スバルは、ジョーカーの戦いを遠目で見ていた。
「おーおー、やってるなータスクは」
「僕のが強いけど・・・ ? デカイ津波だな タスク大丈夫か」
キャンサーの近くで波が立ち、それをタスクが貫いた。
赤いレーザーがキャンサーを貫き、海がドパンと柱を上げた。
「お!流石ですタスク先輩!!」
スバルが感嘆している。
「敵に回しちゃ勝てないぜ、アイツ」
ロックまでもがそう言うほどだった。
―3分後―
「ただいまー」
「お帰りなさい、ケガとかないですか!?」
帰って来たタスクに、スズカはだれよりも早く声をかけた。
「大丈夫」
「よかった・・・」
「ところでタスク、あのヘンなの、結局何だった?」
ハジメは、忘れかけていた本題に戻った。
「・・・電波体だったんだ しかもキャンサーバブルΔとかいうやつだった」
タスクは心底驚いたに違いない。
「ほんとか!?
Δシリーズはもう全員デリートしたと思ったら・・・このキャンプ、まずいぞ」
コウキが言った。
「まずいわね メールでWAXAに知らせるわ」
ハートレスは本当に頼りになる、そう思った。だが・・・
「・・・圏外!?」
メールが届かない範囲の場所に、パラレルビーチは位置していた。
「多分これじゃあ電話もできないわ」
「どうするんですか」
「僕はいつでも頼りに・・・」
「ちょっと黙ろうか」
コウキの緊張感無き発言は例によってハジメに阻止された。
「へぶぅ」
「少なくとも、車は動くはずよ」
ハートレスは車まで行き、車が動くかどうか確かめに行った。
「それにしても、おなか減ったね」
スバルが言った。委員長たちもそれは同じようだった。みんなそういう顔つきで
ある。
「うぉー!!肉が食いたいぜ!!!」
「ゴン太君 お腹が轟音を出してますよ」
ゴギュルルルル・・・という地鳴りのような音がゴン太の腹からなっている。
「すごい音ね・・・」
「でも、お腹減ったっていうのは本当だよね・・・」
ミソラもおもわずそういう顔をしている。
「今日のご飯、タスクさんに聞いてくる」
一方・・・
「ふーん どうやら車は大丈夫ね」
「あ、そうですか」
「よかったです」
「ってことはまだここにいられるってことだね」
「そうね」
「じゃあ、戻るわよ」
「はーい」
3人は元気な変事をした。
そして、元の浜辺へ戻った。
向こうから、スズカが駆けてくる。
「どうしたんだ、アイツ」
「タスクさーん!」
遠くから叫んでいる。
「何―――?」
「今日の晩御飯って何ですか―――!」
「バ―ベキュ ―!」
「ありがとうございま―す」
「何だったんだ、アイツ」
「多分、タスクに・・・」
「オレは関係ねぇだろ!」
ゴスッ
「グハッ ていうかこのペースだとキャンプ中に何個脳細胞が死ぬことになるんだ」
「ハジメ君」
ハートレスがハジメに話しかけた。
「夜の企画、準備オッケー?」
「バッチリです 任せてくださいよ」
4人は完全にスバルたちのもとへと戻った。
「車、動きましたか?」
「ああ、車は動くよ」
「よかったー」
「晩飯の準備だな」
「おお!飯か!!やったぜー!」
「バーベキューだよ」
「マジか?食いまくってやるぜ―!!」
「ゴン太の意気込みはいいから、とっとと始めましょう」
委員長の一言で、作業は開始された。
依然として委員長は何もしていない。
「火を起こしてっと・・・」
「! コウキ先輩火起こし上手いですね」
「うん! これでもサバイバルはなれてるんだ」
「へぇー」
かれこれ15分後・・・
「おー!肉ウマそー」
ゴン太は肉しか狙ってない様子である。
網の上で、肉が焼けている音がする。
そして、あの2人は・・・
「おい!ロック!!大食い勝負だ!」
「望むところよ!この前は352枚対365枚
で負けちまったが 今回はそうはいかないぜ!!」
「えっ あの時先輩勝ったんですか!?」
「ああ かろうじて」
「その戦い 俺も参加するぜ!!」
「ゴン太、テメェ・・・・・・!」
「ライバル加入かよ」
「さながらの三国志だ・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
「いざ!勝負!!!」
ウォーロックの掛け声で戦争が始まった。
網の上の肉が持っていかれるのではなく、消えていく。
「ちっ スタートダッシュはタスク先輩が早かったか だが 最後に笑うのは俺
だ!!」
「いーや!この俺だ」
「俺様に決まってるだろうが―!!!」
肉戦争の勃発で、誰も肉に手をつけられないでいた。
「あのさ、俺達のこと配慮・・・してないか」
ハジメはため息をついた。
「僕・・・行ってきます!!」
「スバル君!!今あそこに行っては危険だ! 死ぬぞ!!!」
「死んでもいいんです!僕は今肉が食べたいんです!!」
「くそぅ 俺も行く!!」
「僕も戦争に参加せざるを得ないみたいだ 行くぞ!!」
「もはや三国志ではない!乱戦だ!!!」
タスクはそう叫んでいる。 ・・・肉を口に入れっぱなしで。
「私達女の子は、彼らがダメになった時食べましょ」
「そうですね」
「うう・・・お腹が !? 見て!!」
ミソラは、海の方を指さしている。
みんなは一度、一斉に海の方を見た。
「夕焼けだ・・・きれいだなぁ」
スバルが思わずため息を漏らした。
「Δとか流星サーガとか・・・嘘みたいだ・・・」
「そうだなスバル・・・ッと肉いただき!!!」
「ゴン太ッ くそっ 先を越された」
「僕が最後に笑ってやる!!!」
「すごい戦いだ」
肉を焼く匂いと煙が、近くの森へとはいっていく。
その時だった。
「グルルルルルルルルルル」
「ん?誰かなんか言った?」
「スバル!肉なくなるぞ!」
「あ、そうだった」
「ウォ―――― ン・・・・・・」
「やっぱ誰かなんか言ってるでしょ!!」
「スバル!肉なくなるぞ!」
今度はハジメに注意された。
「いや・・・僕は肉一回中断します ちょっと森の方見てきます」
スバルが森の近くに歩いて行き、森の入口に立った時だった。
「グルォォォー!!」
緑色の影が、スバルに飛びかかって来た。
「何だ!?今のは」
緑色の影の主は、肉の方へと走って行った。
そして、一瞬動きが止まった。
「まずい!みんな、その場から離れて!!!」
一斉に肉に手をつけている皆の視線が、肉から背後に移った。
だが、遅かった。
「こ・・・コイツは!」
緑色の何かは、手に持つ長い爪でバーベキューの道具を跳ね飛ばした。
幸い、周りの人に危害は無かった。
「ウォ―――― ン 俺の名はウルフ・フォレストΔ!!」
「またΔ か・・・・!!」
だいぶバーベキューの道具から距離をとっていたコウキが言った。
「アンドロメダのカギ・・・そして貴様らの命、主人の命により頂戴する!!」
「主人・・・ちっ 親玉がいるっていうのか」
ハジメは冷静に相手の話を聞いていた。そこから判明した、新たな真実。
「っと 口が滑りすぎたぜ まあいい 貴様らを八つ裂きにしてやる!!」
「ちくしょーよくもボクの肉を!」
「コウキが肉を奪われたことに対して怒ってる・・・」
タスクは引き気味だ。
「エクスポートZERO! ROCK Z!!」
コウキはROCK Zへと姿を変えた。
「八つ裂きになるのはお前だ!ウルフΔ!!」
「やってみるがい・・・」
「Zセイバー!!」
コウキは腰の棒状のものを取り出した。その棒の先から、光の刀身が飛び出した。
「Z斬り!!」
ズバズバズバッ!!!
ROCK Zがウルフの後ろに回った時、
ウルフの体には、無数の斬撃による傷ができていた。
文字通り、傷だらけである。
「ウォーン 貴様に一太刀浴びせてやる!!!」
Zにウルフが斬りかかった。
Zはすれ違いざまに、ウルフを一刀両断した。
「目の前に敵が現れたなら、叩き斬るまでだ」
「くうっ ウ、ウォォォォォォ!!!」
「ちっ しぶとい奴だ Xバスター!」
Zは懐からジェミニを倒したXバスターを取り出した。
「エネルギー充填」
エネルギーをためる動作をとり、無防備のZにウルフが再び斬りかかった。
「エネルギー充填120%!! Xブラスト!!」
Xバスターから、エネルギーの塊が発射された。
海を背にしていたウルフは消され、海が一瞬割れ、海の底が見えた。
「クアアアアア」
ウルフは爆発を起こし、散って行った。
「フン よくも楽しい焼き肉を」
「やっぱり、コウキさんはすごいや」
「おい、スバル君 そんなこと言ってないで焼き肉の道具戻すの手伝ってくれ」
「あ、はい」
数十分後、焼き肉は再開された。
だが、焼き肉の乱戦に参加していた5名(キザマロは除く)
は、中途半端に食べてしまい、結局お腹はいっぱいになったようだ。
ミソラ、スズカ、ハートレス、キザマロの4人は焼き肉をのんびり食べていた。
「あー 中途半端に食うのはダメだな」
ゴン太はいかにも残念そうであった。
「あ、そう言えばこの後は何もせずにテントで寝るんですか?」
スバルはハジメに聞いた。
「お、よくぞ聞いてくれました!! 何と!リアルウェーブを使っての肝試しさ」
「え!?」
「ペアは後で発表な 仕掛け人の俺は見てるけどな」
ハジメは仕切り屋である。
こうして、焼き肉は幕を閉じた。
最終更新:2009年09月27日 19:05