開催日時:2020年12月26日(土) 10時〜18時
開催形式:オンライン/ボイス(Discord+ココフォリア)
GM:Y武
プレイヤー:4名(ラガドーン新入生優先)
レギュレーション
- キャラメイク:
公式サイト
に掲載されたサンプルPCから選択
- 国ルール:使用せず
- マスコン:PCは全員「カウント不要のレベル1の部隊」を所持
- 参加方法:こちらの
Google Forms
から投稿
※グランクレストRPGのことを知らない方は、上記の公式サイトの一番下にある「コアルール」の中の
第四章:ワールドセクション
を御参照下さい。
今回予告
幻想詩連合の盟主国であるハルーシアの東岸の港町ジェラールにて、連合諸国の要人達を招いた上での小規模な国際会議が開催されることになった。芸術文化を重んじるハルーシアの国主アレクシスは、その会議の前夜祭にて来訪者達をもてなすために、同国随一の管弦楽団を現地へと派遣したのだが、到着の期日になってもまだ彼等はジェラールに姿を見せない。果たして、彼等は何処へ消えてしまったのか? そして、国際会議は無事に開催することが出来るのであろうか?
2020年末連続単発セッション「港町コンチェルト」第1話
「南のロンド」
混沌を収め、聖印に至れ!
個別ハンドアウト
プレイヤー希望の人は、以下のPC①〜④の設定の中から一つを選んで、その設定に基づいてPC(プレイヤーキャラクター)を作ってもらいます。色々と専門用語が多くて分かりにくいとは思いますが、ざっくり言えば、以下の通りです。
- PC①:港町の領主
- PC②:港町の文官
- PC③:港町の武官
- PC④:異世界から来た何か
PC① 推奨クラス:君主(ロード)
キミは、港町ジェラールの領主である。爵位は騎士。今回の国際会議には、キミの母方の叔父にあたるラマン提督がハルーシア(地球におけるスペインに相当する地域)代表として出席する予定であり、彼が艦長を務める巨大軍艦「金剛不壊(こんごうふえ)」が港に停泊している。
因縁:ラマン・アルト(キャヴァリアー/男性/27歳) 推奨感情 メイン:親近感/サブ:任意
幻想詩連合の盟主国ハルーシアの軍人。元来は芸術文化を重んじる名門貴族家の出身だが、船乗りとしての才を見出されて、海軍の一員となった。隻眼故に強面な印象が強いが、公的な場では貴族らしく優雅に振る舞う。キミのことは「一族の未来を担う存在」として期待している。
PC② 推奨クラス:魔法師(メイジ)
キミは、この世界を統括するエーラム魔法師協会の一員であり、現在はPC①の契約魔法師を務めている。キミの出身国はダルタニア(地球におけるトルコに相当する地域)で、今回の国際会議に来訪予定のダルタニア使節団の警備隊長を務めているのは、キミの幼馴染のジーベンである。
因縁:ジーベン・ポルトス(セイバー/男性/22歳) 推奨感情 メイン:任意/サブ:友情
ダルタニア太守に仕える若き天才剣士。武人としての実力は国内でも五本の指に入ると言われ、遊撃師団「潮流戦線」を率いて世界各地を転戦している。キミは幼少期にエーラム魔法学校に留学したため、もう随分長い間会っていないが、幼い頃の彼は寡黙で真面目な少年であった。
PC③ 推奨クラス:邪紋使い(アーティスト)
キミは、PC①の側近の武官であり、ジェラールの沿岸警備隊の隊長を務めている。今回の国際会議に出席予定のハマーン(地球におけるギリシャ東部に相当する地域)使節団の護衛艦隊を率いるカエラには、以前、海上に出現した怪物を討伐するための戦いで助けてもらった恩義がある。
因縁:カエラ・ミゲル(アーチャー/女性/20歳) 推奨感情 メイン:感服/サブ:任意
ハマーン海軍内のカタパルト船団「第六投石船団」を率いる女提督。国主である女王エドキアの「お気に入り」の一人であり、愛人とも噂される。基本的には職務に忠実な軍人であり、指揮官としても狙撃手としても評価は高い。船上ではカタパルトを用いるが、陸戦の時は弓が主武器。
PC④ 推奨クラス:投影体(プロジェクション)
キミは、PC①に雇われた傭兵である。数年前にシスティナ(地球におけるシチリアに相当する地域)に投影され、その時に遭遇した海賊エイシスに助けられ、しばらくは彼の下で働いていた。今回の国際会議には、そのエイシスもシスティナ使節団の護衛として参加する予定である。
因縁:エイシス・ロッシーニ(メサイア/男性/23歳) 推奨感情 メイン:誠意/サブ:任意
システィナを支配するロッシーニ家の傍流の血を引く人物。システィナ近海における実質的な私掠船団である海賊団「ヴェント・アウレオ(黄金の風)」の首魁として、日頃は裏社会で投影装備の取引などに従事している。ロッシーニ本家とは協力関係だが、あまり仲は良くないらしい。
当日の参加PC
PC①:ベルナルド・リートン 20歳 男性 セイバー
PC②:ジャンヌ・ルノワール 26歳 女性 エレメンタラー
PC③:クーガー 10代後半 男性 アームズ
PC④:ナイン ?歳 男性 妖精(ケット・シー)
セッションの概要
エイシス率いる海賊団「ヴェント・アウレオ」と友好関係にある闇魔法師(時空魔法師)が、「ハルーシアの管弦楽団が港町ジェラールに到着すると、巨大な混沌災害が発生する」という予言を
エイシスに告げた。商業上の事情から、今の時点でこの地が被害を受けるのは望ましくないと
エイシスは判断したが、「闇魔法師からの予言」である以上、エーラムと繋がりのある君主達に対して、この情報を告げる訳にはいかない。
そこで、
エイシスは昔から縁のある暗黒大陸の港町カルタキアの領主ソフィアに相談を持ちかける(カルタキアは魔法が通じない土地であるが故に、ソフィアはエーラムとの繋がりが薄い)。彼女は自身の「特殊な聖印」の力を用いて、ジェラールへと向かっていた管弦楽団を、同地の近くに設置した「無限回廊空間」へと封じ込めることで、彼等の到着を阻止しようとするが、彼等の行方を探しに来た
ベルナルド達によって救出されてしまい、国際会議の前々日の夕方時点で、管弦楽団はジェラールに到着する。
この過程で、
エイシスがこの事件に関与している可能性を察した
ナインは、独自調査の結果、ジェラールに潜伏していた
エイシスとソフィアを発見し、彼等から真相を聞かされる。その上で、彼等に直接
ベルナルドのところに行って事情を話すように要請するが、その申し出は断られてしまう。ただ、彼等も混沌災害を阻止したいという思いは同じであるため、あくまで独自に影から行動しつつ、伝えるべき情報が見つかれば
ナインには伝える、と約束した。
その後、
ナインは
ベルナルドと
ジャンヌに「楽団員達の身辺調査」を提案し、彼等が楽団の泊まっている宿屋へと向かうと、クラリネット奏者の一人がいつのまにか宿から姿を消していた、という事実に直面する。宿屋を警備していた者達は「誰も宿から出て行く様子は見ていない」と証言しており、不審に思った三人は、そのクラリネット奏者の捜索へと向かうことにした。
一方、休眠中だった
クーガーは、夢の中で謎のクラリネットの音が響き渡り、微妙な不快感と共に目が覚める。まだ周囲にクラリネットの音が響く中、彼は警戒しながら外に出ると、部下の兵士達が夢遊病状態でどこかへ向かおうとしているのを発見する。
クーガーは力づくで彼等を止めて正気に戻すが、彼等は自分達が何をしようとしていたのか、全く記憶にない状態であった。
クーガーが彼等を率いてクラリネットの音がした方向へと向かうと、その途上で(同様にその音を聞きつけて同じ場所へ向かおうとしていた)
ベルナルド達と合流する。そして彼等が向かった先では、ダルタニア公使の泊まっている宿屋の前で、同国の護衛隊長である
ジーベンが、ハマーンの兵士達を斬り殺していた。
ジーベン曰く、彼等は公使の宿室を襲撃していたらしい。そこへ、ハマーンの護衛隊長である
カエラが駆けつけ、
ジーベンと一触即発の状態となるが、
クーガーが割って入った上で、
ジャンヌが
ジーベンを宥め、最終的に
ベルナルドが両者に対して「クラリネットの音で操られていた可能性」を指摘することで、ひとまず両者は武器を下ろす。
こうして、どうにか客人同士の衝突を回避させた
ベルナルド達は、改めてクラリネット奏者を探して港町全体に捜査網を展開させる。すると、港の方面から再びクラリネットの音色が響いてくるのが彼等の耳に届くが、それは先刻の音色よりも更に禍々しく、不気味な雰囲気を帯びた旋律であった。急いで彼等が港へと向かうと、そこでは停泊していたハルーシアの軍艦「金剛不壊」に対して「巨大な蟹の投影体」が襲いかかっており、その近くにはクラリネットを吹く男の姿もあった。
ベルナルド達は金剛不壊の甲板へと乗り込み、ハマーン兵達による援護射撃と、そして「通りすがり」を装ったソフィアと
エイシスの聖印による支援を受けた上で、どうにかその巨大蟹の討伐・浄化に成功する。その間に金剛不壊の艦長の
ラマンはクラリネット奏者の捕縛に成功し、
ベルナルド達に身柄を引き渡した。後に自白させたところによると、この男は大工房同盟との内通者であり、混沌を操る特殊な投影楽器を用いて、この機にダルタニアと連合諸国との間に亀裂を発生させるという密命を受けていたらしい。
こうして事件は無事に解決した。真相を聞かされた
カエラは「操られたのは部下達の心の弱さが原因」として
ジーベンに謝罪し、それに対して
ジーベンは自らの懐から金貨を取り出し、自分が殺した兵士達の家族に渡すように伝える。その上で、
カエラと
ジーベンは自分を止めてくれた
クーガーと
ジャンヌにそれぞれ感謝の意を伝え、
エイシスもまた密かに
ナインに礼を述べる一方で、ソフィアはいつの間にかこの地から姿を消していた。
そしてこの日の夜に開かれた前夜祭では、クラリネット奏者の代役として
ラマンが(
ベルナルドの助言に基づいて)仮面をつけた状態で壇上に上がり、本人曰く数年ぶりの演奏ながらも、見事に来客達の心を掴むことに成功し、翌日の国際会議も無事に開催されることになる。その後、
ラマン、
カエラ、
ジーベン、
エイシスの4人は、それぞれに立場を変えつつ、一年後にソフィアからの招聘に応じてカルタキアで再会することになるのだが、それはまた
別の物語
である。
最終更新:2020年12月28日 19:15