政治用語



ア行

アファーマティブ・アクション

  • 「差別されたままなら努力したってどうにもならない?ならひっぱりあげてやんよ!」っていう措置。不公平だという声も。
    • 日本語で積極的差別是正措置。社会的弱者に対して直接的な優遇を設ける措置。被差別者の社会階層が固定化されているときに、その階層脱出・移動を促進する目的があるが、しばしば逆差別であると非難される。
    • 日本でも企業などでの女性優遇採用や障害者雇用枠として実現している。

委員会

  • 国会や地方議会といった立法機関、国や地方自治体といった行政機関に置かれる合議制の機関のこと。後者は特に行政委員会という。
    • 国会や地方議会といった立法機関、国や地方自治体といった行政機関に置かれる合議制の機関。
    • 前者には常設の常任委員会と必要に応じておかれる特別委員会があり、本会議で審議すべき案件の予備審査を行い、付属機関としての意味合いが強い。
    • 後者は行政委員会と呼ばれ、国や地方自治体からある程度独立して行政権を行使する。

違憲審査制度

  • 政策や法律がちゃんと憲法を守ってるかどうか裁判所が審査する制度。国によって手続きは異なる。
    • 司法府が、行政府立法府の行為を憲法に照らし合わせて正当かどうか(憲法適合性)を判断する制度。
    • 違憲審査制度には二つの類型があり、それぞれ付随的意見審査制・抽象的意見審査制と呼ばれる。
    • 付随的意見審査制は違憲審査を具体的な事件の解決に必要な範囲で行うもの。個人に違憲の法令などが適用されるのを防ぐ意味が強く、アメリカ型、司法裁判所型、私権保障型ともいう。日本ではこれを採用。
    • 抽象的違憲審査制は違憲審査を具体的な事件と関わりなく行うもの。違憲審査のための専門機関で行われることが多い。憲法とその他法律政策との整合性の確保の側面が強い。ドイツ型、憲法裁判所型、憲法保障型ともいう。

右翼・右派

  • ずっと昔から続くものがいいに決まってる!とか自由バンザイ!とか俺達民族が一番大事!とか
    • 政治思想の区分の一つ。保守と同一視されることが多い。
    • その思想内容は時と場所によって異なるが、現代ではもっぱら伝統的右翼に関係の深い思想(国家主義・民族主義・国粋主義など)を指す。
    • また、平等よりも自由を優先的に保証する社会を目指す思想(資本主義・新自由主義など)を指すこともある。
    • 対義語は左翼、ときに革新・進歩主義

NGO(NonProfit Organization)

  • 「困っている人を助けよう!え?俺たちは別に政府の人じゃないよ?」っていう団体。
    • 日本語で非政府組織。
    • 社会貢献活動、慈善事業をする団体で、政府組織でないものを指す。

NPM(New Public Management)

  • お役所も普通の会社と同じように経営すればいいんじゃね?
    • 行政に企業経営の手法を導入し、顧客主義による市民の行政関与と明確な成果目標設定による業績評価を目指す行政管理手法。
    • 他にも各事業の実行段階における市場原理導入・民間への委託委譲・行政内部の規制緩和によるサービスの質向上・コスト削減を目指す。
    • そもそも業績がでにくく評価自体が難しい業務もあるためしばしば批判される。

NPO(Nonprofit Organization)

  • 「もうからなくてもいい!困っている人を助けよう!」な組織
    • 非営利団体、特にその中でも社会貢献活動、慈善事業をする団体のこと。日本では特定非営利活動法人(NPO法人)を指す事が多いが、NPOは法人でないものも含む。
    • 非営利とは事業で得た利益を株主などの出資者に配分しないことを指し、利益を出さないというわけではない。
    • NGOの一種でもある。

違憲状態

  • 一応合憲にしとくけどずっとこのまま改善しないと違憲だよ。
    • 裁判所の違憲審査で使われる言葉で、合憲判断の一種。
    • 違憲の一歩手前で、違憲状態がその是正に必要な合理的な期間を過ぎると違憲となる。
    • 憲法の要求に反する状態であるが、即座に違憲とした場合に混乱を招く可能性がある場合に用いられるもので、行政府、立法府の怠慢を指摘する意味合いが強い。
    • 「一票の格差」問題の違憲審査でよく用いられる。

一票の格差

  • 「うわっ…私の票の影響力、小さすぎ…?」他人よりも小さすぎると問題になる。
    • 選挙で有権者の投じる票がもつ価値の差。
    • 一人あたりの票の国政への有効性に差が生まれてしまうため、選挙の有効性に疑問が生じる原因となる。
    • 地方の意見を反映するために、一票の格差が生じてることはやむを得ないとする考え方もある(一票の格差がゼロだと人口の多い大都市の意見が反映されやすくなる)

カ行

外見的立憲主義

  • 憲法は王様が民を従わせるためのものだ!
    • 君主主権を前提とし、そのために国民の権利が容易に制限されるとする憲法を定め、それに則した国家を形成する考え方。
    • この考え方の下では権力分立は議会の力を弱め、君主権力を強化するものであった。
    • 例としては大日本帝国憲法、ビスマルク憲法が挙げられる。

解釈改憲

  • 俺はこの憲法の本当の意味はこうだと思うんだよ。今度からこの意味で使うよ。
    • 憲法条文の解釈を変更することで、憲法条文そのものを変更することなくその意味を変えること。
    • 憲法運用の仕方を批判する立場から使用されることが多い。
    • 代表的な例としては日本国憲法9条に関するものがある。
    • 条文そのものを変更する場合は明文改憲という。

革新・進歩主義(reform,progressivism)

  • 古いものなんかに従ってられるか!ガンガン新しくしていくぞ!
    • 新しいもの・価値観を正しいものとし、急激な改革を行うことにも賛同する立場を指す。
    • 資本主義を古いものと位置づけた時のより新しいものとしての社会主義・共産主義といったいわゆる左翼的思想を指すこともある。
    • 対義語は保守・保守主義。

過激派

  • うおらー!!!ガンガン行けー!!!
    • 過激な言動を行い、武力行使やテロ行為、暴力革命などの実力行使にまでうってでる立場を指す言葉。しばしばタカ派などと同一視される。
    • あくまでも特定の思想を指す言葉ではなく、何をもって「過激」とするかは時代と場所により異なるが、その時代・場所で支配的である思想に大きく対抗・反発する思想を指すことが多い。
    • 有名なものとしてはイスラーム過激派や、アメリカのシンバイオニーズ解放軍、日本赤軍といった左翼系のものがあり、また日本でのそれらは新左翼系と呼ばれることも多い。

間接民主制

  • 「いちいちみんなで投票するよりも誰か代表選んで任せたほうがいいよね?」っていう政治体制。
    • 民主制の一形態。代議士制ともいう。国民が民主主義的方法によって代表者を選出し、自らの権力をその代表者に信託・委託することで政治に間接的に関わる仕組み。
    • 利点としては政治の専門性が確保でき衆愚政治に陥る危険が少ない点があり、欠点としては民意の反映が直接民主制よりも上手くいかず、そのためその正統性が揺らいでしまう点がある。

官僚

  • 国を動かせる公務員のこと。法案を作ったりもする。
    • ビューロクラートともいう。公務員のうち、国家の政策決定により大きな影響力を持つものを指す言葉。
    • 広義には公務員全てを指すが、国家公務員一種試験に合格して採用された国家公務員を指すことが多く、また中央省庁の課長以上のことを高級官僚ということもある。
    • 同じ公務員であるが、選挙で選出される議員は「政治家」として区別される。
    • 法案作成はほとんど官僚自身または官僚のサポートによって行われると言われる。(ただし現在では官僚に法案作成能力が無くなってきているという話も。)
    • 特に法律などで決まっている呼称ではない。

官僚制

  • ルールとかえらい人の命令を一番大事にする支配のやりかた。
    • ビューロクラシーとも。大きな組織・集団を支配するシステムの一つ。現在の日本もこの形をとる。
    • 形式的な規則に基づき、上意下達の指揮系統を持ち、一定の資格を採用要件としており、組織への貢献度が昇進・報酬の基準となり、専門別の分業が行われる。ことが特徴。
    • このような特徴により血縁関係などを廃した合理的なシステムが構築されるとされているが、一方で縦割り行政や画一的であること、事なかれ主義といった弊害が生じるとの見方もあり、こういったマイナスの側面を重視した呼び方が「官僚主義」である。

官僚主義

  • ルールとかえらい人の命令を一番大事にする支配のやりかたを悪くいったもの。
    • 官僚制をマイナスの面を重視して呼ぶときの言葉。
    • 官僚制は規則に基づいた厳格な指揮系統による合理的なシステムを構築しようとするが、欠点として縦割り行政や画一的であること、事なかれ主義といった害が生じるともされる。こういった側面を重視した呼称。
    • こういった欠点はロバート・キング・マートンらによって研究され、「官僚制の逆機能」と呼ばれた。

議院内閣制

  • 「国民が支持する政党が行政も担当すればよくね?」という制度。
    • 行政を管轄する内閣が立法府である議会の信任によって成立する政治制度。日本やイギリスで採用されている。
    • 大統領制に比べて立法と行政の権力の分立が弱く、例えば日本では内閣総理大臣に議会の解散権がある。
    • 政党の影響力が非常に強く、また内閣への国民の信任が政党を通した間接的なものであるという特徴がある。
    • 勘違いされやすいが、その立法と行政の分立が弱いという特徴から政策実行などは大統領制よりもスムーズになる。
    • イギリスで発展した制度である。

貴族制(aristocracy)

  • 「我々有能な上級階級が政治をやればいいではないか。」な制度。
    • 貴族が統治権を持つ政治体制のこと
    • 貴族でなくとも特権階級や知識階級が統治権を持つ政治体制を指すこともある。

教育委員会

  • 教育の中ボス。都道府県とか市町村担当。
    • 地方自治体における予算を除いた教育に関わる事務を司り、各機関を統轄する行政委員会。基本的に定員5人。
    • 地方自治法・地方教育行政法で規定され、各都道府県と各市町村に置かれている。
    • 教育に政治的意図が加えられず中立を保つことを目的に通常の行政と隔離され、また住民意思の反映を目的に可能な限り多様な人々から任命される。
    • 教育委員会廃止論は長年唱えられており、現在日本維新の会は廃止法案を提出している。
    • かつては委員は公選により選出されたが、現在は首長による任命制である。
    • 教育に係わる事務は、学校での教育の他、図書館や博物館の運営、スポーツの振興など様々な事務を含む。

行政委員会

  • 普通の行政から離れて、独自にいろいろな事ができる行政の運営組織。教育委員会、公安委員会がその例。
    • 独立行政委員会とも。行政庁のうち、一般行政部門に属するが、ある程度の独立性を持ち、複数の委員による合議制をとり、独自の行政権を発動できるもの。国と地方自治体両方に置くことができる。
    • 専門的な行政の処理、行政の民主化、行政の効率化などが目的として挙げられる。
    • 主なものとしては、人事院、国家公安委員会、公正取引委員会、教育委員会、選挙管理委員会、原子力規制委員会がある。

行政体

  • 法律作ったり裁判したりする以外の国の仕事をするやつ。
    • 行政を担当する団体のこと。
    • かつてはこれを行政主体、その相手方を行政客体と呼んでいたが、行政主体側の優越性が前提となる表現であるとされ、現在は行政体と呼ばれている。
    • 行政体には国・地方公共団体と公共組合、独立行政法人、国立大学法人、地方独立行政法人、公立大学法人などの「特別の行政体」と呼ばれるものが含まれる。

共和制(republic)

  • 「王様なんかいらねえ!俺たちには俺たちが選ぶ大統領がいる!」な制度。
    • 人民または人民の大部分が統治上の最高決定権を持つ政治体制のこと。君主ではない元首を持っている政治体制のことだったりもする。
    • 今のところ国民主権によって実現される。

強行採決

  • 少数派を無視してろくに話し合わずに多数派が無理矢理議案を通すこと。
    • 「与党による審議拒否」と表されることもある。多数派が少数派による審議継続の要求を押し切って採決に踏み切る様を批判して言う言葉。
    • 法令上、議会運営は多数派中心となることが規定されており、無闇に少数派を尊重することは議事運営の停滞を招くため。多数派が少数派を無視することの問題は小さい。
    • しかしながら現実としては慣例によって審議日程などが与野党合意によって決定されていることや、少数派議員も国民の代表であることには多数派議員と変わりないこと、「数の暴力」の問題などもあり、一概にいえるものではない。

近代立憲主義

  • 憲法というのは国民の権利を守ったり王様の権力を抑えたりするものだ! 現代の標準。
    • 人権、特に自由権の保障とそのための統治機構・原理を定める憲法を制定し、それに即した国家を形成する考え方。国民主権が基本である。
    • この考え方はフランス革命などの起こった18世紀後半のヨーロッパ市民革命期に生まれた。
    • 近代立憲主義に即した憲法を近代的意味の憲法と呼び、それに社会権の要素を加えたものが現代的意味の憲法とされる。例は日本国憲法。

草の根運動

  • 普通の人のような権力を持たないものが集まって起こす社会運動・政治運動、横のつながりが大事。
    • 一般大衆や野党・小政党といった社会的・政治的権力の小さいものが、横の連帯を中心として行う社会運動・政治運動。
    • 一定の権力を持つものがトップに立つことによる上からの組織に比して実行力に欠けるが、構成員個々の意見を尊重しやすいため、組織の基盤が強固になり、トップの消滅による崩壊の危険が少ないとされる。

君主制(monarchy)

  • 生まれたときから偉い王様がいる仕組み。
    • 一般に非民主的な権威によって国を代表する地位にある者である君主が存在する政治体制のこと。対義語は共和制(republic)
    • 君主が世襲により継承される世襲君主制、選挙によって選ばれる選挙君主制、君主が絶対的権力を持つ絶対君主制、君主の権力が制限される制限君主制、制限根拠が憲法である立憲君主制といったものに分類される。
    • 日本は君主制国家の一つといわれることもある。

ゲリマンダー

  • 特定の候補者とか政党に有利になるよう恣意的に選挙区を作ること。
    • 選挙区割りの際、特定の候補者、政党に有利になるような、地理的条件などからして不自然な選挙区割りを行うこと。
    • 方法としては、対立野党の選挙区を一つに集めて票の食い合いを行わせ、他の選挙区では自らの党が全て勝利するようにする等があり、どれも対立野党の死票を最大限に、自党の死票を最低限に抑える。
    • 語源は1812年、マサチューセッツ州知事ゲリーがこれを行い、選挙区の一つがサラマンダーの形をしていたことから、ゲリー+サラマンダー=ゲリマンダーとなった。
    • 日本では小選挙区制導入の際や、一票の格差問題で叫ばれることが多い。

権威主義

  • 「国民はみんな何やっててもいいよ。でも政治にだけは口出させないからな。」
    • 政治権力が個人または数人に全て集中し、ありとあらゆる民主的要素が排除され、個人に政治的自由は認められないとする考え方。ラテンアメリカなどでこの傾向が見られる。
    • この最も極端な形が全体主義であるが、権威主義では政治以外つまり商業や言論やスポーツといった私的なものに関して国家・全体への服従を求めないところに違いがある。

元首(Head of State)

  • 国で一番偉い人。でも力はないかもしれない。
    • 国家の長のこと。
    • 国際法では国家の長として対外的代表になるものを指すが、国家の統治権を持つべきか、形式的な長でもよいのかなど様々な議論・説があり意味は一定していない。

憲法

  • 国家の基本的なあり方を示す基本的な法のこと・・・なんだけど他の意味もある。
    • 基本法とも。なにが憲法であるかにはいくつかの考え方がある。
    • 一つは実質的意味の憲法と呼ばれ、政治社会・国家の基本的なあり方、統治機構を定めた法を憲法の要件とする。
    • もう一つは事実的意味の憲法と呼ばれ、現に存在する国家のあり方を指し、もう一つは形式的意味の憲法といい、成文、成典、硬性であるものを憲法であるとする。
    • いわゆる近代立憲主義憲法(日本国憲法など)は実質的意味の憲法としての側面を重視し、外見的立憲主義憲法(大日本帝国憲法など)は形式的意味の憲法としての側面を重視する。

合憲性推定の原則

  • 「議会が制定した法律だし、多分合憲じゃないのかな?」という違憲審査の原則。
    • 裁判所による違憲審査で用いられる判断基準の一つで、現在日本で使われているものの一つ。
    • 司法府が違憲判断をする際、対象となる法律や政策の違憲性が明白でないかぎりは合憲であると判断する。
    • 立法府・行政府は国民の意思が反映されたものであり、国民の意思が反映されにくい司法府がそれらの行為を否定的に審査することは控えるべきという考え方による。

幸福追求権

  • 幸せになる権利。日本国憲法に書いてあるけどかなり曖昧で研究してる人や法律関係の人は困っている。
    • 幸福を追求する権利。日本国憲法第13条「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」のこと。具体的権利であるかどうかには議論がある。日照権、飲酒権などが含まれる。
    • 平和的生存権として、自然権の一つである生存権の延長ともされる。
    • 現在判例ではプライバシー権のみが認められている。

公民権

  • 政治に参加する権利。
    • 政治に参加する権利のこと。参政権・市民権とほぼ同義。公民とは政治に参加できる人を指す。
    • 選挙権・被選挙権、公務員として任用される権利の総称であるが、選挙権・被選挙権のみを指すことが多い。
    • 主に公職選挙法や政治資金規正法の違反など、健全な政治運営を阻害したものに対する「公民権停止」の形で用いられる。

国会(※ここでは日本のものについて解説します)

  • 日本の国民の代表が集まって日本の法律を決める機関。俗に永田町ともいう。
    • 日本における国権の最高機関であり、唯一の立法機関。ただし最高機関とは美称に過ぎず、法的意味はないとする説が有力。
    • 衆議院(定数480)と参議院(定数242)からなる二院制をとり、その他国立国会図書館、裁判官訴追委員会、裁判官弾劾裁判所がある。
    • 国会での審議は主に委員会を中心として行われる。
    • その所在地から俗に永田町と呼ばれる。

国家緊急権

  • 国がやばい!憲法に従ってちゃ乗り越えられない!よし!憲法停止して勝手にやるぜ!という権利。
    • 戦争や内乱、災害といった緊急事態によって国家が脅かされ、それを憲法に基づく通常の方法で対処できないときに、憲法を停止して憲法外の緊急措置をとる国家の権利。非常事態宣言、戒厳令の発令がこの行使にあたる。
    • 憲法の枠を超えた権利の一つとして抵抗権と並べられることがあるが、抵抗権の目的は憲法秩序の保全であるため性質は大きく異なる。
    • かつて国家の持つ当然の権利とされていたが、ラテンアメリカでの例のように、憲法秩序・民主主義の否定に繋がる可能性が強く、国家緊急権そのものを否定する論も強い。

国家主権論

  • 「王様と国民が共同で主権を持ってるの。王様は主権を使う代表なの。」という理論。戦前の日本にもあったけど潰された。
    • 国家法人説とも。外見的立憲主義における君主主権を肯定する理論で、国民主権との矛盾を解消しようとしたもの。
    • 国家を君主と国民が有機的な一体となって構成された団体であるとみなし、これに主権があるとした。
    • 日本では美濃部達吉による天皇機関説があったが、天皇機関説事件で否定された。

国民投票

  • 国民のお前ら、この政策やりたい?お前らの票で決まるからな?
    • 特定の政策・法改正についての国民全体の意思を投票によって問うもの。国民の意思が直接反映される利点がある。
    • 全ての政策・法改正などを、国民投票によって決定する政治制度は直接民主制に分類されるが、コスト・時間・システム面で難しいためその利用は限られる。
    • 日本では憲法改正の際にのみ国民投票が実施され、その詳細は日本国憲法の改正手続に関する法律(国民投票法)に規定されている。

サ行

財産権

  • 自分のお金を自分で好きに使う権利。
    • 自然権の一つで、自らの財産を自らが自由に使用できる権利。経済的自由権として自由権の一つともされる。
    • 商業活動の自由や相続権もこの範囲に入る。
    • 現在では精神的自由、公共の福祉よりも劣位にあるとして制限される傾向にある。

左翼・左派(left-wing, leftist, the Left)

  • 「古いものなんかに従ってられるか!とか平等が一番大事!とか人類みな兄弟!」ていう人ら。
    • 政治思想の区分の一つ。革新と同一視されることが多い。
    • その思想内容は時と場所によって異なるが、現代ではもっぱら伝統的左翼に関係の深い思想(リベラリズム・反国粋主義・社会主義・共産主義・無政府主義など)を指す。
    • また平等を自由よりも優先的に保証する社会を目指す思想のみ(社会主義・共産主義・無政府主義など)を指すこともある。
    • 対義語は右翼・右派、時に保守・保守主義

三権分立

  • 国の力を立法・行政・司法の三つに分ける政治のありかた。現在の主な目的は役割分担。互いに力を監視する目的もある。
  • 国家の権力を立法・行政・司法の三つに分ける制度。権力分立の一類型。
  • 元々は君主の権力から立法・司法を切り離し、さらに立法・司法によって君主の行政権を制約する目的で理論化されたものであり、その後三権の相互監視へ目的が移り、現在では政治の複雑化に対応して、役割分担によって専門性・効率性を確保することに主眼が置かれている。
  • アメリカ型の大統領制は権力分立が強く、イギリスや日本のような議院内閣制は権力分立が弱い。
  • J.ロックの議論から始まり、18世紀のイギリスの政治状況を元にモンテスキューが完成させた理論である。

参政権

  • 政治に参加する権利。
    • 政治に参加する権利の総称。
    • 通常の選挙権を始め、国民投票をする権利や公務員になる権利、住民投票の権利、直接請求の権利などが含まれ内容は国や制度によって様々。
    • 多くの場合民主制の根幹とされる。

自衛隊

  • 日本が丸裸だと流石に困るので結成された実力組織のこと。
    • 1950年の朝鮮戦争勃発時に組織された治安維持組織である警察予備隊をルーツとする日本の防衛組織。専守防衛に基づく侵略攻撃等に対する防衛が主な任務。災害派遣・海外派遣なども行われ、その活動内容は自衛隊法などで定められている。防衛省が管轄する。
    • 日本国憲法九条は戦力の不保持を定め交戦権を否定しているが、政府解釈では日本は自衛権を放棄したわけではなく、また自衛隊は自衛に必要最低限の実力であるとして戦力には当たらないため合憲とされる。なお学界通説では自衛隊は戦力にあたり、違憲である。

自然権

  • 人間が皆生まれながらに持っている権利。生きる権利や自由である権利など。
    • 人間であることを条件に人間が持つ権利の総称。近代立憲主義の原則であり国家の成立以前から存在するとされる。
    • 生命権・自由権・財産権といった権利が古くからのもの。
    • 現代の自然権の考え方は17世紀に社会契約論の議論などで発達したものである。
    • ベンサムの功利主義など、自然権を否定する立場も存在する。

自治事務

  • 行政の事務のうち、「こういう仕事は各々の地方でやってね。他のところから口だししないから」って決まってる仕事のこと。
    • 地方公共団体の事務区分の一つで、法定受託事務以外のものを指す。つまり、当該自治体こそが本来処理すべきである事務である。
    • 法令によって指定される事務の他、地方公共団体が独自に行うものも含まれる。
    • 国または都道府県による関与は原則認められていない。
    • 国民健康保険の給付や印鑑登録などがここに含まれる。

死票

  • 「俺の投票って意味無かったんじゃ・・・?」ってなっちゃう票。多すぎると国民の考えと投票の結果がかみ合わなくなって問題になる。
    • 死に票ともいう。
    • 選挙において、落選者に投じられた票のこと。
    • 仮にその当選者が棄権していても選挙結果に影響を及ぼさない票である。
    • 死票が多いと投票者の支持政党の割合と議会での政党の割合が一致しなくなり、民意の反映が行われていないとして批判されることがある。

市民権

  • ちゃんと社会に貢献する人になる権利。
    • 市民である権利。
    • 市民とは「所属する国家において、自律した個人としてその義務を果たし、権利を行使しし、社会活動に積極的に参加し貢献する者」のことであり、人がこのような市民として振る舞える権利が市民権である。
    • 多くの場合参政権がその根幹をなすため、参政権や公民権と同一視されることもある。

社会運動

  • 「こんな問題があるんだよ!解決しようぜ!」って世の中にアピールする運動
    • 社会問題の提起や改善、政府の政策の推進、阻止を要求・実現することを目的として集団で社会へのアピールを行う運動のこと。
    • 労働運動や学生運動、平和運動、男女同権、環境問題などその主張は多岐にわたり、またその方法も署名運動や募金活動、デモ、ボイコットなど多岐にわたる。
    • 1970年代までは社会運動の中心は労働運動であったが、現在では環境問題などの非経済的要求を掲げるものが増加し、これらは「新しい社会運動」と呼ばれる。

社会権

  • 俺は人間だ!だから「人間として」生きることができる!っていう権利。「人間として」の部分が超重要。
    • 社会において人間が人間らしく生きる権利。例としては労働権、社会保障の権利など。第二次大戦後辺りから各国憲法で採用された。
    • 近代立憲主義で無制限に認めてきた国家からの自由・経済的自由が精神的自由との矛盾を生んだことから、その解消のために国家からの自由・経済的自由を制限することで生まれた。
    • 当時の社会主義国家ソ連成立の影響で、自由主義各国が社会主義革命を恐れて自由主義と社会主義の妥協として生まれた側面もある。

社会保障

  • 「怪我?病気?障害?助けてやるよ」
    • 病気や怪我、障害、死亡といった個人的な問題に対して国・社会が所得再配分や医療・介護を例とした社会サービスにより解決を支援すること。
    • 社会福祉と混同されやすいが、社会福祉よりも広い概念である。

社会民主主義

  • 社会主義はやりすぎ。資本主義をよりよいものにするほうが現実的だね。
    • 社会主義思想の一つ。資本主義によって生じる問題を政府による介入によって資本主義の枠内で解決しようとする立場。
    • 日本では社民党がこれを掲げる。

自由権

  • 何をしてもいいよ。ただし自己責任でね。
    • 自然権の一つで、自由である権利。経済的自由権、精神的自由権、身体的自由権といったものがある。
    • 全ての権利は自由権の発展であると考えることもできる。
    • 参政権のような国家への自由と対比して国家からの自由と呼ばれることもあるが、国家によって実現される自由も存在するため一概には言えない。

衆愚政治(ochlocracy)

  • 「アタシ政治良くわかんないけど○○候補に投票しちゃおっかな~。みんないいって言ってるし!」って人が大多数になった状態。
    • 有権者の知識・判断力の乏しさや目先の利益に囚われたりその場の空気や人気に乗っかったりすることにより、政策議論の停滞が起こったり不適切な政策が行われたりする政治状況のこと。
    • 民主制をバッシングする際に使われたりもする言葉。

衆議院・参議院

  • 日本の法律を決める国会の二つの会議。それぞれ投票のやり方が違ったりする。
    • 日本の国会を構成する二つの議院。欧米における下院・上院に相当。
    • 衆議院は定数480人、参議院は定数242人。
    • 任期は衆議院4年、参議院6年。ただし衆議院は衆議院解散の場合があり、参議院は3年ごとに半数改選する。
    • 選挙資格は共に20歳以上の日本国民だが、被選挙資格は衆議院が25歳以上、参議院は30歳以上。

衆議院の優越

  • 衆議院のほうが参議院より強いんだよ、偉いんだよ。という制度。
    • 衆議院が参議院に優越するという制度。
    • 法律案の議決(参議院否決の場合衆院出席議員の3分の2賛成で成立)、予算の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名において認められている。内閣不信任決議・内閣信任決議は衆議院にのみ認められている。

住民投票

  • 住民よ、おまえらが投票して政策とか決めてね。
    • ある地域、地方自治体などにおいて、一定の資格を持つ住民の投票により政策など何らかの決定を行うこと。
    • 日本では憲法によりある特定の地域にのみ適用される法律制定時、地方自治法により地方議会の解散と首長・議員の解職、合併特例法による市町村合併の一部、その他地方自治体の条例で定めた事項について実施されることとされている。

準市場

  • 学校とかも仕事も普通の会社と同じように競い合ったほうがいいよね。のようなやり方。
    • 公共・行政サービスに市場の競争原理を取り入れたもの。
    • 個人に対してサービスの選択権、そのための目的を限定した購買力(補助金等)を付与することで競争原理を取り入れ、サービスの質向上・コスト削減を目指す。
    • 利用者の購買力が限定される点・営利団体だけでなく非営利団体も参入する点で一般の市場とは異なる。
    • いわゆるバウチャー制もこの一種。

自由主義(liberalism)

  • 何よりも自由が一番だ!
    • 主に個々人が「自由」であることに重きを置く立場の総称。
    • 基本的には政府・国家からの自由として自由権・個人主義、政府・国家への自由として国民主権、経済的自由として自由市場と私有財産制といったものを肯定する。
    • 古典自由主義・社会自由主義・新自由主義といったものが含まれる。
    • またこの用語は自由な経済体制をよしとする考え方のみを指すことが多い。

自由主義国家・夜警国家

  • 国家の仕事は絶対に大事なものだけ最低限だ!っていう国家のあり方。
    • 安い政府ともいう。国家の機能を防衛や治安維持、外交といった必要最低限のものに留め、他の機能は市場による競争に任せる国家観。
    • 18世紀~19世紀の主流だった国家観であり、アダム・スミスらの古典派経済学など、市場競争を積極的に肯定する理論に支えられていた。
    • 国家の規模が小さいため、税金が安くなり市場競争が促進される利点を持つが、一方で貧富の差が大きくなりやすく、是正もしにくくなる欠点を持つ。
    • 一応の対義語は福祉国家。
    • 夜警国家は元々フッサールによって自由主義国家を批判するために使われた言葉だったりする。

自由民主党

  • 日本の政党。安倍晋三首相の自由とか伝統が好きな党。
    • 1955年の自由党と民主党との合併(保守合同)により生まれた政党。現在衆議院第1党であり、政権与党。現在総裁は安倍晋三。中道右派、新保守主義政党とされる。
    • 1955年から一部を除いて長らく政権を担ってきた党であり、現在は原発推進、TPP条件付き賛成、教育改革、九条改正、地方分権、対米関係重視、金融緩和・財政規律による経済成長といった主張を掲げる。

熟議民主主義

  • 民主主義で一番大事なのはよく話し合ってよく考えることだ。別に結論は出さなくてもいいよ。
    • 民主主義の類型の一つ。議論し、熟慮することで自らの意見・見解が変化していくことを民主主義の本質とする立場。
    • 議論により結論を出すことを必ずしも求めず、異なる意見を持つ相手との交流によって相互の理解や自らの意見の反省・意見の変化(選好の変容という)を重視する。
    • 家庭などの政治以外の場や一見民主主義が成り立っていない国でも行われているとする研究がある。

首相公選制

  • 首相も大統領みたいに選挙で選ぶやり方
    • 内閣の首相を国民が直接選ぶ制度。
    • 議院内閣制の修正として与党の候補者から国民が首相を選任するもの・実質的な大統領制として多様な候補者から選任するもの・与党の党員から選出するもの等様々な考え方がある。
    • 首相が国民の直接的な信任を受けるため首相の議会に対する地位が上昇するなどの利点があるが、人気投票になる可能性などの欠点がある。

少子高齢化

  • 子供があまり生まれず、老人はいつまでも死なない。
    • 出生率が低下して人口全体に対する子供の割合が減り(少子化)、同時に医学などの発達により平均寿命が伸びて65歳以上の高齢者の割合が増加すること(高齢化)。
    • 将来的に多くの高齢者を少ない労働者で支えることになるため、年金制度等の福祉の意地の問題が生じ、また子供の数が減るため教育産業などが縮小する。
    • 少子化を防ぎ人口を維持するためには合計特殊出生率、つまり一人の女性が一生の間に生む子供の数が2.1以上である必要があるとされる。
    • 先進国共通の現象であることから、先進国病とも呼ばれる。

小選挙区制

  • 選挙のやり方の一つ。一つの選挙区から一人だけ当選するやりかた。
    • 議会制民主主義における選挙方式の一つで、全国を一人だけ当選する小選挙区に分けて選挙する方式。
    • 当選者に投じられた票以外は無視されるため(死票)、支持者の多い大政党がほとんどの議席を独占することになり、二大政党制になる場合が多い。
    • 候補者個人が重視され、また第一党が大量の議席を獲得するため政権は安定するが、少数派の票が議席に反映されにくくなる欠点がある。
    • ただし最近の研究によると、候補者個人よりもその所属政党に応じて投票されている傾向が強い。

常任委員会

  • 国会や地方議会に「いつも置かれている」合議制の機関。議員がメンバー
    • 国会または地方議会に置かれる委員会のうち、常に設置されているもの。
    • その設置は法令・条例で定められている。
    • 国会の常任委員会は内閣委員会、予算委員会など衆参それぞれ17あり、その委員長は委員から本会議の選挙によって選出するが、現在は慣例で議長が指名する。

親告罪と非親告罪

  • 前者:被害者が文句言ったらアウトな犯罪。 後者:やったらアウトな犯罪。
    • 犯罪の分類の一つ。
    • 親告罪とは告訴(犯罪被害者が捜査機関に申告し、処罰を求めること)がなければ公訴を提起することができない犯罪のこと。
    • 非親告罪とは告訴を必要とせずに公訴を提起できる犯罪のこと。
    • ちなみに公訴とは検察官が国家の刑罰権の発動を求めることをいう。

新左翼

  • 前からある共産党とか社会主義者は手ぬるい!ヘタレだ!代わりに俺たちがガンガン革命してやるぜ!
    • 1960年代、主に先進国において急進的な社会主義革命を行おうとした学生などの若年層からなる集団とその運動の総称。
    • 従来の第二インターナショナルから繋がる社会民主主義政党、コミンテルンから繋がる共産党を「権力にしがみつき戦わない左翼」であると指摘し、自らを革命的左翼と称して急進的な暴力革命を志向した。
    • ベトナム反戦運動や学生運動の中核となったほか、いわゆる内ゲバ、浅間山荘事件などの様々な問題を引き起こして政治・社会に大きなインパクトを与えたが、現在は大幅に勢力を縮小している。
    • 国内の有名な新左翼は日本赤軍、革マル派、中核派など。海外のものとしてはドイツ赤軍やイタリア赤い旅団、フランスの五月革命など。

新自由主義(neoliberalism)

  • 前はダメって言われてたけど、やっぱり全部自由にするほうがいいよ!
    • ※ここではネオリベラリズムの訳語として現在よく使われる新自由主義について解説します。
    • かつての古典的自由主義を再評価し、市場原理による自由競争を是とする立場。
    • 要は市場に任せて政府の介入は少なくしましょうってこと。
    • 小さな政府の推進。公営事業の民営化、福祉の削減を主張し、国家よりも民間企業のほうが価格競争によりよいサービスを提供できるとする。
    • 主な論者はミルトン・フリードマン、主な政治家はロナルド・レーガン、中曽根康弘らだと言われる。
    • 厳密には経済の側面を重視した呼び方であり、政治・行政の側面を重視した呼び方として新保守主義がある。

身体的自由権

  • 正当な理由無く逮捕されたり怪我させられたりしない権利。
    • 自由権の一つ、身体を拘束されたり侵害されたりしない権利。
    • 生存権(生きる権利)、奴隷的拘束からの自由、拷問を受けない権利、不当に逮捕されない権利など。

人民と国民の違い(people,nation)

  • 前者:会社や工場をもっていない雇われの身の人。 後者:ある国の人々、前者も含む。
    • 人民(people)は無産階級(生産手段を持たない人々)のこと、または世襲などの特別な政治権力を持たない人々のこと。
    • 国民(nation)は国家を構成する人々のことで、普通は人民を含む。
    • フランス憲法の概念でプープル主権(人民主権)、ナシオン主権(国民主権)というものもある。それについての説明は別項参照。

進歩主義

革新・進歩主義


制限君主制

  • 「王様てめえ勝手なことすんなよ」っていう政治のやり方。
    • 君主制のうち、君主の権力と権力行使がなんらかの形で制限されている政治体制を指す。
    • 憲法による制限の場合は特に立憲君主制といい、さらに議会>君主となっているものを実質的立憲君主制、君主>議会となっているものを外見的立憲君主制(プロイセン型)と言ったりする。

政治献金

  • 政党とか政治家にお金を寄附すること。今の日本では資金管理団体を通さないと違法。
    • 個人や企業(私的団体)からの政党・政治家への献金のこと。政治資金規正法では寄附として規定されている。
    • 現在日本では政党そのものや政治家個人に直接献金することは禁止されており、政治献金を行う場合は別途政治家個人や政党の資金管理団体を通じる必要がある。
    • 企業による献金(企業献金)の場合は資金管理団体を通じた場合でも政治家個人への献金は禁止されている。また外国人による献金も禁じられている。

精神的自由権

  • 何を思ってたり考えたり言ってもいい権利のこと。
    • 自由権の一つ、人間の内面に関する自由の権利。
    • 信教の自由、言論の自由、思想・良心の自由、学問の自由、幸福追求権などが当てはまる。
    • 経済的自由権(財産権)よりも優位にあるとされる傾向にある。

生存権

  • 生きる権利。日本国憲法にも書いてあるし、国際的にも無茶苦茶大事にされている。
    • 生命権とも。生きる権利のこと。自然権・基本的人権の一つで、近代立憲主義の原則。
    • 日本国憲法第25条で認められ、また国連が各国に対しその遵守を法的に強制できる権利でもある。
    • 現代では平和的生存の権利として発展する傾向にもある。

政調会長

  • 政党内で政策とか公約とかを考える政策部会の一番偉い人。
    • 政審会長とも。公約や政策、立法を立案する政党内の機関である、政策部会の長のこと。
    • 政党内での要職として注目されることが多い。

政党(party)

  • 政治についての考え方が同じ人が集まって、それを実現しようとする集まり。
    • 政治的主張・思想が共通の人々が集まって意見の集約を計り、その政策の実現を目標として議会活動を行おうとする団体。
    • 利益集団にも似ているが、政党には個別的利益の公益化、指導者の養成、政治的決定の能力が加わっている。
    • 法律によって若干の差異はあるものの、現行法では「政治団体のうち、所属する国会議員(衆議院議員又は参議院議員)を5人以上有するものであるか、近い国政選挙で全国を通して2%以上の得票(選挙区・比例代表区いずれか)を得たもの」を指す。

政党政治

  • 政党が政治で大きな役割を果たす政治のあり方。今の日本がそれ。
    • 議会で多数を得た政党が政治の運営において主導権を発揮する政治制度。
    • 現在の日本のように、議会で多数を得た政党が組閣の中心になったり、議長のポストが与えられるものがそれにあたるが、最近では官僚主体の官僚政治であるという言説も見られる。
    • 現在の民主政治は基本的に政党政治だといわれる。

絶対君主制(Absolute monarchy)

  • 王様がなんでも全部決める政治のやり方。
    • 君主制のうち、君主が全ての支配権を持ち、自由に権力を行使する政治体制を指す。
    • 君主>議会であり、16世紀後半~17世紀のフランススペインあたりが典型。王権神授説と強く結びついた。
    • 対義語は制限君主制。

専守防衛

  • こっちから手は出さないけど殴られたら殴り返すよ。という自衛隊の考え方。
    • 日本の自衛隊の防衛思想で、決して先制攻撃を行わず相手国からの攻撃を受けてから必要最低限の実力をもって防衛するというもの。
    • (解釈は様々だが)憲法九条にも適合的であるとされる。
    • 明らかに相手国が攻撃を加えようとしている状態であっても実際に攻撃を受けるまでは対処できないという先制的自衛不能の問題があるが、そもそも先制的自衛は国連憲章第51条で禁止されている可能性もあり現在議論されている。

全体主義

  • わが国を称える映画を作れ。わが国を称える本を書け。わが国のために金メダルを取れ。従わなかったら逮捕な。
    • 国内における個人の活動、つまり政治・商業活動・言論・芸術・スポーツといったありとあらゆるものが国家の統制の下、国家・全体のためのものであるという考え方。例は北朝鮮など。
    • 一時は民主主義の対義語ともされたが現在では権威主義という概念も登場しており、非民主主義のうちの一つと見られ、権威主義のより極端な形とされる。

争議権

  • 「交渉してくれないなら会社潰れるよ?」ってやる権利
    • 団体行動権とも。労使交渉において雇用者が交渉に応じない場合にストライキなどの実力行使を行う権利。
    • 雇用者を交渉に応じなければ様々な損害がでるという状況に置くことで、対等な立場で労使交渉を行うための権利である。
    • 労働三権の一つとして労働者の重要な権利であるとされる。
    • 公務員には一切認められておらず、代替として人事院による給与調整が行われる。

タ行

大衆主義(populism)

  • 「頭いい人だけの政治じゃないでしょ」って考え方。ただし政治がただの人気取りになってるのを指すことも多い。
    • 一般民衆の利益が政治に反映されるべきであり、一部知識人・特権階級の意思のみが政治に反映されるものであってはならないとする思想。
    • 転じて、民衆の人気取りに終始する大衆迎合的なものを指すこともある。(むしろ日本ではその意味で使われることが多い)

大統領制

  • 政治をやる大統領を直接国民が選ぶ政治のやり方。直接国民の支持を得てるからとても偉い。形だけのことも。
    • 行政府の長である大統領が国民によって直接的に選任される政治制度。アメリカ・ラテンアメリカ等で採用されている。
    • 行政・立法・司法権力の分立が非常に強く、例えばアメリカでは大統領に議会の解散権や法案提出権がない。
    • 大統領は議院内閣制に比べ、国民の直接的な信任をより受けることになる。
    • 大統領に実質的な権力が無く、首相・内閣が行政を管轄する名誉職型大統領制という物もある。ドイツなどが採用。

第4の権力

  • 報道のこと。司法・立法・行政に加わる新たな権力として報道を見るときに使う言葉。
    • 報道のこと。立法・行政・司法に加わる新たな権力として報道を見るときに使う言葉。
    • 司法・立法・行政という伝統的な三つの権力に匹敵するほど、報道が国民に対して影響力を持っているとして出現した言葉である。
    • 日本でこの言葉を定着させたのは田中角栄のようである。

ダウンロード違法化・刑事罰化

  • 著作権違反のもののダウンロードが違法になったり捕まえられたりするようになったこと。
    • 2010年1月1日施行の著作権法改正によって映像・音楽を違法コンテンツと知りながらダウンロードする行為を違法とし、さらに2012年10月1日施行の著作権法改正によって刑事罰化されたというもの。
    • 現在は親告罪であるが、いずれ非親告罪化されるのではないかとの懸念がもたれている。

タカ派とハト派(the horks, the doves)

  • タカ派「敵国は戦争してでもぶっ潰せ!」ハト派「話し合いで何とかしましょうよ」
    • どちらも政治(特に外交)における姿勢・立場について示す言葉。
    • タカ派は強硬派・武闘派とも呼ばれ、武力行使などの強硬姿勢を取ることをも是とする姿勢・立場。
    • ハト派は穏健派・慎重派とも呼ばれ、武力行使などの強硬姿勢を是とせず。あくまで対話により解決しようとする姿勢・立場。
    • タカ派は右翼と、ハト派は左翼と同一視されることがあるが、あくまで別のものを指す語であり、左翼のタカ派・右翼のハト派も存在する。

縦割り行政

  • 一番偉い人が全部決めて下の人がそれを実行するだけだと一番下の辺りでいろいろと不都合が起こること。
    • 中央集権体制における問題の一つ。
    • 中央集権体制は上意下達的であるため、末端組織による横方向の情報収集・交換・連携がとりにくくなり二重行政やミスによる作業の非効率化がおこりやすくなる問題。

団結権

  • 働くひとが協力する権利。
    • 労働者が労働組合などの労働団体を結成する権利。
    • 労働三権の一つとして労働者の重要な権利であるとされる。
    • 結成された労働団体が雇用者と交渉する権利を団体交渉権、雇用者が交渉に応じない場合にストライキなどを起こす権利を争議権という。

団体交渉権

  • みんなで協力して雇い主と交渉する権利。
    • 労働者が労働組合などの労働団体が雇用者と賃金などの労働条件を交渉する権利。
    • 労働三権の一つとして労働者の重要な権利であるとされる。
    • 労働組合法では雇用者が正当な理由無しに交渉に応じないことを禁止している。

単独政権・連立政権

  • 前者:自民党「俺だけで政権大丈夫だろ」 後者:自民党「俺だけじゃ無理だ。公明さん一緒に政権やりませんか」
    • 単独政権とは一政党単独で政権運営を行う場合を指し、連立政権は複数の政党で政権運営を行う場合を指す。閣外協力の場合も含むことがある。

地方自治体

  • ある国の中で、小さな国のようにいろいろな仕事をする組織のこと。
    • 地方公共団体、自治体とも。行政体のうち、国家の領域の一部の住民を構成員とし、その領域を統括して自治権を行使するもの。つまり国家よりも小規模な行政権、立法権、司法権いずれか若しくは全部を持つことが法令で定められたもの。
    • 市町村などの小さなものは基礎自治体、都道府県などある程度大きなものは広域自治体と呼ばれる。
    • 日本においては憲法第92条でその存在が定められており、詳細については地方自治法などの様々な法令による。また各地方自治体は全て対等。司法権は持たない。
    • 最近、地方自治体の権限強化が地方分権として盛んに議論されている。

中央集権

  • 政治の力とお金が1ヶ所に集まっており、他のところはそこからの指示に従うだけのもの。いろいろわかりやすいが末端のほうでイザコザが起こる。伝言ゲーム的な。
    • 行政・政治において権限と財源が中央政府に集中していること。比喩的に企業などのその他団体に対して使うこともある。
    • 長所としては上意下達的である故に権限の優劣・責任の所在が明確であること、中央政府の情報収集が容易であり大局的判断がしやすいこと、大規模な施策を実行しやすくまたその実行も速いこと。
    • 短所としてはいわゆる縦割り行政、中央政府が低質化すると全体において機能不全となること、施策が画一的になり細かな配慮がしにくいこと、地方の意見が反映されにくいこと。
    • ちなみに現在、先進国のうち中央集権制をとるものは少なく、日本ぐらい。(特にヨーロッパは歴史的に連邦制を取るところが多い)

中選挙区制

  • 大きめの区分けをして、そこから4人くらい当選する選挙のやり方。
    • 議会制民主主義における選挙形式の一つで、全国を小選挙区より広い、各区から3~5人ほどが当選する中選挙区に分けて選挙する方式。
    • 死票が小選挙区制より少なくなり、小政党が進出しやすくなる利点があるが、明らかに得票数の少ない候補者が当選できるという欠点がある。
    • 大選挙区制の亜種で、日本独自の言葉。

中道・中道右派・中道左派

  • どんな考え方にも偏ってないこと。
    • 右翼・左翼、または保守・革新のいずれにも偏らないこと。
    • 穏健派かつ現実主義的路線を指すことがよく見られるが、明確な定義があるわけではない。
    • 中道右派は主に保守主義・新自由主義、中道左派は主に社会民主主義・社会自由主義を指すことが多いがこれも定義は一定しない。

懲罰委員会

  • 国会議員が非常にまずいことをしたときに、国会が意見を聞く委員会。
    • 国会における常任委員会の一つで、衆院参院それぞれに置かれ、議員の懲罰に関する事項と議員の資格訴訟に関する事項を扱うもの。(参院では議員の懲罰に関する事項のみを扱う。)
    • 各議院が戒告・陳謝命令・登院停止・除名などの懲罰を下す際は懲罰委員会に諮問しなければならない。
    • 懲罰に値する行為(懲罰事犯)の発生時にのみ開催される。かなり稀である。
    • 懲罰事犯の懲罰委員会への付託は、各院議長の職権によるものと、議員による懲罰動議の提出によって議長が付託する場合とがある。

懲罰事犯

  • 衆議院や参議院でよっぽどまずいことをして、罰せられるべきだと思われる行為のこと。
    • 衆議院・参議院において、懲罰を与えることが相当と見られる院内秩序を乱す行為のこと。
    • 日本国憲法第58条と国会法で規定されている。
    • 懲罰委員会に付託された上で本会議の議決を経た上で戒告・陳謝命令・登院停止・除名といった懲罰が宣告される。
    • 議員懲罰権は国会の自律権に属するため、その行使は各議院が独立して行う。
    • 懲罰事犯の懲罰委員会への付託は、各院議長の職権によるものと、議員による懲罰動議の提出によって議長が付託する場合とがある。

徴兵制

  • 望まなくても軍隊に入れられる制度。人手に困らず便利だけど現代では無駄かもしれない。
    • 国民から選別し、強制的に軍隊に編入する制度。国民には兵役の義務が課される。
    • 歴史的には古代まで遡るものであり国家が安定的に兵力を得られる利点があるが、多くの場合徴兵は短期間であるため兵士の練度が低くなる欠点があり現代の高度に専門化した軍隊では不適切だという考え方も強い。
    • 例としてはスイスや韓国が挙げられる。

直接民主制

  • 政策を決めるときに毎回国民全員が投票するやり方。
    • 民主制の一形態。国民(有権者)全員が自ら政治に直接関わる仕組み。国民投票などが利用される。
    • 利点としては民意反映が確実であり故に正当性も確固たるものである点、欠点としては多種多様な民意が直接表れるため政策決定が上手くいかず、また専門性も確保できずに衆愚政治に陥りやすくなる点がある。

抵抗権

  • クソな政府をぶっ壊す権利。
    • 革命権とも。政府の不当な権力行使に対し、国民が抵抗したり、打ち倒す権利。
    • 憲法による秩序を政府自身が破ったとき、憲法による秩序を保全できるのは国民だけであるという理屈によるもので、これは憲法は国民が国・政府を縛るためのものだという近代立憲主義の原則にも関わる。
    • 憲法の枠を超えた権利の一つとして国家緊急権と並べられることがあるが、国家緊急権の目的は憲法秩序の停止であり性質は大きく異なる。
    • 故に憲法に明文化されていなくとも、国民全てが持つ権利であるという主張も見られる。
    • ジョン・ロックはこれを自然権の一つとして位置づけた。

党議拘束

  • 政党に入ってるからには政党の決定には従えよ?
    • 政党の決議によって所属議員の議員活動、特に議会での採決の際の賛否を拘束すること。これに違反することを造反と言い、当該政党によって何らかの制裁が課されることが多い。
    • 政党が政党としての一体性、結束を確保するために必要であるとされ、党議拘束への違反は有権者に対する背任とされることも多い。
    • 日本、イギリスなどでは党議拘束が強い傾向があるが、アメリカ合衆国では党議拘束自体ほとんどかけられない。
    • 各政党が独自にかけるため、法的根拠などは全くない。

道州制

  • 都道府県よりも大きい区分けをつくって大きな力を持たせるやり方。
    • 日本の行政区画として州と道を置き、現在の都道府県よりも強力な地方自治権限を与える制度。
    • 国の権限を委譲するもの・都道府県や市町村の権限を吸い上げるもの・あるいは両方やるものといった様々な類型がある。
    • 公務員数・議員数の削減、二重行政の解消、より大きな権限によるより自由な政策が行えるようになることが期待される。

統治行為論

  • 政治の問題は政治で判断するべきで、裁判所は口出すなっていう理論。
    • 違憲審査で用いられる理論の一つ。国家統治の基本に関する国家の行為についてはたとえ司法府での法律判断が可能であっても、高度な政治性があるとして審査の対象から外し政治部門による決定に委ねるべきという理論。
    • 主に三権分立を確保すること、司法府は行政府立法府に比べて国民の意思が反映されにくいことを根拠とする。
    • その他、三権分立を尊重すべきであるため司法府が政治的問題を扱うべきではなく、また司法府が政治対立に巻き込まれて独立性中立性を脅かされる可能性を排除するべきであるという説・司法府の判断が政治に混乱を招くことを避けるべきだという説・そしてこれらの折衷説もある。

投票の逆理

  • 「みんな普通に投票したけど、どの選択肢が一番望まれてるかわかんねえ・・・」という矛盾。投票をする限りついて回る問題。
    • 各々の投票者が選択肢につける順位は推移的(例えばA<B<C、B<C<A)なのに、投票を行うと集団としての選好順位が循環する状態(A<B<C<A<B<C<・・・・)が生じ、順位がつけられなくなってしまうことがあるという矛盾。
    • ほとんどの投票集計、民主的制度の実施の際に避けることのできない矛盾であるとされ、選挙制度を検証する際はこれをどれだけ避けることができているかが一つの指標にになりうる。
    • 発見者の名前をとってコンドルセのパラドックスとも言う。

討論型世論調査

  • みんなで話し合ってからアンケートをするタイプの世論調査。
    • 質問の前に議論の時間を設ける世論調査。
    • 質問にただ答えるのではなく専門家・当事者の情報提供を受けてその問題についてしばらく(多くは二、三日)議論し、その議論を通じて各自が持った意見に基づいて質問に答える。
    • より洗練された意見が得られるとされるが、回答者の負担や時間的制約の問題がある。

特別委員会

  • 国会や地方議会に「必要なときだけ置かれる」合議制の機関。議員がメンバー
    • 国会または地方議会に置かれる委員会のうち、必要に応じて国会の各議院、議会の議決によって設置されるもの。
    • 常設の委員会である常任委員会の所管に属さない案件、または特に必要があると認められた案件を扱い、集中審議の場とされることが多い。
    • 常任委員会と異なり、委員長は特別委員会内での互選によって決定する他、動議その他によることもある。

特例公債法案

  • 税収だけではたりないお金をまかなうために国が借金することを決める法案。
    • 国家予算の財源として、税収で不足する分をまかなうことを目的としての赤字国債の発行を認める法案。
    • 毎年新しく制定しなおす必要がある。予算案と異なり衆参両議院の賛成が必要。
    • 2012年11月16日、2015年度までは同法案が自動成立することを盛り込んだ法案が成立した。

ナ行

ナシオン主権とプープル主権

  • 前者:国民の代表の意見が民意だ! 後者:国民ひとりひとりの意見が民意だ!
    • 国民主権に関する二つの考え方。
    • ナシオン主権概念では具体的な個人の意思の存在が認められずに主権を持つ国民は抽象的な全体としてのものと捉えられ、国民の意思は代表者の媒介なしにはあり得ない。
    • よって直接民主制と命令的委任が否定され、間接民主制と制限選挙が肯定される。
    • プープル主権概念では主権の担い手は具体的な国民であり、個人の意思が認められ、直接民主主義と命令的委任が肯定されて普通選挙を絶対視する。

二重の基準論

  • 「お金よりも心とか精神のほうが守られるべき。」っていう論
    • 裁判所による違憲判断で用いられる判断基準の一つで、現在日本で使われているものの一つ。
    • 重要な権利(精神的自由権等)を制限する政策・法令は経済的自由権を制限するそれらよりも厳格な基準で審査される(比較的に違憲判決が出やすい)という理論。
    • 元々はアメリカでの違憲審査基準として生まれたものである。

日本国憲法第九条

  • 「戦争はしません!武力も持ちません!」っていう日本の憲法のきまり
    • 単に9条とも、現日本国憲法の三大原則である平和主義についての規定。この条文単独で第二章「戦争の放棄」を構成する。
    • 戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認の三要素からなる。
    • 9条を巡る問題には自衛隊や在日米軍に関するものがある。

日本国憲法第96条

  • 「憲法変えるときは国会議員の三分の二の賛成と国民の承認が必要だよ」っていう日本の憲法の決まり。
    • 日本国憲法の改正手続きと公布について定めた条文。
    • 日本国憲法の改正は衆参両議院の全ての議員の三分の二以上の賛成によって国民に対して発議・提案され、国民投票その他の方法によって国民の承認を得ることで成立し、天皇が国民の名で改正憲法を公布するものとしている。
    • 現在国民の承認を得る方法としては国民投票が採用されている。
    • また現在この発議要件を衆参両議院の全ての議員の「二分の一」とすることが議論されている。

ネガティブキャンペーン

  • あいつマジでクソだよ!それに比べて俺っていい奴だよね?
    • ネガキャンと略されることも。選挙戦術の一種で、対立候補・政党の政策や人格の欠点を批判してその信頼を失わせるもの。マスコミなどが同様のことを行う場合も含む。
    • 相手を貶めることで自らの相対的評価を上げる目的で行われる。
    • 合理的、現実的な批判も含むが、もっぱら悪意ある誹謗中傷や事実の歪曲によるものを指すことが多い。
    • しばしば政治への嫌悪感・不信感をもたらすものとしても批判される。

ねじれ国会

  • 衆議院と参議院の勢力が逆転してて政治がうまく進まなくなった状態。その状態が政治方針の急な変化を防いで安定させるという利点もある。
    • 衆議院で与党が過半数を獲得しているが、一方で参議院で過半数を獲得できていない状態を指す言葉。
    • 衆議院と参議院がそれぞれ異なる議決を出しやすくなり、政治の停滞の原因を作るとされる。
    • 特に法案の議決の際は参議院で否決された場合、衆議院で出席議員の3分の2以上の賛成なくしては法案が成立しないため停滞しやすいほか、国会同意人事や自衛隊防衛出動、NHK予算などは衆参両議院での賛成が不可欠であり、問責決議案や辞職勧告決議案、国政調査権発動などは参議院独自の権限であるためねじれ国会では停滞しやすい。
    • 一方で首相の指名や予算案の議決、条約の承認については過半数の賛成でよいため比較的停滞は起こりにくい。
    • ねじれ国会による停滞はむしろ急な政権交代によって容易に政治方針が変わることを防ぎ、政治に安定をもたらすという利点もあり、現在の二院制の目的もこれだったりする。
    • 1989年7月30日の朝日新聞朝刊で使われたのが最初。

ノンポリ

  • 政治とか興味ないわ。
    • nonpoliticalの略で、政治に関心のないことや政治に関心のない人を指す言葉。
    • 元々は1960~70年代の学生運動に参加しなかった学生をさすが、これには政治に興味が無い者だけでなく、単に学生運動の過激化に反発した者も含まれる。
    • 無党派の一部として消極的無党派層とも呼ばれる。

ハ行

B層

  • 「パッと見で良い人そうだし、あの人に投票しちゃおう」って人たち。
    • 政治家や政策について深く考えず、イメージや人気・その場の空気に基づいて政治参加をする人々を指す俗語。衆愚政治・大衆政治に陥りやすい。
    • 元々は「IQが低いため具体的なことはよく分からないが小泉純一郎のキャラクターを支持する層」を指し、小泉郵政改革の宣伝企画を担当したスリード社が想定した概念である。
    • またスリード社はA層(小さな政府・民営化には肯定的だが、これまでの実例から鑑みて批判的な立場を取る層。)、C層(構造改革抵抗守旧派。IQが比較的高く、構造改革に否定的な層。)、命名の無い層(構造改革に否定的で、IQが比較的低い層。)といったものも想定していた。

非核三原則

  • 「核兵器をもたず、つくらず、もちこませず」
    • 「核兵器をもたず、つくらず、もちこませず」という国是。佐藤栄作が打ち出し、国会で国是決議された。
    • 「もたず、つくらず」の部分については原子力基本法、核拡散防止条約に規定されるが「もちこませず」の部分には法的拘束力がない。

平等

  • みんな同じ扱いにすること
    • 平等の意味については様々な解釈があり、絶対的平等(全てにおいて同じ扱い)相対的平等(同一条件の下で平等)、形式的平等(何かをしたあとの結果の平等)や実質的平等(何かをするための機会の平等)などがある。

比例代表制

  • 取った票の分だけ議席がもらえる選挙のやり方。
    • 議会制民主主義における選挙形式の一つで、政党の得票率に応じた議席を配分するもの。
    • 死票がほとんど生じず、支持者数の少ない党でも全国またはある広い地域の票が集積されるため少数政党に有利になる。
    • 有権者の票が直接議会の議席に反映される利点があるが、候補者個人が軽視されたり少数党の乱立で第1党ですら過半数を取りにくく安定しないという欠点がある。
    • 候補者個人への投票を認め、個人の得票率で当選への優先度を上げる非拘束名簿式比例代表制という物もある。

武器輸出三原則

  • 「戦争しそうな国には武器輸出しちゃいけません!」っていう日本の原則。
    • 日本の武器輸出制限の原則。ただし法令ではなくあくまで拘束力のないガイドラインである。
    • 狭義には1967年に佐藤内閣で提唱された、輸出相手国が「共産圏諸国向けの場合、国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの場合、国際紛争の当事国又はそのおそれのある国向けの場合」武器輸出を禁ずるもの。
    • その後1976年には三木内閣の下で「三原則対象地域については『武器』の輸出を認めない、三原則対象地域以外の地域については憲法及び外国為替及び外国貿易管理法の精神にのっとり、『武器』の輸出を慎むものとする、武器製造関連設備の輸出については、『武器』に準じて取り扱うものとする。」という「武器輸出に関する政府統一見解」が提唱され、これと武器輸出三原則は「武器輸出三原則等」と総称される。
    • その後中曽根内閣や小泉内閣によりいくつかの例外が唱えられたり、民主党政権によって三原則見直しが唱えられたりした。

福祉国家

  • 社会保障の充実した現代の資本主義国家を指す言葉。ただし今は財政問題などで崩壊中。
    • 現代における大きな政府による資本主義国家を表現した言葉。
    • 経済成長優先、労働運動中心、中央集権、一国主義的という特徴を持つ。
    • 重化学工業化による経済発展が労働運動の隆盛につながり、そこに社会主義の圧力が加わったことで、資本主義国家において社会保障制度を整備せざるを得なくなったことで出現し、社会民主主義政党と保守政党の歩み寄りと労使協調によって安定した政治状況が生み出され、高度経済成長の基盤となった。
    • しかし1970年代のオイルショックやニクソンショックによって経済成長が失速し、また公害問題の発生、財政赤字、国民の国家依存などの問題が生じたことによって崩壊の兆しを見せ、現在はEC地域統合や新自由主義などの新しい国家のあり方を目指す時代であるとされる。

文民統制(シビリアン・コントロール civilian control of the military)

  • 軍隊が勝手なことしないように軍隊のトップを軍人じゃない人にすること。
    • 軍人ではない文民が軍隊を統制すること。
    • 軍事に対する政治の優先の確保、軍の暴走抑制を目的とする。

法治主義

  • 政治とか裁判とかは法律で決まってるとおりにするんだぞ。ほらお前、わが国の批判は法律違反だぞ?逮捕する!
    • 行政・裁判といった国家機能の根拠は国家の定めた法だけであるという考え方。近代ドイツ法学が発祥。
    • 元々は法による支配だけを重視し人権保障をその要件とはせずに法による人権制限を肯定したが、現代では人権保障を重視する実質的法治主義として修正され成立している。

法定受託事務

  • 行政の事務のうち、「本当は国とか都道府県がやるべきだけど、もっと範囲の狭い都道府県とか市町村に任せるよ」って法令で決まってる仕事のこと。国、より大きな自治体がいろいろ指示できる。
    • 地方公共団体の事務区分の一つで、都道府県、市町村または特別区が処理することとされている事務のうち、本来は国または都道府県といったより広い範囲で果たされるべき役割に係わり、国または都道府県においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法令で特に定めるもののこと。
    • 国または都道府県による強い関与が認められている。
    • 成立の経緯などから、自治事務と対比されて語られることが多い。

法の支配

  • 「権力の乱用は法で防ぐぞ」って考え方。
    • 基本法たる近代憲法、議会制定法による君主権力抑制と司法による人権保障・人権の手続的保障を重視する思想。
    • イギリスで確立され、現在では近代立憲主義と結びついて世界標準とも言える。
    • 法治主義と異なるのは議会による制定された法であっても、近代憲法で規定される人権保障を侵害するものは無効とする点である。
    • 国民主権と結びつくか、それとも相反するかには議論も見られる。
    • 日本では「人権の保障」「憲法の最高法規性」「司法権重視」「適正手続きの保証」がこれにあたるとされている。

法の下の平等

  • 「法律の前では王様だろうが神様だろうがみんな平等だ。」
    • 国民は国家との法的権利・義務の関係において等しく扱われなければならないという憲法上の原則のこと。
    • 人種・信条・性別・出生・社会的身分などにより差別されないと憲法に明記されている。
    • 法適用の平等のみならず法内容の平等も意味すると解釈され、立法者自身をも拘束する。
    • 平等の意味については様々な解釈があり、絶対的平等(全てにおいて同じ扱い)相対的平等(同一条件下で平等)、形式的平等や実質的平等などがある。

法律の留保

  • 国だからって法律には従えよ?逆にいえば法律さえあればなにやってもいいよ。日本国憲法「人権は別な。」
    • 国・政府の行為は法律による根拠の下行われる必要があり、また法律の根拠さえあれば人権も制約できるということ。
    • 法律の留保の範囲については議論があり、国の全ての行為に法律の根拠が必要だとする説、人権を制約する行為にのみ法律の根拠が必要だとする説等様々な説がある。
    • 日本国憲法では人権を制約する法律を認めていない。

法律と法令

  • 前者:法律 後者:法律と各種命令とか条例とか。
    • 法律とは議会が制定した法のこと。法令とは法律に加えて、各種行政機関の下す命令(政令・省令など)を含んだ言葉で、場合によっては条例なども含む。
    • 法律の意味は確定しているが、法令の意味は極めてあいまい。

保守・保守主義(conservative,conservatism)

  • 伝統的なものが大事!変えるにしてもゆっくりだ、ゆっくり!
    • 伝統的なもの、価値観を正しいものとし、急激な改革に反対する立場を指す。
    • 国家主義や民族主義などのいわゆる右翼的思想を指すこともある。
    • 対義語は革新・進歩主義。

ポリアーキー

  • R.ダール「みんな政治を変える力を持ってるんだよ」
    • 多数支配、多元主義、多頭制。R.ダールが主張した政治体制の分析概念で、政治的決定は一部のエリートの手に握られているわけではないとする。
    • 政治的決定においては、様々な争点で様々な別々の人間が影響力を持ち、競争していると指摘することで、特定のエリートのみが政治的決定に関わるとする「エリート論」を否定し、一般市民も議員などの代弁者を通じて政治的決定に参加し、影響力を持つとした。

マ行

マニフェスト

  • 選挙で当選したらこんなことしますよっていう約束。ただし本当に実行しなければならないわけではない。
    • 政権公約。元々は声明文・宣言書の意。
    • 選挙において、政党・候補者が当選後に行う具体的な政策を約束するもので、選挙の際に政策本位での候補者選択を行わせようとするもの。ただし法的拘束力はなく、必ずしもマニフェストの内容を実行する必要はない。
    • 日本の現在のようなマニフェストは2003年頃から定着したが、それ以前に出されていた選挙公約とほとんど変わるところはなく、また政権を奪取することが前提となるため小政党のそれは意味をなさないとする意見も見られる。
    • 1835年にイギリスで用いられたものが最初とされる。

民主社会主義

  • 社会主義にするにしても争いは駄目だ。話し合いでゆっくりやろう。
    • 社会主義思想の一つ。革命・階級闘争を否定し、議会制民主主義の枠内で社会主義を実現しようとする立場。社会民主主義と同一視されることが多い。
    • ベルンシュタインやフェビアン協会が論者と言われる。日本では民社党がこれを掲げた。

民主制(democracy)

  • 「国のことは国民みんなが決める!王様みたいな一部の人が決めるなんてとんでもない!」っていう政治体制。
    • 国家・集団の構成員全員が主権を持ち、その意思決定が構成員の合意によって行われる政治体制のこと。
    • 民主主義は厳密には民主制を国家・集団の意思決定手段として最良のものとする考え方を指す。

民主党(日本1998~)

  • 海江田さんが代表をやってる反原発だとか改憲反対とか掲げてるけど中身がバラバラだったりする党。ちょっと前まで政権を取っていた。
    • 1998年に民主党・民政党・新党友愛・民主改革連合の合流で生まれた政党。現在衆院第2党。現在代表海江田万里。民主中道(独自理念)、中道左派政党とされるが党内での意見相違が激しく分裂も見られた。2009年~2012年政権与党。
    • 現在は原発ゼロ、TPP立場不明瞭、改憲反対、地方分権、対アジア関係重視といった主張を掲げる。

無党派

  • 別にどこの党も支持してないよ。
    • 特定の政党やその思想に属さず、そのため支持政党がないこと。そういった有権者は無党派層、支持なし層とよばれる。
    • 無党派は選挙の度に支持政党を変えることが多く、選挙の勝敗の決定要因として重視される。
    • 現在固定的な支持者である労働組合の弱体化・縮小により増加している。
    • 積極的無党派と消極的無党派に分けられ、前者は政治に関心を持つが自らの考えに合う政党がないため、特定の政党を支持しないもの。後者はそもそも政治に関心のないものであり、そういった人々をノンポリともいう。

村山談話

  • 1995年8月15日の村山首相の談話。政府の公式歴史認識とされるが内容に論議がある。
    • 戦後50周年の終戦記念日にあたっての村山首相談話。
    • 1995年8月15日の戦後50周年記念式典に際して当時内閣総理大臣の村山富市が、閣議決定に基づき発表した声明。
    • 今日までの日本国民の努力への敬意と諸国民の支援と協力への感謝、平和友好交流事業・戦後処理問題への対応の推進の決意。「植民地支配と侵略」によって諸国民に多大の損害と苦痛を与えたことの謝罪、国際協調の促進、核兵器廃絶と核不拡散体制強化を目指すことが内容。
    • 日本政府公式の歴史的見解として取り上げられるが、この内容については未だに論議が絶えない。

命令的委任

  • 選挙で選ばれた人はちゃんとマニフェストは守らないといけないよね?ってこと。
    • 強制的委任ともいう。
    • 代議士はその選挙人の意思を常に反映しなければならないという概念。これによれば代議士はそのマニフェストを絶対に守らなければならないことになる。

ヤ行

夜警国家

自由主義国家・夜警国家


与党と野党

  • 前者:政権を持って政治をやってる党。 野党:政権を持たず政治への影響力が小さい党。
  • 与党とは行政を担当する政党のことで、日本の場合内閣に閣僚を選出している党と閣外協力政党のこと。行政権の行使に責任を持つ。
  • 野党とは行政を担当していない党。与党の対義語。

有事法制

  • 敵が攻めてきたときに軍隊がどう動くかを決めた法律
    • 武力衝突の発生時や侵略を受けた時(これを有事という)に際し軍隊の行動を規定する法制のこと。一部国民の権利が制限される内容を含む。
    • 日本政府の見解としては、目的は国民保護である。
    • 日本では自衛隊の行動を規定するもの、米軍の行動を規定するもの、その他国民の生命・財産の保護を直接目的とするもの。の三種類があるとされる。
    • 有事法制が合憲かどうかには憲法9条の他、人権の見地からも未だ議論が残る。
    • 現在の日本の有事法制は7つ(国民保護法、米軍行動関連措置法、特定公共施設利用法、国際人道違反処罰法、海上輸送規制法、捕虜取扱い法、自衛隊法一部改正法)

世論調査

  • つまりアンケート。
    • ある社会集団における世間一般の意見を明らかにする統計調査。
    • 現在はRDD方式と呼ばれるコンピュータで無作為に作った固定電話の電話番号に電話して質問する方式がよくとられる。他にもインターネットを利用する方式などが研究されている。
    • 統計調査なので当然誤差が生じ、また調査者によって回答者が回答を拒否する場合があること、世論調査の時間帯によって回答者に偏りが生じるなどの問題が指摘される。
    • 「せろん」と読む場合もあるが、NHKや民法各局では「よろん」と読むためここに書いた。

ラ行

利益集団

  • 自分たちの要求を通すために集まった集団。
    • 圧力団体・利益団体とも。特定の個別的利益(非公益)を追求するために組織された政治的集団。労働組合や経団連などが当てはまる。
    • 政党も特定の利益を追求する点では同じであるが、利益集団は個別的利益を公益化する能力や、指導者の養成能力、政治的決定能力を持たない。
    • 利益集団は基本的にロビー活動などを通じて政府や政党に働きかけるが、利益集団自体が政党化することもある。

連邦制

  • いくつかの国がくっついて一つの国のようになった国のありかた。普通はそれぞれの国の力が強いため全体としてのまとまりに欠ける。
    • 二つ以上の国または州が一つの主権の下に結合した国家体制。ロシア連邦・アメリカ合衆国・イギリス等。
    • 多くの場合弱小国による自己保全のための同盟・連盟による。
    • 本来対等な国同士の結合であるため、その構成国はかなり強力な権限(立法権・行政権・軍事等)を持ち、独立国となることも比較的容易である。一方で中央政府の意思は反映されにくく、大規模な施策はやりにくい。

労働組合

  • 働いてる人が雇ってる人に色々と要求するために集まったもの。雇ってる人のほうが基本立場強いので団結して対抗する。
    • 労働者が主体となって自主的に労働条件の改善などを目的に組織された団体のこと。憲法28条、労組法に規定。
    • 更に使用者の利益代表者が加入せず、使用者の経費援助を受けず、また民主制を規定したものを労組法適合組合、そうでないものを憲法組合という。
    • 労働組合は使用者との団体交渉によって労働協約を結んだり、ストライキなどの争議行為によって使用者に圧力をかけ、自らの要求を通すことが認められている。
    • 日本では企業別労働組合が主流であるが、これは正社員のみを対象とすることが多く、派遣労働者などを対象に企業の枠を超えたユニオンと呼ばれる形の労働組合も存在する。
    • また組合の活動は労働条件改善だけには限らず、政治的活動などにも特に制限はない。

労働三権

    • 団結権・団体交渉権・争議権のこと。
    • 労働者の最も重要な三つの権利である。
    • 詳細は各項目を見てくれ。

労働者

  • 働く人のこと、法律によっては仕事をしてない人も含む。
    • 労働をする人のこと。ただし法令により定義は異なる。
    • 基本的には使用者や事業、事務所に使用される者、その中でも賃金を得るものを指すが、労働組合法、職業能力開発促進法などでは失業者、求職者も含まれる。
    • 公務員の仕事は労働ではなく奉仕であるため、労働者には含まれず、労働者に準じた待遇とする法的根拠もない。

ロビー活動(lobbying)

  • 政治家に取り入って自分に有利な政策をやって貰うようなこと。やり過ぎると政治が無茶苦茶になるので規制されていることが多い。必ずしも禁止されているわけではないことに注意。
    • 政策に影響を与えることを目的とした個人または団体による私的な活動のこと。ホテルのロビーのような目立たない場所で行われるためこう呼ばれる。
    • 企業団体や利益団体が雇っていることや政治献金を伴うことが多く、政治腐敗に繋がる危険性があることから多くの国で規制されている。
    • 直接政府・政党・議員に働きかけるのではなく世論に働きかける場合、草の根ロビー活動・アウトサイドロビー活動と呼ばれる。
    • ロビー活動を行う人をロビイストという


メモ


以下はwiki用語解説の編集にあたって使用した参考文献・資料の一覧です。
  • Wikipedia内各ページ
  • 中窪裕也・野田進「労働法の世界」2013年
  • 浅田正彦「国際法」東信堂 2011年
  • ジュリアン・ルグラン「準市場 もう一つの見えざる手」 法律文化社 2010年
  • 芦部信善「憲法」岩波書店 2011年
  • 浦部法穂 「現代憲法講義1」法律文化社 1993年
  • 阿部彩 「子どもの貧困ー日本の不公平を考える」岩波新書 2008年
  • 橋本俊詔「格差社会 何が問題なのか」岩波新書 2006年
  • 金融情報サイト-iFinance http://www.ifinance.ne.jp/
  • 外務相HP http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
  • その他各新聞記事及びwebページ

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最終更新:2013年12月11日 18:51
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