Vanish! - (2010/08/01 (日) 21:01:19) の編集履歴(バックアップ)
Vanish!
川'v')<べ、別にあんたたちの為に編集してるんじゃないんだからね
本項目では2ちゃんねるの娘(狼)板に立てられた「リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ」で連載されていた小説「Vanish!」について説明しています。
- FFの攻撃魔法“バニッシュ”について知りたい方はちゃんとしたウィキペディアに移動を。
- 「レイトン教授と悪魔の箱」の謎、“バニッシュ”について知りたい方は、そっち系の攻略サイトへ移動の程宜しくお願いします。
目次
1.概要
連載期間
「リゾナントブルーAnother Versからストーリーを想像するスレ」上への投稿が開始されたのは、2010年2月12日であり、およそ半年間の時間を経て完結した。 全8話であるが第8話は6部に分かれている為に、実質13話分相当のボリュームになる。 全8話を以って第1章とし、第2章「Vanish! Ⅱ~independent girl ~(仮)」及び過去編にあたる「Vanish! 0.7」(バニッシュ!レイナ)の構想があることを作者motorの人が明らかにしている。
タイトルへのこだわり
“Vanish!(消失する)”というタイトルは作中で雅が獲得した能力『Vanishing Point―消失点―』から来ているが、それだけではなかった。
同じ音の“banish(追放する)”の意味も重ねたダブルミーニングだった。
モーニング娘。の田中れいながグループ内で孤立しているように見える状況から造り出され、娘(狼)で流布している“はぶられいな”という設定を織り込んでいることを暗示したタイトルである。 こうしたこだわりはサブタイトルにも見受けられる。
8話を6部構成にしてまで、全話数を8に留めた理由は、サブタイトルの頭文字に“なつやきみやび独占”という言葉を隠したいというモーニング娘。以上にBuono!のミヤ推しという作者の遊び心の発露だった。
同じ音の“banish(追放する)”の意味も重ねたダブルミーニングだった。
モーニング娘。の田中れいながグループ内で孤立しているように見える状況から造り出され、娘(狼)で流布している“はぶられいな”という設定を織り込んでいることを暗示したタイトルである。 こうしたこだわりはサブタイトルにも見受けられる。
8話を6部構成にしてまで、全話数を8に留めた理由は、サブタイトルの頭文字に“なつやきみやび独占”という言葉を隠したいというモーニング娘。以上にBuono!のミヤ推しという作者の遊び心の発露だった。
ミステリーとしてのVanish!
Vanish!の作者motorの人は作品のタイトルにメッセージを隠すだけに飽き足らず、自らの存在をも隠そうとした。
リゾスレに作品を落としていく作家は(読者へのバレ度はさておき)名無しを貫く者と、作家としてのコテハンを晒す者の二つにタイプが分けられるが、motorの人はかなり早い段階から自らの作家名を積極的に明かすタイプだった。
投下のたびに何かをやらかしてくれるキャラと相まって、スレの住人に認知されていたmotorの人がVanish!に関しては、完結まで正体を隠す努力をした。
隠蔽の努力の成果は疑問だが、Vanish!という自身初めての長編への思い入れの強さが窺い知れる。
motorの人はVanish!シリーズの投下と並行して、いくつもの作品を上げているがその一つに『GW、首都圏のホゼナンターが千秋楽だ!お台場だ!と騒ぎたてている間に生まれた事件』がある。
喫茶リゾナントで起こった密室殺人の謎にリゾナンターが挑むというミステリー風味の同作は、現実世界における科学の壁を突破してしまった能力者が登場人物では、フーダニットやハウダニットのミステリーが成立し難いことを逆手に取ったコメディだった。 Vanish!は随所に読み手の笑いを誘う描写こそあるものの、基調はシリアス路線である。 巧みに計算された伏線とミスディレクションを配置した作風は、読み手に一杯食わせようという覇気に満ちている。
何気ない日常の風景に紛れこませるように呈示された物語の核心。
表面だけを辿っていては説明し得ない謎。
自然科学の法則を凌駕した能力者たちを描いても、ミステリーは成立しえるという一つの結論がVanish!である。
リゾスレに作品を落としていく作家は(読者へのバレ度はさておき)名無しを貫く者と、作家としてのコテハンを晒す者の二つにタイプが分けられるが、motorの人はかなり早い段階から自らの作家名を積極的に明かすタイプだった。
投下のたびに何かをやらかしてくれるキャラと相まって、スレの住人に認知されていたmotorの人がVanish!に関しては、完結まで正体を隠す努力をした。
隠蔽の努力の成果は疑問だが、Vanish!という自身初めての長編への思い入れの強さが窺い知れる。
motorの人はVanish!シリーズの投下と並行して、いくつもの作品を上げているがその一つに『GW、首都圏のホゼナンターが千秋楽だ!お台場だ!と騒ぎたてている間に生まれた事件』がある。
喫茶リゾナントで起こった密室殺人の謎にリゾナンターが挑むというミステリー風味の同作は、現実世界における科学の壁を突破してしまった能力者が登場人物では、フーダニットやハウダニットのミステリーが成立し難いことを逆手に取ったコメディだった。 Vanish!は随所に読み手の笑いを誘う描写こそあるものの、基調はシリアス路線である。 巧みに計算された伏線とミスディレクションを配置した作風は、読み手に一杯食わせようという覇気に満ちている。
何気ない日常の風景に紛れこませるように呈示された物語の核心。
表面だけを辿っていては説明し得ない謎。
自然科学の法則を凌駕した能力者たちを描いても、ミステリーは成立しえるという一つの結論がVanish!である。
現実とのリンク
2010年5月1日から同年10月までの間、、中華人民共和国上海市で開催されている上海万博を盛り上げる為のハロプロスペシャルユニットが結成され、そのメンバーに元モーニング娘。の久住小春、現モーニング娘。のジュンジュン、リンリン、Berryz工房の夏焼雅が選ばれた。
6月22・23日には現地に渡りライブ&トークショーを行った彼女達の画像がリゾスレにも貼られたが、Vanish!のストーリーと関連付けて、小春たちの記憶を心配する書き込みが為された。
6月22・23日には現地に渡りライブ&トークショーを行った彼女達の画像がリゾスレにも貼られたが、Vanish!のストーリーと関連付けて、小春たちの記憶を心配する書き込みが為された。
2.ストーリー
季節は冬、インフルエンザの流行はピークを過ぎたが、街を歩くには肌寒い。 喫茶リゾナントのウェイトレス田中れいなは、マスターの高橋愛に請われて店の什器の買出しに駆り出されていた。
折角の休日を荷物持ちに費やした為に、ふくれっ面のれいなを宥めようと外食を提案する愛。
たちまちの内に機嫌を直したれいなは、かねてから目をつけていた店に向かおうと、愛の手を引き街の中を駆けて行く。
れいなが急ぎすぎた為に、愛は持っていた荷物を一人の女性に当ててしまう。
女性に謝りながら足を緩めるようれいなに促がす愛。
二人の後姿を見送った女性,夏焼雅が呟く「田中さん…」。
リゾナンターがその絆の強さを試される6日間が始まった。
折角の休日を荷物持ちに費やした為に、ふくれっ面のれいなを宥めようと外食を提案する愛。
たちまちの内に機嫌を直したれいなは、かねてから目をつけていた店に向かおうと、愛の手を引き街の中を駆けて行く。
れいなが急ぎすぎた為に、愛は持っていた荷物を一人の女性に当ててしまう。
女性に謝りながら足を緩めるようれいなに促がす愛。
二人の後姿を見送った女性,夏焼雅が呟く「田中さん…」。
リゾナンターがその絆の強さを試される6日間が始まった。
3.登場人物
夏焼雅
自称“田中れいなの弟子”
「Vanish!」第一章はリゾナンターの「共鳴」という絆の強さを描く為、また雅の能力『Vanishing Point―消失点―』の効果を多角的に描く為、視点が目まぐるしく入れ替わる群像劇の体を為しているが、作品の冒頭や末尾に雅が登場している点やストーリー全体で果した役割の重要性に鑑みて間違いなく主人公格の一人。(完結後のあとがきで、作者自身はれいなが主役だと明言している)
セミロングの栗色の髪、目付きは少し鋭い大人びた風貌の現役女子高生。
数年前、町で不良にからまれているところをれいなに救ってもらってから、暫くの間れいなと行動を共にしていた。
その間に格闘技術もれいなから教わっており、そのポテンシャルはれいなも舌を巻くほどである。
れいながリゾナンターに加入したのを機に、交流は絶たれていたが、町に買出しに出かけていたれいなと愛に遭遇し、二人の後を尾行する。
その後偶然を装って喫茶リゾナントを訪れ、れいなと数年ぶりに言葉を交わす。
『Vanishing Point―消失点―』
知り合った頃の尖っていたれいなに対して崇拝に近い気持ちを抱いており、喫茶リゾナントで愛という保護者と暮らし、危険な空気を失ったかに見える現在のれいなに軽く幻滅する。
その後もれいなの動向を観察していたが、リゾナンターとして戦っているれいなが、依然として戦いの女神としての魅力を失っていないことに安堵する。 その反面、正義の味方として誰かの為に戦っている姿に釈然としない思いを抱く。
その際にダークネスの矢口真里の襲撃を受け、手も無く捻られてしまう。 襲撃は雅の殺害が目的ではなく、能力を調査することが目的だったが、れいなを愚弄する矢口の口ぶりに激昂した雅は、逆に矢口の逆鱗に触れてしまい命を奪われそうになる。
自分の死はれいなの名誉も傷つけてしまうという必死の思いが、雅の中に封じ込められていた力を解放し矢口を撃退する。
そうして手に入れた力、『Vanishing Point―消失点―』でれいなをいるべき場所に戻そうとする雅の歪んだ愛情が、「Vanish!」第一章を貫く根幹である。
クールビューティ
性格はクールそのもので悪と戦う正義の集団という構造は、雅にとって軽蔑の対象でしかない。
ダークネスというセンスの無い名称に失笑してしまい、そのことが矢口の怒りを買う一因となってしまう。
リゾナンターのメンバーの殆どを『Vanishing Point―消失点―』の毒牙にかけるほど、頭脳は明晰で、行動力、観察力に優れている。
しかし最後の最後で「プロ」でない「アマチュア」故の詰めの甘さが出てしまい、その目的―リゾナンターの絆を断ち切り、れいなをいるべき場所に戻す―を果せずに終わってしまう。
自分の思いがどこか常軌を逸しているという自覚は有しているが、それを止める自制心は持ち合わせていない。
といって、性格が邪悪というわけでもない。
『Vanishing Point―消失点―』を悪用して、れいなを奪っていった元凶である愛に危害を加えることも、喫茶リゾナントを無くしてしまうこともしなかった。
れいなへの純粋すぎる思い、そして『Vanishing Point―消失点―』という力を手にしたことが、雅を闇に誘うことになった。
最終決戦でれいなの真情を理解し得たことで、善良な人間性を行動で証明する。
「Vanish!」第一章の終幕は雅の成長した姿で幕を閉じる。
その姿は敬愛する師匠、田中れいなのかつての姿のようだった。
田中れいな
ダーク・ホワイトキャット
作者曰く「Vanish!」第一章の主人公。
リゾナンターの一員で、喫茶リゾナントに住み込み、ウェイトレスとして働いている。
愛にリゾナンターに誘われる以前は孤独であり、誰も信じず誰の力も借りず生きてきた。
誰からも教わることなく物事の善悪の判断はついていたが、町の不良たちとの衝突を繰り返し、「100人を相手に勝った」という伝説を持つ。
悪に染まらないが、昼の世界でも生きられないれいなに警察が名付けた異名が『夜の白猫(ダーク・ホワイトキャット)』 。
その時期に町で不良に絡まれている雅を救い交友関係を結び、格闘技術等を仕込んだ。
明確に描かれてはいないが、相前後して亀井絵里や道重さゆみとも知り合った模様。
が、リゾナンターに誘われた時点で雅とは接触を絶ったようで、その際に裏切られたという思いを抱いたことが、雅の凶行の一因となった。(但し交流を絶った理由は、れいなが薄情だからというよりも、戦う相手が町の不良から能力者集団へと格段にランクアップしたために、雅を巻き込まないようにする為だった可能性がある。 その辺の事情は「Vanish! 0.7」(バニッシュ!レイナ)で語られるのかもしれない)
看板猫
愛という保護者との同居生活はれいなを『夜の白猫』から、リゾナントの看板猫へと変えた。
手洗いの際に爪の間まで洗う、リゾナントの営業中には私用で電話を使用しない等、飲食店の従業員としての自覚が育ち、止むを得ない理由で営業中に外出する際には、さゆみにバックアップを依頼する配慮も忘れない。
そんなれいなでも、愛に対しては子供っぽい一面を見せることもあり、そのことが愛に複雑な感情を抱かせることもある。
仲間への思い
喫茶リゾナントという安住の地を得たれいなであるが、強くなる為のトレーニングの一環として、朝のロードワークは冬の小雨混じりの日でも欠かさない。 但し強くりたい理由は、以前は自分のためだったが、現在は仲間を守るためである。
敵を攻撃する能力を持っていないれいなであるが、敵との戦闘では愛と二人で最前線で戦うことが多い。
古い付き合いの道重さゆみはそんなれいなを愛とは違う形でリゾナンターをまとめている存在だと認めている。
行動パターンは直情径行のきらいがあり、理屈よりも感情を優先し、物事の優先順位もつけられない。
またマルシェからは「人の話を聞くのが苦手」だと呆れられている。
仲間思いのれいなにとって、雅の『Vanishing Point―消失点―』によって引き起こされた事態―仲間から自分の記憶が失われてしまう―は辛いものだったが、それでも雅のことを最後まで信じようとした。
事の元凶が雅であることを知ってからも、雅の危機を救おうとした。
そんなれいなの姿が雅を闇から引き戻した。
高橋愛
保護者
リゾナンターのリーダーで、喫茶リゾナントのマスター。 精神感応と瞬間移動の能力を持っている。
警察にダーク・ホワイトキャットと呼ばれていた頃のれいなと知り合いリゾナンターに導いた。身寄りの無かったれいなを喫茶リゾナントに住まわせ、以降同居している。
人を寄せ付けないオーラを発していたれいなに親のような愛情を注ぐ一方で、働くことの責任を教え、大人としての自覚を芽生えさせた。
朝のトレーニングから帰ってきたれいなに朝食を用意するのが日課になっているが、店の定休日だけは朝寝坊するので、れいなはコンビニで朝食を買ってくる。そんなれいなに料理をするように勧めるものも、あまり強くは言わない。
愛自身が過去を話さないタイプなので、れいなの過去についても詮索することは無い。
だからリゾナントを訪れた雅がれいなの旧友だと知った時には、少し不思議に思っている。 その時雅には、“いい人っぽい”という印象を抱かれた。
水色のマグカップ
『Vanishing Point―消失点―』によって、リゾナンターの面々かられいなに関する記憶が消去されていく中、精神感応の能力を駆使して真相に迫ろうとするものの叶わなかった。
臨時休業にした店内で事態の打開を図っているところを訪れた人物に対応する為に急いで入り口に向かう際に、れいなのお気に入りの水色のマグカップを割ってしまう。
れいなにとって残り少ない希望であった愛との絆が危うい状態に陥ったことを暗示する場面である。
注)この時店を訪れた人物は明示はされていない。 ストーリーの流れからいけば雅が愛かられいなの記憶を消し去り、れいな城かられいなの私物を回収する為にやってきたと考えるのが妥当であるが、その場合『Vanishing Point―消失点―』の効力について、それまでの描写と矛盾が生じてしまう。(部外者である雅がリゾナントの2階に向かうのを、5人のリゾナンターは座して見ていたのか。 )
新垣里沙
精神干渉のスペシャリスト
リゾナンターのサブリーダー。
元はリゾナンターと対立する悪の組織ダークネスの一員でリゾナンターにスパイとして潜入していたが、ダークネスとは訣別してリゾナンターとして戦う決意をして現在に至る。
ダークネスと手を切った現在では、生計の為に「ピンチャンポー」というブティックで働いている。 リゾナンターとダークネスの部隊との戦闘が集結した際には、秘密保持の為に周囲の住民の記憶の修正を行う。
不吉な予知夢を視た愛佳の相談に乗ったり、さゆみとメールでのやりとりが出来なくなったれいなからは代行を依頼されるなど、何かと頼りにされている。
れいなからさゆみへの連絡を頼まれたのは、体調不良の為に「ピンチャンポー」を早退して帰宅する途中だった。
ダークネスのスパイ時代にリゾナンターから自分に関する記憶を失わせようと試みながら、リゾナンターの絆の強さの前に失敗に終わったことがある里沙には、特定の人物に関する記憶だけを消去するという行為の難しさが判っていた。
だからこそ事態の重要性に気づき、リゾナントに急行しようとしたところを雅の急襲を受ける。
自称“田中れいなの弟子”
「Vanish!」第一章はリゾナンターの「共鳴」という絆の強さを描く為、また雅の能力『Vanishing Point―消失点―』の効果を多角的に描く為、視点が目まぐるしく入れ替わる群像劇の体を為しているが、作品の冒頭や末尾に雅が登場している点やストーリー全体で果した役割の重要性に鑑みて間違いなく主人公格の一人。(完結後のあとがきで、作者自身はれいなが主役だと明言している)
セミロングの栗色の髪、目付きは少し鋭い大人びた風貌の現役女子高生。
数年前、町で不良にからまれているところをれいなに救ってもらってから、暫くの間れいなと行動を共にしていた。
その間に格闘技術もれいなから教わっており、そのポテンシャルはれいなも舌を巻くほどである。
れいながリゾナンターに加入したのを機に、交流は絶たれていたが、町に買出しに出かけていたれいなと愛に遭遇し、二人の後を尾行する。
その後偶然を装って喫茶リゾナントを訪れ、れいなと数年ぶりに言葉を交わす。
『Vanishing Point―消失点―』
知り合った頃の尖っていたれいなに対して崇拝に近い気持ちを抱いており、喫茶リゾナントで愛という保護者と暮らし、危険な空気を失ったかに見える現在のれいなに軽く幻滅する。
その後もれいなの動向を観察していたが、リゾナンターとして戦っているれいなが、依然として戦いの女神としての魅力を失っていないことに安堵する。 その反面、正義の味方として誰かの為に戦っている姿に釈然としない思いを抱く。
その際にダークネスの矢口真里の襲撃を受け、手も無く捻られてしまう。 襲撃は雅の殺害が目的ではなく、能力を調査することが目的だったが、れいなを愚弄する矢口の口ぶりに激昂した雅は、逆に矢口の逆鱗に触れてしまい命を奪われそうになる。
自分の死はれいなの名誉も傷つけてしまうという必死の思いが、雅の中に封じ込められていた力を解放し矢口を撃退する。
そうして手に入れた力、『Vanishing Point―消失点―』でれいなをいるべき場所に戻そうとする雅の歪んだ愛情が、「Vanish!」第一章を貫く根幹である。
クールビューティ
性格はクールそのもので悪と戦う正義の集団という構造は、雅にとって軽蔑の対象でしかない。
ダークネスというセンスの無い名称に失笑してしまい、そのことが矢口の怒りを買う一因となってしまう。
リゾナンターのメンバーの殆どを『Vanishing Point―消失点―』の毒牙にかけるほど、頭脳は明晰で、行動力、観察力に優れている。
しかし最後の最後で「プロ」でない「アマチュア」故の詰めの甘さが出てしまい、その目的―リゾナンターの絆を断ち切り、れいなをいるべき場所に戻す―を果せずに終わってしまう。
自分の思いがどこか常軌を逸しているという自覚は有しているが、それを止める自制心は持ち合わせていない。
といって、性格が邪悪というわけでもない。
『Vanishing Point―消失点―』を悪用して、れいなを奪っていった元凶である愛に危害を加えることも、喫茶リゾナントを無くしてしまうこともしなかった。
れいなへの純粋すぎる思い、そして『Vanishing Point―消失点―』という力を手にしたことが、雅を闇に誘うことになった。
最終決戦でれいなの真情を理解し得たことで、善良な人間性を行動で証明する。
「Vanish!」第一章の終幕は雅の成長した姿で幕を閉じる。
その姿は敬愛する師匠、田中れいなのかつての姿のようだった。
田中れいな
ダーク・ホワイトキャット
作者曰く「Vanish!」第一章の主人公。
リゾナンターの一員で、喫茶リゾナントに住み込み、ウェイトレスとして働いている。
愛にリゾナンターに誘われる以前は孤独であり、誰も信じず誰の力も借りず生きてきた。
誰からも教わることなく物事の善悪の判断はついていたが、町の不良たちとの衝突を繰り返し、「100人を相手に勝った」という伝説を持つ。
悪に染まらないが、昼の世界でも生きられないれいなに警察が名付けた異名が『夜の白猫(ダーク・ホワイトキャット)』 。
その時期に町で不良に絡まれている雅を救い交友関係を結び、格闘技術等を仕込んだ。
明確に描かれてはいないが、相前後して亀井絵里や道重さゆみとも知り合った模様。
が、リゾナンターに誘われた時点で雅とは接触を絶ったようで、その際に裏切られたという思いを抱いたことが、雅の凶行の一因となった。(但し交流を絶った理由は、れいなが薄情だからというよりも、戦う相手が町の不良から能力者集団へと格段にランクアップしたために、雅を巻き込まないようにする為だった可能性がある。 その辺の事情は「Vanish! 0.7」(バニッシュ!レイナ)で語られるのかもしれない)
看板猫
愛という保護者との同居生活はれいなを『夜の白猫』から、リゾナントの看板猫へと変えた。
手洗いの際に爪の間まで洗う、リゾナントの営業中には私用で電話を使用しない等、飲食店の従業員としての自覚が育ち、止むを得ない理由で営業中に外出する際には、さゆみにバックアップを依頼する配慮も忘れない。
そんなれいなでも、愛に対しては子供っぽい一面を見せることもあり、そのことが愛に複雑な感情を抱かせることもある。
仲間への思い
喫茶リゾナントという安住の地を得たれいなであるが、強くなる為のトレーニングの一環として、朝のロードワークは冬の小雨混じりの日でも欠かさない。 但し強くりたい理由は、以前は自分のためだったが、現在は仲間を守るためである。
敵を攻撃する能力を持っていないれいなであるが、敵との戦闘では愛と二人で最前線で戦うことが多い。
古い付き合いの道重さゆみはそんなれいなを愛とは違う形でリゾナンターをまとめている存在だと認めている。
行動パターンは直情径行のきらいがあり、理屈よりも感情を優先し、物事の優先順位もつけられない。
またマルシェからは「人の話を聞くのが苦手」だと呆れられている。
仲間思いのれいなにとって、雅の『Vanishing Point―消失点―』によって引き起こされた事態―仲間から自分の記憶が失われてしまう―は辛いものだったが、それでも雅のことを最後まで信じようとした。
事の元凶が雅であることを知ってからも、雅の危機を救おうとした。
そんなれいなの姿が雅を闇から引き戻した。
高橋愛
保護者
リゾナンターのリーダーで、喫茶リゾナントのマスター。 精神感応と瞬間移動の能力を持っている。
警察にダーク・ホワイトキャットと呼ばれていた頃のれいなと知り合いリゾナンターに導いた。身寄りの無かったれいなを喫茶リゾナントに住まわせ、以降同居している。
人を寄せ付けないオーラを発していたれいなに親のような愛情を注ぐ一方で、働くことの責任を教え、大人としての自覚を芽生えさせた。
朝のトレーニングから帰ってきたれいなに朝食を用意するのが日課になっているが、店の定休日だけは朝寝坊するので、れいなはコンビニで朝食を買ってくる。そんなれいなに料理をするように勧めるものも、あまり強くは言わない。
愛自身が過去を話さないタイプなので、れいなの過去についても詮索することは無い。
だからリゾナントを訪れた雅がれいなの旧友だと知った時には、少し不思議に思っている。 その時雅には、“いい人っぽい”という印象を抱かれた。
水色のマグカップ
『Vanishing Point―消失点―』によって、リゾナンターの面々かられいなに関する記憶が消去されていく中、精神感応の能力を駆使して真相に迫ろうとするものの叶わなかった。
臨時休業にした店内で事態の打開を図っているところを訪れた人物に対応する為に急いで入り口に向かう際に、れいなのお気に入りの水色のマグカップを割ってしまう。
れいなにとって残り少ない希望であった愛との絆が危うい状態に陥ったことを暗示する場面である。
注)この時店を訪れた人物は明示はされていない。 ストーリーの流れからいけば雅が愛かられいなの記憶を消し去り、れいな城かられいなの私物を回収する為にやってきたと考えるのが妥当であるが、その場合『Vanishing Point―消失点―』の効力について、それまでの描写と矛盾が生じてしまう。(部外者である雅がリゾナントの2階に向かうのを、5人のリゾナンターは座して見ていたのか。 )
新垣里沙
精神干渉のスペシャリスト
リゾナンターのサブリーダー。
元はリゾナンターと対立する悪の組織ダークネスの一員でリゾナンターにスパイとして潜入していたが、ダークネスとは訣別してリゾナンターとして戦う決意をして現在に至る。
ダークネスと手を切った現在では、生計の為に「ピンチャンポー」というブティックで働いている。 リゾナンターとダークネスの部隊との戦闘が集結した際には、秘密保持の為に周囲の住民の記憶の修正を行う。
不吉な予知夢を視た愛佳の相談に乗ったり、さゆみとメールでのやりとりが出来なくなったれいなからは代行を依頼されるなど、何かと頼りにされている。
れいなからさゆみへの連絡を頼まれたのは、体調不良の為に「ピンチャンポー」を早退して帰宅する途中だった。
ダークネスのスパイ時代にリゾナンターから自分に関する記憶を失わせようと試みながら、リゾナンターの絆の強さの前に失敗に終わったことがある里沙には、特定の人物に関する記憶だけを消去するという行為の難しさが判っていた。
だからこそ事態の重要性に気づき、リゾナントに急行しようとしたところを雅の急襲を受ける。
チェーン使い
精神干渉という能力とピアノ線という武器を行使して敵と戦う里沙であるが、ダークネスと訣別したことで殺傷能力の高いピアノ線以外の武器を手に取る道を選んだ。(ピアノ線を捨てたわけではなく、状況によって幾つかの武器を使い分ける) その一つが金属製のチェーンだった。
雅の『Vanishing Point―消失点―』の実態は把握していなかったものの接近させることの危険を察知した里沙は、高い身体能力と精神面の駆け引きを駆使して優位に立とうとする雅を軽く捌いてチェーンで拘束した里沙は、雅の秘密を探らんとその精神に潜航した。
そして雅がれいなを心の支えにしていたことを知る。そして…
精神干渉という能力とピアノ線という武器を行使して敵と戦う里沙であるが、ダークネスと訣別したことで殺傷能力の高いピアノ線以外の武器を手に取る道を選んだ。(ピアノ線を捨てたわけではなく、状況によって幾つかの武器を使い分ける) その一つが金属製のチェーンだった。
雅の『Vanishing Point―消失点―』の実態は把握していなかったものの接近させることの危険を察知した里沙は、高い身体能力と精神面の駆け引きを駆使して優位に立とうとする雅を軽く捌いてチェーンで拘束した里沙は、雅の秘密を探らんとその精神に潜航した。
そして雅がれいなを心の支えにしていたことを知る。そして…
雅との接触後、リゾナントに向かった里沙からもれいなの記憶は消えていた。
『Vanishing Point―消失点―』の発動条件が対象者との接触であるのに、チェーンで拘束されている筈の雅がどうして、それを為しえたのか。
一応は精神世界における接触で発動したという描写が為されてはいるが、もう一つの真相が物語の終盤で描かれている。
体調不良が里沙から持ち前の慎重さを奪っていなければ、物語は違った展開を迎えていたのかもしれない。
『Vanishing Point―消失点―』の発動条件が対象者との接触であるのに、チェーンで拘束されている筈の雅がどうして、それを為しえたのか。
一応は精神世界における接触で発動したという描写が為されてはいるが、もう一つの真相が物語の終盤で描かれている。
体調不良が里沙から持ち前の慎重さを奪っていなければ、物語は違った展開を迎えていたのかもしれない。
亀井絵里&道重さゆみ
共鳴トライアングル
共にリゾナンターのメンバーで、普段から一緒に行動することが多い。 さゆみは現役の女子大生で絵里は?。
戦闘において絵里は絵里は風使いの力を駆使して遠距離攻撃を行い、さゆみは治癒能力で仲間のサポートに回ることが多い。
二人ともれいなとの共鳴の相性が良いという描写があること。 絵里が(動)のれいな、(静)のさゆみとの繋がりを特別視していること。 れいなの「百人殺し」の伝説が引用されていること等から、motorの人は 『共鳴トライアングル』の設定を念頭において、Vanish!を執筆したと思われる。
共鳴トライアングル
共にリゾナンターのメンバーで、普段から一緒に行動することが多い。 さゆみは現役の女子大生で絵里は?。
戦闘において絵里は絵里は風使いの力を駆使して遠距離攻撃を行い、さゆみは治癒能力で仲間のサポートに回ることが多い。
二人ともれいなとの共鳴の相性が良いという描写があること。 絵里が(動)のれいな、(静)のさゆみとの繋がりを特別視していること。 れいなの「百人殺し」の伝説が引用されていること等から、motorの人は 『共鳴トライアングル』の設定を念頭において、Vanish!を執筆したと思われる。
支えあう二人
絵里にはケーキ作りの才能があるらしく、リゾナントで販売しているケーキにも絵里のアイデアが生かされている。 さゆみの卒業後には二人でケーキ屋を開くという夢があり、時間があれば色んな店を巡って舌の修行に励んでいる。(但し絵里が備忘の為に書き込んだメモは、親友のさゆみでも殆ど読み取れない)
誰にでも開放的な態度を見せる絵里に対して、さゆみは注意深い態度を取る。 絵里の性格が生来のままあまり変わっていないのに対して、さゆみの性格は本人が意識して作り出している部分がある。
オープンでともすれば無防備な絵里を守るためという意識があるようで、二人で行動する時はその傾向が強く出る。
その為自分が素っ気ない態度を取った人に対して絵里が懇切な態度を見せたとき、さゆみは絵里のことを羨ましく思うと共に、素っ気ない態度を取った相手に対しても申し訳なく思う。 癒しの力を持つさゆみは本来は、誰よりも優しい人間であるからだ。
絵里にはケーキ作りの才能があるらしく、リゾナントで販売しているケーキにも絵里のアイデアが生かされている。 さゆみの卒業後には二人でケーキ屋を開くという夢があり、時間があれば色んな店を巡って舌の修行に励んでいる。(但し絵里が備忘の為に書き込んだメモは、親友のさゆみでも殆ど読み取れない)
誰にでも開放的な態度を見せる絵里に対して、さゆみは注意深い態度を取る。 絵里の性格が生来のままあまり変わっていないのに対して、さゆみの性格は本人が意識して作り出している部分がある。
オープンでともすれば無防備な絵里を守るためという意識があるようで、二人で行動する時はその傾向が強く出る。
その為自分が素っ気ない態度を取った人に対して絵里が懇切な態度を見せたとき、さゆみは絵里のことを羨ましく思うと共に、素っ気ない態度を取った相手に対しても申し訳なく思う。 癒しの力を持つさゆみは本来は、誰よりも優しい人間であるからだ。
甦る絆
れいなに関する記憶を消去するという目的を秘めて雅が接近してきた時、さゆみは警戒したが絵里は屈託の無い態度で接した。
結果的に二人のれいなに関する記憶は消去され、古い付き合いの二人の変化はれいなを強く打ちのめす結果となった。
最終決戦の場で消し去られていた記憶が戻った時、二人は自分らしいやり方でれいなを助けて絆は完全に甦った。
れいなに関する記憶を消去するという目的を秘めて雅が接近してきた時、さゆみは警戒したが絵里は屈託の無い態度で接した。
結果的に二人のれいなに関する記憶は消去され、古い付き合いの二人の変化はれいなを強く打ちのめす結果となった。
最終決戦の場で消し去られていた記憶が戻った時、二人は自分らしいやり方でれいなを助けて絆は完全に甦った。
久住小春
記憶力抜群☆
リゾナンターのメンバーで電撃使いの能力を持つ。
月島きらりの芸名で芸能活動をしている。 写真集を発売したり、本格的な舞台に出演するなど活動範囲は幅広い。
記憶力は抜群で(笑)、一度経験したことは忘れにくく、何気なく見た雑誌の内容もかなりの時間覚えている。
その理由について、本作では電撃使いとして身体内の電気的な刺激が活発になることで、電気に変換された形で脳に伝えられる記憶の形成が速くなるからという解釈が為されている。
その解釈が雅の能力『Vanishing Point―消失点―』を支えているともいえる。
記憶力抜群☆
リゾナンターのメンバーで電撃使いの能力を持つ。
月島きらりの芸名で芸能活動をしている。 写真集を発売したり、本格的な舞台に出演するなど活動範囲は幅広い。
記憶力は抜群で(笑)、一度経験したことは忘れにくく、何気なく見た雑誌の内容もかなりの時間覚えている。
その理由について、本作では電撃使いとして身体内の電気的な刺激が活発になることで、電気に変換された形で脳に伝えられる記憶の形成が速くなるからという解釈が為されている。
その解釈が雅の能力『Vanishing Point―消失点―』を支えているともいえる。
写真集
motorの人が本作を構想しだした時点では、久住小春はモーニング娘。を卒業しているが、作中内の小春はリゾナンターの一員であり続けている。 但し芸能活動の為か、喫茶リゾナントに顔を出す頻度は少ないらしい。(ダークネスとの戦闘の際には駆けつけているようだが) 写真集を発売した時もリゾナントに持参する時間はなく郵送で送っている。 その際に写真集を見たれいなが「勝った」と優越感に浸るシーンは涙なくしては読めない。
作中への登場シーンは少ないが、重要な役割を与えられている感がある。
motorの人が本作を構想しだした時点では、久住小春はモーニング娘。を卒業しているが、作中内の小春はリゾナンターの一員であり続けている。 但し芸能活動の為か、喫茶リゾナントに顔を出す頻度は少ないらしい。(ダークネスとの戦闘の際には駆けつけているようだが) 写真集を発売した時もリゾナントに持参する時間はなく郵送で送っている。 その際に写真集を見たれいなが「勝った」と優越感に浸るシーンは涙なくしては読めない。
作中への登場シーンは少ないが、重要な役割を与えられている感がある。
光井愛佳
予知能力者
リゾナンターの一員で現役の女子校生。 予知能力者。
愛佳が予知能力で未来を視る場合、大別して2つのパターンがある。 1つは愛佳自身の意思に関係無く、かなり長いスパンでの未来を予知夢として視てしまうパターン。 もう1つは比較的短いスパンの未来を自分の意思で視るパターンである。
本作の序盤で愛佳は夢の中で不穏な未来を視てしまう。
予知夢を視た場合、以前なら先輩メンバーに相談することもあったが、リゾナンターとしての日々は愛佳を成長させ、不穏な未来にも心を揺るがせることも少なくなっていた。 しかし今回視た夢は内容が内容だっただけに、相談せずにはいられなかった。 しかし誰彼構わずというわけでなく、予知の当事者でない里沙を相談相手に選ぶという配慮は忘れない。
予知能力者
リゾナンターの一員で現役の女子校生。 予知能力者。
愛佳が予知能力で未来を視る場合、大別して2つのパターンがある。 1つは愛佳自身の意思に関係無く、かなり長いスパンでの未来を予知夢として視てしまうパターン。 もう1つは比較的短いスパンの未来を自分の意思で視るパターンである。
本作の序盤で愛佳は夢の中で不穏な未来を視てしまう。
予知夢を視た場合、以前なら先輩メンバーに相談することもあったが、リゾナンターとしての日々は愛佳を成長させ、不穏な未来にも心を揺るがせることも少なくなっていた。 しかし今回視た夢は内容が内容だっただけに、相談せずにはいられなかった。 しかし誰彼構わずというわけでなく、予知の当事者でない里沙を相談相手に選ぶという配慮は忘れない。
最初の犠牲者
『Vanishing Point―消失点―』の初めての犠牲者は、雅を追いつめた矢口真里であるが、リゾナンターの中で最初に犠牲になったのは、愛佳だった。
通う学校こそ違うが、同じ女子校生である愛佳の行動パターンが雅には把握しやすかったのだろう。 ただしその光景はごくさりげない日常に埋没する形で描かれた。 その際に雅の制服を見た愛佳はかわいい制服だという印象を持った。
モーニング娘。の光井愛佳は同じくモーニング娘。の田中れいなの公式ブログへの登場する頻度が高く、私生活でも一緒に行動することが多いことが知られているが、Vanish!においてれいなに関する記憶を消された愛佳にとって、れいなはただの不良っぽい女でしかなかった。
雅との約束の場所に急ぐれいなはその道中で喫茶リゾナントに向かう愛佳とすれ違う。
既に『Vanishing Point―消失点―』を喰らっていた愛佳は少し嫌な顔をしてそそくさと道のわきの方へとれいなを避けてしまう。
そんな愛佳の態度はれいなをの不安をより一層不安に駆り立ててしまう。
『Vanishing Point―消失点―』の初めての犠牲者は、雅を追いつめた矢口真里であるが、リゾナンターの中で最初に犠牲になったのは、愛佳だった。
通う学校こそ違うが、同じ女子校生である愛佳の行動パターンが雅には把握しやすかったのだろう。 ただしその光景はごくさりげない日常に埋没する形で描かれた。 その際に雅の制服を見た愛佳はかわいい制服だという印象を持った。
モーニング娘。の光井愛佳は同じくモーニング娘。の田中れいなの公式ブログへの登場する頻度が高く、私生活でも一緒に行動することが多いことが知られているが、Vanish!においてれいなに関する記憶を消された愛佳にとって、れいなはただの不良っぽい女でしかなかった。
雅との約束の場所に急ぐれいなはその道中で喫茶リゾナントに向かう愛佳とすれ違う。
既に『Vanishing Point―消失点―』を喰らっていた愛佳は少し嫌な顔をしてそそくさと道のわきの方へとれいなを避けてしまう。
そんな愛佳の態度はれいなをの不安をより一層不安に駆り立ててしまう。
将の器
折角見た予知夢が、リゾナンターの危機を回避する何の役にも立たなかった愛佳だが最終決戦では重要な役割を果たした。
極短いスパンで視た未来の光景を元にリゾナンターに伝えた指示が、(本作における)ラスボスを倒す決定打へと繋がった。 リーダーの愛が敵の攻撃かられいなを守る為に能力を酷使して消耗してしまったことを考慮しても、愛佳の存在は大きかった。 他作者の作品でリゾナンターの未来を託される存在として描かれたことのある愛佳らしい姿だった。
折角見た予知夢が、リゾナンターの危機を回避する何の役にも立たなかった愛佳だが最終決戦では重要な役割を果たした。
極短いスパンで視た未来の光景を元にリゾナンターに伝えた指示が、(本作における)ラスボスを倒す決定打へと繋がった。 リーダーの愛が敵の攻撃かられいなを守る為に能力を酷使して消耗してしまったことを考慮しても、愛佳の存在は大きかった。 他作者の作品でリゾナンターの未来を託される存在として描かれたことのある愛佳らしい姿だった。
4.作品内の時系列
<数年前のある日>れいなと雅が出会う。
<現在>
<一日目> ●月×日(火)
AM 7:00 朝のトレーニングから戻ったれいなに、愛は体調に気をつけるよう注意。
AM 11:00 さゆみは大学で絵里から恒例の洋菓子屋巡りへの誘いのメールを受信。
<二日目> ●月□日(水)
AM 6:00 愛佳は愛と争ったれいながリゾナントを飛び出していく夢を視る。
AM 8:00 リゾナントの定休日、愛はれいなを買出しに誘う。
PM 0:00 リンリンは中国の友人からの手紙を受け取る。
PM 1:00 雅が買出し中の愛とれいなを目撃、尾行する。
PM 9:00 愛佳は里沙に不吉な夢の相談をする。
<3日目> ●月◆日(木)
PM 1:00 マルシェが矢口に、雅を調査せよというボスからの指令書を手渡す。
PM 1:30 雅がリゾナントを訪れる。
PM 3:00 小春が出演する舞台についての取材を受ける。
PM 9:00 出現したダークネスの小隊を撃退する為にリゾナンター出動。
PM 10:00 雅が矢口の襲撃を受ける。 『Vanishing Point―消失点―』発動。
(4日目) ●月★日(金)
雅かられいなにメール発信。
PM 5:30 学校帰りの愛佳に雅が接触、れいなに関する記憶を消去する。
PM 7:00 れいなは雅からのメールを愛に見せて、日曜日に休みを貰う。その際にメルアドを変更し、通知メールを一斉送信。
リンリンがリゾナントに来店、バイト先が休みであることを告げる。
リンリンがリゾナントに来店、バイト先が休みであることを告げる。
ダークネス本部に帰還した矢口と話したマルシェは、矢口の異常に気づく。
ケーキ屋巡りをしていた絵里とさゆみに雅が接触し、れいなに関する記憶を消去する。
PM 8:00 愛佳は図書館で、絵里とさゆみは食事の席でれいなからのメールを受信するも削除。
(5日目) ●月◎日(土)
AM 10:00 リゾナントに小春から写真集が送られてくる。
AM 10:00 リゾナントに小春から写真集が送られてくる。
PM 1:00 ジュンジュンのバイト先に雅が来店して接触、れいなに関する記憶を消去。
PM 2:00 矢口を検査したマルシェが謎の究明に動き出す。
(この間に雅は写真集発売記念の握手会で小春に接触して、れいなに関する記憶を消去。)
PM 7:00 勤務先のブティックを早退した里沙はれいなから、さゆみへの言伝を依頼するメールを受信。
そのやりとりで何者かがさゆみの記憶を改竄している可能性に気づきリゾナントに向かうが…
そのやりとりで何者かがさゆみの記憶を改竄している可能性に気づきリゾナントに向かうが…
そして、運命の(6日目)へ・・・・
、
5.作品収録先
『「Vanish!」(1)鳴り始める終焉のベル』 な
『『Vanish!』(2)繋がっていたい思い』 つ
『Vanish!(3) 病むときにも愛する故に』 や
「Vanish!(4) 『狂気に移りうる愛情』」 き
「Vanish!(5) 『未完成のキズナ』」 み
「Vanish!(6)『安らぎを奪いし刻』」 や
『Vanish!(7)微々たる計画の狂い』 び
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第1部」独占
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第2部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第3部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第4部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第5部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第6部」
『『Vanish!』(2)繋がっていたい思い』 つ
『Vanish!(3) 病むときにも愛する故に』 や
「Vanish!(4) 『狂気に移りうる愛情』」 き
「Vanish!(5) 『未完成のキズナ』」 み
「Vanish!(6)『安らぎを奪いし刻』」 や
『Vanish!(7)微々たる計画の狂い』 び
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第1部」独占
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第2部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第3部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第4部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第5部」
「Vanish!(8) 独占 ―はぶられいなと消失点― 第6部」