:マリーナ・アレンスカヤ
コードフォルダの形態:武器
コードへの感情:同一視

<キャラクターシート>
四方木絡斗

<自由記述欄>

レッドキャップという妖精を知ってるか?
アンシーリーコートの一種。『悪鬼』とさえ訳されるそれは、きわめて危険なグレートブリテン産の怪異だ。
不気味に伸びた髪に、真っ赤な眼。彼の被っている帽子も同じく赤く、その染料は犠牲者の血であるらしい。ああ、そうとも。彼は人を殺す――その手に携えた斧で。
さて、すると気になるのは『なぜ?』だ。なぜ彼は人を斬り、その中身でもって衣服を彩ろうとするのか? これには二つの説がある。一つは、単に惨殺が趣味であり、赤色こそが彼の快楽であるからという説。もう一つは、彼には呪いがかけられていて、帽子を常に血で満たし続けなければ、河童よろしく死んでしまうからという説。

いやしかし、そのどちらでもないというのが俺の持論でな。


年齢:18歳 性別:男
身長:182cm
好きなもの:焼き鯖、音楽(プログレッシブ・ロック)
嫌いなもの:讃美歌、風邪
設定:
HLC所属の賞金稼ぎ。ムサシ・クレイドル以北、12番シェルターを故郷とする。これは正確な表現ではない。というのも、そのシェルターは2120年時点で存在しないからだ。
三年前――レンガ造りの壁を打ち壊し、住居と住民とを踏み拉いていった連中のことを、四方木ははっきりと覚えている。『マザー・テレサの子供たち』。人殺しを主目的とする、文字通りの悪魔の申し子。
年端もいかぬ数人の男女によって日常は徹底的に破壊され、彼は唯一の生き残りとなった。そう、生き残ったのだ。停めてあった『マシンホース』に乗り込み、四方木は命からがら逃げだすことに成功した。そのヴィークルこそはレガリア『三成』であり、逃走以来、生活を共にしたりしなかったりしている(詳しくは『三成』の自由記述欄参照)。

身寄りを失った彼は、偶然拾った『ハンターズブック』から手ごろな賞金首を洗い出しては狩り、その懸賞金で糊口をしのいでいた。そういう生き方を選んだ人間が、やがて『HLC』と巡り合い、所属するのはよくある話だ。ある程度安定した生活を手に入れた四方木。手に余り始めた賞金の新たな使い道は、推しに貢ぐことであった。
とはいっても、アイドルにではなく。知り合った特定の人間に、だ。賞金稼ぎは孤独な稼業ではない。レギオンなど他組織と共同で戦いに臨むことも、むろんのことある。そうして戦線を共にする中で、『高く潔い志を持ち』『しかしそれを達することが困難な状況にある』存在に出会うたび、彼の推しは増えることとなる。
四方木の眼鏡に適った人間には一枚のメモが渡される。そこに書かれた電話番号は、正当な目的さえあれば多少の資金を調達できる魔法の呪文である。それに助けられ願いを叶えた人間も、もしかしたら――いや、

こんなんじゃまだ足りないだろ。

もっと金が必要だ。うっかり、誰かを救ってしまえるくらいに、少なくともその手伝いは出来るくらいに。
そしたら、罪滅ぼしにはなるんじゃないか。あのとき救えず、置き去りにしたシェルターの仲間と――洗脳にかけられ、人殺しの咎を負わされた子供たちへの。
誰かの渇きを癒せる水が欲しい。俺が血に染まる理由は、それで十分だ。

<参加回>

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最終更新:2022年03月16日 09:09