影の王子の望むもの
彼の銀色のボディは、月に照らし出され、鈍く輝いていた。
シャドームーン――『影の王子』
ゴルゴムでは、ブラックサンと世紀王をめぐり……敗れた。
その後クライシス帝国に、生まれ変わった奴――RXと闘う機会を与えられ……敗れた。
そして今度は、神崎士郎という男により蘇えらされ、この場所へと呼び出された。
目的は知らない。だが、そんなものには興味がない。
もう一度、ブラックサンと相まみえる事が出来る。
それだけでいい。
他には何も望まない。
いや、他に望むものは唯一つ
「ブラックサン……貴様は、俺が倒す。それまで、死ぬな。」
その声は、歓喜に満ち溢れていた。
神崎からはデイパックが与えられたが、彼にそんなものは必要なかった。
むしろ、邪魔になるので捨ててきた。
しばらく歩いていると、一組の男と女を見つけた。裁鬼こと佐伯栄、そして珠純子だ。
この二人にどういう経緯があったかは知らないが、共に行動しているらしい。
シャドームーンに気がついた純子が駆け寄ってきた。
味方とでも思ったのだろうか?
「邪魔だ」
対するシャドームーンは腕を一振り。
それだけで純子の体が宙を舞う。
これを見ていた裁鬼が、変身鬼弦を鳴らした。
彼の姿が変わり、現れた姿は……人間ではかった。
鬼。それはシャドームーンのデータにはない。
ゴルゴムやクライシス、ましてそれ以前に生み出された怪人ではないと判断。
慎重になる……だが、裁鬼の動きは鈍かった。簡単に動きが読める。
シャドービームでひるませ、その隙に止めを刺す。
あっけなく血しぶきが上がった。
向かってくるので相手をしたが、準備運動にもならない。
その光景を目の当たりにして、傍にいた純子は混乱し、脅えている。
こんなものに興味はない。
ブラックサン――
南光太郎、すなわち仮面ライダーBLACK RXを探すため、
シャドームーンは早々にこの場を立ち去った。
【佐伯栄 死亡】
残り48人
【シャドームーン@RX】
【1日目 現時刻:深夜】
【現在地:G-8 採掘場】
[時間軸]:RX27話以降
[状態]:正常
[装備]:デイパック破棄(エリアE-6)
[道具]:同上
[思考・状況]
1:ブラックサンを倒す。
2:ブラックサンを倒すまでは死ねない。
3:ブラックサンは俺以外の奴に殺されるな。
【珠純子@V3】
【1日目 現時刻:深夜】
【現在地:G-7 市街地】
[時間軸]:不明
[状態]:軽度の打撲。恐怖で腰を抜かしている。
[装備]:カードデッキ(ブランク)
[道具]:豆腐
[思考・状況]
混乱しています。
補足:珠純子はカードデッキの使い方を知りません。
【佐伯栄@響鬼 死亡】
装備・道具は遺体と共に放置されています。なお、珠純子はこれを回収していません。
最終更新:2018年03月22日 23:11