書:mackx
「あ、アイツさっき俺にぶつかったヤツ――」
窓際にマックが張り付いて騒ぎ出す。
総員団結し、マックは剥がされる。いつの間に復活したのか……と思いながら、デオと久遠は拳を入れた。
「でも、先輩は何やってんだろうな……」
怪訝に思ったのか、ショウは呟いた。そんな彼を尻目に、モグライスは校舎裏へと消えていく。
窓際にマックが張り付いて騒ぎ出す。
総員団結し、マックは剥がされる。いつの間に復活したのか……と思いながら、デオと久遠は拳を入れた。
「でも、先輩は何やってんだろうな……」
怪訝に思ったのか、ショウは呟いた。そんな彼を尻目に、モグライスは校舎裏へと消えていく。
「モグライス、何しとるんかね?」
薄暗く、ジメジメとした廊下だ。デニス達一般の生徒がこの場所を知ることはなかった。
いや、モグライスが知っていることもおかしいのだ。寮長と寮監、そしてこの高校の一部教師にしか知られることのない、それは秘密の場所へと続く廊下だった。
「ダル。それにサクじゃないか。どうしたんだい、こんな所で?」
「それはこっちのセリフさね。あんたの動向がおかしいって手紙をサクから受け取って、まさかと思ってみりゃ……この先はちと、俺らと寮監の赤猿以外立ち入り禁止での。すまんが、立ち去ってもらおうかね」
「立ち去る? それはそっちだろう」
「ゴチャゴチャ言わないで、さっさと消えなさい。さもないと、痛めつけてでもここから出させるわ」
キツい口調でサクが言う。彼らはESの小瓶へと手を伸ばした。
「俺の理論では、フヒ、貴様らが俺に勝つ確率はゼロパーセントだ」
その声は背後からだった。
二人目のモグライス――いや、モグライオンが、サクとダルの背後から襲い掛かってきたのだ。
「ヤバいさね」
「くっ、サモンッ」
サクのサモンが手元に現れる。ダルもサモンと唱えるが、一度失敗した。二度目でやっと、木刀を具現化する。
「わしはモグライオンをやるかね。サク、お前はモグライスを」
「分かったわ」
二人は各々の敵と対峙する。
「モグライス、さすがに一人じゃ、私に勝つことはできないわよ」
「誰が一人と言った?」
さらに、もう一つの声。
「模範生は使い方次第で、いくらでもサモンを発動出来るのさ。俺の理論が正しければ、さらに三体のモグライオンを出現させることも出来る」
ダルとサクは囲まれた。モグライオンは五体。
「命まで奪いはしないよ。俺の理想を、君達が見て、恐怖を感じる必要があるからな、フヒ」
襲いかかる敵に、二人は為す術もなく敗れ去った。
薄暗く、ジメジメとした廊下だ。デニス達一般の生徒がこの場所を知ることはなかった。
いや、モグライスが知っていることもおかしいのだ。寮長と寮監、そしてこの高校の一部教師にしか知られることのない、それは秘密の場所へと続く廊下だった。
「ダル。それにサクじゃないか。どうしたんだい、こんな所で?」
「それはこっちのセリフさね。あんたの動向がおかしいって手紙をサクから受け取って、まさかと思ってみりゃ……この先はちと、俺らと寮監の赤猿以外立ち入り禁止での。すまんが、立ち去ってもらおうかね」
「立ち去る? それはそっちだろう」
「ゴチャゴチャ言わないで、さっさと消えなさい。さもないと、痛めつけてでもここから出させるわ」
キツい口調でサクが言う。彼らはESの小瓶へと手を伸ばした。
「俺の理論では、フヒ、貴様らが俺に勝つ確率はゼロパーセントだ」
その声は背後からだった。
二人目のモグライス――いや、モグライオンが、サクとダルの背後から襲い掛かってきたのだ。
「ヤバいさね」
「くっ、サモンッ」
サクのサモンが手元に現れる。ダルもサモンと唱えるが、一度失敗した。二度目でやっと、木刀を具現化する。
「わしはモグライオンをやるかね。サク、お前はモグライスを」
「分かったわ」
二人は各々の敵と対峙する。
「モグライス、さすがに一人じゃ、私に勝つことはできないわよ」
「誰が一人と言った?」
さらに、もう一つの声。
「模範生は使い方次第で、いくらでもサモンを発動出来るのさ。俺の理論が正しければ、さらに三体のモグライオンを出現させることも出来る」
ダルとサクは囲まれた。モグライオンは五体。
「命まで奪いはしないよ。俺の理想を、君達が見て、恐怖を感じる必要があるからな、フヒ」
襲いかかる敵に、二人は為す術もなく敗れ去った。