酒場にて
- チャンピオン区の酒場、「カタパルター」で思い思いの過ごしようをする5人。そこへ、ヴァンダーボレン家からの使いコーラさんがくる。招待状には『明日晩餐会をするので来てね、お願いしたい仕事があるのv』という内容。
急啓 薫風の候、お元気でいらっしゃいますか。
早速ですが、明日の晩、わたしの屋敷で私的な晩餐会を催しますので、
ぜひともご参集ください。拙宅は大祭通りと青蜥蜴小路の角です。
その席でわたしが提供するつもりの“商品”は、
貴方の稀なる技術を発揮できる“好機”です。
晩餐会においでいただけるかどうか、この手紙を預けた召使いにご返答くださいませ。
すぐにでもご相談に乗って頂きたいのです!!
――ラヴィニア・ヴァンダーボレン
- 「聞けば冒険者は仲間と行動するものとか。5人までならお席を用意しておきますので」とDM、導入をユークリッドに丸投げする。
晩餐会
- PLは苦心の末に合流、晩餐会へ。しかし邸内は明かり少なめ。「節電…?」「いやむしろ、没落貴族の予感」
- 先客のエルフが席を立つ。「はい、じゃあコールドロンまでお手紙、特急ですね。200マイル?じゃあ1日で(^-^)/」「うわあ、ドヤ顔うぜえww」
- 会食後、本題。
- 彼女はヴァンダーボレン当主の娘ラヴィニア。
- 先のエルフには、隣街コールドロンの親戚への援助を伝言願ったもの。
- ひと月前、ラヴィニアの父母、つまり当主夫妻が船の火災で死亡した。
- 後継の彼女は莫大な相続税を捻出するため、家財を売り払う羽目に。
- というのも、資産のほとんどが秘密金庫にあり、その鍵たる「当主の指輪」を事故のために継承できなかったのである。
- 指輪は、父の船「ブルーニクシー」号の船長室にあるが、港湾主が船の相続税100ppを受け取っていないと言い張り、船の不当な占有をしている。用心棒に船をいいようにさせて、引渡しを拒んでいるのだ。
- この街の港湾主は売官のようなもので、港湾主は賄賂を取るのが普通、弱者にはことさらに冷たいのが普通だという。
- 「そこで私も実力行使に出る事にしました。用心棒達を私の船から叩き出して下さい。そして指輪の回収を。ひとり200gpだしましょう、残念ながら成功報酬でしかお支払いできませんけど」
- 冒険者達はさらりと請け負った。
情報収集
- 夜の侵入を見越して昼は情報収集。
- 港湾主の用心棒バーグが仕切っている模様。
- 今回の港湾主のヴァンダーボレン家に対する仕打ちは目に余る。何か理由があるのでは。
- ヴァンダーボレン兄妹のとある噂。
侵入
- 乱闘の末、全員を無力化。
- 輸出禁止の動植物が積み荷に。船は密輸に使われるところであったのだ。
- 印章指輪と100ppを回収。指輪にはなにやらメモが。
キメラは取り舵見張る
サイクロプスは面舵見張る
メデューサは取り舵へ
アンバーハルクは面舵に
バシリスクは取り舵切った
- 「…パスワード?」「パスワードだなたぶん」「なんという情弱」
秘密金庫へ
- 城の地下にある貴族用秘密金庫へ向かうが、中は荒らされた後であった。
- 金庫番によると、一月前にラヴィニアの兄ヴェントゥスがやってきて根こそぎ持ち去った、とのこと。
- しかし、部屋の片隅に積み上げられた紙の束の下に、いくらかの財産が持ち去られずに残っていた。
- 紙の束
- それは、ラヴィニアの父母が残した、南の島「アイル・オヴ・ドレッド」への航海日誌と開拓計画書だった。なお、島に関する(信憑性のない)噂は『X1』と銘打たれたオレンジの書類入れに手挟まれていた。
- 「『恐怖の島』…だと?!」「ご存じなのですかディージェイ」「ああ、ひでえところだ」
兄貴を探せ
- というわけで、ラヴィニアからさっそく次の依頼がなされる。
- 「兄を探してください。財産分与はもうすこし公平にやらなくては」
~というところで次回に続く。
アズール区では
- ヴェントゥスの現在の恋人、ベリッサの存在が明らかに。
- 絵描きだった彼女は、現在ヴェントゥスの口利きでどこかのパトロンの所で絵を作成中。ヴェントゥスも一緒らしい。
シャドウショーアでは
ビッグになろうぜ
- 情報収集結果を交換しているパーティの元にシェフトンと名乗る粋がった若者参上。
- 密輸の荷運びをする口の堅い連中を捜している、とのこと。
- オウム島に密輸用のトンネルがあり、そこで『ロータス・ドラゴン』の下請けに入れるらしい。役に立つところを見せれば、ヴェントゥスのようにどんどん成り上がれる、とシェフトン。
- 「おもしろそうだな、連れてってくれよ」「ああ、一緒にビッグになろうぜ」
ペンクス
- 縦穴から奥は人工的な通路。だが、ロープは切られ入り口は岩で閉ざされた。
- 「ペンクスと仲良くやってくれ!ああ、ラヴィニアのことは俺に任せておくんだな」
- 「この声、ヴェントゥス?!」(タンダ。彼女はヴェントゥスを客に取ったことがある)
- 罠にかけられたことを認められず、奥に走り出すシェフトン(そして奥で絶叫)。
- パーティに襲いかかるゾンビの群れ。サルティー死亡。
- ペンクス発見。ただし死体。
- 遺書あり。ヴェントゥスに嵌められた、『ロータス・ドラゴン』は剥製師ギルド地下、との内容。
コレを読んでいるあんたが見てる骨は、俺様ペンクスのなれの果てだ。俺は今死にかけている。病気持ちの死に損ない、いや、死体にウツされたビョウキのせいで。いまも全身をとんでもない痛みが走る。だがこの病気が死の直接の原因じゃねえ、事の初めは俺がダチだと思っていたあの野郎のせいだ!
ヴェントゥス・ヴァンダーボレン!その名に呪いあれ!あの野郎、俺たちをこんなところに置き去りにしやがって!!誰のおかげでロータスに入れたと思っていやがる・・・奴のレディ・オヴ・ロータスに対する反逆は明らかだが、もはや俺に打つ手はない。おめえは今ごろ俺の空席のあたりを臆病なヤドカリか傷口に潜り込む蛆なみの手際でモゾモゾしてやがんだろうが、
ええぃ、クソッタレ!
こいつを読んでいる誰かさんへ。あんたの魂に幾らかでも誇りとか義侠心があったら、覚えておいてくれ、ヴェントゥスほど死んだ方がいい奴はいないと。奴はロータスにいるだろう、剥製師ギルドの地下だ。ロータスで奴を見つけたら、ぶっ殺す前にペンクスの分を一発食らわしておいてくれ。俺の装備は全部くれてやるからよ。
そしてもし、ひでえ運命の女神のオミチビキで、これを読んでいるのがヴェントゥスだった場合。一足先に地獄で待っててやる。一緒に地獄の責め苦って奴を味わおうぜ!
- 「うわあ」「こwwれwwはwwひwwどwwいww」「ヴェントゥス、マジクソ野郎」
- お宝を発見し、エイドロンを活用してかろうじて脱出。
- お宝の一部を奉納し、サルティーを復活させることに成功。
悲報
- ハーバーマスター・アイララン氏暗殺さる、の報。
- 「当局の一部から暗に『お前が容疑者だ』と言われています」(ラヴィニア)
- なぜか敵視されていたからねえ。
- 「ついては『暁の評議会』からの呼び出しに護衛として随伴願います」
~というところで次回に続く。
暁の評議会
- 今日の評議会は代表7家のうち3家の出席する非公式会合。中流貴族も数人同席。
- ハーバーマスターの死因は小型生物の爪爪噛む。
- 「ラヴィニアさん、最近小型生物を使役する魔法使いをお雇いになったとか?」
- 「いや俺のエイドロンは中型だが?(成長したことは黙っておこう)」「…!」
- ケラーニ家当主の意地の悪い質問を、物理的に回避。
- 犯人捜しと平行して、次期ハーバーマスターも決めようかということらしい。
- 現在、ケラーニ家が有力候補。しかし拙速に決めるのもどうか、ということで次回の会合で話し合うこととされた(結局は誰が一番金を払うのか、というところに落ち着くのだが)
- 「目の敵にされてたな」「ケラーニ家とヴァンダーボレン家とは長いこと不仲でして」
- いずれにせよ、ラヴィニアの当面の自由は確保された。
剥製師ギルド
- チャーム一発。
『ロータス・ドラゴン』
- 乱戦の結果、実力差を感じ取った手下たちはパーティを頭目のところへ案内する。
- 『レディ・オヴ・ロータス』。その正体はケラーニ家の一人娘ローウェンであった。
- 混戦の上これを征す。
- ヴェントゥスの信書…というかラブレター発見。ヴェントゥスからローウェンあて。
- 内容1。「ヴァンダーボレン家当主殺しはヴェントゥスの仕業」
- 内容2。「秘密金庫からの資産持ちだしはヴェントゥスの仕業」
- 内容3。「ヴェントゥスはクラーケンコーヴに来る海賊を襲う予定である」
(ヴァンダーボレンの当主夫妻が船火事で焼死した日の2日前)
…私の両親は上手い具合に酔っている。二人が何かを疑っているなどと言う事はあり得ないと確信しているよ、我が麗しの紅い花。君が私を信用して預けてくれた資金は、衛兵、港湾警備隊、あの船の船員に至るまでを買収するのに充分な額だった。誰もあの"船荷"に一言も無しさ。馬鹿馬鹿しい、その樽を積み込むのを手伝いましょう、だとさ!勿論、樽の中身が何か、なんて事は一言も漏らしちゃいない――親父殿の新しい玩具、その船倉にどれだけの「錬金術師の火」が積み込まれているのかを知ったら、人足どもの荷運び唄はずいぶん違った調子になったろうさ。発火の仕掛けがうまく行くかどうか、船の進み具合に数日付き合う必要があるから、3~4日で逢えるだろう。
私の為にベッドを君の美しい身体で温めておいてくれ!
(火事から3日後)
…まったく!私の愛すべき母上は人生と言うものをわかっちゃいなかった!母セナーラが妹の青春後半にあの子に教え込んだことと言えば、ナプキンの折りたたみ方にヴィオラの弾き方くらいのものさ、間違いない!いやはや、君にも我が両親と言うやつがどれだけ気違いだったか見てほしかったよ(今となっては無理な話だがね)…一切合切を娘に遺贈するとはね!確かに、妹にも暮らすための家くらいは必要だろうとは私も思う。ラヴィニアは悪い娘じゃあない…私と妹は長い事離れ離れだったんだ、本当に。ああ、あの娘は「ロータス」への加入に興味を示すかな?無理だろうな。まあ何にせよ、次期ヴァンダーボレン当主の悲劇って奴は世間の耳目をずいぶん集めるだろう。今はしかし、地下金庫に向かうのが先決さ…
(パーティーがオウム島の穴に閉じ込められた、その日付で/シナリオの指定では2日前)
君もあそこに行っておけばよかったのに、とほんとうに思うよ、マイ・リトル・ドラゴン!奴らの顔を見る前に私が扉を閉めてしまったからねぇ!奴らのような馬鹿を雇ってもなにも手に入らないというのに。奴らはもうペンクスを見つけたかな?彼奴ら、あまり早く死なないといいな、面白いから。何にせよ、この手紙の本題に戻ろう。ベリッサが別の部屋で、夜の散歩の準備をして待っているから、手短に。彼女がくれたアイデアの事、覚えてるかな?あの海賊たちが密輸の基地に使っているらしいという「クラーケンズ・コーヴ」のことを。疑うなかれ、彼女の思い込みではないんだ――私の聞く所によると、海賊たちは今週にもお宝どっさりで件の洞窟に到着する所だそうだ。
私は海賊たちの所へいくつもり。彼らの警戒をゆるめる為に彼女を連れてね。そこで彼らの船に火をかけるんだ!そのあとは水底から宝を引き上げる簡単な作業だけという寸法さ、馬鹿どもはみんな焼け死んでしまうんだからね!これを、ラヴィニアが受け取り、我々が受け取れなかった遺産の埋め合わせとしようじゃないか。考えてみれば…船の持ち主をその船の上で焼く、というのは、手軽に大金をつかむいい方法だ。どうしてもっと前に思いつかなかったんだろう!
- 「うわあ」「こwwれwwはwwほwwんwwとwwうwwにwwひwwどwwいww」「ヴェントゥス…地獄ですらも生ぬるいかもしれん」
- 『ロータス・ドラゴン』は都市のほとんどの衛兵詰め所を賄賂でもって骨抜きにしていたことが判明。ケラーニ家と『ロータス・ドラゴン』の表と裏からの両面作戦だったわけである。
- 「血の出ないクーデターか」「実質支配を狙うとはやるね」「阻止できてなにより」
『スパイア・オヴ・サッセリン』
- 暁の評議会はパーティとラヴィニアに深く感謝し、各に名誉市民の証『スパイア・オヴ・サッセリン』と1000gpを授与した。
- ケラーニ家失脚。次期ハーバーマスターの話はこれで振り出しに。
- 「次はクラーケンコーヴか」「絶対に始末しよう、ヴェントゥスは本物のクソ野郎だ」
~というところで次回に続く。