キルパトリック


キルパトリックについて


アメリカの教育学者。ジョージア州にバプティスト派教会の牧師の子として生まれる。マーさー大学(1891年学士)、ジョーンズ・ホプキンズ大学の大学院で数学・物理学を修める(1892年修士)。数学の研究を志し、一時教職を経たあと、1897年マーサー大学の教授として迎えられ、数学、天文学、それに教職課程の講義担当。
学生時代からダーヴィンの進化論思想に傾倒したことや数学をはじめとする自然科学的研究は、後の実証的・経験的主義的教育思想形成の基礎となる。

小学校教師時代には、F・W・バーカーの「クィンシー・メゾット」に共感したり、ペスタロッチ、ヘルバルト、フレーベルの思想にもふれている。

マーサー大学で副学長(1900年)、学長代理(1905)、E・L・ソーンダイクの勧めもあって教育学研究に進路を決定し、1907年、コロンビア大学教育学部の大学院に入学。P・モンローに師事し、教育史研究(1912年にドクターの学位取得)。一方、デューイの指導を受け、プラグマティズムの思想と実験主義的研究方法を吸収。同大学に助教授(1913)、教授(1918)として務め、1937年退官、名誉教授となる。

この間、モンテッソリーやフレーベルの研究を経て、1918年の論文「プロジェクト・メゾット」により研究方向を決定、以後、デューイとともに新教育(進歩主義教育運動の理論的・実践的推進者となる。


プロジェクト・メゾット


考えていることを具体化するために計画を経て、技術と経験とをいかして目標を達成する考え方。
目的→計画→遂行→判断・評価という教授段階が展開されている。


最終更新:2009年05月05日 17:24