適応機制(自己防衛機制)


 適応機制はフロイトの心的装置論を背景に構成された概念であり、不安に対して働きかける諸機能を指す。私たちの抱く不安とは、外界の危険という現実からの不安、エスからの不安、超自我からの不安の3つがあげられる。このような不安に対して自我の崩壊を逃れるための仮の手段として衝動を制御しようとすることが適応機制なのである。
 また、不安だけでなく、欲求不満や葛藤についても機能する。これは無意識による働きであり、防衛が適応的なものとなるには一つの物に向けられていること、年齢に見合ったものであること、特定のものだけに頼るのではなく多くのものを自由に使いこなしてバランスがとれていること、不安定とならずに安定を得られること、外界の出来事に関係をもっていることなどが必要とされる。

 適応機制には防衛型である合理化投射?(投影)・取り入れ?(同一視)・抑圧補償?代償?昇華反動形成?、逃避型である退行?逃避?固着、攻撃型である攻撃などがある。

最終更新:2007年10月29日 22:55