「待っててねみんな、今すぐ行くから」
シタッパーを倒したロックマンは、自分のバスへと向かった。
「あったぞ、スバル」
「くっ、間に合ってくれ」
バスへと着いたスバル。
一方、バス内では・・・
「先生、風も止んだし出ましょうよ」
「早く行きましょう」
「スバル君、どうしたんですかね」
「かなりの大物をひねってるに違いないぜ」
「星河君・・・まさか」
観光バスの電脳
スバルは電脳の中に入り、たたずむキグナスを見つけた。
そして、怒りをあらわにした。
「キグナス!!僕はお前を許さない!」
「ははは 貴様もろとも全員地獄送りだぁ!!」
「どこまでサイテーなんだ!くそっ!」
「さぁ!まず左腕のうるさいヤツからだまってもらおうか!」
「くっ」
ロックは仕方なく口をふさいだ。
「ふふふ・・・この後じっくりいたぶってやろう
そしてバスに乗っている奴らの
恐怖と悲痛に歪む顔をゆっくりじっくり見るとしようじゃないか!」
「この野郎・・・!!」
ロックは怒りが煮えたぎり、
スバルは無言ながらも何もできない自分に嫌悪感を覚えていた。
このままじゃやられる、と分かっていても何もできない自分に。
「皆の命も守れないで・・・何がロックマンだ・・・」
「ははははは この戦い 私の勝・・・」
その時だった。
キグナスの後ろの空間がゆがみ始めた。
そして、紫色の渦のようなものが発生した。
流石に怒るロックマンもそれに気づき、
「何だ あれは?」
と口にした。
「貴様ら黙れと言っただろうが・・・!」
キグナスはいらだち、後ろを振り返った。
紫色の渦は拡大しはじめ、電波体一体は通ることのできる大きさまで拡大した。
「何か・・・来る」
「何か・・・来る」
ロックマンは本能的にそれを悟り、身構えた。
しかし、キグナスは依然として身構えていない。
とうとう紫色の渦は一体の電波体を吐き出した。
「フォ・・・フォルテ様!!」
フォルテ、と呼ばれたその電波体は
長いマントをまとい、特徴的なヘッドギアを被ったものだった。
キグナスは歓喜した様子で、
「ロックマン!貴様は終わりだ!
さあ、フォルテ様! ロックマンは私が弱らせました!
どうぞ とどめをお刺しになってください!」
と叫んだ。
フォルテは了解した様子で、小さい声で「よかろう」といった後、マントの中から
左腕を出し、それを空へと向けた。そして、少しづつその左手にエネルギーを
集めはじめた。
ロックマンは反射的に理解した。
この攻撃をまともに受ければ、デリートされる、と。
フォルテが集めているエネルギーは徐々に形をなしていく。
そして、完全にそのエネルギーが結合し、紫色の強大な塊となった。
ゴォォォォォォォォ・・・・・・
紫色の巨大なエネルギーの集合体は、周りの物を引きこまんばかりの風を起こしている。
そいて、いよいよフォルテはその塊をぶつける体制をとった。
「消えろぉ!ロックマン!」
キグナスが叫んだ時、フォルテは微かに呟いた。
「消えるのは貴様だ、キグナス」
「何が起こってるんだ!?一体、何が・・・」
スバルは驚いた様子だ。まさかの1対1対1か、と思いきや、
敵がつぶしあいを始めたから当然だが。
キグナスは、恐れおののいた。
「お、おやめくださいフォルテ様! 血迷われましたか!」
「血迷ってなどいない 貴様の卑劣な行為は、
我らの中では万死に値するからだ
貴様のようなものなど俺は必要としない もう一度言う・・・ 消えろ」
「いやだ! 死にたくない! 死にたくない! 死にたく・・・」
「・・・アースブレイカー」
そのエネルギーの塊はキグナスへとぶつけられた。
と、次の瞬間だった。
すさまじい衝撃と爆風が巻き起こり、次々と電脳の中のものがシェイカーにかけられたかのように、振動を起こした。それにより、
ロックマンはその場に踏みとどまることなく、吹き飛んだ。
「うわぁぁぁぁあ」
「なんつう威力だ・・・!」
数秒後、爆風はおさまった。だが、いつの間にか倒れていたことを知った
ロックマンは起き上ったが、恐ろしい光景を目にした。
電脳の足場が半分、消え去っていたからだ。無論、キグナスは欠片も残っていなかった。
「愚かな奴だ あそこまで卑劣な行動をとっておきながら、自分は許される、
自分は正しい、などと考えるとは」
フォルテがつぶやいた。その後、ロックマンに向き直った。
「貴様、似ているな」
そう言って、立ち上がったロックマンに近づくと、こう言った。
「いずれ俺と貴様は戦うことになる
もっと強くなり、俺をも倒そうとする強靭な意志と、力を持ってな」
「(ここまで近寄られると、恐怖で言葉がでねぇ・・・ 何て奴だ)」
「また会おう」
そう言って、フォルテは渦の中を通って去って行った。
数分後
プシュー
スバルはバスの中へ戻った。
そして、自分の席に着いた。
「星河君! 無事だったのね」
隣の委員長に話しかけられ、スバルは礼を言った。
「ありがとう、委員長 あのメールが無かったら僕は今頃ダメだったかもしれない」
「また危ない目に会ったのね」
「大丈夫だったけどね」
「ホンット心配させるんだから・・・ もう」
「はい、では出発しまーす」
先生はそう言い、バスが動き出した。
帰りのバスで、スバルは思った。
フォルテとは誰なのか?Δとの関連性は?
なぜキグナス・ウィングΔはフォルテに対して敬語だったのか?
しかし、そう考えるうちにスバルは眠ってしまった。
そして気がつけば、学校まで来ていた。
「星河君、ついたわよ・・・星河君!」
そう委員長が言っても、スバルは起きなかった。
極度の疲労により、熟睡していた。
「星河君ー!」
頬を軽く叩いてみたが、起きなかった。
バスの中には、誰もいなかった。
そして委員長は、何やら変な衝動に駆られ、
スバルの唇に自分の唇を近づけていた。
だが、次の瞬間、スバルは目を開けた。開けてしまった。閉じておけばいいものを・・・
「委員長・・・?」
委員長の顔がどアップだったため、スバルは混乱した。
「何やってんの、委員長」
「いや・・・何でもないわよ!早く降りましょう!」
「あ・・・うん」
ロックは起きていて、ひそかに思った。「素直じゃねぇなぁ」
バスの出口から起きたスバルのハンターに、電話がかかった。
RRRRR!
「誰からだろ?もしもし」
「お、スバルか ハジメでーす」
「あ、ハジメさん 何ですか」
「WAXAに報告に来てくれ
こんだけ遅かったんだから、何かあったろう 休んでけよ」
「ああ、はい」
「どうしたの、星河君」
「WAXAに行かなきゃ」
「私達も連れて行ってよ」
「いいけど」
「ほらあんた達、行くわよ」
スバルと委員長を待っていたゴン太とキザマロは、
はーいといったあとに二人についていった。
WAXA地下基地
「じゃ、僕は報告に行くからテキトーに休んでてよ」
「わかったわ」
WAXA指令室
「報告に来ました」
「お、待ってたよ」
「えーと・・・」
スバルは強風の原因がΔだったことを話した。
「ははあ やっぱりねぇ やっぱり連中は連続でΔを送り込むつもりだな」
「そうみたいです それで・・・」
バスの電脳でフォルテに出会ったことを話した。
「・・・フォルテ? 何だよそれ?」
「僕も詳しくは・・・ただ、恐ろしい力の持ち主ですよ、たぶん
軽く腕を振っただけで電脳の足場が半分消えたんですよ」
「すごいなそれ そんじゃ聞いてみるか ハートレスさん」
「何、ハジメ君」
「フォルテって何ですか?」
「・・・うーん、私も知らないわねー 調べてみるわ」
「・・・まぁ、報告ご苦労! 帰っていいよ」
「じゃ、さよなら」
プシュー
「あ、帰ってきたわね」
「じゃ、みんな帰ろうよ」
「そうするか」
「そうですね」
WAXA、学校を出た時、スバルのハンターに電話が届いた。
RRRRRRR!!
「また電話かー もしもし」
電話の向こうにいて喋っていたのは、
「あ!スバル君!久しぶりだねー 皆もいるの?」
響ミソラ だった。
正直、スバル自身がアイドルがブラザーだとは納得できないでいるが、
実際そうなのだと考えると、実はすごいことだと気づく。
「ミソラちゃんだ!」
「ミソラちゃんです!」
二人は熱狂的なミソラのファンである。
「皆いるみたいだね 今どこにいるの?」
「WAXAだよ」
「へー!でも何で?」
「話すと長いんだよねー」
「じゃあ今度遊ぼうよ! また、皆でWAXAに行こう!」
「え、いいけど」
「じゃあ決まりね!明日学校休みなんだ!スバル君の家の前に9時ごろ行くから!じゃ!」
「あ、うん」
「あ、そうそう スズカも連れて行くから!」
「分かった」
「じゃ、明日ね」
「久しぶりだなー会うの」
「だよな!」
「たまには会いたいです!」
キャーキャー騒いでいるのを見て委員長は怒鳴った。
「ほら!早く帰るわよ!」
「例によって起こってますね・・・」
「その確率200%!」
「ペディアっ!!!」
「は、はいっ!」
「恐ろしいぜ・・・ ごくっ」
ゴン太は委員長の爆撃をまぬがれたが、
キザマロは爆撃に直撃してしまった・・・。哀れだ。
こうして野外学習は幕を閉じた。
最終更新:2009年09月27日 19:02