まるで妖刀―――
セスタの持つ疑心刀には、他の疑心刀とは違う一つの感情とは別の物でも宿っているのだろうか。
セスタの持つ疑心刀には、他の疑心刀とは違う一つの感情とは別の物でも宿っているのだろうか。
「俺に近づくと、お前もどうなるかわからない。・・・特に戦闘となると・・・。」
「大丈夫!」
「大丈夫!」
面倒くさそうに話すセスタの言葉を、突然少女が遮った。
「私、逃げ足速いから!戦いになったら逃げるよ!はい決定!さぁ出発!」
「お・・・おい!」
「お・・・おい!」
そう言い放つと、少女はセスタの袖を強引に引っ張って、別に部屋へと連れ込んだ。
「・・・あなた!服ボロボロだよね。・・・これ、お父さんが使ってた・・・あった!」
部屋にあるクローゼットを漁り出したかと思うと、乱暴に衣服を取り出しセスタへと投げつける少女。
あまりの手際の良さに、セスタはその場に呆然としているだけだった。
あまりの手際の良さに、セスタはその場に呆然としているだけだった。
「早くその服に着替えて!」
そうセスタに強く言い放つと、少女はその部屋から飛び出して言った。
一人取り残されたセスタは、渋々と投げつけられた服へと着替え始める。
一人取り残されたセスタは、渋々と投げつけられた服へと着替え始める。
- ぶつぶつと呟きながら。
「・・・なんで・・・面倒くさい事になった・・・くっそ。」
「着替えた!?」
「・・・い!」
「着替えた!?」
「・・・い!」
セスタが丁度着替え終えたと時、再び少女がセスタの元へと走り寄ってくる。
「名前聞いてなかった!名前なんて言うの?」
「・・・セスタ。」
「・・・セスタね・・・。私はフェリス!これからよろしくね!」
「はぁ・・・。」
「・・・セスタ。」
「・・・セスタね・・・。私はフェリス!これからよろしくね!」
「はぁ・・・。」
とびっきりの笑顔で挨拶するフェリスに、セスタが顔を歪めながらため息を吐く。
拒否する間もないまま、フェリスという小さな少女が付いてくる事となったのだ。
セスタにとって、それはただの足枷でしかないのだ。
拒否する間もないまま、フェリスという小さな少女が付いてくる事となったのだ。
セスタにとって、それはただの足枷でしかないのだ。
「・・・お前、最初からそのつもりで俺を家に呼んだのか。」
「まっさかぁ!」
「まっさかぁ!」
白々しい返事をセスタに返し、フェリスはセスタを引っ張りながら家の出口へと歩き出した。
「お前、なぜあんな街の外れにいたんだ?」
フェリスに引っ張られながら、セスタが問いかける。
「一人で・・・首都へ行こうとしたのよ!」
「・・・へぇ。」
「悪い!?」
「別に、ただ・・・。」
「・・・へぇ。」
「悪い!?」
「別に、ただ・・・。」
突然、セスタがその場に立ち止まり指を横へと振り上げた。
「・・・首都、正反対の方向だぞ。」
「・・・う、うっるさーい!」
「・・・う、うっるさーい!」