原点に迫る

AAが沢山使われたんで、ここは一つ、別の角度から 「「ゆっくりしていってね!!!」」の原点に迫ろうと思う
文字で勝負

あきらかに、その青年は自分を見て、手元のボードにチェックを入れていた。あまりいい気分にではないので、
詰め寄ってみる

「何を記録している?」
「――――赤いものを」

手にしていたのは、この付近の略図だった。
幾つもの×点が散らばっている。

「赤いもの?」
「毎日、この時刻にこの位置に立って、ここから見える赤いものをチェックしているんです」

私の着ていた赤いチョッキもその一つという訳か。

「毎日だって?」
「17年間続けています」
「ここ以外でも?」
「この町、17箇所で同じ計測を行っています」

青年はかばんからごそごそと同じボードを数枚取り出した

「見てください。それを17年間続けた点を重ね合わせたのがこの図です」
「殆ど真っ赤だね」
「これが、他の17箇所と塗りつぶされた跡がピッタリと一致するんです」

赤い点々が、びっしりと敷き詰められ、まるで何かの絵の様。どこかげ見た覚えがあるような…………例えるなら……2人の少女?
いや、それは………

「似てるといえば似ているし、似てないといえば似てないね」
「更にこれを、この50音順表にあわせると……」

縦列の50音順表

「殆ど塗りつぶされてしまうじゃないか」
「塗り潰されずに、浮かび上がってくる文字があります」

微かだが…………


 「ぐ つ て ね い ゆ し い ね て  つ」


「ばらばらだ」ね
「これを並べ替えると」


 ―――― ゆ  つ  ぐ  い  し  て  い  つ  て  ね ――――


「”ゆっくりしていってね” と見えます」
「見えるといえば見えるけど………」

これが何だと……

「明らかに、何者かからのメッセージです」

別れる間際に青年は言った

「これが解る時、この世の仕組みがわかる気がするんです」
「ゴッドブレスユー」

帰り間際、電気屋の前で――――私は足を止めた。火星探査機が、新たに地表に明らかな人工物を撮影したというのだ。かの
人面の彫刻がガセだという説は聞いたことはあるが―――

『ご覧下さい―――明らかに建造物と思われる―――柱ですね、何か………何かの模様が、びっしりと刻まれています!!これは一体……』

私には、何故かそれが解ってしまった。
あれは、模様などではない

   「「 ゆっくりしていってね!!! 」」

もう一度確かめようとした時、何故か店頭に並んでいたテレビが、一斉に砂嵐になった。
どういう事なのだろう。
首を傾げつつ、家路につくと、風が一陣吹いて、道端の散った桜の花びらを巻き上げた。

それが、ある文字を象る

   「「 ゆっくりしていってね!!! 」」

気のせいか。気のせいだ。
帰宅すると、園児の弟を風呂に入れるように言われた。
髪をシャンプーしてあげると、もくもくと沸き立つ泡と弟の髪が、文字を象って見えた

   「「 ゆっくりしていってね!!!」」

慌ててお湯で流す。
台所では、母が夕飯を作っていた。上げた手のコロッケのコロモ。そこにははっきりと文字が刻まれていた

   「「ゆっくりしていってね!!!」」

母は、私に何を訴えたいのだろう!!!?
生きた心地もせず、食事を平らげる。ふと横を見ると、弟はコロッケにケチャップで 「「 ゆっくりしていってね!!!」」 と書いていた。
気付かない振りをしていたが、いつものように残した千切りキャべツが、 「「ゆっくりしていってね!!!」」と並べられている。
思わず怒鳴ってしまい、そのまま2階の自室に飛び込んだ。弟も、何の嫌がらせをしているのだろう。

ベットに横たわろうとすると、シーツの皺があからさまに 「「ゆっくりしていってね!!!」」 を象っていた。そんな所に身を預けるわけに
もいかず、床にへたリ込むと―――窓ガラスを割って、矢文が打ち込まれてきた。的確な狙いで、辺りはしなかったが掠り傷を負って
しまった。
飛び散った血が、壁に 「「ゆっくりしていってね!!!」」 と文字を描く。散らばったガラスの破片も、床に 「「ゆっくりしていってね!!!」」
を描いた。
恐る恐る矢文を読むと、そこには  そこには

「「 ゆっくりしていってよー!!! ゆっくりしていってよー!!! ゆっくりしていってよー!!! ゆっくりしていってよー!!! 」」

恐らく、A3の用紙に4桁は下らない文字列ががががが


―――気がつくと、真っ白な部屋にいた。机と、何かの機械と、花と。それ以外何も無い、白い部屋。病室だろう。寝台に横たわっている。
見上げると、看護士らしい銀髪の女性がいた。

「気がついた?」

変わった服だ。看護士というようリ―――赤と蒼の左右対称の割烹着という珍妙な配色に、星座の刺繍が縫いこまれている。
艶然とした微笑を浮かべ、彼女は言った

「「 ゆっくり していきなさいね 」」

ああ、――――もうだめだ!!!
彼女の服の星座が、一つ残らず 「「 ゆっくりしていってね!!! 」」 に代わり、口の中に見えたやたら赤い舌にも、 「「ゆっくりしていってね!!!」」
が見えた。
意識を失いかけたとき、看護士の顔が何やら茄子の様に少し歪んだと思ったら、 ボロリ  と胴から外れた




   ̄ヽ、   _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     `'ー '´
        ○
         ο
           o
               _
             // ヽ,
           ,.└''"´  ̄ ̄  ̄  `ヽ、
        ,. '´       、、     ヽ  ヽ
       ノ     ,  lヽ  j /、lヽノ\ ト、_,,.',
     r'´ r'"イ ノヽノ\| .レ  __'  レ'  {  }  という夢を見ていたきめぇ丸であった
      {  !、 l  __      """  /  `'''l.>‐ .、
     レヽ.,ト'   ' ' '  ー=‐'      /    l 、,,_,,ノ
     {  ,}' ',  /⌒⌒i   /⌒ヽ   /ヘ,  /レ' ,/ヽ
    ,7'´レ1 ト /    |   |    \_, .イ トル      , ‐、
  ,-‐'、 , '   /::>''"´         `' く        !、_ノ

結局恐怖に耐えれずAAに頼ってしまった………
元ネタは、 榎本俊二氏の 「ムー達」から 最初の方だけだったんですが、その後だらだら付け足してます

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最終更新:2009年04月21日 23:01