【名前】磯野波平
【出典】サザエさん
【性別】男
【支給品】
【名台詞】「みんなワシのせいで死んだのだ。兄さんも、カツオも、あの娘も」
【本ロワでの動向】


磯野家の家長。多趣味な55歳の会社員。

本ロワでは、OPでいきなり娘の磯野ワカメが見せしめにされるという悲劇に見舞われる。
しかしなんとか正気を保ち、息子の磯野カツオや同居している娘の夫のフグ田マスオ、双子の兄の磯野海平らと共に生還するため対主催に。

本編ではまず、ギーに庇われて神野明影から逃げてきた島風と遭遇。
その露出過多な服装に驚いて説教をしかけるものの、失礼なこれにはちゃんとした意味があると反論され納得する。
原作では戦争経験者でもあったからか、堂々とした島風の態度に好感を持ったこともあり、すっかり意気投合して共に行動することに。
それにしてもアニ2といいリピ2013といい、妄想ロワの波平は序盤で娘くらいの年齢の少女と組みやすい因果でもあるんだろうか。

しかし親子のようなほのぼのした雰囲気も束の間、第一回放送が始まる。そこで告げられたのは息子同然に可愛がっていた甥のノリスケの死、親しくしていたカツオの担任教師の死、そして最愛の娘であるサザエが主催者側に加わって放送を担当しているという信じ難い現実だった。
今度こそ絶望に飲まれそうになった波平だったが、島風の言葉でなんとか理性を保つ。
同じく仲間を失った島風の説得により、必ず家族と再会して一緒に生きて帰るという決心を新たにする。

しかしこの放送が、波平たちを後戻りできない悲劇へと向かわせることになる。

次に出会ったのは、セーシェルゾウガメのマリオン。
人間に仲間を皆殺しにされ、軍の施設で孤独に生きてきたという経歴を持つマリオンは、特に島風に対して不信感を隠そうとしない。
同行しようという波平の説得の甲斐も無く、
「貴女たちにはわかるまい。仲間を滅ぼした者たちに護られて、150年の孤独を生きなければならなかった、この老いぼれの心中など」
という恨み節を聞いただけで別れることになる。

気を取り直して学校に向かおうとしていたところでほむらと戦闘した後のソーニャと遭遇、疲弊していた様子であったため保護する。
しかし話の流れの中で、波平が家族の一人としてフグ田マスオの名前を出した途端、ソーニャの表情が一変する。
その名前こそ、ソーニャがほむらから伝え聞いていた、親友の折部やすなを殺害した男の名前だったからである。
彼は元々やすなやほむらを保護していたのだが、先の放送を聞き、親友のノリスケの死と妻が放送を担当しているという事実に耐えきれずマーダーとなったのだ。
マスオの家族である波平を「悪魔の一族!!」と怒りに任せて罵るソーニャ。
呆然自失の波平は、マスオを殺して仇を取ると宣言して去ったソーニャの背中を追う力も無かった。

さらに波平には知る由もないことだったが、双子の兄の海平も波平を護るためにマーダーとなっていた。海平と波平は、家族でもなかなか見分けがつかない。
参加者間に海平を警戒すべきという情報が広まれば広まるほど、皮肉にも波平に誤解フラグが立ち、どんどん追い詰められていく。

そしてその後の放送では、マスオの死が伝えられる。殺害者をソーニャだと思い込み(実際はカツオ)、全てワシのせいでこうなったと落ち込む波平。
島風はなんとか彼を奮い立たせようとするが、そこに波平を海平と誤認したハルが襲いかかる。
波平を護ることを最優先とした島風はハルを射殺。だがその行為が、皮肉にも波平の心を更に追い詰めてしまう。

(あんなに優しかったはずのワシの家族が、状況によっては人殺しになるような人間だった。そして、この娘も……)

半狂乱となった波平は、島風に対して人殺しめ、ワシに近付くなとわめき散らす。
島風は失望の中、波平の元から立ち去る。彼女の姿が見えなくなってから正気に戻り、なんて酷いことを言ってしまったのかと後悔する波平。
そこを襲撃したのがリョコウバトのマーサ。全自動玉子割り器を使った空中からの攻撃に逃げ惑うしかない波平。その悲鳴を聞きつけ、島風が急ぎ引き返してきてマーサと対峙する。

激しい空中戦の末、島風は敗北し瀕死に。しかし波平の懸命の介抱により意識を回復する。
先の発言を謝罪する波平に島風が何か答えようとした瞬間、背後からぷらずまに奇襲を受ける。
島風は最後の力を振り絞って波平を逃がせる。ぷらずまが去った後、戻ってきた波平の目に入ったのは蜂の巣にされた島風の姿だった。
その亡骸を抱きしめて泣き叫ぶ波平。実の娘のワカメに続いて、娘同然に思っていた少女まで自分のせいで死んだのだと自分を責め続ける。
そんな波平の耳に聞こえてきたのは、双子の兄・海平の死を知らせる放送だった。

同じく戻ってきたマーサは、打ちひしがれる波平の姿を見て、人間も仲間を思う気持ちは同じと悟り人間皆殺しというスタンスを捨てることに。
それにしてもアニ2といいリピ2013といい、妄想ロワの波平は序盤で娘くらいの年齢の少女と組んだ上で共に悲惨な目に会わないといけない因果でもあるのだろうか。

島風を埋葬した後、もはや死に場所を求めるかのように彷徨い歩いていた波平だったが、知り合いの大工の弟子であるジミーと偶然遭遇。
ようやくの知り合いとの再会に喜び駆け寄る波平だったが、ジミーから漂っていたのは、隠しようもない血の匂いだった。
敬愛している波平に死体を処理する現場を見られたことを恥じたジミーは、自らが建設した参加者殺害用のトラップハウスに逃げ込み、説得する波平の目の前で火を放ち自害した。

またしても目の前で知り合いを死なせたことに落ち込みながらも、死んでいった者たちの分まで頑張らないといけないと奮起。
対主催が大集合しはじめていたハルバードに辿り着く。しかしそこには以前出会ったマリオンやソーニャ、そして海平やノリスケ、マスオたちに仲間を殺された者も大勢いた。
さらに情報交換をする中で、カツオがやはり最初の放送がきっかけでマーダーとなったらしいことも判明する。
殺戮の限りを尽くした磯野家の長である波平は、疑惑と侮蔑、憎悪の目で見られる。

「あんたが悪魔の一族の親玉か」
「あんたの躾がなってないからこんなことに!!」
「親として責任取ったらどうなんだ」
「済まないが、その顔を見るだけで不快なんだ。あの男と瓜二つのその顔をな」

絶え間ない非難を浴びせられる波平。
更に島風の知り合い達を見つけて彼女の遺品を渡そうとするも、そのうちの一人である電は島風を殺したぷらずまそっくりの少女だった。
そのことで電相手に呆然と何故島風を殺したお前さんがここにいると口にしてしまい彼女にショックを与えてしまったこと、電の方もまた波平と同じ顔の海平に襲撃を受けていたこともあり、
「電はやってないのです。本当はあなたが殺したのではないのですか……?」
などと敵の命さえも助けたいと願った心優しい少女をして恨み事を口にさせてしまった。

耐えかねた波平は、非戦闘要員に数えられていたにも関わらず主催決戦の前線に出ることを志願する。
サザエの真意を確かめることも目的の一つだった。

主催の本拠地に乗り込み、サザエと対峙する波平。そこで始めて、彼女が放送を担当するために作られた、フグ田サザエの複製であることを知る。
一緒に帰ろうと呼びかける波平だったが、サザエ(複製)は機密保持のために主催陣営から自壊を命じられる。
目の前で崩れていくサザエの姿に、波平は一言、「ばかもん」と呟いた。
その後、自壊したサザエの部品を回収しようと近寄ってきた主催の手下たちを一喝する。
これによりようやく他の対主催たちも波平を信頼し、島風の遺品を無事に渡すことができた。

しかし、ハルバードに帰還した波平を待っていたのは、艦内に潜んでいたカツオが流石兄弟により突き落とされ死んだという知らせだった。
自業自得だという声が多数を占める中、波平は一人カツオのために涙を流した。

こうして波平は元の世界に戻った。
だが家族を失い、守るべきものを何一つ守れなかった波平が、その後以前のように明るく暮らせたかは定かでは無い。

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最終更新:2014年05月09日 22:14