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  • カラオケと恋と二人のキモチ

たぶん素敵妄想集(爆@ ウィキ

カラオケと恋と二人のキモチ

最終更新:2009年09月26日 17:44

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 キーンコーンカーコーン。

 チャイムが鳴って、昇降口を飛び出した。
 ごとーのとこってさぁ、けーちゃんだからホームルーム長くってさぁ。だから、もたもたしてると先に帰られちゃうんだよねぇ。
 今日こそは捕まえて、聞き出さないとね。最近かまってくんないし。

「とっとっと…」

 脱げかかったローファー。慌てて履きなおして、おっ…!
「いたいた」
 ふっふーん。たーげっと発見。

 仲良く手を繋いでしゃべってる二人。
 ゆーちゃんさぁ、めんどくさがって、ホームルーム終わらせんの早いんだよねぇ。まっ。見つかったんならいいんだけどね。
「よっし!」
 だーっと、だっしゅですぞぉ!

 ダッダッダッダ!

 一気に距離を縮めて…。
 あはっ。気づいてないし、せぇーのっ!
「せぇんーぱーいっ!」
 がばっと二人の間に割り込んでがしっと肩を抱いた。

「うわっ!」
「きゃぁっ!」
「「ごっちんっ!?」」

 おーおー。見事にはもってるし。

 勢いでとっとっとっ…と押し出されながら、ミキティがちょっと一瞬ムッとしたよーな顔したけど、
「なぁんだー。脅かさないでよー。びびったじゃん」
 って笑う。
「もぉー。びっくりしたぁ」
 梨華ちゃんがふにゃってマユゲを下げて笑う。
 そんな二人の手はしっかり繋がったまま。
 おやおや…。お熱いことで…。
 っと。感心してる場合じゃないってば。
「ね、カラオケ行かない?」
 本題に突入。
「カラオケ?」
 ってミキティ。梨華ちゃんがくすっと笑った。
「あっ。もしかして、だから早いんだ?」
「は? というと?」
「だって、ケメちゃん、ホームールーム長いのにねぇ。サボったでしょ」
「あ。ばれた?」
「あー。やっぱりー」
 って、笑う梨華ちゃんがかわいい。しっかり手を繋いだまま、ミキティも「なーんだ」って笑ってる。
「そーだよねぇ。ウチラより早く終わることないもんね。ダメだよ。さぼっちゃぁ」
 かるーく牽制されてたりしてね。あはっ。
「いやいやいや。本当はサボってないから。走ってきたのですよ。わざわざ。もーすっごい勢いで」
 ほらって、ポケットに突っ込まれたミキティの手を取ってごとーの胸にポンて乗っけた。
「あ。ホントだ」
「でしょ」
「どれどれ?」
 っていう梨華ちゃんに、ほらって手を取って、まだごとーの胸の上に乗ってるミキティの手に重ねた。
 びくっとしたミキティ。うわ…すっごい笑顔。
「あ。ほんとだー」
 梨華ちゃんはそんなミキティに気づいてないのか、
「すっごい。ドキドキいってるよー」
 って、ごとーに向かって笑うと、「ね」ってミキティに微笑みかけた。
「うん。だねだね。すっごいねー」

 意外にさぁ…なんだね。ミキティ。おもしろい。ヨシコ並にへたれすぎ…。
 まだ手ぇ繋いでんのに、何でこれで赤くなるかなぁ…。

「っていうか、梨華ちゃん。ミキティの手の上からわかるの?」
 言った途端、ミキティになぜかにらまれた。
「わかるよー。でも、だいぶ落ち着いてきたみたいだね」
 って、そっと梨華ちゃんの手が離れて、それをじーっと目で追っかけるミキティ。
 ふと目線を下げたら、梨華ちゃんが繋いでる手を一瞬すばやく離して指をからめて繋いだ。
 また目線を上げたら、すっごいうれしそうなミキティ。

「…」

 おもしろい。

「で、行く? っていうか、行こう。カラオケ。最近遊んでないじゃん。ウチラ」
 二人の顔を交互に覗き込む。まぁでも、有無は言わせませんので。あはっ。

      □

「あー。あたしカラオケ久しぶり」
「あー。美貴もだぁ。ここんとこいってなかったよねぇ」
 仲良く隣同士に座って、肩寄せ合って歌本をぺらぺらとめくる二人。

 なんかいい空気な二人。ちょっとさみしいかも。
 んぁー。しまった。なっち呼んどけばよかったか…。飲み会ヤダって言ってたし。でもなぁ、そしたらごとーの方が熱くなっちゃうし、ね。
 ほら目的がたっせーできないし。
「そうそう。あとから、おーじ様も来るから」
「はーい」
 って、ミキティのお返事。
「よっすぃ…あ、部活か」
「そう。終わったあと上手く抜け出せればいいけどねぇ」
「あぁー。ヅカ部のオガワさんって難敵がいるからねぇ」
 って苦笑いの梨華ちゃん。ちなみにヅカ部は『大衆演劇研究会』だったりする。ほとんど宝塚研究会なんだけどね。

 とりあえず梨華ちゃんの隣に座って、本を覗き込む。
「んぁー。何歌おう」
 そんなごとーをかるーく睨みつけるミキティ。

 あぁー。なんかねぇ。わかりやすいってば。フジモトセンパイ。
 なるほどなるほど。
 やっぱりねぇ…などと思うわけなのです。

 実は、カラオケ誘ったのにはわけがありまして、まぁ、わかってる人はわかってると思うけど。
 なんか二人で最近いちゃいちゃしてるから、拗ねるわけですよ。うちの学園のおーじ様が。
 そのたんびにごとーに八つ当たりかましてさぁ。
 だからごとーはカラオケ、ちっとも久しぶりじゃなかったりする。
 まぁ、嫌じゃないんだけどね。それにごとーもやっぱ二人とも遊びたいし。
 なっちもなっちで“きょーしょくかてー”で忙しいからさ、タイクツっていうか、さびしいっていうか…さ。
 だから、そういうことなのです。

 とんとんって梨華ちゃんが歌本から目を離して早々とメニューを見るごとーの肩を突いた。
「ごっちん何歌うの?」
「んー。ごとー、ヨシコとここんとこしょっちゅうなんだよねぇ。んー。梨華ちゃん何聞きたい?」
「そうだなぁ…」
 んーって考える梨華ちゃんをちら見しながら、ミキティがごとーを目で牽制。大丈夫だってば。食べないって。
 そんなミキティがおっかしくて、ついくすくすと零れる笑み。
「じゃあさ、ね、フージーモートセンパイ」
「ん? なに」
 目がきしょいと言ってます。うは。めっちゃ不機嫌?
「ごとーと一緒にごまっとうの“SHALL WE LOVE?”歌わない?」
「え?」
 きょとんとするミキティ。けど、
「あっ! いいなぁ。聴きたい!」
 梨華ちゃんがぱあっと笑顔を咲かせた。そしたら…ね。
「おっけー! ほら、ごっちん! 早くっ!」
「はいはい」
 くっくっくっ…て笑い止まんない。いやー。かわいいねぇ。ミキティ。
 よ…と、曲を入れて、うっし!

 もうね。ノリノリ。振り完璧だし。
 なんかさぁ。思いっきり感情こもってて。
 っていうか、これ、別れの歌なのにね。
 ミキティの気合につられて、ついついごとーも感情たっぷり。

 途中で梨華ちゃんも踊ってて。
 またこれが完璧で…。

 たのしい。
 あはっ。

「どうだった!? どうだった!?」
「もー二人ともサイコー!」
「でしょ。ね。ミキティ」
「ねー!」
 あぁ…もぅ。上機嫌だし。
「とりあえず、なんか飲むものたのまない?」
 って梨華ちゃん。ごとーも喉乾いたし。
「そーいえば忘れてた。ごとー、豆乳ね」
「豆乳?」
「うん。体にいいんだよー。なっちと今マイブームなの」
「へー。あとでちょっとだけ飲ませてね」
「うん。別にどーってことないよ。でも女の子にはいいんだって」
「そーなんだぁ」って梨華ちゃん、今度は身を乗り出してミキティにちょんって首を傾げる。
「美貴ちゃんは?」
「ビール?」
 ってごとーがチャチャを入れたら、
「んー。悪くないんだけどね…」
 って、素で答えんなってばさ。
「美貴ちゃん!」
「じょーだんだってば。美貴があんま強くないの知ってんじゃん。じゃあ、美貴、コーラにする。梨華ちゃんは?」
「あたしアイスレモンティー」
「おっけー」って立ち上がって、ミキティが注文。

 って、よく考えたらセンパイに頼ませてるし。まっ。いいか。
 ウチラの仲だし。

「えっとぉ、豆乳と、コーラと、レモンアイスティー?」
 あっ。まただ。
「ミキティ、レモンアイスティー?」
「あっと、アイスレモンティー。それと…」
「ふふっ。かわいいねぇ。美貴ちゃん」
「ね。いっつもそこ間違うよね」
「ね」
 目を細めてにっこり笑顔の梨華ちゃん。
 てへへって笑うミキティ。
「ねぇ、梨華ちゃん何歌うの?」
「んー。どーしよーかなぁ」
 そうこうしてるうちにミキティが戻ってきた。
「ミキティは?」
「んー。どーしようかなぁ」

 二人ともおんなじこと言ってるし。

「じゃあ、ごとー、歌うね」
 ぱっぱと曲を登録すると、すくっと立ち上がる。

『原色GAL 派手にいくべ!』

 ノリのいいイントロが流れて、ちらりとミキティを見た。

 よぉ~く、聴くよーに。ふ・じ・も・とさん。

 ヨシコの気持ちじゃ。

「いくよーーっ! Hey! げんっしょくギャ~ルはっ、はでにっいくっべっ!」

 もぉー梨華ちゃんがノリノリでっ。
 楽しそうに踊ってくれるの。
 ミキティも顔見合って、なんだかんだとノッてくれてる。

 で、次にごとーのお願いで梨華ちゃんに、
「ね。これ歌ってこれ。で、でね…」
 って、ぼそぼそと梨華ちゃんにナイショ話。突き刺さるミキティの視線。いてててて。
「ね。おっけー?」
「うん。おっけー」
 にこって梨華ちゃん。ちょっとほっぺ赤い?

『モーニングコーヒー』

 ふっふっふ。
 にやりとミキティに笑って見せる。
 梨華ちゃんはきゅっと両手でマイクを握り締めて、上目遣いチックにミキティを見つめた。
「…っ」
 うわ。真っ赤! かーわいいー。ミキティ。

  『ミキティの目を見つめて歌ってほしいの。ごとーのこと無視でいいから』

「ねぇ~。はずかしいわー。ねぇ~。うなずくわよぉ~。
 あーなたのこぉーとぉーばぁ~。
 もぉーにんぐこぉひぃ、のもぉーよぉ~。ふーたぁーりぃでぇ~」

 くっくっく…。
 ほんっとわかりやすいよねぇ。ミキティ。釘付け状態。まさにロックオン!って感じ。
 もぉさぁ。ね。はがゆい。

 なんか梨華ちゃんもはにかんじゃって。
 ふふっ。かーわいいなぁ。いいなぁ。ういういしーって感じ。
 ヨシコには悪いけどさ、っていうか、かわいそうだけどよーくわかったよ。

 なんかぁ、冷房効いてるはずなのに、すっごい熱い。
 ミキティ、口開いてるし。
 もう満面の笑顔だし。
 見とれるのはいいけどさ、なんで梨華ちゃんにこれ歌わせたか、ごとーの意図ってもん、わかってよね?

「ごっちん! ありがとっ!」
 梨華ちゃんがマイクを置くと、がしっとミキティに手を握られた。で、ぶんぶんと振り回される。
 あぁ…。こりゃ、わかってないや。たぶん。いや…ゼッタイ。
 ふんっ…と思わずため息。
 梨華ちゃんがちょこんと首を傾げて笑った。
「どーしたの?」
「いや。なんでもないよー」
 ずずーっと豆乳を飲む。
 ミキティはなんかよっぽど体温上がったのか、
「すいません。コーラお願いします」
 もう二杯目だし。
 梨華ちゃんもレモンアイス…じゃなくって、アイスレモンティーを一口飲むと、
「ねぇ、美貴ちゃん」
「なに?」
「はやっ」
 その間わずか0.1秒。いやマジで。
「あのさぁ、満月歌って?」
「いいよっ。ごっちん、リモコン」
「はいはい」

 ごとー。こんなにはりきって歌うミキティ見んのはじめてかも。
 いやー。恋って、すごいね。
 っていうか、このノリで『Mr.Moonright』をヨシコがいる時に歌ったらたぶんここ、血を見ただろうに…。
 ある意味、今ヨシコいなくて正解かも…って、あとでくんだよね。

 で、その後、梨華ちゃんが『やさしいキモチ』歌って、美貴ちゃんがナカシマミカ歌って、それからまた梨華ちゃんがメロン歌って。ごとーも一緒に踊って、そのあと『シャボン玉』。みんなでガンガン頭振って。

「本気ですきだって言ったじゃん!」

 梨華ちゃんのセリフ、サイコー!

 で、そのあとみんなで『ザ☆ピース!』歌って、で、一休み。
 そういえば、後輩のつーじーばりにスカートぱってめくったら、ミキティ固まってた。

 なるほど。見えたらしい。
「やっぱピンク?」
 って、こそっと聞いたら後ろから梨華ちゃんに背中叩かれた。

 ふぇーっとソファに寄りかかって、あー。なんかいい汗かいた。
「いやー。いいね。歌ってるって感じ」
「ほんっとだよねぇ」
 ミキティが満足げに笑ってるし、梨華ちゃんも、
「あー。すっごいたのしー。久しぶりかも。こんなに騒いだの」
 って。
 いい感じで空気が和んでる。

 さて…。

「あー。これならなっち呼んでもよかったなぁ」
「そういえば、あべさん、元気?」
「うん。今きょーしょくかてーで忙しいんだよね。みんなに会いたがってる」
「あれ? じゃあ、ごっちん最近は行ってないの? あべさんのトコ」
 ミキティが不思議そうにこっちを見る。
「んにゃ。いつもどおりだよ。今日はなっち飲み会だっていってたからふつーに帰るけど、普段はごとーがご飯作って待ってるの」
「あはっ。ごっちん、奥さんみたいだね。いいなぁ、あべさん、幸せだね」
 って梨華ちゃん。ついついふにっと笑顔が…。
「でしょ。迷惑かなぁって思ったんだけどさ。なっちも助かるって…へへへ」
 あー。照れる照れる。
 って…。
「いやいや。ごとーのことはいいから」
「へ?」
「は?」
 二人とも息ぴったりだねぇ。いつの間にって感じだよ。
「二人はどーなの?」
「二人って?」
「二人って、やだなぁ、フジモト先輩ってば、すっとぼけちゃって」
 えいって腕を突いてにっこり。
「最近誰かさんと誰かさんがお昼一緒に食べてくんないから、ごとー、そのたんびにヨシコにグチ聞かされるんだよなぁ」
「「…」」
「でさ、ごとーお昼寝タイムなのにさぁ、探しにいくのに引っ張られるし」
 まっ、それはそれですんごく楽しいんだけど。
「ごとーもさ、グチはともかくみんなでお昼食べたりしたいなぁって思ってるんだよね。最近はさぁ、これにまっつんも加わってさ。なんかさぁ、大変なんだよねぇ。なだめるの」
 ミキティの顔色が微妙に悪い。
「っていうか、できてるわけじゃないんだよね? ミキティ」
「え…って。何が?」
「だからぁ、まっつんと」
 ふと、梨華ちゃんを見たら、かなり目が真剣。なんかドキドキしてるのが伝わってきそうな感じ。
 ミキティはすぐに首を振った。
「いや。親友だけど、そーゆーんじゃないから」
「そっか。でもほら、二人そーとー仲いいからさ。けっこーそー思ってる人多いじゃん」
「んー。まぁねぇ。それ言ったら梨華ちゃんだって…」
「あぁ…うん」
「ヨシコね。まぁ、お似合いじゃん。これにあいぼんとつーじーで隠し子疑惑でしょ」
 そしたら、梨華ちゃん、困ったように笑ってるし。まぁ、あれはね。なんていうか、そう、この4人は本当に付き合いが長くって…。なんかねぇ、家族なんだよねぇ。一緒にいる雰囲気が…。
「うーん。なんていったらいいんだろうね」
「んー。ごめん」
 ちょっといじわるか。でも梨華ちゃん、なんでもないように笑ってくれた。

 なんとなく沈黙。

 なんとなくポテトを口に放り込んだ。
「でもさ…」
「ん?」
 二人がごとーを見る。
 ミキティがコーラを飲んでて、梨華ちゃんはじっと声のトーンを落としたごとーを見つめてる。
「キスはしたんでしょ?」
「ぶはっ!」
「きゃあっ!」
 ごーかいにコーラを噴出したミキティ。ふわって虹ができて、梨華ちゃんにせーだいにぶっかかった。
「げっ…げほげほっ! ごほっ…ごほ」
「うわ…苦しそ」
 とりあえずごとーは濡れたテーブルをおしぼりで拭く。
「だっ…誰のせいだとっ…ごほっ! げほっ!」
「大丈夫!? 美貴ちゃん」
 背中をさすってあげる梨華ちゃん。
 とりあえず、そんな被害も大きくなかったので、おしぼりをたたんで置いた。
「ふーん。そうなんだ」
「そうなんだって、何よ!」
 ミキティが怒る。まだちょっとかすれた声が鋭い目つきにぴったりはまってて、さすがにごとーでもちょっとコワイ。
 でもさぁ…。
「すきなんでしょ?」
「「え?」」
 ごとーのあまりにもな口調にきょとんとしてる二人。
 別にごとーは少しもへんだなんて思わない。
「だったらいいじゃん」
「ごっちん?」
 まだミキティの背中をさすっていた梨華ちゃんの手が止まる。
「ごとー、なっちとするよ? キス」
「え…ぁ…」
 ミキティからすぅって怒りが引いていくのがわかった。
 そのかわり二人に浮かんだ戸惑い。
「それに、それ以上のこともしてるし」
 まぁ、想像つくでしょ。ごとーがなっちと半同棲してるっていうの、知ってるんだし。
「だけど…」
「だけど、何? ねえ、ミキティ」
「…ん?」
「そんなにへんかな? ごとーとなっち」
「…」
「ねぇ、梨華ちゃん」
「……」
「すきだよ。ごとーはなっちがすき。上手くいえないんだけど、それでごとーはしあわせ」

 なっちのためになるんなら、ごとーは何でもできるし、見守ってあげたい。
 だって、ごとーは、なっちに守ってもらってるし、愛されてる。
 時に厳しく、そして、やさしく…。

「へんかな?」
 そしたら、梨華ちゃんがふんわりと微笑んで、首を横に振った。
「ううん。へんじゃない。あたし、ごっちんがあべさんと一緒にいるの、すきだよ」
「へへっ。ありがと」
「…うん。美貴も」
「ありがと。ミキティ」
 じゃあさぁ、いいたいこと、わかるよね。
「ヨシコには悪いけどさぁ、でもわかってくれると思うよ?」
「…」
「…」
「まぁ、二人がそーゆー気持ちなのか、わかんないけどね」

 でもたぶん、二人のキスって、本気なんだと思う。
 何でそう思ったのかわかんないけど、そんな気がする。

「ごめん。美貴、ちょっとトイレ行ってくる」

 ミキティが席を外した。
 ごとーはつつつっと梨華ちゃんの隣にいくと、
「梨華ちゃん」
「ん? なぁに?」
「ごとーバカだから単刀直入に聞くけど、すきなの? ミキティのこと」
 って、まっすぐに目を見つめる。
 梨華ちゃんもまっすぐに、真剣に見つめ返してくれる。
「うん。すきだよ。美貴ちゃんもすきって言ってくれた…。ただ…」
「ただ?」
「…ただ……」
 そして、それっきり、梨華ちゃんはうつむいて考え込んだまま。

 キィッ!

 ドアノブが回る音がして、

「おまたせーって、二人ともまじめな顔してどーしたの?」
 って、ミキティが戻ってきた。
 梨華ちゃんはふわっと笑ってて…。

 そっか。


「どーもしないよ」
「ふーん」
 なんとなく腑に落ちないような顔をして、梨華ちゃんの隣に座るミキティ。
 今度は梨華ちゃんが、
「あたしも行ってくる」
 って席を外した。

 パタン。

 ドアが閉まる。

「ミキティ。わかりやすすぎ」
「はぁっ!?」
「はあっ…って、梨華ちゃんのこと、すきなんでしょ」
「…あぁ…うん。すきだよ」
「前からさ、どーなのかなぁって思ってた。それとも、ただヨシコとじゃれあってるだけなのかなぁってさぁ」
「…」
 むーっと唇をアヒルにしてるミキティ。ふふっ。かぁーいいねぇ。
 思わず笑ってしまう。ロリテイストなミキティ。
「でもさぁ、あんなにあからさまに態度に出されちゃうとね」
「んー。でてた?」
「うん。思いっきり。今日だって何度にらまれたことか。かと思えば急にゴキゲンになったり」
 かーっと真っ赤になってるし。
「かわいかったよ。なんかさぁ、けっこーあまえんぼなんだなって」
「…」
 あれあれ。ますます真っ赤になってるし。
「ごとー。二人はけっこーお似合いだって、思ってるよ」
「…そうかな?」
「ミキティ?」
「梨華ちゃんもすきって言ってくれた。でも…その…。なんて言うんだろ…」
 そう言ったっきり、ミキティは黙ってしまった。

 戸惑い。
 不安。
 簡単な恋愛じゃないもんね。

 でも、すきですきですきだったら、結局行き着くところは一つなんだよ。

 その先がどーなるかなんて、誰にもわかんないんだから。

 ドアが開いて、梨華ちゃんが戻ってきた。
「あれ? 二人とも歌ってなかったの?」
「えー。だって揃ってた方がいいじゃん。やっぱみんなで楽しみたいし」
「うん。そうだね」
 って、まだちょっと考え込んで暗い顔をしてるミキティの肩に手を置いて、隣に座る梨華ちゃん。
 ふわって微笑みかけたら、影が落ちていたミキティの顔がふぅっと明るさを取り戻した。

 なんかさぁ…。ね。

 言葉よりもすごいもの。あー。やっぱり歯がゆいよね。

「ね、これ歌おう」
 リモコンで曲を入れる。
「何歌うの?」
「んー。ふふん。やっぱさ、こーゆーことだと思うんだよね」

『愛あらばIT´S ALL RIGHT』

     □

「ごっちん、おまたせー」
「お疲れー」
 先に頼んどいたウーロンを手渡すと、カバンを部屋の隅にほっぽって、そのまま一気に飲み干すヨシコ。
「ぷはーっ。うめーっ」
 そしてどかっとソファに座る。
「あれ? あの二人は」
「今トイレ行ってるよ」
「ふーん」
 テーブルにグラスを置くと、
「ねえ、どーだった?」
 身を乗り出すヨシコの不安げな目。まっすぐに見つめた。
「うん。覚悟しといた方がいいよ」
「…そっか。やっぱりね…。ありがと。ごっちん」
 って小さく笑って…。
 なんか思わず抱きしめた。
「わっ! ごっちん!?」
「うんうん。泣く時はいつでも胸かしたげるから」
「おいおい! 何言ってんだって」
 そんなこと言ってるけど、すっごくさびしそうな目してるってば。説得力ないぞー。精一杯強がって見せるから、思い切り抱きしめた。
「別にさ、だらかって友達じゃなくなるわけじゃないじゃん。うちら」
「…」
「たぶん、二人が付き合ったって、あいぼんとつーじーのとーちゃんとかーちゃんだと思うし。ごとーは」
「…」

 一つの小さな恋が終わって、そのかわりに新しい恋は始まるのかなぁ。

「そうだよね。うん。ありがと」
 おーじ様はそういってオトコマエに笑って見せた。
 こつんって、おでこを突いたらやり返されて、そうこうしてるうちに二人が戻ってきた。
「おっ。おつかれー。早かったじゃん」
「よっすぃ、おつかれさま」
「おーっす。よーしっ! 歌うぞーっ」

 いいよね。
 こーゆー時間、ずっと続けばいいなぁ。
 恋ばかりが大切なことじゃないよね。

 ごとーは、みんなだいすきだぞ。

 結局それからずーっと歌いっぱなしで、なんかかれこれ5時間くらい歌ってたみたい。
 いくら安いトコとはいえ、伝票見てみんな軽く引いてた…。

 表に出たら真っ暗で。
 駅に向かう道すがら、またみんなで歌いながら歩いて、軽くお茶して…。
 明日の朝にはまた『おはよー』って。

 楽しい時間はあっという間。
 二人がどーなるか、わかんないけどさ。
 でも、ごとーもヨシコ、応援するよ。

 あーぁ。なっちに会いたくなった。
 みんなと別れてホームで電車を待ちながらメールを打ったら、
『なっちも会いたい! さびしーぞっ』
 だって。
 あの二人、今日はどうするのかな?
 ちょうどいいタイミングで来た電車に乗っていった二人。
 ガタンゴトンと揺れて…。

 電車が去って行った方をなんとなく見つめながら、明日もいい天気だといいなって思った。


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