「なぁ、スバル」
コウキはスバルに言った。
「何ですか、先輩」
「力って、なんだと思う?」
「うーん・・・
何かを守ろうとするとき、欲しくなるもの?」
「ふーん お前はそんな感じか」
「先輩はどうなんですか」
「うーん 言葉にしにくいけど・・・」
二人は今、コダマスタジアムの帰りのWAXAの帰路についているのである。
「ってことさ」
「へぇー」
(決してめんどくて省略したわけでわけではない)
そして、なんだかんだで二人はWAXAにたどりついた。
「お、コウキ」
「見事だったよ モニターで見てた」
「でしょ?」
「確かにあれは間近で見て損はしませんね」
4人で和気あいあいな空気を作りだし、騒いでいた時だった。
「諸君」
長官が話しかけてきた。
「でもよーこのコウキがだぜ?今誰かを落とそうとしてるらしいんだ」
「えー誰ですか!?」
「ちょっとタスクうるさいぞぉー」
「オイ皆 長官、話があるみたいだぞ 失礼しました」
「うむ、かまわんよ ハジメ君」
「で、話と言うのは何ですか」
「ああ、アンドロメダのカギも回収できたし、
そろそろ君たちにも休暇を与えようと思ってね」
「ありがとうございます で何日ほど?」
「そうだな 3~4日間ほどかな」
「ありがとうございます 今日からですか」
「ああ、そうだ 思いっきり羽を伸ばせ」
4人は口をそろえて、ありがとうございますと口にした。
長官はその場を立ち去った。
「ハジメさん、大人の対応ですね」
「あーコイツ一応リターナーズ02のリーダーだろ」
「でも、すごいです」
「そんなことよりボクを見習え!ボクを!!」
「みんな、休み何する?」
「休もうぜ」
「んなことはわかってるんだよ」
「じゃあ僕がWAXAに帰って来たのを歓迎するっていうのは」
「おれがめんどくせぇ」
「海辺でキャンプっていうのは!?」
「・・・それだ、スバル!!!
おい、タスク テメー最近トレーニングさぼってんだろ!?トライアスロンや
ろーぜ!」
「ええー休みなのに」
「だから海にトライアスロンの要領で行くんだよ!」
「俺死ぬかもよ?」
「るっせ よーしそうとなれば計画立てるぞ」
「立てましょう!」
「そんなことより行くメンバー決めようよ」
「そうだね、コウキ じゃ スバル誘っておいて」
「わかりました」
「タスク お前は俺の分の荷物用意してくれ
コウキは場所を見つけてくれ それで場所が決まったら企画を俺が立てる」
ハジメの的確な指示により、他の3人は動き出した。
スバルは・・・
「あ、もしもし委員長?今度海辺にキャンプに行くんだけど、来る?」
「(星河君と海・・・?)うん!いくいく!!」
「キザマロとゴン太も誘っておいてね」
「わかったわ」
「あ、ミソラちゃん?今度、海辺にキャンプに行くんだ 一緒に行かない?」
「あ、それってタスクさんとかも来るの?」
「うん」
「じゃあ、スズカも誘って行くね」
「わかった じゃあね 日程はメールでね」
「ばーいばーい」
「あ、もしもしスズカ?今度、スバル君達と海辺にキャンプに行くんだ 来る?」
「いや、いいよ 行ってきなよ」
「何かタスクさんも来るらしいよ」
「・・・どうしよう」
「行っちゃいなよ!! 勢いで告白すれば!?」
「そんなぁ(でも・・・行きたいかも) じゃ 行くかな!!!」
「うん 伝えておくよ 頑張れスズカ!!」
「ばいばーい」
「っと まず水着だよな それから・・・
あ、俺らトライアスロンか じゃあチャリとか・・・ランニングシューズ
も・・・」
「あーいい場所ないかな Z!検索手伝ってくれ!」
「了解しました」
「うーん やることないなぁ」
「いやーあるだろ お前の大事なハニーを・・・」
ツヴァイが変な表現をしている。
「あ、そっか」
ハジメはハンターに電話番号を打ち始めた。
「もしもし ハートレスさんですか はい、俺です」
「何の用?」
「あの・・・今度、海でキャンプするんです 来てくれません?」
「どうせ海まで送ってくれる人もろくに決まってないんでしょ
いいわ 行ってあげる それに・・・ハジメ君と一緒なら・・・」
「何か言いました?」
「いえ 何でも 場所が決まったら言ってね」
「・・・!何で場所が決まってないことまで」
「お・見・通・し」
「へ・へー」
「ハジメが揺らいでる 珍しい」
そして・・・
「お!いい場所発見! なになに
場所はパラレルビーチ・・・森、お墓が近くにあってイベントに最適・・・い
いね!!
ハジメー!!!」
こうして場所、メンバーなどが決まった。
メンバーは
スバル
ミソラ
ルナ
ゴン太
キザマロ
タスク
ハジメ
コウキ
ハートレス
スズカ
に決まった。場所はパラレルビーチ。かくして当日を迎えた・・・。
「みんな、タスク君、ハジメ君以外はそろった?」
「はーい!!」
「2人は先に来てるはずよ 出発ね」
「おー!!!」
「にしても、この車すごいぜ なんつったっけ・・・」
「リムジンですね」
「そ、それだ」
「何かこの車だけ浮いてない? スズカ」
「そ、そうだね すごい豪華」
「そう?私はなれてるけど」
そんな会話を繰り返し、30分・・・
「着いたわ」
「ここがパラレルビーチかー!!!」
スバルの視界に移るのは、
砂浜、蒼い海、空。そして美しい波・・・。
「じゃ、皆水着に着がえよう」
「オー!!!」
「タスクさんがいない・・・」
スズカが不安がっていた時だった。
「呼んだ?」
「わっ!!」
「さっき着いたよ やっぱきついなトライアスロン
「すごい汗・・・大丈夫ですか? そもそも何でこんなことするんですか?」
「うーんとね 血の中のジョーカーを飼いならすにはさ
体はもとより、精神も鍛えなきゃ無理なんだ だからこうやって鍛える」
「へぇー すごい でもこの後、次は泳ぐんでしょう?」
「余裕だ ディーラーの時と比べれば」
「がんばってください!」
「うん 頑張るよ おーい ハジメ・・・ってアイツもう泳いでやがる!!
まてっ フライングはダメ!!! 待ってーーー!」
「無邪気な人だな・・・ でも、人を引き付ける何かがある・・・」
タスクは下にはいていたウェットスーツになると、海へと走って行った。
30分後・・・
「ハジメ」
「何だ」
「けっこうきつい」
「こんぐらい余裕じゃないと」
「でもよー」
「お疲れ様です!」
スズカは2人にスポーツドリンクを渡した。
「サンキュ」
「ありがとう」
「2人はいつもこんなことしてる時期があったんですか」
「まあね」
「毎日筋肉痛がヤバかったけど」
「あははは」
と、その時だった。
「痛ぇ!!」
ゴン太がわめいている。
「どうしたの、ゴン太!」
「カニに挟まれた!」
「なんだ、それだけじゃない」
「みなさん、アレを見てください!!」
「次は何?」
キザマロが指をさした方向に、みんなの視線が集中する。
そこにあったのは、津波だった。
「うわぁぁぁぁぁ」
ザッバーン!!!
「くそっ 痛いし流されるしどうなってんだ!」
と、ここでコウキが海上に何かを発見したようだ。
「なんだ?アレ!!」
「随分沖の方だな・・・ちょっとオレ行ってくるよ」
「電波変換か」
「ノイズドコードJ!
ウェーブトランス ムゲンジョーカー!!!」
「タスク、気をつけろ 津波もカニも全部あれが原因かもしれない」
「ああ」
ジョーカーは二枚のジェネレーターを浮遊させて海上を飛行して行った。
陸が離れてきた。
「おい、ムゲン」
「何?」
「お前の見立てだと、アレは何だ?」
「そうだな 電波体・・・おそらくΔだ」
「やっぱりか Δはまだ残ってるな」
「そういうことだな」
そして、ジョーカーはとうとう目的のエリアまで来た。
視界に移るのは、赤い蟹のような電波体だった。
「おい、そこで何やってる」
「!? 誰だお前は?」
「そりゃあこっちのセリフさ」
「オイらの名はキャンサーバブルΔ!お前も名乗れ!」
「俺の名は ムゲンジョーカー WAXAの者だ」
「WAXA!?我らΔシリーズをことごとく狩っているっていう・・・」
「そゆこと」
「ふざけんな!よくもジェミニを!!アンドロメダのカギはどこだ!?」
「俺の仲間が持ってるよ」
「じゃあお前を倒して奪い返してやる!」
「できるかな? ムゲン!!」
「何でしょーか」
「流星サーバーだ」
「・・・!アレを使うのか」
「みんなに危害を加えず、速攻でデリートしちまうんならあれが一番早いぜ」
「それもそうだな」
ジョーカーは左腕についているVGのスクリーンに目を移した。
パネルを操作していく。
「流星サーバーアクセス?」
「何をやってる!? 怪しいぜ ブーメランカッター!!」
キャンサーの両腕のハサミが乱舞する。だが。
「レベルヲシテイシテクダサイ」
「Lv6」
ジョーカーは攻撃を見ないでかわし続けている。そして・・・
「アクセス・・・」
「タスク!アクセス完了だぜ!!」
「わかった! バトルカード プレデーション!!」
「こしゃくな!!タイダルウェーブ!!!」
ザバーン とスバル達を押し流した津波が巻き起こって来た。
「レッドガイアイレイザー!」
もちろん、波でキャンサー側からは攻撃など見えない。
波を、赤黒い光線が突き破る。
ヴィィン
「!?何だあれは・・・」
腕から放たれた一撃で波を破り、
ジェネレーターから放たれた2本の光線がキャンサーに直撃した。
「ぐあぁぁぁあぁ!!」
キャンサーは爆風に巻き込まれ、デリートされた。
衝撃で、一瞬だが海の底が見えた。
爆風が収まったところで、タスクはムゲンに聞いた。
「ムゲン、今回のキャンプはまずいかもしんないな」
「そうだな どうするか」
「Δがほかに来ていてもおかしいわけじゃないし」
「一度みんなの意見を聞こうか」
「そうしよう じゃ、戻ろうぜ」
ジョーカーは一度、どうするかを考えながら、陸へと戻って行った。
最終更新:2009年09月27日 19:04