忘れ去られた者達の脱出劇
- 思ったよりも旧作が忘れられてなかったので題名失敗でしたorz
- 登場キャラは胴体なしの旧作ゆっくりです。あとオリジナルゆっくり(?)がでます
- それと旧作ゆっくり達にはそれぞれ特殊能力のようなものがあったりします。
4月14日 23:40
すごい轟音とともに船体が大きな揺れをおこした。それとともに非常ベルが鳴り響いた
非常ベルが鳴り止むと心無しか船の揺れが大きくなった気がする
れいむは揺れが収まったあとすぐに周りを見渡し友人の姿を確認しようとした。
そこに親しい友人の姿を確認したれいむは何が起きたのだろうかと相談しようと近寄った。
そのとき館内放送が船内に鳴り響いた…内容はこの船が海上の氷山と衝突したという内容だった。
5人は今後の対応をどうするかと話そうとした時にみまが発言をした。
「とりあえず、船上に避難するべきだとあたしゃ思うがね」
「そうね。あたしもその意見に賛成だわ」
「もちろん私もよ…ただ向日葵さんをおいてくのが気が引けるわ」
「あたいもここからすぐに逃げるべきと思うわ。水がきたら大変だもの」
「それじゃ、ゆっくりしないで逃げるわよ」
「「「「「えいえいーゆー!!」」」」」
最初に目指す場所は脱出ボートがある船の甲板だった。
そこに行くにはエレベーターを目指すことで意見がまとまった。
私達はそれぞれの荷物をまとめると部屋を飛び出した。
背中にはそれぞれ今回の旅で入手した宝物を背負っている。
お嬢様は賽銭箱・みま殿とまりさはキノコと魔道書・ゆうか殿は向日葵とピンクの日傘だ
ただ疑問が残るどういう訳か私達の部屋には乗務員の呼びかけが行われなかったようだがどういうことだろうか?
こうして私達…船員に存在を忘れられた者達…忘れ去られた者達の脱出劇が開始された
4月15日 0:00 エレベーター前
私達が最初にぶつかった難関は水圧によってエレベーターが動かなくなってしまったことだ
急いで階段に向かうとそこでは人間とゆっくり達でごった返していた。
そこでは、多くのゆっくりや人間達が外へ出る順番を待っていて混乱を起こしていた。
普段着を着ている人もいれば寝巻き姿のままの人などが大騒ぎをしていた。
みんな、不安そうな表情で乏しい情報を交換していた。
「オルトロスが出たという噂だ」
「いいえ、単なる避難訓練という話よ」
「いや、ちぇん解放戦線の乱射間部隊が来たらしい」
何がなんだか分かたない混乱が起きていた
その様子を見たみま殿がこちらだと別の方向に走り出した。
どうやら別の逃げ場所を知っているようなので我々はあとをおいかけた。
どこにあったのは空気を取り入れるためのエアダクトのだった。
だが私達ゆっくりの身長ではその高さは絶望的に思えた。
「ゆうか。その向日葵さんの出番だよ。それを斜めに排水溝にたおしな」
「ごめんなさい…向日葵さん」
そういうとゆうか殿は向日葵に大きくなるように念じると少しずつ伸びていった。
これが彼女の特殊能力…花を操る程度の能力だ。
名前の通り、花を咲かせてみたり、向日葵の向きを太陽に向けたり、少し成長させたりすることができる。
エアダクトまでのびた向日葵をのぼると鉄柵をはずして中にはいった。
「さあこの中を通ってゆっくりしないで逃げるわよ」
「さすがみま様。頭いい(はぁと)」
「でもこのエアダクトがどこに通じているかわかるのみま?」
当然の質問をゆうか殿がみま殿にした。
それに対してみま殿は首を横に振りながら答えをかえした
「いいえわからないわ…でも、空気穴だということを考えれば外のどこかに抜けられるはずよ」
「なるほど、それにしてもれいむその賽銭箱はあきらめたらどうなの?ジャマじゃない?」
「絶対にイヤよ!これは命に代えてももって帰るわ。ゆうかやみま達だって持ち物があるじゃない。」
そんな会話をしながらエアダクトを通っていくと垂直に上に上ることにした。
私達は体にぷくーっと空気をためながら少しずつ上へと登り始めた。
そして、やっとエアダクトが水平になったので鉄柵にぶつかり外に出た。
そこには様々な色のキノコや木がおいてある不気味な場所だった。
4月15日 1:00 キノコの森
「ここはキノコの森だわ。うふふもっともっていこうかしら(はぁと)」
「落ち着きなさいまりさ。入り口は木にふさがれている様だけどどうするのみま?」
「ちょうど火薬のように爆発させれるキノコがあるからこれで入り口を開けるよ」
彼女はそういうとまりさと自分の持っていたキノコを入り口をふさぐ木の前においた。
魔道書も火種になるからと設置した。そして、みまはゆうかのほう振り向くと話しかけた。
ゆうかはやれやれというように入り口に顔を向けると口の中に先程の向日葵の種を含んだ。
その瞬間に口の中から一筋のレーザーを出すのであった。
それともにみま殿とまりさ殿もキノコを使った攻撃をするのだった。
少し注訳をいれとこう、もともとゆっくりの中で○○スパークという光線を出す固体がる。
その元祖はあまり知られてはいないがゆうか種である。それとみま種でも確認されているのである。
入り口付近の木を一掃した我々は名残惜しそうにするまりさを引きずってキノコの里を後にした
4月15日 2:00 ショッピングモール
キノコの森を抜け出した私達はショッピングモールへと到着した
そこでは、多くのゆっくりや人間達が外へ出る順番を待っていて混乱を起こしていた。
その場にいる船員のまりさが一生懸命状況を説明しているが混乱はます一方だった。
その時だったどーんという爆発音と揺れがその場を順番に襲った。
「大ダコが下のほうであばれているぞ!!」
「調理店では大安売りらしいわ」
という絶叫とともに一斉に叫び声を上げて階段を上り始めた。
パニックが起きていた皆、どちらに向かうでもなく大声を上げて闇雲に救いを求め続けた。
その様子を見ながらゆうかがみんなこっちよと外に向かう集団とは違う方向へと導いた。
4月15日 2:30 食堂街
「ねえー、ゆうかどこに行くの外への出口はこっちには無いわよ」
「ここの区にはいざというときに逃げれる非常口があると聞いたのよ」
「うふふ。この前仲良くなった緑の子かしら(はぁと)」
まりさの声を無視して彼女は、昨日はなした緑の髪のゆっくりがいる店へと向かった
その店の名前は、無国籍料理店「kuneri guru」という名前だった。
「ゆうか…こんな場所に来てどうするのよ?早く逃げないと船が沈んでしまうわよ?」
「とりあえずこの周辺にあれがあるはずよ。そこにここからの脱出手段があるはずだから」
彼女達が周辺を探索すると目的のものはあった食料などを上下に運搬する業務用エレベーターだ
それをみたゆっくり達は顔を輝かせてエレベーターに乗り始めた。
「ゆっくりしないで出発するわよ!」
そういうと彼女は甲番に向けてエレベーターを発進させたのだった。
4月15日 03:00 船の甲板
彼女達は、甲番にあがると自分たちが乗るべき救命ボートを発見した。
「申し訳ない、このボートはもう満員なんだ」
そういわれてしまい彼女達はいくつもの救命ボートに乗ろうとしたが断られてしまった。
それから10まで数えあたりで彼女達は救命ボートを数えるのをやめた。
そして、これからはどうしようかと話し始めたときにこの船が沈没するいやな音が鳴り響いたのだった。
彼女たちは自分が大切にしていた宝物を抱きしめながら荒海へと飛び出していたのだった。
まりさ殿はキノコをみま殿は魔道書をゆうか殿は日傘をお嬢様は賽銭箱を抱えながら海へ飛び込んだのだった
4月15日 04:00
救難信号をキャッチした近くを通りがかった客船や日本の自衛隊の救助が開始された。
現場に到着したのは沈没から4時間20分後だった。
幸い私達はそれのぞれの荷物によって自分や仲間の命を助けたのだった。
みま殿は自分の能力である空中浮遊を使い浮かびながら疲れては私の上にのったりした。
まりさ殿はほうきを利用した空中浮揚をしながら疲れては私の上に乗ったりした
ゆうか殿とは日傘を反対にしてその中に座って救助を待った。
そして、私はお嬢様(ゆっくりれいむ)を背中に乗せながらぷかぷかと海の上を泳いだ。
最終的には力を使い果たした皆様が私の上にみま殿。ゆうか殿。まりさ殿。お嬢様の順に乗った鏡餅のような状態で救助された。
大切に最後まで持っていた宝物は事情が事情のため海の藻屑になってしまった。
これが船員に存在を忘れられていた私達のゆイタニック号の脱出劇である。
4月19日 日本某所某時刻 郵便局
それでは最後に私の自己紹介をさせていただこう。
私の名前はゆっくりげんじい…かめぱん(名前の通り亀の形をしたパン)に魂の宿ったゆっくりの一種だ。
メロンパンの胴体にコロネの尻尾と丸いアンパンが5つ(頭と前足と後ろ足)ついている
普段はお嬢様の住んでいる神社の一角で昼寝をしたりしていたのだが今回の旅行のお目付け役として同行することになった。
神主様が言うにはやはりお嬢様たちだけで旅行に出て悪い虫がついたら大変だからだそうだ。
あと、あなたに送る日記についてここで正直に話すことにしよう。
初日の日記以外はお嬢様が書くのに飽きたために私がお嬢様のフリをして書かせて頂きました。
衝突日に日記を終わらせることになってしまったためにここでそのことを書かせていただきます。
ところどころで一人称や他の方の名称が違ったのはそのためです。
そういえば、私達が乗務員に忘れられたことについてもここで補足します
私たちの存在が忘れられてしまったのは、あなた達の名前で登録していたために我々は乗船していないと思われたようです。
それに加えて、脱出の際に起きた混乱も原因の一つだったようです。
幸い今回の事故において死傷者はおらず私達5人も助かることができました。
だが、ここで疑問に残るのはあなたの存在だ…あなたたちがあの船に乗らなかった理由はなんだったかということです
もし、私達ではなくあなた達が乗船していれば被害にあったのは誰だろうか…
そのことを伺えればと思いこの手紙を閉じたいと思います。
亀の形をしたパンのゆっくりが日記帳と手紙の内容を確認して箱に入れて事務員に渡そうとした。
その時だった空間に切れめが現れたのだ。そこにはたくさんの目のようなものがる紫の空間があった。
そこからひょいっとでてきた手が郵便物箱を持っていってしまった…
唖然とするわたしの頭に一つのことが浮かんだ。
どうやら、このことは深く言及をしてはいけないのだろうと忘れることにした。
「げんじい。ゆっくりしないで神社に帰るわよ!!」
「お嬢様、お待ちください。飼い主様のお買い物がまだですよ」
こうして豪華客船からの脱出という非日常が終わり、普通の日常が戻ってきた。
【なかがき】
タイタニックと聞いて最初に書こうと思ったのは船室からの脱出ネタでした。
いくらかいても進歩しない作風ですが楽しんでいただければ幸いです。
チル裏にオリキャラ全員集合みたいなことがあったので登場をさせます…
ウソうさ。最初から最後のほうに登場させる予定でした
彼女たちをはめたくろまく~は下のほうにいるかもしれませんが蛇足なので読まなくてもいいかも…
4月19日 某時刻
私が家に帰ると玄関の前にダンボール箱がおいてあることに気付いた
なんだろうかとダンボールを開けると中に入っていたのはあるゆっくりに送った日記帳がはいっていた。
自分が行けないのでネットで行く相手を探てチケットと日記帳を送ったことを思い出した
「おお、楽しみにしていた日記帳が送られてきたぞ。豪華客船の旅かどんな内容か楽しみだな」
私はそういうと中にはいっていた日記帳をもって家の中に戻ることにした。
そして、近寄ってきたちぇんを膝の上に乗せるとなぜか水でぶよぶよになっている日記帳の1ページ目を開いた
内容は、チケットがあたるまでの経緯と同行者の紹介だった。
「あはは、こりゃ面白いや。自分がいけないからゆっくりに日記を書いてもらったのは正解だったかもな」
最初の頃は文章のほのぼのさに微笑みながら読んでいた。
だが脱出の辺りから悪いことをしたなと思った。
まさか船が沈むとは思ってもいなかったのだ。
実際は、とある理由で船に乗ることができなかっただけだったりする。
「あちゃー、こりゃ悪いことをしたかもな…八雲様に頼んでなんか送ってあげるかな」
そういうと彼は膝の上で眠っているちぇんを起こさないようにしながらイスに乗せるとどこかにいってしまったのだった。
4月 某日 日本某所某時刻
「げんじい起きて」
私はお嬢様の呼ぶ声にお昼寝から起こされた。
お嬢様の声がするほうに向かってみるとお嬢様の『はくれい神社』(犬小屋に鈴をつけた物)の前についた
普段と何かが違うなーとよくみてみると賽銭箱が神社の前におかれているのだ。
お嬢様が言うには目が覚めると目の前に賽銭箱が置いてあったというのだ。
お嬢様は何の疑問もなく船でなくした賽銭箱が帰ってきたと大喜びをしている
私はこれはどういうことだろうかと首をかしげながら様子を見ていた
賽銭箱の中をよく見ると小さな紙が入っていることに気付いた。
なんだろうかと思い私はそれを取り出した。
昼過ぎになるとまりさ殿とみま殿とゆうか殿が笑顔で遊びに来た。
彼女達も朝起きるとゆイタニック号で買ったが無くしてしまった宝物があったそうだ。
ゆうか殿には、ピンク色の日傘と大きな向日葵が送られてきたそうだ
まりさ殿には、図鑑でも見たことがないようなキノコと魔道書の写本が送られてきたそうだ
みま殿には、何故かトランポリンが送られてきたそうだ…本人は魔道書のほうがよかったとぼやいていた。
そして、私が自分の住処の池に戻ると丸い亀の形をしたクッションがおいてあった。
それにも賽銭箱にあった手紙がおいてあったので私はみんなに確認をしてみた。
どうやらここにいる全員にその手紙は送られてきたということが判明した。その内容は…
『忘れ去られた者達へ
今回は私が送ったチケットが原因で大変迷惑な出来事に巻き込まれてしまい申し訳なかった。
その謝辞と日記帳に感謝をこめてそれぞれにプレゼントを贈るので気に入ってもらえるとありがたい
ゆっくり博士より』
私達は、送り主であるゆっくり博士という人物に感謝をしながらその夜をすごしたのだった。
【あとがき】
どうも、いつも正体バレバレの作者名無しです。
今回の企画を聞いて最初に書こうとしたのはいつもの私・ちぇん・らんのドタバタだ脱出劇しようと思いました。
が、それも何かひねりがないので旧作のゆっくりを書いてみようと思った結果がこれだよという感じです。
ゲットだぜ!!永と書き方が重なってしまったが仕方ないとあきらめます。
正直、旧作に関して東方サッカー程度しか知らないので間違った点やおかしな点があったらすみません。
- お目付役がいたのね
げんじぃの存在を最後の最後に明かすようにすれば叙述トリックにできたかも
(人数が5人って地の文で書いてたから、誰かいるのが予想できてしまった)
しかしれいむとげんじぃのお嬢様と執事っぽい関係が良かった -- 名無しさん (2009-06-06 01:02:24)
最終更新:2009年07月18日 21:43