65-820 ささきと!-1

キョン「」軽トラ運転中
佐々木「人がたくさんいるね。察するに、きょうはおまつりかなにかかな?」
キョン「あれは学校だ。そういや明日から夏休みか」
佐々木「」窓から身を乗り出す
キョン「あんまりのり出すと危ないぞ」
佐々木「! 手をふってくれたよ!キョンも手をふって!」
キョン「あいにく手が離せん。俺の分も佐々木が振ってくれ」
………………………………

キョン「よし、ついたぞ」
佐々木「ついた?どこについたと言うんだい?」
キョン「どこってそりゃおまえ」
佐々木「あ!?」

佐々木「くにきだだ!」
キョン「よう」
国木田「やあ」

佐々木「ひさしぶりだね。くにきだ!」
国木田「久しぶり。佐々木さんも元気にしてた?」
佐々木「くにきだはしばらく見ないうちにおおきくなったね」
国木田「相変わらず語彙が豊富だね」

キョン「谷口は?まだ?」
国木田「用が入ってこれないって」
キョン「やれやれ。あいつはだめだな」
キョン「まぁいいか。国木田が二人分働いてくれるだろう」
国木田「そんなことないよ。僕は働かない」
キョン「いや、働いてくれよ」

佐々木「! 僕がはたらこう!」
国木田「佐々木さんはえらいな!キョンはダメだね!」
佐々木「うん!キョンはだめだね!」
キョン「やれやれ」
………………………………

キョン「体力低下してんなぁ。何か手が震えてる……」
国木田「キョン。ご近所に配る粗品とか用意してる?」
キョン「そういうのしなきゃな。頭いいなおまえ」
国木田「じゃあ僕が用意してくるよ。キョンは片付けしてて」
キョン「悪いな。そうさせてもらう」

国木田「ところで、佐々木さんは?」
キョン「……いなくなった。まぁ、腹が減ったら戻ってくるだろ」
国木田「見つけたら拾っておくよ」
キョン「頼む」ヤレヤレ
キョン「さて、どうしたもんか」

?「引っ越し、ですか」
キョン「はい、そうですよ。て!?」
キョン「古泉!?」

古泉「はぁ。そこまで驚かれることもないのでは?」
キョン「顔が近いぞ。で、今回のこと、お前も気付いているんだろ」
古泉「ええ。といっても、僕も全て把握しているわけではありません」
キョン「だろうな」
古泉「どうでしょう?ここで一旦お互いの情報を確認しませんか?」
キョン「そうだな。まぁ家に上がってくれ」
………………………………

キョン「今回もやっぱりハルヒか?」
古泉「おそらくそうでしょう。或いは佐々木さんが、ということも考えていましたが」
古泉「彼女にとって、今のポジションになるメリットはないでしょう」
キョン「ふむ。じゃあ何故ハルヒはこんな改変を?佐々木を子供にしたところであいつにメリットがあるわけでもないだろ?」
古泉「涼宮さんの心理を察すれば納得がいきますよ」

キョン「よくあいつの心理なんか読み取れるな。おまえなら、神様専属のカウンセラーになれるぜ」
古泉「光栄ですね。しかし不思議です。最初にお話しした通り、僕の推測では今回の改変は涼宮さんによるものです」
古泉「だとすれば、あなたの近くに佐々木さんを置くとは考えにくい」
古泉「これも推測ですが、涼宮さんが改変を行ったこの世界で、佐々木さんは自分の役割を改変したのではないでしょうか」
キョン「どういうことだ。もっとわかりやすく説明しろ」

古泉「それでは。元いた世界では僕たちは高校生です。しかしこっちの世界では」
キョン「まぁ、大人になってるな。どうみても」
キョン「で、何故佐々木だけが子供になったか、か」
古泉「佐々木さんを『脅威』に感じたのでしょう。『歳の差』を作ることで、少しでも優位に立とうとしたのではないでしょうか」
古泉「そして、その改変を察知した佐々木さんは、あなたの『娘』になることでそれに対抗しようとしたのではないでしょうか?」
キョン「ますますわからんぜ。何故俺の娘なんかに」
古泉「涼宮さんにとっても、佐々木さんにとっても、あなたは鍵になる存在ですからね」

キョン「で、俺はどうすればいい?」
古泉「今は何とも。この世界は、涼宮さんと佐々木さんの無意識が混ざり合って出来ている。とてもアンバランスな状態です」
キョン「やれやれ。どうしたもんかね」
古泉「今はこの世界の日常に身を置くべきでしょう。動くにしても情報が足りません」
キョン「そうだな。こっちの長門や朝比奈さん、それにハルヒか。会っておくべきかもしれんな」
古泉「ええ。僕もそう思います」

キョン「長々悪かったな」
古泉「いえ、こちらこそ。ちなみに僕はあなたの『ご近所さん』という設定みたいです」
キョン「おう。今度はこっちから顔出すぜ」
古泉「はい。それでは失礼しました」

キョン「やれやれ、ってしまった!片付けが全然できなかった!」
佐々木「キョンー!ただいま!」
キョン「帰ってきたか。どこいってたんだ?」
佐々木「キョン!きいてくれるかい?すごい発見をしたんだ!『ぶらんこ』というゆうぐを知っているかい?」
つづく?

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最終更新:2012年03月12日 01:40
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