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大規模修理工場(施設)

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大規模修理工場(施設)


<絵:さやさん>

L:大規模修理工場 = {
 t:名称 = 大規模修理工場(施設)
 t:要点 = 働く人,破損したI=D,クレーン
 t:周辺環境 = 工場
 t:評価 = なし
 t:特殊 = {
  *大規模修理工場の施設カテゴリ = ,,,{国家施設,建築物}。
  *大規模修理工場の位置づけ = ,,,工場。
  *大規模修理工場の面積 = ,,,3000m2。
  *大規模修理工場の整備補正 = ,,条件発動,(そのターンでの整備フェイズでの)整備、評価+8。
  *大規模修理工場の特殊能力 = ,,条件発動,破壊された機体を3機まで修復できる。このとき資源を5万t消費する。
 }
 t:→次のアイドレス = 整備の神様(職業),再資源化(技術),強化改造(イベント),廃品利用の強力兵器?(イベント)

 「HQボーナス適用」
 質疑回答
 から、修復できる機体数の増加 を選んだ場合のHQボーナスによる増減量は
 HQで+20%
 より、
 ・食糧生産地HQ継承3:修復機体数+20%
 ・食糧倉庫HQ継承2:修復機体数+20%
 +20%+20%により3*140%=4.2 から、4機まで修復可能となる



設立の背景

リワマヒ湾沿岸にI=D工場をはじめとする工業地帯ができてからの歴史は浅い。しかしながら、その浅い歴史の中でも生産の中心はアメショ、ペルシャなどから栄光の野戦炊飯具1号や輸送機を中心とした路線に変化していくこととなった。そういった流れの中でリワマヒの技術は航空機等を中心としたものとなり、I=Dや人型戦車等に関する技術は後手に回されてきたのである。さらに、工業技術分野ではリワマヒ国はtera領域共和国内でも後進国と言って差し支えない状況にあった。アイドレス的な整備士はおらず、航空機に関してすら整備もままならなかったのである。

こういった状況を鑑みた結果、リワマヒ空港に隣接する大規模な修理工場を建設することが決定された。この立地は、輸送機やソウイチロー・ヤガミ・アル・ナスラインが主に運用する蒼天・晴型の整備が主眼となるであろうという予想からであり、施設もまた航空機の整備・修理の利便性を重視した作りとなっている。


聯合国整備士による講習会・聖典扱いのノート


<絵:さやさん>

前項で述べたような流れの元大規模修理工場の建設が決定され、まず行われたのが聯合国の整備士を技術顧問として招いてのリワマヒ国整備員に対する講習会であった。元来より整備面について助力を頂いていたフィーブル藩国や芥辺境藩国の優秀な整備士が招かれ、修理工場を運営する上で重要な技術的知識の講習を請うたのである。また、この講習会のみならず、日常的には整備士及び整備の神様みなしを持つソウイチロー・ヤガミ・アル・ナスラインを技術顧問として招き技能伝承に協力が依頼された。さらに、T11の整備をジェントルラット藩国、銀盾整備会社に依頼し同国の雨中藩王自らの協力を頂けたという縁があった。彼がリワマヒ国の各種整備を行った際にそのノウハウを書き残して置いていったという通称「雨中ノート」はリワマヒ国整備士の間ではある種の聖典のごとき扱いを受けているという。そこには、工業技術に対する遅れを否定することなく、前向きに努力を行う整備士たちの姿があったのである。結果として、大規模修理工場建設完了時には、そこに配属される整備士たちの技術は大幅に向上することとなった。特に、I=Dの修理・整備に関する技術の向上が顕著であったという。これは自分たちの弱点を克服したいと願う整備士たちが、講習会においてこの分野に注力するよう自ら志願したためと言われている。


設備概要

建物

施設自体は主に2種の建物からなる。
高さ40m×幅160m×奥行120mという巨大なA棟は、航空機の修理施設として用いられることを前提に建築された。高さ30m×幅100mと、入り口は作業性を考慮して大きめに作られ、非使用時はシャッターで閉じられている。

さらに、I=D等の修理・整備を目的として増設されたB棟がある。大きさは高さ25m×幅30m×奥行55m、入り口の大きさは高さ20m×24m。これは共和国標準の輸送用トラックがそのまま入れる大きさであり、またI=Dが立ったまま進入できる高さを基準に決定された。

このB棟は、前述のA棟の両脇に「コ」の字型の配置で1棟ずつ建設されており、それぞれ東B棟と西B棟と呼ばれ区別されている。

これらに加えて大小様々な各種倉庫、従業員寮が存在する。

勤務体制

職員のうち、実際に整備に携わる技術者は各種技能保持者が均等に行き渡るように配置された複数の班に分けられた。各種整備・修理は案件ごとにこの班から専任する班が選ばれ、担当にあたることとなっており、これは引継ぎ等の省力化を意図したものである。
また、作業に携わる者への高負荷に起因する事故の防止のために戦時認定期間を除いて1案件の終了ごとに最低3日間の休暇が義務付けられている。

設備:クレーン

大規模修理工場のハンガーでは、縦横に走る天井クレーンとそのレール、そして多目的大型移動クレーンが活用されている。破損した機体を修理するという用途上、自力で移動することが困難な機体を扱わなければならない時もある。また、破損の度合いによっては作業台に固定しづらいものもあるため、そういった機体を運搬、時には吊り下げて固定する役目を担っている。

トーイングカー

きゃりっじをはじめ、航空機を扱うためトーイングカーを所有している。大型機に対応するため、重量50トン、全長9m、300馬力以上で排気量は10,000cc以上になる機種を共和国の民間企業から購入している。

フォークリフト

大型と小型の2機種を所有しており、どちらもバッテリー式のものを採用している。これは環境的な配慮からである。

大型のものは最大荷重4,000kg、最大揚高33mを誇り、全長およそ4m(うちフォーク長1m余り)全幅1.5mほどの大きさとなっている。

一方、旋回半径等の理由により、大型のフォークリフトでは不向きな場所での運用を考え配備されている小型フォークリフトは最大荷重こそ1,500kgほどだが全長3m弱、最小旋回半径1750mmと小回りが効き、工場内部での作業に重宝されている。

溶接・切断技術について

諸外国の大きな工場などで見られる産業用ロボットは残念ながら配備することができず、熟練工による手作業の半自動アーク溶接が用いられている。
また、切断については軟鋼で0.1~20mmtの切断能力を持つプラズマ切断機が用意されている。半自動アーク溶接機を含め、これらを扱う技術は、熟練工より若手へ継承される技術の筆頭となっている。



SS『ある日の整備班』


<絵:さやさん>

ここは完成したばかりの大規模修理工場。
何があったのかはわからない。
とにもかくにも、重要なのはこれほどまでに破損したI=Dを誰も見たことがないということだった。
多数の装甲板がひしゃげており、露出した内部機構は残らず破損していてフレームはガタガタ、それどころか左腕は肩の辺りからまるごと存在していない。
彼らの元に運び込まれたのはそんな、1機の徹底的に破損したペルシャだった。
開発から随分と時の過ぎた今もなお、一部の藩国では改修型が運用されていたりする共和国のベストセラー機アメショーの後継機である。
とは言え。
そんなメジャーな機体であっても、「C-34きゃりっじ」をはじめとする航空機ばかりを相手にしてきた彼ら──大規模修理工場の職員たちにとっては、講習以外では初めて相手にするI=Dだった。

「うーむ……いきなりこんな重傷とはなぁ……」

修理班の一人がため息を吐く。
他の班員たちもペルシャを取り囲んで呆然とするばかりであった。
正直、どこから手をつけていいかもわからない。
そんな中、眉根を寄せたまま固まる彼らの背後に、先刻までは確かにいなかったはずのサングラスをかけたツナギ姿の初老の男が立っていた。
人も殴り殺せそうな量のノートを両手に抱えている。
ペルシャを取り囲んでいた男たちの一人がそれに気づく。
その顔が恐怖に歪むより速く、まさに電光石火の雷鳴が響いた。

「こんの……馬鹿野郎どもがっ!なぁにをボサっとしてやがるっ!!」
『ひぃぃぃぃっ!!すんませんっ!おやっさん!!』

怒声が終わるより早く整列し、一糸乱れぬ動きで頭を下げる修理班員たち。
角度はきっちり90度。

「おら、突っ立ってる暇があったら、自分のノート持って集合!」
『へい!わかりやした!!』

30秒ほどして、彼らは会議室へと集合していた。
長机にパイプ椅子、ホワイトボードには先日の講習会の板書の跡が消しきれずに残っている。
先ほどから血圧が上がりっぱなしのサングラスが、ホワイトボードをばん、と叩いた。
いまさらのように付け加えれば、彼は大規模修理工場の修理班、その班長である。
どういう原理か、彼が会議室に到着するよりも早く、班員たちは自らの整備ノートを持って会議室に着席していた。
その全員が自らの前に最低でも5冊、多い者は10冊以上のノートを並べている。
例外なく手垢にまみれたそれは、整備士たちが各々で身に着けた技術をまとめた、彼らの努力の結晶とも言えるものであった。

もっとも、班長のそれに比べれば半分に満たない量である。
彼の20冊以上のノートは、それだけで彼を班長たらしめる努力の証であったが、何より彼がそのノートを記述している所を誰も見たことがないということが彼の人柄を示していた。
それゆえに彼は「班長」ではなく「おやっさん」なのである。

しかして彼が取り挙げたものは、自身が記したノートではなかった。
丁寧にカバーがかけられた──彼の記した量に比べれば──たった9冊の書籍である。
この9冊は、「整備四書五経」であった。
整備士たちの顔色が変わる。
これこそが芥辺境藩国とフィーブル藩国より整備士を招いた講習会の内容、さらにジェントルラット藩国の雨中藩王の残した通称「雨中ノート」の内容及び彼の整備時の言葉も編纂・収録したとされるリワマヒ整備士たちの「聖典」だった。
ちなみに、各書のタイトルについてはリワマヒ国藩王、室賀兼一の命名と言われている。
「よーし、ありがたく聞けよ。いいか、整備四書五経の1つ『モーレツ整備』によればだなぁ……」

この言葉を皮切りに、激論が交わされたのであった。

嵐のような数時間が過ぎ、それでもなお活気付いた整備班員たちが飛び出していく。
資料の隅から発見されたペルシャの仕様書や整備マニュアルを元に、修理作業の工程が決まったのであった。
途方に暮れていた時が嘘のように、彼らの目は輝きに満ちている。
技術屋魂と言うべきか、否、要するにこの仕事が好きなのであった。
彼らの背を押すように班長の怒声が響く。

「お前ら、急ぎやがれっ!ボヤボヤしてっとリワマヒ湾に……」
「おやっさん!それ以上言ったらマズいですって!!」
「だったらキビキビ動け!!いいな、野郎どもっ!!」
『へいっ!おやっさん!!』

<絵:シコウ・アル・ナスライン>

妙にテンションの上がった彼らの手により、3日ほど──その間誰一人一睡もできなかった──でペルシャは修復された。
ちなみに、植物型ウォードレスを持ち込まれた彼らが再び途方に暮れたのは、その1週間後であったという。
しかし、リワマヒ国大規模修理工場は、日々技術を吸収し続ける彼らの手で運営される限り、少しずつでも進歩し続けていくのだろう。



設定・SS:島津 裕
イラスト:さやさん、シコウ・アル・ナスライン
監修:室賀兼一