燃えろ、仮面ライダー!!

守れなった。ただ、自分の無力に絶望する茂。
そして、怒りに心を震わす茂を見つめる剣、パーフェクトゼクターは思う。
彼が怒りに震える理由。謎の怪人に襲われたというあの少年の言葉。

だが、それは嘘なのだ。本当は、その少年が全ての命を奪ったのだから。
だが、我にはそれをこの男に伝える術などない。
パーフェクトゼクターは、ただ茂を見つめるしか無かった。

茂は、立ち上がる。絶望していても何の意味もない。

(俺は仮面ライダーとして戦うと決めた。この戦いを作り出し、多くの大切な命を奪った者を倒しこの戦いを止める為に。)

鉄の拳を強く握り締めると、茂は思い出す。翔一の笑顔、あきらの悲しみ、ジョーの優しさ、そして・・・・・・無力な少年の瞳を。
その時、茂はひとつの事を思い出した。あの少年、明日夢のあきらを見つめる深い闇に満ちた目を。
ドレイクゼクターを手にしたあきらを、明日夢は妬むように見つめていた。
あの時、明日夢が話した内容。絶命する瞬間の、生を渇望するような絶望の叫び・・・・・・。
茂の心に1つの疑念が浮かぶ。そんなことは信じたくはない・・・・・・だが。
思い出せば、これは殺し合いなのだ。
事実、俺自身も一度の迷いとはいえ――殺し合いに乗った。望みを叶えるという甘言に誘われて。それが、力のないただの人間。
それも少年ならばどうだろう?仮面ライダーでもない、無力な少年の生に執着したあの瞳。

――俺が置いていったこの武器が、何かを知っているのなら聞いてみたいもんだが。

「なぁ、お前。・・・・・・まぁ、武器のお前に聞いても答えてくれないか。」
茂の言葉に応えるように、剣は月夜に照らされ光り輝く。
まるで彼の疑念を、正しいかとでも言うように。
茂は、続ける。自分の決意を、剣に誓うように。
「聞いてくれ・・・・・・俺は、たとえ殺し合いに乗って仲間が死んでいったとしても、
決して憎みたくはない。憎むべきは、殺し合う人達じゃない。
本当に許せないのは・・・・・・命を弄び、そうさせている奴だ。」
茂は、涙を拭う。そして、誓う。希望と絶望の中で、死んでいった仲間達へ。
そして、共に戦い熱き血潮を分けた6人の仮面ライダーへ誓う。

1号ライダー、2号ライダー、ライダーマン、X、アマゾン、そしてV3。
(風見さん、仮面ライダーは不滅です。俺は7人の仮面ライダーが
強大な大首領を倒せたように、必ずこの絶望に勝ってみせます・・・・・・!!)

岬ユリ子。もう彼女は戦士を名乗ることもない。
彼女は、戦いを忘れて今は平和な世界で俺を待っている。
(ユリ子・・・・・・いつか世界が平和になったら、だったよな。
悪いが、まだお前のとこには行けそうにもない。すまねぇな。
だが、俺は必ずこの世界を救ってみせる。お前が望んだことを、俺がやってみせる。
だからよ、美味いコーヒーでも作って待っててくれよな。)

茂の心は燃え上がる。本当に倒すべきは誰なのか、憎むべきは誰なのか。
茂は歩みを始める。――この先に待つ同じ志の者を救う。
たとえ、この命が燃え尽きようとも絶望に心を乱されようとも。
それだけでもいい。

――俺の名は仮面ライダー、力無き者達の自由と平和を守る戦士なのだから。
【城茂@仮面ライダーストロンガー】
【1日目 現時刻:夜】
【現在地:市街地E-4】
[時間軸]:デルザー軍団壊滅後
[状態]:全身に負傷中。疲労中。応急処置済み。守れなかったことによる後悔。
[装備]:V3ホッパー。パーフェクトゼクター。
[道具]:支給品一式×4(茂、霞のジョー、加賀美、影月)。サイ。オルゴール付懐中時計。鬼笛。
[思考・状況]
1:明日夢の言葉に疑念。しかし、信じたくない思いもある。
2:木野と乾の合流を待たず、自ら動き出す。E‐5へ移動。
3:浅倉を倒す。
4:殺し合いを阻止し、主催者を倒す。
5:明日、ジェネラルシャドウと決着をつける。
6:自分に掛けられた制限を理解する。
※首輪の制限により、24時間はチャージアップすると強制的に変身が解除されます。
※制限により、パーフェクトゼクターは自分で動くことが出来ません。
 パーフェクトゼクターはザビー、ドレイク、サソードが変身中には、各ゼクターを呼び出せません。
 また、ゼクターの優先順位が変身アイテム>パーフェクトゼクターになっています。
※明日夢の言葉を信じたため、謎の怪人によって全滅したと思い込んでいます。

[その他共通事項]
※1:破壊されたスマートバックル、ドレイクグリップ、果物ナイフ数本はE-4エリアの高層ビルのレストラン内部、瓦礫の下に放置されています。
※2:ドクターケイトの杖はE-4エリア内の高層ビル付近に落ちています。
※3:アクセルレイガンは樹海エリアC-4に放置されたままです。

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最終更新:2018年11月29日 17:45