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ローゼンメイデン百合スレまとめ@ウィキ

パッション・フルーツ

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rozen-yuri

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だれでも歓迎! 編集

 朝。いつにも増して気だるい気分で翠星石は目を覚ました。
鞄を開けて中から辺りを窺うと、既にみんなは起きて下の階に行っているようだ。
鞄から出てみると、足元に自分のヘッドドレスが落ちているのに気が付いた。
それを手に取ると、昨日の夜に起きた事を連鎖的に思い出して顔が一気に熱くなる。
(…夢じゃ…ないんですね…)


事の発端は昨日のおやつの時間にまで遡る。
「今日のおやつはヒナちゃんのリクエストでイチゴ大福よー!」
「わーい!」
おやつがイチゴ大福だという事を聞いて、それまでしていたお絵かきを途中で放り出しのりの元へ向かう雛苺。
その後から、TVがCMになったのを区切りに真紅と翠星石がテーブルに着いた。
「それじゃ、まずはヒナちゃんからねー」
そう言ってイチゴ大福をそれぞれ取り分けていく。小皿に盛られたのは3個ずつだ
「それじゃ、食べて良いわよ」
「いただきまーす!」
のりの許可が出て、雛苺が真っ先に一個めを食べ始めた。
それに続いて真紅達も食べ始める。
「やっぱりうにゅーは美味しいの!」
「良かったわね、ヒナちゃん」
「うん!」
餡子を口の周りに付けたまま喜色満面の笑顔で頷く。
そのまま2つめのイチゴ大福を食べ始めた。
「そう言えば紅茶が無いわ。のり、淹れて頂戴」
「あら、いっけない。忘れてた」
真紅にそう言われて、のりは紅茶を淹れに台所へ向かう。
そののりに、雛苺は首だけを向けて思い出したように付け加えた。
「ヒナはジュースがいいのー」
「はーい、ちょっと待っててね~」

その時、ふと翠星石の中で悪戯心が湧き上がった。
(ひひひ、今のうちですぅ)
雛苺の注意がのりに向けられている間に、翠星石はサッと雛苺のイチゴ大福を奪い取った。
そしてそれをそのまま口の中に放り込む。
(う~ん、やっぱり美味しいですぅ)
あっと言う間にイチゴ大福を食べ終わり、それと同時にのりがジュースと紅茶を持ってきた。
「はい、お待たせ」
「ありがとう、のり」
「ありがとうなのー! …あれ? ヒナのうにゅーが無いのー!」
ジュースが来て食べるのを再開しようとして、自分の皿にあったイチゴ大福が無いのに気が付いた。
ハッと翠星石の方を見るのとちょうど口の中の物を飲み込んだところだった。
「翠星石! ヒナのうにゅー食べたのねー!」
「何のことです? 今のは私のイチゴ大福ですよ?」
「誤魔化してもだめなのー! ヒナの目は誤魔化されないのよー!」
「そんな事言っても今のが雛苺のもの、という証拠は無いですぅ。
何でもかんでも翠星石の制にするのは悪い癖ですよ~」
口笛を吹いてシラを切る翠星石に、雛苺は涙を薄っすら浮かべて睨みつける。
「もう知らないの!」
だがしばらくすると雛苺はそのままリビングを飛び出し、廊下へと出て行ってしまった。
「やれやれ、雛苺にも困ったものですねぇ」

「…一番困るのは貴方よ」
「ああいう悪戯は止めなさいって、前にも言ったでしょ。食べ物の恨みは怖いのよ?」
ワザと大袈裟なポーズを取る翠星石に、真紅とのりは非難の目を向ける。
冷たい視線に翠星石も気がついた。
「な、何です? 私がやったとでも…」
「…正直に言いなさい」
普段見せないような威圧感でのりに迫られ、翠星石はう、と目を逸らす。
そこで前に雛苺と階段でケンカした時に、のりに本気で起こられた事を思い出した。
「…食べたですぅ」
またあんな雷が落ちるのは勘弁したい。翠星石は素直に白状した。
それを聞いてのりと真紅は呆れたように溜息を吐く。
「もう、翠星石ちゃんは困った子ね…。素直に謝ってきなさい」
「…はい…」
のりにそう言われて、翠星石は言われたとおり謝りに部屋へ向かった。

「…雛苺悪かったです! このとーり謝るから…」
「やーなの! 顔も見たくないの!」
「雛苺ー、このままだと私がのりに叱られるですぅ…」
「知らない!」
「あうう…」
いくら謝っても雛苺は鞄に閉じ篭ったままで、一向に機嫌を直さない。
翠星石はうな垂れて、そのまま部屋を出て行った。
(…晩ご飯の時にまた謝るです…)

だが雛苺は夕飯の時にも現れず、翠星石が寝る時まで鞄から出てこなかった。
寝る前に謝ってみたものの、全く返事は無かった。
(…不貞寝しちゃったですかね…)
そう思って、少し罪悪感を感じながら自分の鞄の中に入った。

その夜中。
ふと鞄を開けられたのに気がつき、翠星石は目を覚ました。
「…ん…誰です…?」
目を凝らして月明かりに照らされた人影を見てみるとそれは雛苺だ。
「雛苺? どうしたで…んぅっ!」
こんな夜中に雛苺が起きてきた事に驚き、翠星石は声を上げそうになった。
だがそれより先に雛苺が顔を近付けてきて、翠星石の唇を自分のそれで塞いで止める。
突然の事にパニックになり、暴れて雛苺を遠ざけようとするが普段見せないような力で押さえ込まれて全く離れない。
さらにそのまま舌で口をこじ開け、舌が口内を犯していくではないか。
それで翠星石から力が抜けて行き、雛苺のなすがままに口の中を弄ばれていく。
やがてそれに満足したのか、雛苺はゆっくりと口を離した。
唾液で舌と舌が繋がり、やがて切れて床に滴り落ちた。

「…い、いきなり何をするですかぁ…」
「おやつのうにゅーを食べにきたのよ」
「う、うにゅー…?」
息も絶え絶えに翠星石が問うと、普段見せないような表情で雛苺は返す。
月明かりに照らされた雛苺は、例えるならバンパイアのような妖しい雰囲気を醸し出していた。
雛苺はそのまま手を下にずらし、翠星石の胸のところで手を止めそのままゆっくりと撫で回す。
「ちょ、止めて…!」
「あんまり声出すと、ジュンも真紅も起きちゃうのよ?」
「……!」
声を出そうとしたが雛苺にそう言われて慌てて口を手で押さえる。
「いい子いい子なの、翠星石」
甘ったるい声で囁かれ、まるで夢を見ているような気分になってきた。
ボーっとした気分の中、不意に胸の先端を抓まれて電流が流れたような衝撃が走る。
「んんっ…!!」
「仕方ないからこっちのうにゅーを頂くの。こっちのはイチゴというよりサクランボだけどね…」

それから散々体中を弄ばれ、雛苺が満足した頃には空が薄っすら青くなり始めていた。
雛苺から解放されるとそのまま鞄に戻り、泥のように眠りに着いた…。


そこで冒頭に戻る。
翠星石は服を調えると、部屋を出てリビングへと降りていった。
リビングに出ると、既にみんな朝食を食べ終えたところだ。
その中には雛苺も当然いて、翠星石は顔に血が――血なんてないが――集まったように感じられた。
「おはよー! 今日は寝ぼすけさんなのねー!」
「今日は遅かったわね翠星石」
「珍しいなお前が」
「おはよう翠星石ちゃん。すぐにご飯の用意するわね」
「う、うん…」
恥ずかしくて出来るだけ雛苺と目を合わせないようにしてキッチンに着く。
やがてご飯が用意されて食べ始めたが、その間チラチラと雛苺の様子を窺っていた。
だが、今いる雛苺はいつもの様に無邪気にお絵かきしているところで、とても昨夜の同一人物には見えない。
(……本当に雛苺だったんですかね…?)
翠星石がそう思っていると、のりが小皿にイチゴ大福を乗せて雛苺へと近付いていった。
「はいヒナちゃん。イチゴ大福あげる」
「えー!? いーの!?」
「ええ。昨日食べられなかったから、その分」
「わーい!」
嬉しそうにイチゴ大福を頬張る雛苺。それもすぐに食べ尽くしてしまった。
「美味しかったの! ありがとのりー!」
「良かった。でも、これで最後なのよ…ゴメンね?」
「良いのよー。だって…」
そこで一旦区切ると、雛苺は翠星石の方を振り向いた。その表情は、昨夜の時と同じもので…。
「別のうにゅーがあるから大丈夫なのー」
翠星石の方を見ながら、そう言ったのだった。

――ゆうべの君は 悪の化身で
例えるならバンパイア 甘く熟れた果実のようだね――


モデル曲:パッション・フルーツ(フジファブリック)

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