気候が良く風が気持ちよさそうな夏の夜。僕はふと夜風に当たろうと散歩に出かけたいと思った。
特別な目的があって行く訳じゃない。本当に何となく、何の気無しにと言うレベルだ。
ここで誤解して欲しくないのだがこの世界には『思い立ったが吉日』と言う先人達が創った言葉がある。
けれど今僕がこの言葉の影響を受けて行動に出たというわけではない。
あくまで僕は僕自身の意思で動いている。他人の、ましてや死人の言葉に縛られて
行動しただなんて思われたくもないのだ。
そう心に思いながら僕は自分の意思で夜の散歩へと赴き夜風を受け涼んでいるところに
謎の影が無礼にも僕の目の前に現れる。
全く、先人達というのも案外適当なことを言うのだな。
僕は目の前にいる四人の悪漢を目にしてしみじみとそう思った。
自己嫌悪はこれからの自分に対しても無駄だ。
えのちゃん創設乱入ゆっくンロール!!!
「へへへおとなしくしな……」
そう下品に笑いながら四人の悪漢はにじりながら僕の前に立ちふさがる。
まさかこの幻想郷にこんなベタベタな盗賊っぽい存在が居るとは思わなかった。
いや、ベタベタだからこそ幻想になりこの世界へと入り込んだのだろう。どっちにしても
迷惑で矮小で最低な存在には変わりないのだが。
「大人しくしてれば痛い目にはあわないからよ」
「だからな、ほら。あれだよあれ。早く出せ」
「こわいだろ~べろべろばぁ」
……莫迦だこいつら。この妖怪が闊歩する夜の世界で人間の怖さなど微塵でしかない。
一番恐ろしいのは死の隣に存在する危険な妖怪との遭遇だ。それを乗り越える力と勇気がない限り
夜の行動は自らの身を滅ぼす事となる。
と言うかこいつらはそれを分かっていてこんな事しているのだろうか?
言動のレベルから判断すると分かってそうもない。重ねて言うがやっぱ莫迦だ。
「お前らに出す物など一つたりとも無い。寧ろお前らがこの僕に何か献上すべきだろう」
「んだとぅ!!」
たった一言であっと言う間に激昂する四人組。レベルが低すぎてもうこうやって地の文で
説明するだけでも嫌になってきた。
そしてお決まりの如く奴らは戦闘態勢に入る。まぁ四人で僕の周りを囲むというただそれだけのことである。
○○の陣とかそう言う臭くてダサい発言があったらもう僕の記憶の中からこいつらを抹消しようと思う。
「いくぜぇ!!!」
そう叫んで四人組は一直線に僕に向かってきた。
まず最初に刃物を持った男が尻すぼみながらも僕の身体に近づく。もちろん僕はそれを躱し
腕を掴みそいつの動きを止める。
「ん?」
腕を掴んだが奇妙な違和感を感じ取る。これは生身じゃない、何か金属のような物だ。
義手かと思ったが、指の辺りを見るがしっかりと指が動かせるようになっている。
とりあえず僕はそのままもう一つの手を腕に絡ませて一気にそいつの身体を蹴り飛ばした。
「うぎゃぶぅぅ!!!」
神経や肉がちぎれる音や悲痛な叫び声と同時に男は腕を残しその場に転がっていく。
そして今僕が掴んでいる腕の断面からは漏電のような光が絶え間なく発せられていた。
「へぇこれがうわさの『細胞具』というものか……」
「にゃろう!!!!」
続くように二人目が僕に向かって突進してくる。一人目と同じ様に刃物を構えていたが
こちらは腕そのものがドスほどの刃物となっている。
なるほど。身体を機械に改造して力を得た故の自信か。
だがそんな小細工で僕には到底敵わないことを思い知らせてやる。
「へいやちゃ!」
「のぉぉぉぉ!?!?!」
そのドスを両手で難なく真剣白刃取り。
ボキッと根本から折って流れるようにアッパー。
上を向いた顔が再びこっちを向いた瞬間に精魂込めた右ストレート。
その一撃で完全にノックダウン。そして死体(仮)は山積みに。
「なにをぉ!」
そして三人目がすかさず攻撃を始めようとする。
だが三人目は他の二人と違い僕に近寄らない。足を動かす様子もなければ
ただその敵意を眼差しに載せて僕と向かい合っている。
「喰らえ!」
三人目はその場で腕を振りかぶり拳撃を放つ体勢に移行する。
そして空気を殴るようにその拳を勢いよく突き出した。その拳は僕と奴の間にある空間を突き抜け
この僕の目の前まで迫ってきたのだ。
「!!!???」
勢いよく飛ばされた義手は飛び道具としては重量があり破壊力も高い。
そして僕が反応を一歩遅らせるほどそれなりの速度がある。だが一つだけ言おう、
普通の拳撃の方がまだ速い!!
「ふん!!!」
勢いを殺すには相当な負担が掛かったが顔面に衝突する直前に抑えることが出来た。
腕を飛ばすというのはなかなか奇抜な発想だが当たらなければ意味もない。メリットの割には
デメリットが多すぎる行動だ。
避けられたら戦闘中取りに行く機会はなくなり、片手一本のハンデを負って
戦闘を続行させなければならなくなる。
それにこうして掴んでしまえば敵に飛び道具を与えることとなる。実際今の状態がそうだ。
故にこの攻撃方法は対人戦において使い勝手の悪い物であるのだ。まぁ最後の生命線として
リード線が繋がれているのだろう。けれど今の状態においてそれは僕の道具となりうるが。
だが甘く見ていた。油断はいかなる無知よりも、敗北の条件となる。
「電撃ッ!!」
その言葉が聞こえると同時に僕は本能的にその腕から手を放す。
コンマ1秒の差だった。甲高い音よりも、それを聞こうとする意識すらも超え、
鋼の腕から樹形の様な強烈な光が発せられた。
怯む暇もなくそのうちの何本かが僕の腕へと辿り着き僕の皮膚を見事なまでに焼き切っていった。
「なんて……電圧だよ」
「へん。特注哀川スタンガンを埋め込んであるんだよ」
認識を改めなければならない。こいつ『だけ』は『まだ』頭が回る。
だが矢張り『そこまで』か。
「そいぃ!!!」
「うげ!!」
先ほどと同様に奇策ではあるが弱点を完全に補えたわけではない。
僕はその鋼の腕を敵に向かって投げつける。当たらなくてもリード線が絡めばよいと思っていたが、
その拳はそいつの頬を見事なまでに抉っていた。
「三人目!!」
「このぉぉぉぉ!!!」
最後の一人、首領格の男はいきなりエビぞりになって自ら服を脱ぎだした。
とうとう莫迦が知能の方まで及んだか。と思うと奴の腹から何か鉄筒らしき物が出てきた。
「ぶぁぁぁぁかめぇぇぇぇ!!!この俺の身体はジョジョ第二部を参考に作られておるのだぁぁぁ!!!!」
「!銃か!」
「もう遅いわぁぁぁぁ!!!」
爆裂音と共に腹から突出した銃身から鉛の弾が発射された。
それは悪意そのもの。人を傷つけ、殺すだけの人間の創りし業。
「ぬはははははははははははは!!!!!!!!!!」
「……………」
……エビぞりになって『何も見えてない』らしい。
たった2歩横に移動するだけで簡単に避けることが出来る。その悪意は空回りして
唯々地面だけを抉り続けていた。
「どーしようもねー」
僕は歩いて首領格の男まで近づき、
「一喰い(イーティングワン)+キーック」
「ぐへー」
右手と左膝でその男の腰を一気に挟み込み、その機械の腹を完膚無きほどに潰してやった。
このまま匂宮流暴飲暴食もしてやろうかと思ったが流石にそれ以上は止めた。
もう腹の半分が抉れている上砲身もすっかりひん曲がってるからだ。
生兵法にしてはやり過ぎたか。
以上、悪漢どもが僕に襲ってから15秒の様子でした。
「えええええええええ!!!速過ぎだろ!!」
「俺ら一斉に攻撃したはずだよな!?どーなってんの!?」
倒れながらもギャーギャーうるさい悪漢どもだ。大人しく気絶してればいいものの。
「ふん。こんなになっても分からないとは。仕方ないから口で言ってやろう」
「僕はお前らよりずっと上の存在だ!!!」
「………………」
「………………………」
「…………………」
「……………………」
やっと黙ってくれたか、やれやれここまでにどれだけの労力を消費したか……
「ええと……それだけ?」
「これ以上言う必要はないだろう?」
「いやだってお前なら「僕は神だ!」とか言いそうじゃん」
キャラ的、いやモデル的に考えてと二番目の男は付け足す。
「この幻想郷で何をほざいているんだ。愚か者どもめ」
ちなみにどうでも良いことだが探偵なんて地味で面倒くさいことはしたくない。
「いや、まぁね………」
それを最後に男達は口を紡ぐ。
「それでは。縁があっても二度と会いたくないな」
そう悪漢どもに言い残し僕はゆっくりとこの場を去ろうとする。
全く、何が「思い立ったが吉日」だ。自分の行動とはいえ碌な事がない。
帰ったらすぐに寝ようか。
「待て待て待てぇぇぇぇーーーー!!これはゆっくりSSだぞ!!
なのにゆっくりの一つも出てきてねぇじゃねーか!!」
「チッ痛いところを……」
しかしもう終わった戦いだ。もう登場人物を増えることもないだろう。
「ご安心を、ちゃんとゆっくりの出番はありますよ。カモン!!メカゆーっくり!!」
三番目の男は残った方の腕からアンテナらしき物を伸ばしそう叫ぶ。
そして数秒もかからないうちに空から何か球体みたいなのが三つ火を噴きながら降下してきた。
「ユックリシテイッテネ!!!」「ユックリ!」「ユユユユユ!」
「…………なんだ、この鉄球は」
見た目こそはゆっくりに近いが太々しい笑顔はなく無機質な表情を見せている。
と言うか肌も鉄色、ブロンズ静葉像を思い出す光沢だ。
「岡崎教授に作ってもらったメカゆっくりだ!これの代償として
俺らは実験台としてサイボーグになったのさ。こっからが本番だ!」
「え!?そう言う理由で改造されたの!?俺ら!」
「いけ!メカゆっくり!弾幕を仕掛けろ!!」
「ユユユユユーーーー!!!!」
メカゆっくりは僕とある程度距離を取り僕を中心に円になるよう陣形を採る。
そしてそこから口を開けて色彩豊かで整然とした弾幕を張り始めた。
「所詮お前は萃夢想とか緋想天における強さでしかなぁーい。
そこでゆっくり蜂の巣になっていってね!!!」
ふん、矢張り三人目はあの四人の中で一番頭が切れるようだ。
僕は弾幕が撃てない。その上弾幕勝負も受けたことがないので慣れてないのだ。
「ユックリシネ!」「メカユックリング!」「ユックリシテ、ユックリシテ、ユックリシテ、
ユックリシテ、ユックリシテヤンヨ!!」
可愛げの無い奴らだ。本物に比べたらウザさも可愛さも皆無じゃないか。
だからこそ、本気が出せる。
「蹴散らす!!」
僕は弾幕の網のスキマをくぐり抜け一気に距離を詰める。
そしてメカゆっくりれいむの目の前に辿り着き一気にその足を振り落とした。
「ピチューンシテイッテネ……」
メカゆっくりはそう呟き器用にも綺麗に真っ二つに割れていった。
その後不吉な予感がして、ある程度距離を取るとメカゆっくりはその風貌から予想できないほどの
大爆発を起こしたのであった。
破片が体中に襲いかかる。だがこれしきダメージではない。
「ふん。まだ一体目だ。メカゆっくり02、03!距離を取れ!!04来い!」
爆発の粉塵に紛れ二体のメカゆっくりは高機動で僕の斜め後ろへと移動する。
そしてそれと同時に上からまた新しいメカゆっくりが落ちてきたのであった。
「大量生産でコストも控えめ!まだまだたっくさんあるさ!」
「「「イヤッッッッホォォォォォ!!!岡崎最高!!!!!!」」」
調子に乗りやがって。これだから莫迦は困る。
しかしそう見下せる状態でないのが今の状況だ。メカゆっくり達が放つ弾幕は僕の体力を
著しく削っていく。
それに加え敵が追加されていくというのは結構戦況的に響く。
「とにかく、一つ、一つだ」
あいつらに対して挫けるなんて僕のプライド、いや存在に賭けても許されるべきではない。
とにかく避けろ、そして駆けろ!
「そいやぁ!!!!」
僕は弾幕を身体に受けながらもメカゆっくりの前に立ち先ほどと同じ様に
その足をメカゆっくりに向け重力と共に降ろした。
「ゆらぁり……」
「!!!!!」
…………これは。
「あぶないなぁ……せっかくあたまだけになってもしなないのに」
僕はそいつに向けた足を直前で制止させる。
危なかった。もう少しで落としそうになったがこれは普通のゆっくりだ。
機械の身体でもなくぷにぷにとした感触を持ったごく普通のゆっくり。
散切りな髪の毛と虚ろな瞳、それにしても見た事がない種だ。
「それじゃあ、ゆらぁり、ゆらぁぁりぃ………い!」
そう言ってそのゆっくりはそのまま突き刺さるかのように闇の中へ消えていった。
「……………ふーん。なるほど」
「………………何がなるほど………だ?」
「お前目が悪いだろ」
……………………くそ、今の行動でばれたか。
無機質な色と肌色を素で見間違えるとは僕も相当目が悪くなったものだ。
知られて有利になるような情報じゃない、このまま距離さえ詰められれば良かったのだが、
知られたからにはもう近寄っては来ないだろう。
「02、04はあいつから8メートルほど距離を取れ!03は出来るだけ奴の背後を!」
「ユックリリョウカイシタヨ!」
その男の命令通りにメカゆっくりはそうした陣形をとる。
目の前にいる二体は僕に近づかずに弾幕を放ち、後ろの一体は僕の後ろを逐一移動しながら
弾幕を放ってきている。後ろからの弾幕はかなり気を遣わなければならず、
突貫できるほどの余裕はなくなってきている。
「遠くから迫ってくる弾幕の恐怖。目が悪いってのは恐いモンだなぁ?」
「そうでもないさ」
ある程度移動し、僕の足に何か金属片が当たる。
「目が悪くても弾幕の色は分かるんだよ。鮮やかすぎる」
僕はその金属片を拾い上げる。それは先ほど僕が折ったドスの先端であった。
「弾幕の発生源が目印だ」
ぼやける背景の中一際明るく輝く弾幕が僕の瞳に映っていく。
そして僕はドスの先端をその弾幕発生源に向けて投げつけた。
「!!!!!!ジジジジジ!!!」
遠くで見る事が難しいが金属の破壊音が醜く鳴り響く。その音の後、その方角からの弾幕は
めっきり止み巨大な爆風が辺りを包んでいった。
「な、何で当たるんだ!目が悪いのなら……」
「精密さなんて問題じゃないよ。要は距離だろ」
近接戦闘に持ち込まれたときの対策として用意された自爆機能。だが自ら距離を取った今の状況では
それも役に立たず、寧ろその爆発はもう一つのメカゆっくりありすを巻き込んでいった。
「ユ゛ーーーーー!!!!」
爆風に吹き飛ばされメカゆっくりありすは結構な距離を飛んでいく。
そして頭から堕ち、そのままごろごろ転がっていった。
「04!………くそっ!。05、06、07来い!一気に片付けてやる!」
「来る前に片付けておきたいな!そいや!」
今前方に注意を向ける必要はない。僕は先ほどの首領格と同じ様にエビぞりの体勢になって
後ろにいたメカゆっくりまりさと目を合わせた。
「ユ、ドチラガウシロカワカラナイヨ!」
「ここだよここ、ほら背中の下」
「ユックリリカイシタヨ!」
そうアホぬかしてメカゆっくりまりさは僕の背中の下に入る。もちろんこれは罠だ。
「捕まえた」
「ユッ!ハナシテネ」
「そうれ!お友達の所へ行くんだな!」
僕はそのメカゆっくりまりさを今にも爆発しそうなメカゆっくりありすの所へ投げ飛ばした。
「ユーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「マリサーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「ギャアアアアアアアアコンナオワリカタハイヤァァァァァ」
「マッテタヨーーーーーーーーー!マリサァァァァァァ!!!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあアアアア!!!!!!!!」
そしてそのままその2体のメカゆっくりは花火のように爆散。
なかなか面白いことを言うメカであった。いつか祝言をあげてやろう。
「ぐ、ぐぐぐぐ!!!!だがまだまだあと四体残っている!」
その言葉を表すかのように三体のメカゆっくりが空から堕ちてくる。
そして三体とも僕からある程度距離を取り囲むような陣形を汲んだ。
「メカゆっくりども!『投げた物に当たるな!』『常に動いて攪乱しろ!』
『黒色の弾幕を放てぇ!!』」
「「「ユックリラジャー!」」」
………………もう、流石に躊躇ってる場合じゃない、な。
だから苦手なのだ、弾幕は。普通に殴りあった方が楽なのに。
メカゆっくりから放たれる弾幕はギリギリ僕の身体をグレイズしていく。
得点入っておいしいです、なんて言える状況ではない。
…………………とうとう一つの弾幕が僕の肩を抉った。続いて腕、脚、腹。
闇に目は慣れたが黒色の弾幕は判別できない。どこから来るか分からない。
痛みはそう多くないが戦い続けるのは難しい状況となってきている。
本当に、何が『思い立ったが吉日』だ。吉日どころかこんな目に遭ってるぞ。
だれだ、ふと思いつきで散歩しようと思った奴は
「仕留めろッ!メカゆっくり!」
「「「ユックリシンデイッテネ!」」」
ジャンジャカジャンジャカジャンジャカ………
ふと遠くから弦が響き渡るような音が聞こえる。調律の取れたベース音。
ふん。なんて都合の良いときに来てくれたのか。狙ったとしか思えないタイミング。
「な、なんだ!?誰か来たのか!?」
「だれといわれちゃぁ………………だまっておけない………」
陰鬱な声と共に三人目の男の後ろに謎の影が現れる。それは30㎝くらいの球体。
頭に月の飾りがついた帽子を被り、バイオリンの代わりにベースを携えた騒霊。
「『ユックリデスペラード』のベースと言えばこのゆっくりるなさでしょうがぁ……!」
そう叫びながらゆっくりるなさはメカゆっくりぱちぇに向かって体当たりを仕掛けた。
「ムキューーーーーー」
「いくよ………!なりひびけ………!わたしのめろす…………!!」
ゆっくりるなさがベースを弾くと辺りに衝撃波が走る。それを喰らったメカゆっくりパチュリーは
そのまま吹き飛ばされ空中において大爆発を起こした。
「ひさしぶりだね……………えのちゃん。」
「もっと早く来てくれれば良かったのに、全くお前らは。それとおまえ暗い、暗すぎるぞ」
「ふん………あの陰鬱メガネとくらべたら………」
僕は懐かしい顔を見て先ほどまで心を覆っていた不安が吹き飛んだ。
このゆっくりるなさ、以前僕がバンド組もうと思ったときに我先とやってきたゆっくりである。
始めはこのるなさも初心者だった。なにせ弓でベースを弾こうとしていた位だ。
だが僕が教えるとめきめき弾き方も上手くなって仕舞いには僕を越すほどの腕前となった。
あの陰鬱病毒メガネはあまり上手くならなかったが。
「増援、ああ、増援か。でも所詮不意打ち。それに一体。来い、08」
三人目の男は気怠そうにそう呟く。
精一杯叫んだのに仕留められなくて嫌になったのか。それとも敗北フラグを感じ取ったのか。
「やっちまえよ……どうせ後一人と一体なんだよ……」
「「「ユックリヤッチマエ!」」」
「ああ………もうやだなぁ………えのちゃんやっちゃってよ」
「無茶だな、急に戦う気力が無くなった。折角来たんだからお前が戦えよ」
「やだなぁ………あのしょうげきはあんまりつかえないのに……」
「ユックリテンニメサレテイッテネ!」
そんな状況でメカゆっくりてゐの口がこちらを向いている。
そしてその口から弾幕が発射されようとしていたその時。
ジャンジャカジャンジャカジャンジャカ……………
遠くから弦が響くような音が聞こえてくる。
「何だ!?今度は誰だ!」
「『ユックリデスペラード』のるなさと来たら……次はこのみょんだちーんぽ!!!」
「ユックリフイウチハキカナイヨ、バカナノ?シヌノ?」
メカゆっくりてゐは振り返りゆっくりみょんと対峙する。だがみょんの体当たりが決まる前に
メカゆっくりてゐはその口を開けた。
「はああああああああ!!!ちちちーんぽ!!!」
放たれた弾幕をみょんは持っていた刀のような物で切り裂いた。
そして気づいたときには弦が響く音が聞こえ、みょんはメカゆっくりてゐの後ろに鎮座していた。
「外郎剣・羊羹剣」
「な、なんだ!?何が起きたんだ!?」
あまりの早業でこの僕の目にも映らなかった。だがメカゆっくりてゐはまたみょんに向けて
口を開いていった。
「ゆっくりの鍛えたこの羊羹剣に斬れないものはほとんど!」
「…………バカナノ?ジャアヤッパシヌノ?」
「ただし。」
そう言ってみょんは剣を髪の中に仕舞った。
「メカゆっくりは斬れる。ちーんぽ!」
「エ…………………」
そう言い残しみょんは僕達の所へやってくる。その直後メカゆっくりてゐは真っ二つに割れ
案の定大爆発を起こした。
「はじめましてちーんぽ。ユックリデスペラードのいちいんみょんだよ!」
「ユックリデスペラード?」
そう言えばこのルナサもそんな単語を呟いていた。
「えのちゃんのもとをはなれてからつくったバンドだよ……」
へぇそん生意気な真似をしてくれたという訳か。陰鬱で憎たらしい奴だ。
「なんかゆらりゆらりいってるゆっくりからえのちゃんさんのこときいてかけつけたちーんぽ!
るなさもいるなんてきぐうだちーんぽ!」
へぇ、あの僕が危害を加えそうになったゆっくりから聞いたのか。今度また会ってみよう。
「……………てめぇら………行け!!メカゆっくり06!突貫しろ!」
苛立ちが限界に近づいているのか男は怒鳴り声でメカゆっくりに命令を送った。
「ユックリ……」
「まつんだぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」
弦の響く音が聞こえ始めたかと思うと突如茂みの中からスィーに乗ってゆっくりまりさが現れた。
そのまりさは僕達の近くまで来るとスィーから勢いよく降りてメカゆっくりに体当たりを仕掛けた。
「あ!『ユックリデスペラード』の『疾風たる三番目の使徒』!まりさだちーんぽ!」
「コイツも仲間か……」
「そうだぜ!ユックリデスペラードのかんばんむすめなんだぜ!」
「ユ、ユユユユユユ…………」
第一セリフをまりさ登場のインパクトによってかき消され、その上跳ね飛ばされたメカゆっくりが
起き上がろうとしている。
だが完全に立ち上がる前に
「旋律に乗せ……ゆっくりスパーク!!!!!!!!!」
「セ、セッカクノデバ」
それどころかセリフを言い終わることすら許されずにそのメカゆっくりもみじは
マスタースパークの渦に巻き込まれ塵も残さず消えていった。
「……………………おぃぃ!?後一体しか残ってねぇじゃねぇか」
「そうだよ、形勢逆転、と言っておこうか」
「チッ最後の最後まで悪役として抵抗させて貰うぜ」
コイツは自分が悪だとしっかりと認識しているようだ、こういうタイプは少し好感を持てる。
ただその印象の強さのせいでその男の後ろにいる他の三人が完全に空気だが。
「え、ええと………そうだー頑張れー」
「応援してるからなー」
「期待の星~」
「ふふふ、まだまだ終わりませんよ………来い!!最後のメカゆっくり!」
その叫びと同時に最後のメカゆっくりがゆっくり、ゆっくりと降下してくる。
その大きさは今までの3.5倍ほどであった。
「最後の最後で奮発して開発させてもらった最強メカだ!いけい!!」
「ユックリショウメツシテイッテネ」
そうして巨大メカゆっくりの口が開かれる。そこへまるで巨大レーザー砲を放つように
光がどんどん集まってきていた。
だが僕の前にいるゆっくり達は不安の表情を見せない。希望を信じ、未来に目を向けている
そんな感じの笑顔だった。
「いけ!!!!ゆっくり波動砲!!」
「ユーーーーーーーーーックリーーーーーーーーー」
「あややややややややややや!!!!!!!!!」
巨大砲が放たれる瞬間、狙い澄ましたタイミングというこの状況で突如メカゆっくりの口から
砲塔を破壊しながら謎の影が降り立った。
そして皆が静寂する中、弦の響く音だけが空気を振るわせていく。
「な、な、」
「ユ………シテ………」
そう言って巨大メカゆっくりの身体が放っていた光が全部消え、そのまま力なく倒れ
地面を揺らしていく。予想外のことであったが爆発はしなかった。
「後ろから叩くと自爆装置が壊れるんですよねぇ。清く正しいきめぇ丸です」
「きめぇ丸だよ!!」
そこに降り立ったのはきも可愛くて紳士という事で評判のきめぇ丸。
しかもこの幻想郷では珍しい天狗風高下駄、角付きのきめら丸であった。
「な、こ、この、何が……一体誰……」
「天狗じゃ!天狗の仕業じゃ!」
お前のせいだろ、いやお前も一応天狗だったか。
最後の切り札さえも破壊され悪漢どもは狼狽している。
あれほど威勢の良かった三人目の男も冷や汗を流しながら一歩ほど引いている。他の三人など
言うまでもなくその恐れの表情を醜く表していた。
「ふん。形勢逆転だな」
「………………………ひ、ひ、ひひひひひひひひひひひ………」
とうとう限界が来たようで崩れ落ちるようにそいつは膝を付け身体を地面に落としていった。
「そうやって狂うように笑えばいいさ。さて、お前達、ありがとな」
「…………ちぇっ……けっきょくあつまんなかったなぁ」
「そうだねちーんぽ」「あとひとりなんだぜ」「おお、ざんねんざんねん」
今僕の目の前にはゆっくりるなさ、みょん、まりさ、きめら丸が各楽器を携えている。
あと一人という事はこいつら『ユックリデスペラード』は五人組なのだろう。
「…………………」
何故、何故こいつら四人は先ほど地面に突っ伏した男の方をじっと見ているのだろうか。
何かとてつもなくアホなこと言いそうで少し不安が残る。
「はなしのてんかいだよ………」
不吉だな……………………今は余裕があるから良いけど。
「……………ふ、ふふふふ……………ご期待に添えるのも………悪役の……宿命」
三人目の男は顔を地面に擦りつけながらもそう不敵に呟いている。
そして土を顔にこびり付かせたまま上半身をエビぞらせた。
「最終兵器………教授に五十年低賃金労働を約束して開発して貰った………
そんなに欲しいというのなら見せてやろう!!!」
そう意気込みながら男はエビぞりの状態から蹲る体勢となる。
残った一本の腕で衣服を破ると機械で構築された背面が露わになり、そこから
何か球体のような物が射出された。
「…………あ、あれは……」
メカゆっくりのように無機質の色はない。だがそいつは普通のゆっくりではないことは
目の悪い僕でも理解できることであった。
_,.ヘ、
i、 _,. --──- 、 l、___>/!
l ヽ、 ,.'" ヽ、_,.ヘ)⌒i
゙、 `'ヽ ri⌒ヽ ヽノヽ_「
`γ´ ,'" _/__,.i l |、!_i ト、 ゚
i ,'. /、___,ヽイノ ___i / i
,ィ ! レ イ rr=-,::::::::r=;ァ イハノ 、、
〈 ( __, ノ (| | | "⌒ ⌒"l トヽ ))
`ー--イ /i | l 'ー=-' 人l| iヾー'ノ
! ハ_l |>、, _____,. ,イi ||!  ̄
ノ ノイ;;レハ i i i ,ヘ;i;;i;;i;;iiiii <ヾ
/,ィ(ノノ_ノ _//∧N| ヽ` 、 ) ) ) 〉〉 )) )
彡 //'、ヽ ///l .l ∧ iヽ、、ヽ、___,,.. .-'ノ
// )λ l i l 〉' 人ヽ| )トヽ__,,.. .-‐ ''"
/ / (( υ レ'l|V 入 V ,ヘ i l//
i i レ1/ / )l 7 ムノ ソ
∨ レ' L|〈
ヽ`ゝ ))
「ぎゃああああああああああ、こわいよぉぉぉぉぉ!!!!」
「きもいんだぜえええええええええええ!!」
「おお、きもいきもい」
「マル・デ・タコ!!!」
見た事のない、いや、上半身はどこからどう見てもゆっくりきもけーねだ。
しかしゆっくりが触手を持つなんて、聞いた事も、思ったこともなかった。
「改造キマイラ かいぞうきもけーねだ!!!いけ!奴らを縛り上げろ!!」
「越前くらげウィップ!!」
そのきもけーねの触手は恐ろしい勢いで僕らの身体にまとわりつく。
手に、足に、腹に、胸に、顔に、首に。身体全体に。
やたらぬるぬるしているが絡みついたそれは解けそうもない。
「はははははは!!!!!!!!!」
他のゆっくりもその身体を触手に縛られている。
みょんは腕となるその髪を中心に、まりさは行動力の鍵となる下半身を、
きめぇ丸は足そのものを縛られ宙づりに、るなさにいたってはもう姿すら見えない程縛られている。
「これで、これで俺たちの勝ちだぁぁぁぁ………ふぅ」
「キモくないよ!」
「何にも抵抗できない所を見ると……もう限界かな?」
莫迦を言う。こんな触手くらい僕の力を持ってすれば千切ることも出来る。
でも、身体が千切れたら、その部品はもう戻らないのだ。
殴られてもその傷は癒える、切られてもその傷もいつかは癒える。
刺されてもその傷も癒える、でも千切れたらもう、くっつかない、生えない、戻らない。
その論理がゆっくりに当てはまるかと言うと実の所分からない。
でも、何か後悔が残り、永遠に取り返しのつかないようなことはしたくなかった。
「……………きます」
今のるなさから表情は読み取れないが、そうぽつんと神妙に呟いた。
………………遠くの遠くから歌が、響きの音と重ね合わせるように聞こえてくる。
「……………?なんだ?」
「おお、とりがきましたね」
きめぇ丸は余裕と言わんばかりに扇子を動かしながらぶらぶらと揺れていく。
「とり…………?」
「そう………あなたもしっている………ユックリデスペラードのリーダー……」
「僕が知ってるって?」
けれどこんな美しい歌を歌う人、もしくはゆっくりは今までに見たことがない。
けど何処か心の奥で聴き馴染みがある声のように思えた。
「………どうせまた乱入してくるんだろ………
きもけーね、身体全体に結界をはれ」
「ああ、わかった」
そう言ってきもけーねは殻を作るように自らの触手でバリケードを作った。
どうやらあのきもけーねはしっかりと理性があるらしい。
「さぁかかってこい。俺らはいつでも受け入れる準備があるぞ」
そして全てが準備されたこの状況、歌声が次第に大きく、鮮明になっていく。
「……………リーダー…………」
「……………………ちん」
そしてその声がしっかりと言語で判別できる時がやってきた。
「ちん、ちん、ちんちん」
「この声は……………」
「ちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちんちん!!!!!!!!!!!!!!」
「ちーんぽ!きたよ!りーだーが!」
この透き通るような歌声、卑猥に近い言語、そして羽ばたきの音。
そうだ、この声は矢張り聞き覚えがある。
「そうか……すっかり忘れていたな」
僕の家の屋根、そのてっぺんに。毎朝いつも風に吹かれながらその歌声を聞かせてくれる。
僕にとってそれはかけがいのない日常の一部だ。
「風見鶏役のゆっくりみすちー!!!」
「ちーん!!ちーん!!!いつもおつかれさまだよ!えのちゃん!!」
帽子に矢を載せて風に乗るようにユックリデスペラードのリーダー、ゆっくりみすちーは
颯爽と現れ、そしてそのまま三人目の男の背中へと突撃していった。
「なっ!!!」
「!!!!!!!!!!!」
その行動によってきもけーねの触手が少しだけ緩む。僕はその好機を逃さず触手から抜けだし
他の四体の触手も同様に剥がしていった。
「さぁて!!とうとうぜんいんあつまったよ!!!」
「ちんちん!!ぼうりょくなんてひつようねぇ!!」
「「「「「わたしたちのうたをゆっくりきいていってね!!!!!!」」」」」
そしてゆっくり達は横一列に並び始め各の楽器をその胸に構えた。
「いくぜ!まずはだいいっきょくめ!!『
DCMCのテーマ!!
』」
みすちーが一番最初に楽器を弾き始め、それに続くように他の四人もその音楽に自分達の音を
重ね合わせていく。リズム、メロディ、ハーモニーのどれをとっても一流だ。
「……………………」
あのるなさの『ゆっくりくるせいだーず』から受けた影響は尋常じゃない。
だがこいつらの演奏は『ゆっくりくるせいだーず』の二番煎じなんて言わせない程の演奏。
自分自身、自分だけの音を持っている。そしてそれを確実に楽器を通して表現できていたのだ。
「ちんちんちんちん!!!!」
みすちーのその一声で演奏が終わる。残った静寂は長続きしない。この場にいる誰もが
彼ら『ユックリデスペラード』に賞賛の拍手を送っていた。
「……………………で?」
拍手も終わり、また一度の静寂が訪れた中でその様な声が上がる。
「………………………俺らは………どうなるんだ?」
首領格と二番目の男に潰されるような体型でいた最初の男がそう呟いた。
「どうなると言われてもなぁ………どうする?」
「もりあがりのぴーくもすぎたよ!かってにしてね!」
まぁもともと四人目が集まった時点で勝敗は決していた。
元々このライブはこのみすちーの出番のために行われたこと。特に意味はない。
「………………だがこのままさるのもきまずい………どうしたらいいとおもう?」
……………きもけーねが普通に何か尋ねてきた。見た目は際物なのにどうして
こう常識人っぽいんだ。正直に言って対応に困る。
「あくやくはあくやくらしくきちんとやられていってね!」
「…………………あくやくらしく………」
きもけーねは振り返って悪党四人と向かい合う。
そしてその触手で四人の身体を繋ぐように縛っていった。
「…………できるのか?おまえに」
「だてにかいぞうキマイラではないぞ」
繋ぎ終わったところできもけーねは振り返りこちらに向かって一礼する。
本当に律儀な奴だ。
「それでは…………や、やられたあああああ!!!!!!!!」
そう白々しく叫んできもけーねは遠くの空目がけて何かに吹き飛ばされたかのように飛んでいく。
触手で繋がれた奴らもそれに引っ張られて空へと飛んでいった。
「くそぉぉ!!!覚えていろよ!!!」
「うわあちくしょー」
「お、おい!!!俺の下半身置いていったままだぞ!!おい!おーい!!!!……」
………………………
そうして悪役が空に消え、星となった。
これでこのどうでも良く、また懐かしさに満ちあふれた物語は終わった。
「えのちゃん!困ったときはいつでも呼んでね!ちんちん!」
「いつでもじんそくにかけつけるぜ!」
「ユックリデスペラードはやまのおくでライブやってますからいつでもきてください……」
「羊羹剣はほかにもマーガリンをぬるときとかかぎをあけるときとかにもつかえるちーんぽ。
こまったときはいつでもよんでほしいちーんぽ!」
「それでは、清く美しくそして強いユックリデスペラードでした」
そして主役達もこの物語から去ろうとしている。
僕は背中を向けたそいつらに声を掛ける
「みんな」
「?どうしたの?えのちゃん」
「バンド、成功させろよ。何てったってこの僕が指南したんだからな」
「……………わかってるよ!それにしなんしたのはるなさだけじゃない!」
「ははは、みすちーだって僕達の練習聞いてて分かるようになったんだろ?」
「ちんちん!わたしのじまんはこのうただよ!えのちゃんはかんけいないね!」
「じゃ、いつか聴きにいってやるからな。それまでに腕あげて来いよ」
「いわれなくてもわかってるよ!めざすはぶとうかんだね!!」
それを最後にして彼女ら『ユックリデスペラード』は闇の中へと溶け込んでいき、
僕はただぽつんとその場に立ち尽くした。
本当に、ゆっくりというのは侮れない。彼女らは時々人智を越えた事をしてくれる。
だから一緒にいるといつも楽しい。愉快でウザくて可愛くて柔らかくて不思議なナマモノ。
今回もそうだ。
「《歌って戦えるゆっくりバンド結成、ただしメンバー全員ベース》みたいなっ!」
…………………どこかの女子大生が乗り移ったような気分に襲われる。
さて、もう月も沈みかけている。思ったより散歩は長引いてしまった。
『禍福はあざなえる縄のごとし』か、先人も言うもんだな。
END
・後書き
あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
『おれは小ネタを書いていたはずがいつのまにか25KBを超えていた』
な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
おれも何が起きたのかわからなかった……
凝り性とか説明下手とかそんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ
もっと恐ろしい物の片鱗を味わったぜ…
とまぁ最初は小ネタのつもりだったのでパロ成分がこんなにも多いのです。
語り部のモデルは言わずもがな薔薇十字探偵。
ただ「探偵じゃない榎○津はやっぱり全然それっぽくない。
でもあまりモデルの設定をそのまま使うのも気が引ける。」
と変な葛藤で悩んだ物です。多分これからも悩み続けるでしょう。
こんなパロばっかで長ったらしいSSで済みません。
でも最後まで読んでくれたら嬉しいです。
それでは次の短編でまた会いましょう。
小ネタで会うことはないでしょう。多分。
。
- たまちゃんといいぜろりんといい、戯言好きにはたまらんかったw -- 名無しさん (2009-04-26 11:35:32)
最終更新:2009年10月14日 23:03