番外編2 AVGってどんなの?

今回の勉強会は少々趣向を変えてみたいと思います。
勉強ですらないかもしれません。
というのも、我々が作ろうとしているアドベンチャーゲーム(以後AVGとします)というも
のが、一体どのよ
うなものなのか、一応説明しておいたほうが良いと思いまして。
ロールプレイングゲームが全然ロールプレイ(役割を演じる)していないのと同じよう
に、AVGも多くの場合全然冒険していません。
「こんな内容で売るか?」という冒険をしているゲーム、というか会社はあるようです
が、それはAVGとは言えないでしょう。

それはともかくとして、簡単にAVGの歴史、みたいなものを書いていきたいと思います。
AVGの最初期は文字だけでした。
しかも、行いたい行動は文字で入力しなければなりませんでした。
この時期のAVGはストーリーを読むというよりは、謎を解くというタイプで、○○をした
いが、今は出来ないらしい、それをする為に手がかりを探す、といった方法でゲームを
進めていきました。
例えば、プレイヤーの分身は、何故か部屋に閉じ込められていて、部屋のドアには鍵が
かかっている。
どうする?
といったような感じですか。
このような初期のAVGの代表的なものとして「Zork」があります。
現在無料でプレイできる為、興味があるならやってみると良いでしょう。
http://thcnet.net/zork/index.php
英語ですが、難解な英語というわけではないので大丈夫かと。

何をするかさっぱりわからない、というひとは、とりあえず
look
と、コマンドを入力してみましょう。
現在の状況を表示してくれます。
ドアと郵便受けがある、みたいな説明がでました。
そこで、
open the mailbox
と、コマンドを入力してみましょう。
ビラが入っているようです。
見てみましょう。
look at leaflet
これでビラの内容が表示されます。
このように、行いたい行動を入力して進めていきます。
一見自由度の高いゲームに見えますが、出来ることはかなり限られており、言葉探し
ゲームといわれるほど自由がなかったりします。

文字だけだと想像力が勝負になります。
それはそれで良いのですが、ちょっと寂しいと誰もが思ったのでしょう。
コマンド入力式のAVGに、絵が表示されるようになりました。
絵といっても、丸や四角、直線の組み合わせで、単色塗りという代物で、今見ると子供
の落書きだと思われるかもしれません。
まぁ知っている人は知っているでしょうが、BASICのLINE文やCIRLCE文を使って描いた
ものです。
とはいえ、ライン文とペイント文で描かれた美女(?)に対して、萌えられる人という
のはいたらしく。
「エイミー」という人工無能(言葉を覚えさせていくゲーム。どこでもいっしょの原型
??)ソフトに出てくるエイミーに夢中になり倒れたという猛者も居たらしいです。
このタイプのゲームだと、日本ではマイクロキャビンの「ミステリーハウス」あたりが
代表作でしょうか。

線の組み合わせの絵が、所謂一枚絵になったタイプがでると、表現が増え、だんだんと
AVGの数も増えてきます。
コマンド入力式なのは相変わらず。
この頃になると、内容にストーリーというものが色濃く現れるようになります。
ミステリーモノが多かったのも特徴でしょうか。
超個人的にはシンキングラビットが作成した「カサブランカに愛を」あたりが名作であ
ると思っています。

コマンドを打ち込む、というのはある程度キーを打つのに慣れている人ならともかく、
そうでないならば結構苦痛な作業だったりします。
しかも、コマンド入力式は、単語を思いつかないと進行すら出来ないようなことになり、
遊びづらさ、というのが問題になってきました。
そこで、行う行動を選択すると、文字入力を行うところに反映が出来るゲームが出るよ
うになり(たとえば、見る、調べるとか)、さらにコマンド入力が省かれ、コマンドを選
択するだけでゲームが進められるようになりました。
ここまで来ると現在のAVGと基本は殆ど変わらないものです。
数多くのAVGが売り出されました。
コナミの「スナッチャー」やT&Eの「サイオ・ブレード」といった今尚根強いファンを持
つAVGが世に出されることになります。

現在は、AVGの人気は、或る特定のジャンルを除いてあまりありません。
美しいポリンゴンのキャラクターが、自由に動かせるようなゲームが多い今では、AVGは
地味だからかもしれません。
また、AVGと銘打っては居ますが、ゲームというよりは、読み物に近いものになることが
殆どで、純粋にゲームとしては楽しめないという理由もあるかもしれません。
とはいえ、携帯ゲーム機の「逆転裁判」などは、純粋なAVGであるにもかかわらず、かな
りのヒット作となりました。
携帯ゲーム機は基本的にはマシンパワーがありませんから、AVGに適しているといえ、更
に見せ方次第ではまだ十分人気を確立できるという良い例といえるでしょう。
もし、AVGをあまりやったことが無く、やってみようかな、という気になっているならば、
この逆転裁判をやってみることをお勧めします。
最近では廉価版も出ていることですしね。

或る特定のジャンルが何か、ですか?
えーっと、端的に言えば恋愛ゲーというジャンル(?)です。
美少女ゲーム等と呼ばれたりするジャンルで、長らく男性に好まれていたようですが(女
性の中にも、好んでプレイしていた人は居たようです)、近年では女性用の(?)恋愛
ゲームもちらほら出てきたようです。
つまりは、美少年ゲーム、とでもいうんですかね。
女×女というゲームがある以上男×男、もあるようでして(いわゆる801というやつで
すな)、興味がおありであるならばプレイしてみるのもよろしかろうと思います。
実のところ、美少年ゲームは丁寧に作られているものが多く、バカにできないという評価
もちらほらと聞き及びます。
まぁ、小生には少々手が出せませぬが……

我々が今回作成するAVGは、絵がでて、音楽が鳴って、文章が出る。
実にオーソドックスなものです。
まぁ、今から二十年以上経っても、基本的な部分が変わらない程度には完成されていると
いうことなのでしょう。
システムだけなので、中身までは作りませんが、仮に中身を作って公開しても恥ずかしく
の無いような、システムを作りたいと思っていますので、最後までお付き合いくださいま
せ。
最終更新:2007年11月06日 13:20
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