小ネタ241 デリケートなゆっくり

何枚目かのデザイン案を書き終えると、いつの間にか「ゆっくりしていってね!」がいた。
「おじさんなにしているの?」
と聞かれたので、とりあえずそこらに転がっている原稿を見せた。






新開発商品のロゴ案で、明日までに100パターンがノルマだ。
俺はデザイナーだった。
「でりけいとってどういういみ?」
繊細だったり敏感だったりで取り扱いに注意が必要なものだと答えてやった。
「れいむもでりけいとだよ! とりあつかいにはきをつけてね!」
そうか。
何だかちょっと汚れている風なのが気にかかって、スス払いしてやる事にした。
「ヘヴン状態!!!」
そんなにダルマ筆が良かったか。

便所から戻ると「ゆっくりしていってね!!」が増えていた。
「まりさもやさしくしてね!」

メシを食わせてやると「ゆっくりしていってね!!!」が増えていた。
「ぱちゅりーにもやさしくしてね!」

風呂から戻ると「ゆっくりしていってね!!!!」が増えていた。
「ありすにもやさしくしてね!」

こうして迂闊にかかわってしまったばかりにどんどん増えていった。
なるほど、デリケートなゆっくりを扱うと筆が進まなくて困る――

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最終更新:2009年06月28日 21:44