第229話:Double passes 作:◆PZxJVPJZ3g
最初の放送で互いに知り合いの名前が呼ばれなかったか確認した後、2人は朝食のパンとうまか棒を食べながら今後の方針について話し合っていた。
結果として、アリュセの方の知り合いを先に捜す事になったが、その間ずっとアリュセは子供扱いされていたのが気に入らなかったらしい。
ちなみにその時「子供扱いも何も、まんま子供じゃねえか」と出雲がそう言ったせいで、アリュセから股間に鋭い一撃をもらったのはまぁどうでもいい事である。
結果として、アリュセの方の知り合いを先に捜す事になったが、その間ずっとアリュセは子供扱いされていたのが気に入らなかったらしい。
ちなみにその時「子供扱いも何も、まんま子供じゃねえか」と出雲がそう言ったせいで、アリュセから股間に鋭い一撃をもらったのはまぁどうでもいい事である。
それはともかく、出雲はこれから何処に向かうべきか考えていた。正直に言えば、捜す手立てがない以上何処へ行っても一緒だと思った。
「なぁお嬢ちゃん、ちょっとこっちに来てくんねえか?」
出雲はアリュセを手招きして、こちらの方へ呼び戻したあと地図を見せてこう言った。
「お嬢ちゃんの知り合いのいそうな場所とか、わかんねぇか?」
アリュセはしばらく地図を眺めて、ある一点を指した。
出雲がその理由を尋ねるとアリュセは、「王子って盆栽が趣味だから、盆栽の有るところにいるんじゃないかと思いまして」と答えた。
正直、盆栽が趣味の王子様というのはどうなのかと出雲は思ったが、流石にもう一度股間に一撃をもらうのは嫌だったので口にはしなかった。
「それじゃ、そこに向かうか」
出雲がそう言ってから、2人はまた歩きはじめた。
「なぁお嬢ちゃん、ちょっとこっちに来てくんねえか?」
出雲はアリュセを手招きして、こちらの方へ呼び戻したあと地図を見せてこう言った。
「お嬢ちゃんの知り合いのいそうな場所とか、わかんねぇか?」
アリュセはしばらく地図を眺めて、ある一点を指した。
出雲がその理由を尋ねるとアリュセは、「王子って盆栽が趣味だから、盆栽の有るところにいるんじゃないかと思いまして」と答えた。
正直、盆栽が趣味の王子様というのはどうなのかと出雲は思ったが、流石にもう一度股間に一撃をもらうのは嫌だったので口にはしなかった。
「それじゃ、そこに向かうか」
出雲がそう言ってから、2人はまた歩きはじめた。
「さっきの人達、もうどっかに行ったみたい」
洞窟の影から2人を見ていた火乃香がシャーネにそう告げた。
洞窟内での一件のあと、互いに敵意がない事を確認した2人は洞窟内で一旦仮眠をとって、今後どうするかを考えていた。
その最中に外から声が聞こえてきたので、2人は洞窟の奥の方で隠れていたのだ。
洞窟の影から2人を見ていた火乃香がシャーネにそう告げた。
洞窟内での一件のあと、互いに敵意がない事を確認した2人は洞窟内で一旦仮眠をとって、今後どうするかを考えていた。
その最中に外から声が聞こえてきたので、2人は洞窟の奥の方で隠れていたのだ。
「それで、シャーネさんはどうするつもり?」
火乃香の問いかけに、シャーネは地図に記された海上遊園地を指し示す事で答える。
「そこに、さっきいってたクレアって人がいるの?」
シャーネは少し躊躇いながら頷いた。別に確証があっての事ではないので、そこにクレアがいるかどうかは保証できない。
ただ、こういうのは彼の趣味に合いそうだという理由だけで選んだに過ぎないのだ。
「ふぅーん……、じゃあとりあえずそこに行ってみよっか?」
その意見に、シャーネは驚きを隠せなかった。
この少女は何の躊躇いもなく自分を信用している。それがシャーネには不思議でならない。
このゲームは、他者を信用しない事を強要する。誰もが殺人者になりうるし、誰もが被害者になりうるこんな状況では、誰一人として信用なんてできない。
なのに彼女は自分を信用している。どうして……。
「なに、どうかした?」
火乃香がシャーネの顔を覗き込む。その顔には、ただシャーネを心配する様子だけが見えた。
「もしかして、あたしの知り合いを心配してる?」
そう言ってから、火乃香は笑いながらこう返した。
「だったら心配いらないよ。うちの知り合い連中は、みんなタフだからさ」
火乃香はシャーネの手を取って歩き出す。
「だからさ、早くクレアって人を捜さないとね」
そして彼女たちもまた、活動を再開した。
火乃香の問いかけに、シャーネは地図に記された海上遊園地を指し示す事で答える。
「そこに、さっきいってたクレアって人がいるの?」
シャーネは少し躊躇いながら頷いた。別に確証があっての事ではないので、そこにクレアがいるかどうかは保証できない。
ただ、こういうのは彼の趣味に合いそうだという理由だけで選んだに過ぎないのだ。
「ふぅーん……、じゃあとりあえずそこに行ってみよっか?」
その意見に、シャーネは驚きを隠せなかった。
この少女は何の躊躇いもなく自分を信用している。それがシャーネには不思議でならない。
このゲームは、他者を信用しない事を強要する。誰もが殺人者になりうるし、誰もが被害者になりうるこんな状況では、誰一人として信用なんてできない。
なのに彼女は自分を信用している。どうして……。
「なに、どうかした?」
火乃香がシャーネの顔を覗き込む。その顔には、ただシャーネを心配する様子だけが見えた。
「もしかして、あたしの知り合いを心配してる?」
そう言ってから、火乃香は笑いながらこう返した。
「だったら心配いらないよ。うちの知り合い連中は、みんなタフだからさ」
火乃香はシャーネの手を取って歩き出す。
「だからさ、早くクレアって人を捜さないとね」
そして彼女たちもまた、活動を再開した。
【H-5/海岸 /1日目・7:00】
【出雲・覚】
[状態]:左腕に銃創あり(出血は止まりました)
[装備]:なし
[道具]:デイバッグ(支給品一式)/うまか棒50本セット/バニースーツ一式
[思考]:UCATの面々と合流/アリュセの面倒を見る
【アリュセ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:デイバッグ(支給品一式)
[思考]:リリア、カイルロッド、イルダーナフと合流/覚の面倒を見る
【備考】
北北西方向(だいたいD-3あたりに住宅街があるということで)へ向かう。
【出雲・覚】
[状態]:左腕に銃創あり(出血は止まりました)
[装備]:なし
[道具]:デイバッグ(支給品一式)/うまか棒50本セット/バニースーツ一式
[思考]:UCATの面々と合流/アリュセの面倒を見る
【アリュセ】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:デイバッグ(支給品一式)
[思考]:リリア、カイルロッド、イルダーナフと合流/覚の面倒を見る
【備考】
北北西方向(だいたいD-3あたりに住宅街があるということで)へ向かう。
【H-5/洞窟 /1日目・7:00】
【火乃香】
[状態]:健康
[装備]:騎士剣・陰陽
[道具]:デイパック(支給品一式)
[思考]:シャーネの人捜しを手伝う
【火乃香】
[状態]:健康
[装備]:騎士剣・陰陽
[道具]:デイパック(支給品一式)
[思考]:シャーネの人捜しを手伝う
【備考】
海上遊園地へ向かう。
海上遊園地へ向かう。
【残り91人】
- 2005/04/22 修正スレ44
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