「リワマヒ猫」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
リワマヒ猫」を以下のとおり復元します。
#expand(700){{{

*リマワヒ猫
#image(http://eastnw.x0.to/bbs2/img/10475.jpg)

*目次
#contents(fromhere=true)

*設定

**リワマヒ猫とは(作:蒼燐)
 リワマヒ国の猫士たちはリワマヒ猫、通称リワにゃんと呼ばれている。

○リワマヒ猫の特長
 リワマヒ猫は、一説によればリワマヒの原住民族ではないかと言われる、古い種族であるとされている。
彼らは、猫の姿をとることが出来る種族(シェイプシフター)である。
 人の多い場所では直立で歩く猫の姿をとることが多いため、
本来の姿ばかりを見せることはあまりない。

 本来の姿は猫耳にしっぽがついている小柄で痩せている人型の姿である。
とはいえよく猫の姿でにゃんにゃんと歩いていたり、仕事していたりするので、
実際にはどちらが本来の姿かは分からない。

 猫の姿の毛並みなどは様々で、いわゆる長毛種も短毛種といった種別もバラバラである。
共通して言えることは、皆、毛並みがすごく良く立派ということである。
リワマヒ猫が通ると、「なでさせてー!」 と人だかりが出来たり出来なかったり。
 余談ではあるが奈津子ちゃんは王猫様をナデナデするのが好きなようだ。

 南国なリワマヒ国では長毛なリワマヒ猫は辛いと思いきや、意外とそうでもない。
パパっと猫の姿になって水コタツや冷温コタツの中に丸まってしまうからである。

#image(http://eastnw.x0.to/bbs2/img/10477.jpg)


○リワマヒ猫の日常
 リワマヒ猫の朝は早い。早寝早起きで電気代の節約にゃん! とは王猫の弁。
基本的に国民と同じ仕事をしているため、医師のリワマヒ猫や歩兵のリワマヒ猫、料理人のお手伝いをする猫など様々である。

 植物を大事にするリワマヒ国にいるリワマヒ猫だけあって、個別に植物栽培に励むリワマヒ猫が多い。
自分で育てて食べるように栽培している物が多いため、その品質は高く料理人達から絶賛されているほどである。

○リワにゃん飯屋
 料理人のお手伝いをしているリワマヒ猫の中には見よう見まねで料理を覚えるものがおり、リワにゃん飯屋という店を営んでいる。
彼らの作る料理の特長は無駄のないということである。
長年リワマヒ国では様々な消費削減に取り組んでおり、リワマヒ猫達の中でももったいにゃい運動が起こっていたり、エコにゃんキャンペーンが日々展開されていることもあり、それは料理にも活かされている。

 普段料理をするときに捨てている皮や種や調理に手間がかかるため捨ててしまっている部分を、
彼らは丹念に調理し提供している。これらの料理は栄養価が高く、安いとあって人気である。
 もちろん味のほうも炎の料理人や氷の料理人のもとで働いていただけあって、美味であることは言うまでもない。

#image(http://eastnw.x0.to/bbs2/img/9868.jpg)

**リワマヒ猫の集会(作:ダムレイ)

猫は人には知らない秘密の道を通って、秘密の場所に集まり、秘密の集会を開くらしい。
今日はそんな知られざる、リワマヒ猫たちの集会をのぞいてみよう。

/*/

夏の夕暮れ。太陽が沈むころ。
アンドーさんちの軒下を、東に抜け、木の根のトンネルを抜けて人型に変身。
壁を登って、丸太橋を渡って、猫型に変身。
ゴロンゴロンと穴を転がるとそこは、リワマヒ猫たちの集会場である。

だれが持ち込んだのか、最新型の冷温こたつとラジオ、
それにたくさんのつまみとビールやまたたびがストックされている。

一仕事を終えたレンが、ゴロンと穴から出てくると、冷温こたつには、すでに先客が2人来ていた。みんないい具合に酔っぱらっている。
奥のほうでは、炎の料理人見習いのバーがジャッジャといい音をさせながらチャーハンを作っている横で、
バーの嫁さんのカーが干した魚を焼いていた。

「にゃーレン。よく来たニャーお疲れにゃー」
「今日も肩こったにゃー。あ、カーさん、うちの畑から枝豆もってきたにゃーゆでてほしいニャー」
よっこいせとリュックサックから枝つきの枝豆を取り出して、キッチンにしている場所に持っていく。

「カーさんっていうと、お母さんみたいだにゃー」
酒場の看板猫娘のイブがこたつの中から、はしゃいだ声を上げた。
目の前には、ビールの缶がいくつも転がっている。
今日はからまれそうだにゃーとレンはポリポリと額をかいた。

「もう、イブったら。あたしはまだまだピチピチの新妻なんにゃからね!」
「ピチピチっていうのがもうおばさんくさいにゃ…うにゃっ!」
リワマヒ国軍につとめるシュドが、なげつけられたコップを間一髪でよける。

「シュド。それ以上言ったらあんたの干物はぬきにゃ」
カーに冷たい目でにらまれ、シュドがぎゃーぎゃーいっている向かいに座ってビールの栓をぷしゅっとあけた。
イブがそれを見てビンを取り、グラスについでくれる。ここらへんは看板猫娘の面目躍如といったところだ

「じゃあ、あらためまして乾杯!」

/*/

料理が一通りでると、カーもバーもこたつに加わる。
「じゃあそろったところで、そろそろ始めるにゃ」

最近のリワマヒ猫たちの間での、はやりはずばり「節約自慢」である。
時計回りに、自分の節約っぷりを自慢する。ほかの参加者は、
関心した分だけ、手元のにゃーぼたんを押して点数をつける。

今宵の一番手は、酒場の看板猫娘のイブからだ。
「じゃあ私からいくにゃ。私は、なんと!今月の食費をついに0にしたにゃ!」
他のメンバーから驚きの声が上がる。
「ど、どうやったにゃ!猫仙人にでもなったのかにゃ!?」
シュドが驚いて口をぱくぱくさせるのを、イブがうれしそうに見て言う。
「私の美貌があれば感嘆にゃ。猫姿で『あたし昨日から何も食べてないのにゃー』って言ったらみんな簡単にごはんくれるにゃ」
ふふんと自慢げに笑うイブだが、周りの熱は一気に冷たくなる。
「それ、節約でもなんでもないにゃ」
「たかりにゃ」
「親友のあたしでもフォローできないネウ」
結果0にゃー。

意気消沈のイブを後目に、二番手は、兵隊猫のシュドである。
「うちの部隊は、俺の影響でとっても倹約的にゃ。なにせ、家賃がもったいないから隊の8割はテント生活にゃ!」
おおーというどよめきが男性陣からあがるが、イブとカーは眉をひそめている。
「お風呂…どうするにゃ」
「なんかくさい気がするにゃ」
ぼそぼそとつぶやく女猫二人に、「風呂はドラム缶風呂わかして毎日入っているにゃ!」とあわててフォローする。
「家賃は固定費にゃ。毎月確実に出ていくお金をできる限り減らすのが、賢い節約というものにゃ!」
これには、ほかの猫たちも感心する。
にゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃー…
結果8にゃー

3番は、炎の料理人候補のバーだ。ごそごそと薪を取り出した。
「おいらの節約のポイント。それがこの薪にゃ。みんなも知っている通り、炎の料理人は大量に火を使うにゃ。
でもガスは高いにゃ。そこで、注目したのがこの薪や木炭にゃ」
そう言われてみれば、キッチンスペースの横にはたくさんの薪が積まれている。ガスコンロはいつの間にかすみにおいやられ、
いつのまにかかまどができていた。
「このかまども当然自分でつくったにゃ。薪も自分で食材を取りに行くときに拾ってくるから、お金もかからないにゃ。
おかげで今月の水光熱費は20パーセントも削減できたにゃ」
「木炭いいにゃ、作り方教えてほしいにゃ」
レンが瞳をきらきらさせると、バーはにこりと笑った。
「もちろんだにゃ。ここに木炭の作り方マニュアルとDVDがあるにゃ。10にゃんにゃんで売ってやるにゃ」
「けち臭いにゃ!」
にゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃー…
結果14にゃー

主婦のカーが四番目である。
「節約術といえば、主婦ネウ」
ゆっくりメンバーを見渡すところは、親友のイブにそっくりだ。
「そして、節約の基本はDIY(Do it yourself)あたしは、ついに裁縫を覚えたにゃ!」
カーはエプロンのポケットから一枚の紙を取り出す。
「あ、ちなみに紙ももったいないから両面刷りで16アップにしたにゃ」
さらに白黒なので、とても見づらいかみをどうにか明りに照らしてみると、
どうやら服のようだ。
「破れた服の補修はもちろん、布から新品の服も作るにゃ。すでに、子供用に服を10着もつくったにゃ!」
「子どもって、子どもできたにゃ!?」
イブが節約よりも、そちらの新情報に驚く。
「あ、それはまだにゃ。これからがんばるにゃ」
「まだ男の子か、女の子かわからないのに、こんなに作ったら無駄になるのにゃ…」
「そうにゃ、無駄にゃ」
シュドがため息をついて、レンが同意する。
「ど、どっちも産むからいいにゃ!」
にゃーにゃーにゃー…
これはすこし説得力に欠け、
結果 4にゃー

最後は、農家のレンである。
一本のきゅうりを取り出した。
「これはうちの農場でとれたきゅうりにゃ」
そのきゅうりは大きく曲がっていたが、しっかりとつやがあっておいしそうに見えた。
「これ、実は今まで市場では売れなかったにゃ。まっすぐじゃないものや見た目の悪いものは、食べられるのに廃棄されるにゃ」
レンは次々に、野菜をリュックサックからだしていく。
二股に分かれてしまった大根やにんじん、育ちすぎたキャベツなどをこたつの上に並べていく。
「でも僕は、いやだったにゃ。せっかく太陽と大地がくれためぐみを、がんばって育った野菜を形が悪いからって捨ててしまうのは悲しかったにゃ」
レンの言葉が熱を帯びてくる。
「だから、必死に営業したにゃ。形が悪くても使ってくれるところを探して、探して、
結果としてたくさんの無駄な野菜を有効活用することができたにゃ」
「それはすごいにゃ」
看板娘のイブが感心した声を上げる。飲食店をやっているだけに、すごさがわかる。
「結果として、野菜の廃棄率は、10パーセント程度まで下がったにゃ。
安く手に入ってお店も儲かる。捨てるはずのものを売れて僕も儲かる。とっても素敵な節約にゃ」
おおーと参加者からどよめきがあがった。
にゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃーにゃー…
結果 16にゃー満点
今宵の節約王は、農家のレンになった。

/*/

日が暮れても猫の集会は終わらない。
つまみが切れたら自分でつくる。仲間と一緒に節約談義。
もしあなたが不思議な場所に迷い込んだら、少し耳を澄ませてみてほしい。
もしかしたら「にゃー」という音と共に、ちょっとお得な節約情報が聞けるかもしれない。


----

***製作スタッフ
>イラスト :和子
>S  S  :蒼燐、ダムレイ
>ページ   :稲湖

}}}

復元してよろしいですか?

目安箱バナー