ミゲル・セルベート

登録日:2025/07/29 Tue 22:25:00
更新日:2025/07/30 Wed 19:12:29NEW!
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ミゲル・セルベート(Miguel Serveto)とは、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の登場人物。

CV:八代拓

ジオン公国軍所属の少尉で、フラナガン・スクール出身。メインキャラのエグザベくんとは同期である。

初登場は第8話Bパート『月に堕ちる』。
GQuuuuuuXの2号機である新モビルスーツ・ジフレドのパイロット候補として拾われジオン入りしたニャアンの前に現れた。
作中ではスクール時代の同期でもあった前任のパイロット候補2名が立て続けに命を落としていることに心を痛めていると同時に、それらがギレン派による暗殺であることを疑っている様子が描かれており、3人目となるニャアンが同じ運命に陥らないようエグザベと共に決意を新たにしていた。
彼もまた難民の出であり、同じ境遇のニャアンに対して思うところがあったのだろう。
なお、彼らの死因はいずれも訓練中の心臓発作であり軍の捜査本部によれば不審な点は見つけられなかったようである。

特技は料理で、エグザベがGQuuuuuuXのパイロットとして選ばれた際に同期4人で開いた送別会ではお手製のケーキを振る舞っていた。
ジフレドの候補に選ばれた2名にもそれぞれそのタイミングでケーキを作っていたようなので、よっぽどケーキにこだわりがあるのだろう。
このケーキへのこだわりはニャアンに対しても例外ではなく、選抜テストが始まって彼女と容易に会えなくなるのを危惧してわざわざその日*1中にケーキを焼き上げてご馳走してあげるほど。

これはニャアンが友達の手作りケーキに対する憧れを吐露していたことを踏まえた彼なりの歓迎の印でもあり、ジオンでの良き先輩としてエグザベと共に彼女を導いていくことになるのだろう。




追記・修正はケーキを焼き上げてからお願いします。
























3人目がこんなに早く見つかるなんて想定外だった…

君が涼しい顔でいられるのはキシリアが何をしようとしているか知らないからだ

ジフレドが作られた本当の目的を知れば誰だってこうするだろう






その正体はギレン派の手先であり、これまでジフレドのパイロット候補になった同期2人を殺害した張本人。
動機は「大切な仲間をディアブロにするわけにはいかない」というもの。
平たく言えば仲間がキシリアの企む計画の手駒として利用されるくらいならいっそ自分の手で…ということだろう。

同時に「2人を殺したのは僕の意思」とも述べているので、仮にギレン派から囲い込まれることがなくても同様の行動を取っていたと思われる。
なお、何やら意味深な「ディアブロ」についてはこれ以降ノータッチだったため、固有名詞ではなく一般名詞(イタリア語で「悪魔」の意)としてのニュアンスで言っているのだと思われる。


そういう訳で、彼の次なる標的は当然新たにパイロット候補となったニャアン。
ケーキを焼き上げて彼女を呼び出したのも、全ては毒入りのケーキを食べさせてこの世から葬るためであった。



これ食べたら、私の心臓も止まりますか?




しかし、ニャアンはケーキが毒入りであることに気付いてしまう。

おまけにこれまでの2人とは異なり初対面であったため彼を警戒していたのか、ニャアンはミゲルからの招待に際し予めエグザベを呼び出していた。
信頼していた仲間が裏切り者であったことに衝撃を受けるエグザベに対して前掲の動機を述べニャアンに拳銃を突き付けるも、彼女は隙をついてテーブルごとケーキをひっくり返し逃走。

必死に追い詰め再び拳銃を向けるも、そこでニャアンの意思によりジフレドが起動してしまう。

とっくにディアブロになっていたのか!

ジフレドのビットから放たれたビームが命中し、ミゲルは骨どころか灰すら残さず蒸発した。


この一件でジフレドの起動に成功したことをきっかけにニャアンはジオン内での待遇が向上しキシリアの秘蔵っ子に。
エグザベ曰く「グラナダじゃ最高の贅沢」である窓付きの大きな部屋を与えられることになる。








とまあ、実はスパイだったというだけの一端役に過ぎない彼だが

  • 主要人物の1人であるエグザベの友人として生えてきて、登場から退場までわずか6分程度というスピード感なお、2話後にギレンがこれを爆速で更新する
  • 「乗ると必ず死ぬ」というオカルティックな現象の正体が毒殺というまさかの力業
    • おまけに毒を仕込むためのケーキがお手製と無駄に手が込んでいる
    • なお、ミゲルのせいで変な曰くがついてしまったジフレドだったが、その本質はパイロットを必ず守り切る優しいMSであったのは皮肉としか言いようがないだろう。
  • ジフレドの能力披露というメタ的な都合もあったとは言え、モビルスーツの格納庫にテーブルセットを持ち込んでケーキをご馳走するというシュールな絵面
  • ミゲルだったものを何一つ残さない蒸発という一周回ってグロくない衝撃の最期
  • 「ディアブロ」という独特な表現
  • エグザベ君がミゲル退場直後のシーンでニャアンの部屋の大きさにしか言及しておらず、仮にも同期最後の生き残りを失ったはずなのに余りにもドライ*2
  • ガンダムシリーズにおける「ミゲル」の死亡率がいやに高い*3なんなら「GQuuuuuuX」内で実はもう一人ミゲルが死んでいる

などネタにできる要素が多かったためか局所的に人気を獲得。
果ては某漫画の有名モブキャラクターにあやかって「毒ケーキ先輩」というあだ名まで付けられてしまうのだった。



余談・ジフレド建造の本当の目的について
この話の中ではジフレドは単なる新型MSというだけであり、ミゲルが言及していた「本当の目的」について語られることはなかった。
しかし、後の話でジフレドは「イオマグヌッソ」という兵器を起動するための鍵であることが明かされた。
イオマグヌッソの仕組みについて詳しい話は省くが、こいつはア・バオア・クーとその周辺にいたギレン派の主力艦隊を諸共消し飛ばせるという凄まじい威力を有している代物。
こんな大量殺戮兵器の引き金を引くための道具にされてしまうのは確かに悪魔と呼ぶに相応しく、そうなる前に殺すという狂気的な方法をとってしまった動機として理解できなくはないだろう。





追記・修正は大事な仲間がディアブロになる前にお願いします。



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最終更新:2025年07月30日 19:12

*1 ちなみにこの日が初対面である。

*2 まあ、細かい時系列は明かされていないのでそれなりに時間が経った後の会話だったのかもしれないが…

*3 ミューラ・ミゲル(V)やミゲル・アイマン(SEED)など。同じミゲルの名を持っているキャラで生き残っているのはナナイ・ミゲル(逆襲のシャア)くらい。