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再始動 ◆397hRRvW1w




バトル・ロワイアル(仮)のロケテからしばらく経った頃。
関西及び近畿屈指の大都会、大阪府……そこに建つとあるゲームセンターにて、一人の若者が大勢に囲まれていた。
人が人を呼び、それが輪になり、それら全員の視線が若者に集中していた。
その構図や雰囲気はさながらインタビューめいている……というか、実際これはほぼインタビューみたいなものだった。

「で、どうだったんですか実際。全一同士のを生で見て」

一人の格闘ゲーマーが、わくわくした表情のまま声を上げる。
すると質問を受けた若者は、

「いやねぇ、やっぱりエアガイツ仮面名乗ってる立場でもさぁ、あれは滾りますわー」

と、ほくほく顔で答える。
そしてこの回答が口火を切る合図だったのだろう。
大規模なインタビュー合戦が幕を開けた。

「一緒に中野TRF行ってたのは誰でしたっけ」
「え? ああ……でもあれ一緒に行ってたって言っていいのかなぁ? あの人ずっと恋姫やってたから」
「えー!? あの雰囲気で!?wwwww」
「うん、あの雰囲気でwwwww張雲はクソとか言ってたwwwwwww」
「対人戦成り立ってたのも凄いですねwwwww」
「まぁほら、クソゲーだって見切りつける人も多かったからwwwww」
「じゃあもうほとんど一人で見てたんですかwwwww」
「うん。本当はメルディおじさんになってロケテ参加するニキーwwwwwwってしたかったんだけどね」
 でもクレジット直刺しとか言っててwwwwwwもうテノヒラクルーですよ。観戦の時間だあああああああって」
「直wwwww刺しwwwwwwそう言えばそんな話もありましたねぇwwwwwww」
「流石の僕も国家予算分課金は勘弁やで。いやまぁ無課金で〝俺は、メルディ……!〟もありだったかもだけど」
「経済は潤ったでしょうねwwwwww」
「〝あぁもう一生俺は下がってればいいや〟と言わんばかりのデフレがストップしたはず」
「本当にアーク製だったらアークほくほくだったのに惜しかったですよねwwwww」
「いや、あれでアークだったらクソだから。開幕完全世界からの鉄一文字くらいクソだから」
「wwwwwwwww」
「霧島翔ばりの黒歴史確定だったから。本当の意味で〝翔んだわ〟だから。Syo's Lifeにガチ謝罪だから」

だが、そうやってインタビューが続いていたときだ。
ゲーセン内にて、だんだんと人の数が多くなってきた。いつもよりも遙かに密集している。
普段通りでも尋常でもない雰囲気が、店内を包む。だがそれを見た若者は、

「ああ、もう時間かー。じゃあそろそろっすね」

と呟くと、インタビューを打ち切って辺りを見渡した。

「今日まで長かったけど……ようやくこぎ着けた。この大会に!」

さぁ、もうインタビューは終わりだ。ロケテの話は、また梅田のマクドナルドででも続ければいい。
今はそれよりも大事なことがある。今日はそう……格ゲー社会の衰退を受けて凍結していたあのイベントが、遂に復活する日なのだ!
全ては、バトル・ロワイアル(仮)によって世界中の人間が格ゲーへと視線を向けたおかげだ。
やるなら今しかないという声が多数上がったおかげで、大阪府の格闘ゲームがここから再始動する!
今日はそんな、輝かしい日なのである!

「それじゃ僕のインタビューは終わりということで……改めまして!」

若者は店員からマイクを受け取った。音響の状態は完璧である。
筐体に映る画面を録画する準備も既に完了。人数だってばっちり揃っている!
……後は、声を上げるだけ!

「それでは! 長らくお待たせしました! みなさんこんばんはーッ! ようこそコ○ハツへ! いらっしゃいませー!
 司会を務めさせていただきます、リロイです! 今夜はエアガイツ仮面じゃありません! エヌアインおじさんですッ!」

ずっとやりたかった大会が始まる。あまりの感動に、若者改めリロイの声は僅かに震える。
だがまだ泣いていない。大会はこれから始まるのだ。エンディングまで泣くんじゃない。


「まぁそんなご託はいいでしょう! 早速……エヌアイン完全世界大会、第七次電光大戦を開始しまァァァァァす!!」

「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!」」」」」


こうして大阪府のとあるゲーセンにて、長年凍結していたエヌアイン完全世界の大会は幕を開けた。
バトル・ロワイアル(仮)はクソゲーだったり神ゲーだったりしたが、一つのゲームを確かに救ったのだった。



【第七次電光大戦 開幕】


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最終更新:2013年01月26日 07:38