71-562『ふらくら時間6(tynine)』

※下ネタ注意

さて、問題だ。
女の子が男の子の部屋に遊びに来て、机の上にあった本を何気無く手に取ったとする。
そしてそれを開くとエロ本だった……
キミ達なら、どうするかい?

―ハルヒ編―
「このエロキョンがぁーッ!」
「ぐはぁーっ?!」
―みくる編―
「えっちなのはいけないと思います!」
「(い、一時間以上説教だ……)」
―長門編―
「私も試す。許可を。」
「落ち着け、長門。」
―妹編―
「お母さーん、キョンくんがー」
「やめろ!」
―古泉編―
「んっふ…これは…。……借りていっていいですか?」
「構わん、持っていけ。」

となるまでは予想がつくが……さて、どうしたものかね。(この間、0.01秒)
やはりこの場で襲われ……いやいやいや、キョンに限ってそれはなかろう。
それとも僕のリアクションを見るという嫌らしい算段か?
はたまた単に処理をした後に、たまたま出しッぱなし…………となれば、ゴミ箱には当然……(この間、0.02秒)
…………机の下にゴミ箱はあるが、肝心なティッシュペーパーは…………ベッドの上?!
……避妊具は持っているが……替えの下着がない。いやいやいやいや……思考に大幅なノイズが。途中コンビニで買えばいいじゃないか。(この間、0.01秒)
……となれば、シャワーはどうするのか……。流石に汗は流しておきたい。
そういえば妹さん達も居るなか、キョンはどうやって私を抱くつもりなのだろうか。(この間、0.01秒)
初めては激痛がつきものと聞く……。ならば私が我慢していれば……
……しかし、シーツの染みはどうなるのか?タオルを敷く、またはビニールを敷く……うん、これでいい。(この間、0.03秒)
さて。覚悟は決まった。後はキョンが私を押し倒すのを待つのみか。


早速このエロ本をベッドの上に……私も座ったほうがいいかしら。
そしてわざとらしく足を組んで、生足とスカートの間からパンツを……
くっくっ足には自信があってね。日頃運動しないし処女太りとも無縁だった。こればかりはDNAに感謝だね。(この間、0.04秒)
さて、この均整の取れた身体を好きに出来る幸せ者は何をしているのか。女性を待たせるのは紳士のやることでなかろう。
なに?普段対等に振る舞うくせにこんなときだけ女性を振りかざすな?男女同権運動の成果がこれか?だと?
くっくっ、生物学的に雌を口説くのは雄と決まっている。となれば生物学的見地から私に矛盾はない。(この間、0.05秒)
そんな鶏ガラみたいな身体のくせに、何をほざくか?だと?よし、表に出たまえ。
ところで私は誰と言い合いをしているのか?誰なんだろうか……(この間、0.01秒)

「すまん、待たせた。」
キョンがお茶を持って部屋に来た。
「朝比奈さんには負けるが、俺もそれなりだ。門前の小僧、習わぬ経を読むというやつでな。」
「そうかい。それは楽しみだ。」
……いかん、このお茶に睡眠導入剤の混入の可能性を想定していなかった。
睡眠導入剤により眠った私をベッドに寝かせ、スカートを捲り上げて、パンツを脱がし、そこから……
そして服を着せた後、なに食わぬ顔をしているのだろうか。私は帰りに月の障りかと思い、下着を脱ぐと……
……ダメだ。このお茶は飲めない。流石に早すぎる。DNA鑑定の費用もないし、何より初めてを覚えていないのは悲しすぎる。(この間、0.03秒)
「ん?これは……」
キョンが、ベッドの上の本に手を伸ばす。
「机の上にあってね。失礼だとは思ったが、中身を見せて頂いたよ。」
キョンは本を見る。
……ついに来るか?当方に迎撃の用意あり!
……ん?何故来ないんだい?キョンは本を机に置いた。
「ハルヒが読んでた女性誌だよ。内容がエロ本同然だったから、朝比奈さんと顔真っ赤にして叫んで、俺が捨てておくように頼まれてな……
流石にコンビニのゴミ箱じゃ……って、佐々木?!何故テーブルに突っ伏す?!」
「何も聞かないでくれたまえ……。」

私はお茶を飲んで、当たり前に勉強して帰った。キョンは送ってくれたが、何一つとして何もなかった。強いていえば、たまたま手と手が触れた位か。
帰りにペットボトルにお茶を注いで渡してくれたが、お茶は美味しかった。だがキミと一緒に飲んだお茶に比べて、塩味がきつくてやたらとしょっぱかったよ、キョン……。

『ふらくら時間~♪』

END

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最終更新:2013年08月04日 17:28
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