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I=L(民生用I=D)・リワマヒ国版 - (2009/11/13 (金) 00:36:11) の1つ前との変更点
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*I=L(民生用I=D)・リワマヒ国版
(ここに絵が入ります)
リワマヒ国が開発したI=Lは、
食糧倉庫(冷凍倉庫)用の作業員用運搬機械である。
○開発のいきさつ
市場の食糧問題に対応する手段のひとつとして、リワマヒ国では
流通経路の合理化とコスト削減を行っていた。
大型の食糧倉庫が整備されているリワマヒ国では、
冷凍倉庫におけるコスト削減策としてコンテナの大型化を図っていた。
しかしながら問題として、
大型化したコンテナを冷凍倉庫内で移送する際の動力が必要となったため、
泥縄式ながら、ここにリワマヒ国は屋内専用、寒冷地にて動く作業機械の開発を開始した。
リワマヒ国の装備としては植物型ウォ-ドレス謙者が有名であったが、
謙者はその構造上、寒冷地での稼動が想定されていない。
リワマヒ国はウォ-ドレス系以外の系統で作業機械を開発する必要があった。
○使用作成、設計
作業機械の仕様作成は難航した。
まず、リワマヒ国にはパイロット枝が無く、
作業機械は歩兵系でも操縦できる必要があった。
民間機として、メンテナンスが容易であること、
ランニングコストが安いことが求められた。
冷凍庫内で長く稼動することに対応するため、操縦者の座席は
完全密閉される必要があった。
また、冷凍倉庫内は狭く、立体化されている関係で、
作業機械は高所での作業が可能である必要があった。
加えて、埃を立てる、排気を出すなど倉庫の荷物へ影響する
要素は極力減らす必要があった。
そのため、足回りには二脚が選択された。
なお、多足式は二脚に比べると有効旋回半径が大きくなり不具合があったこと、
ホバ-は細かい作業ができず、屋内で使えないことから、それぞれ選考から外された。
○設計(1)
リワマヒ国の誇るアイドレス工場の技術陣は、これら要求に際し
およそ25年前の制式採用I=Dである「アメショ-」に着目した。
アメショ-は旧式ながら小型軽量、各藩国にて多くのバリエ-ション機が
作られた歴史を持ち、
リワマヒ国のアイドレス工場においても生産が比較的、容易であった。
アメショ-の生産技術を流用する事により、設計・開発コストを削減し、
既存の生産ラインを流用できることから新規生産コストも削減できた。
加えて、これら措置はロ-ルアウトまでの期間を大幅に短縮させた。
また、戦闘を想定した装備類(装甲、火器、火器管制・戦術コンピュ-タ、変形機構など)は撤廃され、
足回り部分における過剰な出力は用途上不要であるため、大幅なデチュ-ンが施された。
これらにより、生産コスト、運用コスト、整備コストはともに大幅に削減された。
○設計(2)
一方、本機体が民間部門で使用されるI=Lである点については開発陣を悩ませた。
まず、運用者には軍でのような専門的な高等教育が行われているとは限らない。
また整備面においては、軍でのような専門家による恒常的なメンテナンスも期待できない。
人型の作業機械でありながら、操作は簡易で、民間(個人事業者を含む)においても
修理やパ-ツ交換が可能である必要があった。
これら問題は意外なことに、素体として選ばれたアメショ-の優秀性によって解決された。
制式採用後25年を経たアメショ-にはデチュ-ンされた要求に答えられるパ-ツが豊富に存在し、
また“枯れた”機体であるアメショ-には、パ-ツ換装に関する技術蓄積が豊富にあった。
同時に、簡略化され、デチュ-ンされたことによって機体の損耗が大きく減殺されたこともあり、
本機体は「壊れない」「壊れても個人事業主・ショップレベルで容易に修理できる」、
運用性のきわめて高いハ-ドウェアとなった。
操縦系においては、簡略化に適応しつつ、歩兵系でも操縦が可能である必要から
マスタ-スレイブ方式が採用され、
人型である機体に操縦者の動作を模倣させることで操縦を容易にさせた。
寒冷地対応のため完全密閉型であった操縦席にマスタ-スレイブ方式の操縦系が選択されたことにより、
操縦席は大型化し、正面に張り出す形となった。
○設計(3)
整備性以外のランニングコストで解決すべき問題として、動力機関部には燃費の向上が求められた。
高速度・高出力を必要とする戦闘用I=Dと異なり、
本機体は用途上、速度は要求されておらず、またデチュ-ンおよび簡略化により
要求出力は原型機の7割程度で十分とされた。
その一方で動力機関には高い燃費効率が求められたが、これら要求においても
アメショ-の枯れた技術蓄積はいかんなく発揮された。
アイドレス工場の技術陣は、原型機であるアメショ-に搭載されたコンパクトな機関はそのままに
動力伝達比を調整することで、調達コストと要求の両立を達成した。
○設計(4)
これらに加え、寒冷地での使用にともない、結露・結氷対策、消音対策が施された。
また、暗所での活動に対応するためにランプが取り付けられ、
また複数機体で活動する際のフォロ-としてウィンカ-が、
検査登録事務所による検査、登録ができた機体にはナンバ-プレ-トを付けるようスペ-スが設けられた。
足回りにおいては凍結した床面でも移動が可能なよう、ノンスリップ加工が施された。
○実装&テスト
こうして完成した設計プランにGOサインが出、アメショ-を元にした新機体の実装は危なげなく進んだ。
完成した新型機はテスト用に立てられた模擬倉庫で平地移動、隘路移動、坂路移動、階段昇降、はしご昇降などが
チェックされ、次いで共和国共通コンテナ、倉庫貯蔵用大型パレットなどを持っての同様テストが行われた。
次にマニピュレ-タ(手)とワイヤ-ロ-プ、フックを使っての玉掛け(クレ-ンなどに物を掛け外しする作業)が
テストされ、良好な結果を得た。
しかしながら、玉掛けは一歩あやまると死亡災害にもつながる恐れのある非常に重要な作業であるため、
玉掛技能講習を修了した者のみが就けるものとする現行法規を必ず準拠するよう、マニュアルなどには明記された。
これらテストを経たのち、新型機は実際に冷凍倉庫に運び込まれ、倉庫の内外を行き来しながらの動作テストが行われ、
結露・結氷対策、倉庫内の床が凍結している箇所での歩行、暗所での歩行などについて入念なテストがなされた。
○命名 そしてロ-ルアウト
リワマヒ国はこの、アメショ-派生型・屋内専用/寒冷地仕様・輸送型I=Lに対して
「ヒエショ-」(命名:室賀兼一)
の名前を与え、食糧倉庫内の物資移送に採用した。
「手」というアタッチメント交換不要のマルチアタッチメントの存在と相まって、
リワマヒ国食糧倉庫での搬入、搬出作業はきわめて容易となったとされる。
(設定文:東 恭一郎、室賀兼一)
(絵:東 恭一郎)
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