「すいません、入校したいのですが・・・」
「むきゅ!それじゃあこのしょるいさんになまえなどをかきこんでね!」
ある自動車学校。ここは教官や受付がなぜかゆっくりで構成されている自動車学校である。
この男、山口に書類を渡したのは受付のぱちゅりー。
「やまぐち けんさんね!ゆっくりまっててね!」
山口の下の名前はなぜか「県」だ。親の出身地と苗字が山口だったからという理由でつけられたとか。
母親は「市」といい旧姓は下関。父親は「号」。ふざけてるとしか思えない名前である。
「やまぐちさんゆっくりおまたせ!おーとましゃとまにゅあるしゃのどちらにするの?」
「じゃあ、オートマで。」
「ゆっくりりかいしたわ!」
比較的スムーズに手続きが進んでいった。しばらくして、ぱちゅりーから県を呼ぶ声が。
「これががくせいしょうさんよ!なくしたらさいはっこうはできるけどできるだけなくさないでね!あとこれがきょうかしょさんよ!」
「ありがとうございます。」
学生証には、名前、生年月日、専攻車種、顔写真などが記載されていた。よく見ると上に矢印と読み取り部らしきものがある。これを通して入る部屋があるのだろう。
そして教科書は1冊。やや薄いがこれで十分なのだろう。
「それで、今日俺はどうすれば・・・」
「きょうはこっちでてきせいけんさをうけてもらうわ!」
「て、適性検査?」
ちなみに県はそれほど自動車に詳しくはない。ただ単に、子供のころから持ち続けてきた、「自家用の大型バスを買って運転する」という夢を実現するために来たのだ。
とりあえず普通免許を取得し、それから大型免許を取得するのだろう。
「あくまでもさんこうにするだけだからふかくきにしちゃだめよ!」
「はぁ、わかりました・・・」
県は複雑な心境で適性検査が行われる部屋へと入っていった。
「あら、ここでとかいはになりたいにんげんさんね?」
中に入るとありすが待機していた。恐らく検査方法などの説明で呼ばれてるのだろう。
「それじゃあいまからてきせいけんさをうけてもらうわ!あくまでうんてんにむいてるかどうかのしんだんをするだけだから、りらっくすしてもんだいをとくのよ!」
「わかりました。」
こうして、適性検査が始まった。
まずは記憶力の測定らしい。タッチパネルにゆっくりが何種類も表示されており、目の前のモニターに映った順番にタッチするということだ。
なるほど、独自性に飛んでいる。
「ちぇんみょんれいむ、ちぇんみょんれいむっと。」
県は記憶力がいいほうだったので序盤は楽にこなしていたが、段々覚えるべきゆっくりの数や表示されるゆっくりが増えてくるので、それだけ難しくなっている。
はじめはれいむやまりさといった通常種だけだが、段々捕食種や希少種などが表示されるようにもなる。
「ぱちぇありすありすれみりゃゆうかさなえれいむちぇん・・・覚えられねぇ。えーっと、ぱちぇありすありすれいむ・・・あ、違ったか。」
しかも表示の仕方はまるでフラッシュ暗算。普通の人はあまり多くは解けないだろう。
県は平均よりもやや上の数値となった。
「おつかれさま!つぎはだいしょうはんべつてすとよ!」
「代償判別テスト?」
どんなテストだ、それは。
「がめんにでるけいさんしきさんのこたえがおおきいほうをすぐにえらぶのよ!」
「あ、なるほど。」
「しょうすうてんいかはきりすて、さんかいまちがえたらしゅうりょうよ!」
画面に表示させる計算式は段々長くなっていく。勿論徐々に苦しくなってくるわけであって、
「132+13×64と14×60+148・・・どっちだ、左か・・・くそ、間違えた!」
こうなる。結果は平均程度だった。まあまずまずの結果だろう。
「視力検査なのに双眼鏡みたいな機械も検査表も使わないんですね?」
「とかいはなここではべつのきかいでりょうほうのおめめさんをいちどにはかれるのよ!」
果たしてそれは大丈夫なのだろうか。片目ずつ測るのが基本だろう。
「な、何だこれ!?」
モニターが二つ用意されており、それぞれに方向キー(スーパーファミコン仕様)が付いている。いつものCの向きをこれで押せばいい。
だが、これは軽く人間いじめか。両方一度に出てくる上正解するまで徐々に拡大されていき、答えたらまた別の向きで拡大してくる。
決してここにアクションゲームをしにきたわけではないのだが、県には真っ先にそんな光景が浮かんだ。
「酷いっすね、これ・・・」
「とかいはなうちくらいよね、こんなそくていのしかたは。」
全くだ。
視力はいいほうのはずなのにやや低めの数値が出てしまった。
「ぼうしにのってるまりさがばらんすをくずしてるわ!まるたさんをうごかしてまりさをさいごまでおとさないようにするのよ!」
バランス能力測定テストらしい。
見ると、画面には10本の丸太と逆さまの帽子に乗ったまりさがいた。
「まりさをゆっくりあんていさせてね!」
要はこのまりさを倒さずに落とさずに守り抜けば良いのか。
大体わかったところでテストスタートだ。
「ゆぎゃぁぁぁぁ!おにいさんなにやってるの!ゆっくりしすぎだよ!」
板を動かすスティック(Nintendo64仕様)を倒し間違えて、まりさが早々に落下してしまった。まりさはかんかんだ。
チャンスは後2回しか残っていない。次こそは慎重に・・・
「おにいさん!まりさがまるたさんからおちてもだめだってありすがいってたでしょ!」
「ほら!ゆっくりしすぎたせいでさんかいぜんぶおわっちゃったよ!」
散々だった。
安定させても丸太が崩れていくことを忘れまりさが落下し、丸太を意識しすぎるとスティックの操作がおろそかになりまりさが落下。
平均以下の数値を叩き出してしまった。
反応速度テストは好成績を叩き出した。
県は以前陸上選手として活躍していた。そのころに鍛えた瞬発力が物を言わせた。
表示されてる赤信号が青信号に変わってからボタンを押すまでの時間を測定する試験だったようだが、県は0.1秒を下回る数字を叩き出した。
ちなみにこれも3回だ。
「くるまさんをうんてんするのにもんだいはないけど、かんじょうにさゆうされやすいからうんてんするときはつねにへいじょうしんよ!」
「はぁ、そうですか・・・」
微妙な結果だ。ありすも「けっかがばらついてるわね・・・」と頭を捻っていた。
とりあえず「めんきょをとるしかくはないわ!」なんて言われずによかった、そう思いつつ県は受付へと戻った。
「がっかこうしゅうにかい、じっちきょうしゅういっかいがかりめんきょをしゅとくするまでるーぷするわ!」
ぱちぇが言うにはこれからはこういう流れらしい。
わかり易いのかわかり難いのかいまいちはっきりしない。
「それじゃあいっしゅうかんにいっかいこうしゅうがあるからゆっくりここにくるのよ!らいしゅうはがっかよ!」
「わかりました。ありがとうございました。」
一日世話になったぱちぇに礼をして県は帰っていった。
適性検査はPS版の「免許をとろう」のものをアレンジ。
今後の講習は携帯版を参考にしていくつもりです。
- こんな適性検査があるんですか~。PSゲームの中
でのこととは言え、ここまでいろんな検査があるとは
知りませんでした。
次も楽しみにしています♪ -- 名無しさん (2009-06-14 22:35:14)
- 自分が行った所だけかも知れないけど、教習所とは運転を教わりに行く場所では無く、慣れに行く場所でした。……運転がド下手な自分にはただの地獄だった……。ペーパードライバーになろうと決意したのはその時です。 -- 名無しさん (2009-06-14 23:22:34)
- 実地教習…
教官は膝の上ですねわかりますw -- 名無しさん (2009-06-23 10:25:53)
最終更新:2009年08月17日 22:07