中州の日々~亜鳥紫音 業務日誌~

祈り

最終更新:

shion-atori

- view
メンバー限定 登録/ログイン
#blognavi
いろいろな企業からお祈りメールが届いた。
はば全滅だ。
あまり知名度の高くない大学、特に打ち込んだ活動も表向きにはなし、
優秀な成績というわけでも何かで有名になったわけでもなし。
まあ一般的な大学生としての亜鳥紫音の評価としては至極妥当だとは思う。

いくつかあった一次通過の企業にも、面接にはいかないことにした。
書類を出してから企業の取引先等を調べた結果、亜鳥の系列企業との取引が確認されたからだ。
亜鳥と完全に無関係な企業というほうが珍しいのかもしれないが
腐れ重鎮共の手は長く、黒く、汚いからな。兄に迷惑はかけられない。
出生に問題を抱えている身としてはこれもしかたのないことだ。

ウィザード企業のほうでもいくつか調べてみた。
アプフェルツヴェイグは以前にも調べたが、今かなりの勢いで勢力を拡大しているようだ。
だがその研究テーマが危ない。イノセントのウィザード化だ。
内部に入って調べるべきかもしれない。就職先という見方はもうできない。
東風医院やオオトリ製菓はそこそこ健全な経営状態のようだが
ほとんどの企業は企業としての赤字を埋めるためウィザードを使って
いい言い方をすれば任務を行っているようだ。
どうも俺を戦闘力、金を生む鳥として使い潰す気満々の姿勢が隠れている。
さすがに他人の金儲けのために命を捨ててやる程俺もお人好しではない。
とりあえず東風医院とアプフェルツヴェイグ、オオトリ製菓以外の企業は全て断った。
夜闇の世界はやはりどこか血生臭い。率先して身を置くのは遠慮したいな。

やはりイノセントにご健勝をお祈りされるほうがウィザードに利用されるよりもマシだな。
普通のお菓子も作っているオオトリ製菓が一番俺の生き方に近い。
できればここに決まりたいものだ。


カテゴリ: [普通] - &trackback() - 2011年07月06日 00:24:40

#blognavi
記事メニュー
ウィキ募集バナー