「じゃあペア発表ね」
ハジメが皆に告げた。
「どうなってるんだろう」
スバルは率直に疑問のようだ。
「(星河君とペアになれますように)」
委員長は胸に秘める野望を現実にしようと願っていた。
「(委員長じゃなくて私がスバル君とペアになるんだから・・・!)」
女って怖いな、と作者は感じる。
「発表!!
1組目 タスク スズカのペア
2組目 ゴン太 キザマロのペア
3組目 コウキ ミソラのペア
4組目 スバル 委員長のペア 以上!!」
あたりからどよめきが起こる。
ざわざわ・・・
「くー 委員長ったらズルイ・・・」
「ラッキー 星河君とだわ」
「タスクさんと一緒だ やった」
「くそっ イマイチわからないことが俺にはある!!」
タスクは強く言い放った。
「おい ハジメ!!!」
「何?」
「何でお前は誰ともペア組まずに済むんだ!」
「オレはプログラムいじる側だから」
「かーっ ちくしょう ずるい奴め」
「何とでも言うがいい!!俺が今回リーダーだからな!!!」
「くっそおおおおおお」
「何かかってに向こうで盛り上がってる・・・っと ミソラちゃ―ん!」
「(あ、コウキさんか) 何ですかー」
「頑張ろう!!」
「はーい(スバル君と組みたかったなぁ)」
そして一行は海沿いのお墓へ到着した。
「うわぁ ぼくオバケ苦手って言ったじゃないですか」
「スバル」
「何ですか」
「委員長を落とすチャンスだぞ」
「・・・何言ってるんですか!! 他人事みたいに・・・
そう言えばハートレスさんはどうするんですか?」
「俺とプログラム管理」
「くっそおおお ハジメ先輩だけずるいですよ!!」
「ま、諸君頑張りたまえ!!」
くそ 一泡吹かせてやる とタスクが恨みをこめて
言っていたのをスバルは聞いたが、聞かぬふりをした。
「じゃあ、オレ準備始めるから」
そう言ってハジメは墓の周りの林へと身を沈めていった。
「くっそう!しかも何でオレが最初なんだよう!」
タスクは、くじ運の無さでハジメにからかわれる部分があった。
二つのひもを引いてどちらかが当たり、というくじでも散々はずれを引きまくっ
ている。
数分後・・・
「タスク スズカのペアは準備できたからもう墓に入ってくれ
地図は今全員のハンターに送信するから それを頼りにゴールに行ってくれ
健闘を祈る!!」
「スズカ 行くしかないぜ」
「はい」
そう言って二人は墓へと入って行った。
カサッ カサッ
「うーん この林の草と靴がこすれる音も不気味だぜ」
「しょうがないですよ ていうかオバケでたら
タスクさんジョーカーになってやっつけてくださいよ」
「え!? いやだよ」
タスクはさっきから地図を見ている。
「どうですか ゴールに行けそうですか」
「ああ、余裕さ」
そんな会話を繰り返し、ゴールが目の前に見えてきた。
「さっすがタスクさん! やったぁ!」
「だからいったじゃん 余裕さ」
一方・・・
「くそ タスクのヤツお化けが出てくるセンサーが出してる赤外線見破ってやがる
やっぱりあいつ相手じゃ意味無いか そもそもWAXAがビジライザーの機能も付
いてるコンタクトレンズを開発するから悪いんだ
おかげで目もよくなるし こんなことにもなるし」
その時だった。
「ハジメ君 上手くいってないわね」
「・・・この声は」
ハジメは勢いよく後ろを振り返った。
「あら ばれたかしら」
「あたりまえですよ ていうかあいつらの様子見ててくださいよ」
「あらそう それにしてもこんなんじゃスリルが足りないわ 貸して」
ハジメは仕方なくその場を動いた。
「ここをこうして・・・ こうよ」
カタカタカタカタ・・・・・・
「ああ・・・そんなことしたら」
「ふふ 赤外線センサーを3倍にしてみたわ
これでいくらタスク君でもよけきるのは不可能よ」
ハートレスは嬉しそうに呟いた。
「・・・ い 一回モニター入れてみよう」
カチッ
ハジメはモニターの電源を入れた。
モニターには・・・
「? 誰もいないな もうあいつら終わったのかな」
不思議にハジメは思った。
何が起こるのか・・・ だが、ハジメはそんなことは気にとめない。
「はい、じゃあ次!
ゴン太 キザマロのペア!墓に入って!」
「ひぃぃ 怖いです」
「心配すんな オバケなんかいるわけないぜ」
5分後
「ぎゃあああああ」
モニターを入れたハジメはそれを見て愕然としていた。
「ハートレスさん あなた何気にひどい」
「気にしないで こういう性分なの」
「でも、こりゃあないっすよ」
ハジメはモニターを見つめている。
怖がるキザマロとゴン太を見て、うわっちゃあ などと言っている。
また、このリアルウェーブのお化けの怖さが半端ではないので、ハジメ自身が
ラッキー と密かに思っている。
「ねぇ こっち向いて」
ハートレスは何を考えているのか、変なことを言い出した。
「えー これ見てたら面白い」
「いいからっ」
「嫌でーす」
とうとうハートレスは、モニターに向かっているハジメの顔を強引に
両手で押さえて回し、無理矢理ハートレスの方を向かせた。
ハジメの目の前にハートレスの顔が現れる。
ハジメは正直、ドキドキしていた。
「もう オレは肝試し見たいんですよ」
だが、ハートレスと目が合ったきり、視線を外すことができない。
香水のにおいがした。
ハジメはいつしか赤面していた。
「(いいにおいだな)」
ハートレスは何を思ったのか、ハジメの顔に添えた形のいい指とその手ごと、
ハジメの顔を自らの顔に近づけた。
「な・・・何するんですか・・・!」
ハジメは最初抵抗していたが、もういいと諦めたのか、流れに身を任せた。
二人の唇が、触れあう。
「不器用ね、ハジメ君は」
「ほ・・・ほっといてください!!」
二人の唇が、離れた。
「背は高いのに心は初心なのね」
「これ以上言ったら怒りますよ!!」
ハジメは赤面していた。おそらく彼は、この瞬間を忘れることはないだろう。
一方・・・
「ミソラちゃん、行こうか」
コウキとミソラのペアが出発しようとしていた。
墓に入り、ゴールが目の前に見えてき始めた。
コウキは・・・
「ウワァァァァァァ ハジメの野郎 ここまでしなくても・・・」
ほぼ半ベソかいていた。
「ハジメェェ・・・!」
やったのは、ハートレスだが。
「コウキさん、そんな怒るとしわが増えますよ」
ミソラはスバルと組めなかったことで、
正直オバケなど取るに足らない、という表情だった。
「あ、そうだね ゴメンゴメン あ、それはそうとミソラちゃん」
「何ですか?」
「好きな人とかいないの?」
「・・・え?」
「いや いるのかいないのか」
コウキはあえて不明確にしたいようだが・・・
二人が歩いて行き、ゴールに差し掛かった時だった。
「いないって言ってるでしょう?」
「ウッソだーいるんでしょ」
「いませんって ・・・・・・あ!」
ミソラは不意にゴールの向こうへ指をさした。
「どうしたの? 何かいるの?」
「・・・ガイコツ?」
何やらゴールの向こう側に白いものが見えた。
「ガイコツぅ? ちょっと見てくる」
コウキは勢いよく駆けだした。
ミソラはそれを遠目で見ていた。
その時。
白い物体は手のようなものを出して、何やらわめいているコウキをその手で抱え、
どこかへ連れ去ってしまった。
この光景を見たミソラは思わず、
「大変だよ、これ・・・!」
戦慄した。
「一回スバル君達のところへ戻ろう」
「ミソラ」
ミソラのVGからハープが出てきた。
「何 ハープ」
「見えてたかもしれないけど、ゴールのとこにいたガイコツ・・・電波体よ」
「ホント!?」
「ええ これはまずいかもしれないわ スバル君のとこに戻るのが正解よ」
ミソラはマップを見ながら走り、スバルの見える位置まで来た。
「お、いたいた! スバルく―ん!」
ミソラはスバルのところへ息を切らしながらたどりついた。
「(また来たのかしら、あの女・・・) スバル君、聞く必要無いわ」
「何、ミソラちゃん」
「(キ ―――――――――ッ!!!言うことわかんないの、スバル君!!)」
「ゴールの方に電波体がいるんだ」
「ホントに?」
「うん 一応電波変換して行こう またΔかもしれないよ」
「くっ またΔ か キャンプって言ってもほとんどここ最近と変わらないよ」
「しょうがないよ トランスコードNo.004! ハープノート!!」
「トランスコードNo.003! シューティングスターロックマン!!」
「ちょっ・・・私はどうしたらいいのよ!」
「黙ってついてきなよ!(フフッ スバル君と一緒だ♪)」
「よし、行こう!!!」
また墓にはいって一からだ。赤外線に引っ掛かってお化けが出てくる。
「ドローン!!」
「キャッ!!」
「ひええ!」
「何やってるのよ、二人とも!そんなんじゃゴールできないよ!!」
「うふふ、ごめんなさいね(このっ!!!)」
「ごめん ミソラちゃん!」
何だかんだでこんなことを繰り返し、ゴールまで来た。
「やっと着いた・・・ !! あれは!」
スバルの目がとらえたのは、背を向けているガイコツのような電波体だった。
「だれだ!?」
背をむいていた電波体はこちらに向き直り、怒鳴った。
「お前こそ誰だ!!」
「・・・わが名はクラウン・サンダーΔ!」
「Δ・・・またか!!」
「ふん 貴様はロックマンか 横にいるのはハープ・ノート・・・」
「なぜ知っているの!?」
怒鳴ったのは、なぜかミソラではなく委員長だった。
「ふん ジェミニが言っていただろう 裏切り者がいる、と」
「それは誰なの?」
ハープは本気で疑問のようである。
「・・・それが私も知らないのだ」
「ウソだ!!」
「ウソではない!! 人を疑うとは許せん! いでよ!ゴースト!!」
「ゴースト!? また・・・ぼくは苦手なんだよ!!」
クラウンΔを囲む形で大量にゴーストが現れた。
「ははははは この軍勢が貴様らに倒せるかな!?」
「くそっ 多すぎる・・・!」
「委員長は隠れてて!」
「わかったわ!(わかりたくないわ!)」
「行け!ゴーストどもよ!!」
「ドローン!」
200体ほどのゴーストが、一斉に攻めてきた。
「ひええええええ!」
「何やってるの、ロックマ・・・キャッ!!」
「ふはは!弱いな貴様!!」
「くっ ロック スターフォースは使えないの?」
「こう敵が多くちゃあスキが生まれちまう!だめだ!」
「何とかなんないのか・・・!」
その時だった。
「エースイリュージョン!!!」
突如白い疾風が駆け抜け、ゴーストを一掃した。
「ドローン・・・」
「くっ 何者だ」
白い疾風が、スバルの前に降り立った。
「ツヴァイエース、参上!!」
「ハジメさん!!」
「よお スバル お前はオバケが苦手みたいだな さがってろ」
「え!? そんな ボクも戦います!!」
「うーん 言い方が悪かったかな 離れてろ そこの林にでも でないと危ないぜ」
「ロックマン ここはハジメさんの言う通りにしよう」
「・・・しょうがないか」
「委員長」
「!? 何だ ハートレスさんか」
「ここに隠れてましょう ミソラちゃん!スバル君! こっちよ」
「はい!」
二人は、委員長とハートレスが隠れている林へと向かった。
「ふん 仲間を逃がすとは」
「あいつらは大事な人材なのさ」
「そうか そんなことはどうでもいい 始めようじゃないか」
「? 本気で言ってんのか? お前死んじまうぞ」
「!! 挑発的な!! やってみるがいい!」
「言われなくてもやってやるさ ツヴァイ!!」
「何?」
「流星サーバーにアクセスだ」
「オッケー」
「流星サーバーアクセス・・・レベルヲシテイシテクダサイ」
「Lv.9だ」
「アクセス・・・」
「ふん 何をやっている こちらから行くぞ!!」
「勝手にしてくれ」
「クヌゥゥゥゥ どこまでも挑発的な!!」
「バトルカードダウンロード完了・・・」
「よし! 来るなら来いよ」
「喰らえ!フォールサンダー!!」
ハジメを狙って雷がまっすぐに落ちてくる。
「ハジメ君 危ないわ!!」
ハートレスが叫んだが、もう雷は当たっているように「見えた」。
「ははは モロに直撃しおって!! 口だけではないか!」
クラウンΔが声を張って笑う。
「誰が口だけだって? ソードファイターX!!」
ハジメはその機動力で、クラウンΔの背後をとった。
ハジメの剣となった右腕が、クラウンΔに攻撃の雨を浴びせる。
「がああああああああああ」
クラウンΔはその場に倒れ、力尽きたかに「見えた」。
「やったか!?」
無論クラウンは立ち上がった。
「甘いわ!!」
「しぶとい奴め ソードファイターX!!」
「へ? もう一回来るの?」
ハジメは加速し、猛スピードでクラウンΔに躍りかかった。
そして、剣を振る。
「があああああああ」
「今度こそ終わったな」
「甘いわ!! このクラウンサンダーΔ! そう簡単に倒れはしないわ!」
クラウンはまた立ちあがった。だが。
「遺言はそれだけか?」
ツヴァイエースは空中に舞い上がった。
そして、胸の前で腕を構え、黒い球体を作り上げた。
ギュウウウウン
「あの技は・・・」
思わずスバルはつぶやいた。
ツヴァイエースは、球体をクラウンΔに当てた。
次の瞬間、黒い球体が拡大し、クラウンを包んだ。
「くそ!!出られん!!」
中でクラウンΔ が叫ぶ。
ツヴァイエースが黒い大剣を構えた。
「ブラックエンド・・・」
エースが加速し、構えた剣で球体を一刀両断し、クラウンΔとすれ違った。
「ギャラクシー!!!」
黒い球体が爆発し、すさまじい風が吹き荒れる。
「そうか だから離れて って言ったのか」
「くおおおお」
「アレを喰らって生きてるやつはいやしない しぶとく生き延びてもいずれは死ぬ」
爆風が止み、中から影が現れた。
「まさか・・・!」
そこにいたのは、クラウンΔだった。
「まだ生きて・・・!」
ハジメが呟いた。
「くくっ そうか こんなに強いのか WAXAの双刀A・・・
冥土の土産にいいものを見せてやる」
「何を言い出すんだ・・・」
クラウンΔは指をパチンと鳴らした。
どこかで轟音がし、何と、時空の裂け目ができた。
中に見えたのは、たくさんの眠っている人だった。
それも、なぜか十字架に架けられたかのような姿で。
「タスク・・・スズカ・・・みんな!!」
ハジメは驚いた。それもそのはずである。
ゴールに着いた、と思ったがその姿が見えなかったのだから。
仲間は皆、ここに捕らえられていた、と考えるのがふつうである。
「どういうことだ!?」
「貴様らには関係なかろう ほれ 仲間は返してやる」
たくさんの捕らえられた人の中から、
タスク、スズカ、ゴン太、キザマロ、コウキが出てきた。
中には当然ハジメの知らない人も大勢いた。400人くらいはいるだろうか。
出された5人は眠っている。
「他の人も出せ!」
ハジメはWAXAに配属されているため、義務を果たすつもりで言った。
「ダメだ そういう約束なのだ」
「なぜだ!?」
ハジメが言い放った時だった。
「それはな・・・」
眠っていたはずのコウキが、起き上ったのだ。
「コウキ! 大丈夫か!?」
「あぁ それより・・・ ご苦労だね クラウン・サンダーΔ!」
「・・・? な 何言ってんだよコウキ・・・」
「クラウン 僕が貴様らの主 ZERO だ」
「あ・・・あなたが!! ありがとうございます!!」
「クラウン カギを渡せ」
「仰せのままに」
クラウンが再び指を鳴らすと、またもや時空の裂け目が発生した。ミニサイズで。
もちろん、中にはカギが入っていた。カギは、独りでにコウキの方へ進んだ。
「ありがとう 野望はボクが受け継ぐ ヴァルハラで見ていろ」
「はっ ありがたき幸せ」
クラウンはそう言い残し、消えていった。
「コウキ・・・お前まさか・・・!!」
ハジメが口にするのも無理はないだろう。
「・・・ああ、そのまさかさ WAXAの裏切り者はこのボク
そしてΔシリーズを操っていたのも僕だ」
「あのたくさんの人たちはどうする気だ」
「おっ 鋭いね~ あれはさ アンドロメダのいけにえだ」
「てめぇ・・・」
「もちろん いけにえとしては十分すぎるほどに十分だ 復活も時間の問題だ」
「ふざけんな!!」
ハジメは電波変換を解き、時空の裂け目の人たちを1人でも多く救おうと走り出
した。
だが、コウキは指を鳴らし、時空の裂け目を閉じた。
「コウキ お前本気か」
「ああ じゃあな」
「待て!! 待てよ!!!」
「じゃあな」
「(コウキ アイツ・・・こうなることも想定してこの浜を選んだっての
か・・・)」
コウキは時空の裂け目を開き、中に入り、どこかへと消えていった。
夏 キャンプ会場にて 剣 コウキ 裏切りが発覚 多大な影響がWAXAに及ぶ・・・
最終更新:2009年09月27日 19:05