呉湘
?-842
中唐の官人。
呉汝納の弟。
呉武陵は叔父にあたる。会昌年間(841-846)に江都県の尉となった。顔悦の娘と結婚したが、収賄で訴えられ、また民間の娘と結婚したことが格律に触れたこともあって、
李紳の命によって
魏鉶に尋問され、罪状明白となって処刑された。妻の顔氏、顔氏の継母の焦氏も笞打ちとなって釈放された。冤罪の声が出たため御史の
崔元藻が再審を行うと、収賄は事実であったが、顔悦はもとは青州衙推であって官人であり、顔氏の実母の王氏は官吏の娘で、継室焦氏の娘ではなかったことが判明した。この事件は李紳卒後の官位剥奪と子孫の官位停止、李徳裕のさらなる流謫につながった。
史料
『旧唐書』巻十八下 本紀第十八下 宣宗 大中二年二月条
『旧唐書』巻一百七十三 列伝第一百二十三 李紳 呉汝納
最終更新:2023年09月25日 00:41