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ポケットお兄さん・赤


1.夜中によくある、無駄なハイテンションで書いています。
2.バッヂ設定があります。
3.中の人はバッヂの仕組みがよくわかっていません。
  なので、なにか重大な間違いをしでかしている可能性があります。



以上の用法、要領を守って、およみくだちい。

「はぁ……」
俺は公園のベンチに座っていた。
一通の薄っぺらな手紙に目を通す。
『残念ながら、今回は採用を見送らせていただきます……』
これで147社目だ。

大学を出ては見たものの、これからどうするか、まったく先が見えない。
公園を利用する園児もその親も、俺のことを浮浪者とでも思っているのか、誰も近づかない。
「はぁ」
もう一度ため息をついたとき、それは現れた。

「ゆっくりしていってね!!!」
俺の今の気分とはまったく対照的な、まさしく能天気な声は。
「あ?」
たしか、ゆっくり霊夢とかいうやつだ。俺はゆっくりに詳しくないのでよく知らんが。
「なんか用か?」
その霊夢は、野良というか野生というか、とにかくその辺で飼われているゆっくりとは目力が違った。
それになぜかみたこともないバッヂをつけている。と、いうか、ゆっくりはみんなバッヂをつけているのか?

いったいなんだ?
そう思っているうちに、そのゆっくり霊夢はカラーボール(昔、駄菓子屋で売ってたような安いやつだ)を、
おれに投げつけてきやがった。
所詮はゆっくりの投擲力だ。ぽわんぽわんと、それはゆっくりバウンドして足元に転がってきて、
それは俺の靴にあたって止まった。
「何がしたいんだ?」

ゆっくり霊夢は自信たっぷりにふんぞり返ったように見えた。
「それはお兄さんのだよ! 大事にしてね!」
どういうことだ? 俺はこんな子汚いボールに見覚えはない。
「悪いが、このボールは俺のじゃないぞ」
そういってボールを拾い上げたら、
「当たり前だよ! そのボールはれいむのだよ! さっさと返してね!」
なんなんだ、いったい。

ボールを返したら、
「ゆっくりついてきてね!」
そのゆっくりはそういうが早いか、件のボールを咥えて、ぽよんぽよんと公園の外に出て行ってしまった。
マジかよ……めんどくせえな。でも、アレが飼いゆっくりで、後で飼い主にいちゃもんつけられたらかなわん。
仕方がなく、俺はそのゆっくりについていく。

しばらくついてゆくと、見知った川原に出た。
土手の上は、俺が高校時代にチャリで通学した道だ。
ゆっくりはそこに向かって進んでゆく。
おや? 霊夢の行く先に、一人の女性ととんがり帽子をかぶったゆっくりがいる。
女性は飼い主か?
そんなことを考えているうちに、霊夢は帽子のゆっくりに相対していった。
よく見ると、とんがり帽子のゆっくりも色違いのバッヂをつけている。こいつも自信たっぷりだ。
とすると、この女性が霊夢の飼い主なのだろうか?

「あ、こんにちは……」
俺はその女性に挨拶した。
「どうも……」
女性も挨拶を返してくれたのだが、どうも挙動がおかしい。
何か、自分の意思でここに着たのではないみたいだ。
「このバッヂのついたゆっくりたちは、あなたが飼っているんですか?」
「いいえ……もしかして、あなたもゆっくりに連れてこられたのですか?」
そのとおりだ。いったいどういうことだ?

二匹のゆっくりは、俺たちのことなどお構いなしに、おしゃべりを始めた。
「まりさ! 今度こそれいむがかってみせるよ!」
「ゆふふ。なんどかかってきても同じことだぜ」
「ふん! ほえづらかくのもいまのうちだよ!」
どうやら、二匹は言い争いをしているようだ。
と、霊夢が件のボールをもう一匹のゆっくり(まりさというらしい)に投げつけた。
「おにいさん。君に決めた!」

ひょっとして、おにいさんとは俺のことだろうか?
そのような疑問もむなしく、俺は霊夢に攻め立てられることとなる。
「何してるの? おにいさん、早くこっちにきてね!」
と、俺は霊夢のそばに立たされた。ここでいいのか?
みると、先ほどの女性も、まりさの横に立たされている。
まりさも、「おねえさん、きみにきめた」とか言っていた。

で、どうしたいんだ、お前ら?
「……」
「……」
無言で見つめあう俺と女性。よく見ると、いや、よく見ないでも可愛いな、この子。
「なにしてるんだぜ!」
「なにしてるの? さっさとたたかってね!」
どうやら、俺と女性を戦わせたいらしい。俺は女性に話しかける。
「って、言ってますが、どうしますか?」
「じゃ、じゃあ、じゃんけんでもしますか?」

じゃんけん、ぽん

グーの俺。チョキの女性。

とりあえず、勝った。
すると、まりさが、
「わたしはめのまえがまっくらになったぜ!」と、落ち込み始めた。
一方の霊夢はうれしそうにふんぞり返っている。
「やった! かわらジムのリーダーのまりさにゆっくりかったよ!」
「しかたがないぜ。かったしょうこに、わたしのジムのばっぢをあげるぜ」
そういうと、まりさは、今まりさがつけているバッヂと同じようなバッヂを口からはきだし、霊夢につけてやっていた。
よかったな。いや、よくはわからないが。

「あと、しょうきんのさんまんえんだぜ」
「ゆっくりありがとう!」
え? 今なんと言った?



……
一週間後。俺は自分の仕事をそつなくこなしていた。
そう、俺はついに就職したのだ! これで将来安心だ!



ゆっくりに飼われていることが就職のうちに入るのであれば、の話だが。
「おにいさん、きみにきめた!」
「よし、まかしとけ!」




万年初心者
いや~。私は赤・緑しか知らないので最近のポケモンはさっぱりですわ。

  • なんつう逆転の発想なんだw 人間ていうかゲームの真似してるゆっくりは萌えますね
    しかしジブリーダーレベルで3まんえんも持ってるなんて‥、ずるいぞ、俺にも分けてくれ -- 名無しさん (2009-05-24 15:22:23)
  • これは意外な盲点だったw
    ゆっくりに雇われてノリノリのお兄さんかわいいw -- 名無しさん (2009-05-24 19:46:52)
  • 給料はいくらだ? -- 名無しさん (2010-04-21 14:29:36)
  • ゆっくりを介した日常の中の非日常
    楽しませていただきました -- 名無しさん (2012-06-27 09:52:23)
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最終更新:2012年06月27日 09:52