- 時間軸は逆行してますがご容赦ください。 書いた人・猫が飼えない人
にゃぁん。
「……またお前か」
コンビニで適当に食べ物を買い、自動ドアをくぐったらいつものように「奴」がいた。
金色の瞳・ややスリムな体躯なのに尻尾だけ何故か不相応に太ましい黒猫・
食べ物を持ってると見るや突進してくる様からついた渾名は実体弾。
「だから今のあたしが持ってるやつはお前さんの食いもんじゃないって言ってるだろ実体弾」
にゃぁん。
私の言葉を聞いてないのかグルグルと私の周りを回りだす。金色の目が実に据わってらっしゃる。
この目は確実に『飯をくれなきゃお前を取って食う』と言う目だ。
「むぅ……」
まだ2X歳だから食われたくないしなぁ……。よし、こうなったら。
ヒョイと黒猫を掴み、家につれて帰ることにした。アパートなのは内緒だ。
なぁん ゴロゴロ……
顎を撫でるとゴロゴロ言ってる様は実に愛らしい。
「黙ってれば可愛らしいものを……」
そして、私は家のドアを空けた。
「ただいまぁ」
「おかえりおねぇさん!」「おかえり!」
あいかわらずゆかりんは寝ている。
「今日は客がいるぞぉ、ちぇんズ」
「おきゃくさん?」「おきゃくさん?」
「こいつだ」
なぁん
「……」「……」
「ねこさんだぁ!」「ねこさんだねぇ!!」
すごく嬉しそうに尻尾や耳をパタパタさせるゆっくり二人。
「「ゆっくりしていってね!!」」
にゃごぉ、と実体弾も満更ではなさそうだ。
今出会ったばかりなのに早速風呂場(すぐに汚れを落とせるため)で遊びだす実体弾とちぇんズ。
以前教授が言ってたのだがちぇんは猫とコミュニケーションをとれるのだそうだ。
「むにゃ……、おねえさんかえってきたのね、あら? ちぇん達は?」
「あぁ、ちぇん達なら猫と遊んでるぞ、ホラ(と言いながら風呂場のドアを開ける)」
にゃぁん。
あれ? ゆかりんがこころなしか離れているような気がする。
「お、おいおいどうしたゆかりん」
「……ゆかりん、むかしねこさんにひっかかれてねこんでそれ以来ねこさんにがてなのよ」
「ま、まあでもコイツは大人しいぞ、ホラ!」
と近づけてみた所
「ネココワイネココワイネココワイネココワイネココワイネココワイネココワイネココワイ
ネココワイネココワイネココワイネココワイネココワイネココワイネココワイネココワイ」
とフリーズしてしまった。
………思わぬトラウマに引っかかったようだ。
- 実体弾VSゆかりんはまだですかw -- 名無しさん (2009-04-10 11:01:24)
- ゆかりん視点でトラウマのエピソードも見てみたいですね。 -- 名無しさん (2009-04-12 23:03:47)
最終更新:2009年04月12日 23:03