「まりさぁ!ゆっくりうまれるよ!!」
「れいむ!!ゆっくりがんばってね!!」
「ゆっ、ゆっ、ゆー。ゆっ、ゆっ、ゆー」
「もうちょっとだよ!!がんばってね!!」
『ゆっ!』
「ゆー!!あかちゃん!!ゆっくりしていってね!!!」
『ゆっ!!!』
「まりさ・・れいむの・・・あかちゃんは?」
「すごくゆっくりしてるよ!!」
「よかった・・・ゆっくりしていってね!」
『ゆー!!!』
こうしてこの家族に新たな命が生まれた
産まれてきたのはれいむ種が一匹
まだ体もテニスボールほどで皮が安定してなくプルプル震えている
「あかちゃんれいむ!!まりさがおとーさんだよ!!」
『ゆっ!!』
「はじめましてのあいさつだよ!ほっぺたすりすりするよ!!」
『ゆゆっ!?』
「あかちゃんのほっぺたやわらかいよ~、ほっぺた~♪ふにふに~♪」
『ゆっ!?ゆゆっ!?』
「まりさばっかりずるいよ!!れいむもふにふにさせてね!!!」
「いいよれいむ!いっしょりすりすりしようね!!」
「ほんとだ~、すごくゆっくりしてるよ~♪すべすべ~♪」
『ゆっ!ゆっ!!ゆーん!!ゆーん!!』
「ゆっ!!あかちゃんがないちゃったよ!!」
「ごめんね!いたかったよね!?いっしょにゆっくりしようね!!」
「ほーら、どすからおしえてもらった”たかいたかい”だよ~」
『ゆっ!・・ゆっ!?・・ゆー♪ゆー♪』
「まりさ!!あかちゃんがわらってるよ!!」
「ゆゆっ!!さすがはどすじきでんの”たかいたかい”だね!!!」
こうして二人の初めての子育てが始まった
『ゆー!!ゆー!!』
「いたいの!?どこがいたいの!?」
『ゆーーん!!ゆーーん!!!』
「わがらないよぉぉぉ!!!まりざぁぁぁぁ!!どうじよぉぉぉ!!」
「ゆゆっ!?こんなときはぱちゅりーにおしえてもらった”あれ”をやるよ!!」
「「いたいの、いたいの、ゆっくりとんでけ~!!」」
目を離した隙に子供が蜂に刺された、と右往左往し
『ゆー・・・ゆー・・・』
「ゆっ!?くるしいの!?だいじょうぶ!?」
『ゆー・・・ゆ・・・』
「までぃざぁぁぁ!!あがじゃんがじんじゃうよぉぉぉ!!」
「だいじょうぶだよ!!ようせいさんにこおりをもらってきたよ!!」
突然熱を出した、と騒いではあちこち走り回ったり
「あかちゃーん!!どこー!!」
「ゆっくりでてきてねー!!」
「までぃざぁぁぁ!!どごにもいないよぉぉぉ!!」
「れいむ!!もっとおおきいこえでよぼうね!!」
「「ゆっくりしていってね!!!」」
『ゆっ!!ゆー!!ゆー!!!』
「「みづがっでよがっだー!!!」」
自分の子供がいなくなった、と泣きじゃくっては一晩中森の中を探した
そんな子育ても問題なくこなせる様になり、子供もサッカーボールほどに成長した
『ゆ~・・・ゆ~・・・』
「まりさ、あかちゃんもおおきくなったね」
「れいむ、もうあかちゃんじゃなくて、なまえでよんであげようね」
眠ってしまった子を二人寄り添いながら見守り語り合う
初めての子育てで上手くいくか心配だったが
群れの仲間の助けもあり子供は順調に成長していた
「まりさ、そろそろれーむもしゃべるころかな?」
「れいむ、あせらなくてもきっとしゃべれるようになるよ」
「そうだよね、ゆっくりまってるよ!」
そんなある日、家族で歌を歌っているときにその時が来た
「「ゆ~♪ゆゆ~♪ゆゆっ♪ゆゆ~♪」」
『ゆ~♪ゆ~♪』
「「ゆ~♪ゆゆ~♪ゆ~っくり~♪していってね~♪」」
『ゆ~♪ゆゆ~♪・・っきゅり~♪』
「ゆゆっ!?まりさ、もしかしてれーむがしゃべった?」
「れいむ、たしかめてみようか?」
「「ゆっくりしていってね!!!」」
『ゆっ、ゆっくち、ちていっちぇにぇ!』
「しゃべったー!!れーむがしゃべったよー!!!」
「れーむ!まりさのこと”おとーさん”ってよんでみて!!」
『ゆ~?ゆっくちちていっちぇにぇ!!』
「れーむ!れいむのことは”おかーさん”ってよぶんだよ!!」
『ゆっくち!!ゆっくち!!』
「れいむ、それはまだはやかったね」
「まりさ、でもうれじいよぉぉぉぉ!!!」
「「みんなでゆっくりしようね!!!」」
『ゆっくちちていっちぇにぇ!!!』
二人の子育てはまだまだ続く
~おわり~
- この一家の幸せが長く続きますように -- 名無しさん (2012-12-24 17:37:28)
最終更新:2012年12月24日 17:37