十六宅
長安の地名。朱雀門東第五街の北端に位置した坊の一つであるが、南端の
曲江の
芙蓉園とともに、長安では坊名を持たない地である。長安の坊では最も北東に位置し、南に
興寧坊、西に
長楽坊が位置する。坊全体を墻壁で囲い、北側の禁苑と接続した。
玄宗の即位後に慶王
李琮以下の十六子の邸宅をこの地につくり、
夾城を通って
大明宮や
興慶宮へ出入りしやすくした。東宮に準ずる諸王達の特別居住区である。
参考文献
徐松 撰、愛宕元 訳注『唐両京城坊攷 長安と洛陽(東洋文庫577)』(平凡社、1994年)
最終更新:2024年12月29日 22:36