眠れる冥王 ◆.6Hqkk7dyk



「両腕がまだ痛みやがる。水場を探さねえとな」
ペットボトルに入っていた真水で傷口を冷やしたが、痛みは一向に引かない。
ゴードムエンジンと機械の体にアシュの魂を宿せし存在クエスター・ガイ。
彼は水場探しを兼ねて他の参加者達を葬らんと策を巡らせる。

「火傷さえ負っていなけりゃ、あんな奴など一捻りできたのによ。クソがッ!!」
忌々しげに声を荒げ、鬱屈を晴らすために拳を大木に叩きつける。
気休め程度だが、参加者をおびき寄せる最も単純で効果的な作戦と言えよう。
時が経つにつれ、一段と大木の軋む音が大きくなる。
やがて、ゆっくり大きな音を立てて崩れ落ちていく。

「川の源流はA-1にあるらしい。行ってみるか」
彼は堂々とした歩調で川の源流へと進む。
表情は窺い知れないが、その胸中は殺意で満ち溢れているのだろう。
「森を出たら、ママの居場所を知っている人に見つかるかもしれない」
突然、ドロップが口を開く。その口調は弱々しく、不安に満ちていた。
幼くして理不尽な殺し合いの場に招待されたのだ。正常な精神を保つのがやっとの状況で。

『勇気が魔法をくれる』

彼女は何よりもその言葉の意味を噛み締めていた。
「大丈夫。私がドロップの身を守ってみせるから安心して」
「……うん。どんな怖い事があっても泣かないから」

麗は、ドロップを母や兄弟の元に連れて行くために山を降りる事を決意する。森には殺人者が潜んでいる可能性が高いからだ。
そしてまた、彼女にとってドロップの泣き顔を見るのは辛いのだから。
「必ず、兄弟やママの所に連れて帰るからね」

青の魔法使いは知る由も無い。その少年こそが冥王の星を受け継ぎし者である事を。
覚醒の時は近い。全ては無間龍のみぞ知る。


【クエスター ガイ@轟轟戦隊ボウケンジャー】
[時間軸]:Task.23以降
[現在地]:A-5森林 1日目 黎明
[状態]:腕にそれなりに痛む程度の火傷
[装備]:グレイブラスター、釵一本
[道具]:不明
[思考]
基本方針:ロンを倒すついでにゲームに乗る
第一行動方針:手当たり次第に他の参加者達を殺す
第二行動方針:A-1に向かってみるか
参考:1本目のペットボトルを半分消費しました。

【名前】小津麗@魔法戦隊マジレンジャー
[時間軸]:Stage47 結婚式の途中
[現在地]:C-4森林 1日目 黎明
[状態]:健康
[装備]:マージフォン
[道具]:操獣刀 、何かの鍵、支給品一式
[思考]
基本方針:ドロップの身を守る
第一行動方針:森を出て都市部に向かう
第二行動方針:ドロップと共にみんなで元の世界に帰る

【名前】ドロップ@救急戦隊ゴーゴーファイブ
[時間軸]:26話、サラマンデス覚醒前
[現在地]:C-4森林 1日目 深夜
[状態]:二時間は能力を使えません
[装備]:不明
[道具]:不明
[思考]
基本方針:ママと兄弟に会わなきゃ
第一行動方針:麗の側から離れない
第二行動方針:どんな怖い事があっても泣かない

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最終更新:2018年02月11日 01:30