水戸ゆっくり

とある寂れた宿場町で、ひとりの美ゆっくりらんしゃまが泣いていたのです。
「ああ、ちぇん。ちぇえええええん!」
その叫び声は天をも落とす勢いで。
しかし、その町の人々は、何かを恐れてか、誰一人としてらんしゃまに話しかけようとするゆっくりはいなかったのです。
日も暮れ、流す涙も等に果てたころ、ふいと旅装束の一団が通りかかってまいったのでございます。
「まちなさいだど。おじょうさん。どうしてそんなにないてるんだど?」
そこには、見るもかわいらしいおぜう……じゃなかった。越後のちりめん問屋の娘と名乗るゆっくりでした。
「私の一人娘のちぇんが、悪いお代官様に囲われてしまったのです」
そう、ゆっくりらんしゃまの一人娘、親孝行なことで有名なゆっくりちぇんは、借金のかたにお代官様の元に奉公にいかされてしまったのだそうで。
「おぜう……じゃない、ご隠居さま。この町の代官は色魔として悪名を誇るゆっくりみょんのはず」
「おそらく、このままではゆっくりちぇん殿は手篭めに……」
ちりめん問屋の娘の共、と名乗るゆっくりさくやとゆっくりぱちゅりーが神妙な顔で頷くのでした。
「そ、そんな。ちぇええええええん!」
「おちつくんだど、お嬢さん。きっと、天はお嬢さんを見放さないんだど~」
「いいえ、この町にあの代官様に逆らえるゆっくりは誰もいません! こうなったら私一人でもちぇんを助け出す!」
そういって、ゆっくりらんしゃまは夕闇の中、できるだけいそいで、ゆっくりかけていったのでした。
「おぜうさま、いかがいたしますか?」
「ふ~むだど。もう少し様子を見るど~」

「離してくれ! ちぇええええん! ちぇえええええええええん!」
代官屋敷の中庭に、代官の部下のゆっくりまりさと、まりさに哀れにも捉えられたらんしゃまがいたのでした。
「この不届きもの、いかがいたしやすか?」
ゆっくりまりさが不適に笑います。話しかけている相手は、縁側にいる、悪代官のゆっくりみょんでした。
「ちんぽ。ちーんぽ!」
「わかりました。れいむ! ちぇんをここへつれてこいと代官様がお望みだ」
その場へゆっくりれいむにつれてこられるちぇん。
「わ、わからないよー」
ちぇんはおびえきっていました。
だってそうでしょう? 今から何をされるのかちっとも想像がつかないのですから!
「ちーんぽ!」
「なんと! そんなことを! お代官様、あなたも非道ですなあ」
ゆっくりれいむは、ちぇんをおさえつけたまま、にやりと笑いました。

「ちーんぽ! ちんぽ。ちーんぽ!」
「わからないよー。わからないよー」
そこはさながら阿鼻叫喚の図でした。
「そ、そこまできつい言葉攻めをするなんて。お代官さまはなんとおそろしいゆっくりだ!」
母親の目の前で、一人娘が言葉で陵辱されているのです。
ちぇんは涙を何筋ともなく流し、それを見せ付けられているらんしゃまは、いまにも気を失いそうです。

そのとき!
「民衆の、もはんとなるべき代官が、そんなことではいけないんだど~」
ゆっくりたちが、さっそうと進入してきました。
そうです。あのちりめん問屋の三人です。
「ち、ちーんぽ!」
「なにものだ。ええい、であえ、であえー」
とたんに、悪代官の手下のゆっくりたちが、十人ばかり現れました。

ちゃんちゃんばらばら、ちゃんばらら。
なんということでしょう。
人数では圧倒的に劣勢なのに、三人は見事なチームプレイで、悪代官たちを追い詰めてゆきます。
あっというまに、配下の半分が気絶させられました。
そのとき、
「しゃくや、ころあいだっどぅ~」
ちりめん問屋の娘が、自信たっぷりに言い放ちます。
その言葉とともに、ゆっくりさくやが娘のそばに控えます。
「ものども、ひかえい! このおかたの悩☆殺ダンスが目に入らぬか!」
ちりめん問屋の娘は、見事なしゃがみガードと踊りを披露いたしました。
「れみ☆りあ☆う~」 
「げえっ! そのないすだんすはっ!」
うろたえるゆっくりれいむたち。
「このお方を……げほっげほっ……むきゅ~」
「……このお方をなんと心得る。紅魔館のおぜうさま、れみりゃにあらせられるぞ。ものども、頭が高い。ひかえおろう~!」
そうです! ちりめん問屋の娘の正体は、おぜうさまだったのです。みんな気づかなかったね!
さすがの悪代官も、おぜうさまにはかないません。みなでゆっくりしました。
「ははー」
そこには、ゆっくりらんしゃま、ちぇん親子もいます。
「らんしゃま、ちぇん。話はすべてきいたど。借金はきにしなくていいど。これからも仲良く暮らすど~」
「ありがとうございます!」
「わかるよー」

二日後、宿場町はかつての賑わいを取り戻していました。
「さて、旅を続けるかだど~」
おぜうさま一行は、また、旅装束に身を包み、新たな町へと向かって旅を続けるのでした。
「まってくださいよ。団子をもうひとつ」
「むきゅー。めーりんはたべてばっかりね」
「こいつはうっかりです」


テレビドラマ定番シリーズ「水戸ゆっくり」
「……面白かった、橙?」
「わかる、わかるよー!」


万年初心者

  • 面白かったw -- 名無しさん (2010-01-23 02:15:14)
  • おーーぜーーーうーーさーーまーーー♪
    この一行についていきたい^^ -- 名無しさん (2011-07-29 09:27:45)
  • 水戸黄門かいな
    -- 名無しさん (2023-02-27 11:15:13)
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最終更新:2023年02月27日 11:15