かわいいゆっくりゲットだぜ!!外伝5

かわいいゆっくりゲットだぜ!!外伝(題名は最後に書きます)

  • 俺設定満載です。
  • それでもよければ読んでください



ある場所で飼われている橙は、充実した毎日を送っていた。
飼い主は毎日たっぷり食事を与えてくれるし、好きなだけ日向ぼっこすることもできた。
飼い主の人間は、あまり橙に興味を示さなかくなってきたが、それでも橙は、心の底からゆっくりしていた。
何不自由なく過ごせる毎日。寝たいときに寝て、起きたいときに起きる。
他の動物と縄張りや意見の違いで喧嘩を経験していたときとは違いすぎる。
ここの牧場の大きさはとてもひろいので一生あわないゆっくりがいるかもしれないと思うこともある。

ゆっくりするということは、誰かにまもられて達成できるものなのではないのだろうかと。
橙は考えている。子供のときに親に大切にされてきたことのようなものだろうかなと
親に守られて何もおそれることはなくゆっくりと充実した日々。
人間に飼われ始めて年をとり、再びその感覚が橙の中を満たしていた。
橙は、幸せだったのだ。

朝、橙に食事を与えた人間は仕事に出かけていく。
人間の傍に近寄って、見送る橙やゆっくり達。

「出かけるんだね、わかるよー! ゆっくりいってらっしゃい!!」
「ゆっくりいってらっしゃい!!」
「ああ、今日は里親を探しに行くから帰りは遅くなるかもしれないよ。じゃあ行ってきます」

忙しげに玄関から出て行ってしまった。目の前でしまる鉄製の扉。
主人の出発を確認して自分達の住処に戻るゆっくり達。
橙も自分用の小屋に戻るとたくさんおかれているご飯にむしゃぶりついた
人間は食事を忘れたことはないのだ。
それだけでも野良の中で暮らしていたときとは大違いだった。
自分で食事を探したりする苦労をしたことがここにきてからはない。
それに仲のいいゆっくりもたくさんいるのだからここは天国のような場所だった。
人間が出かけると、庭にいるのはたくさんのゆっくり達。
追いかけあったり、じゃれあったり。ゆっくり達はすりすりしたりぺーろぺーろしてやったり、歌を歌ってあそんでいた。
腹を満たした橙は、誰にも気兼ねすることなく、縁側にいて光を浴びていた。
花壇から漂ってくる花の香りは、橙を深い眠りに誘っていくのだった。
自分に寄り添って何匹かのゆっくりが自分の周りにいるのを感じた

太陽が傾き始めたころ、冷気を伴ったそよ風で、橙は目が覚めた。
ぼんやりとした目を明けて、むずむずと身体を振るわせる。
自分でも驚くほどの時間を寝ていた。
今の主人に飼われ始めてから、睡眠時間は増え続けている。
このまま眠ったまま、起きられなくなるのではないかと橙は考えていた。
それでも良い。このような幸せな日々を送ってきたことを神様に感謝しているくらいだ。
じぶんがやがて活動しなくなることを、橙は知っていた。
その時は自分がどれほど満足できたのか、確かめてもらえればと思うこともある。
そして、自分の死を乗り越えて彼は強くなるだろうと確信を持っていた。
自分以外にも多くの家族を増やした青年に感謝をしながら小屋へ戻るのだった。

橙の視線に、人間の家が映る。
楽しい思い出の詰まった家。
脳裏に蘇る人間の顔。
楽しい食事。
それに多くの仲間。

仕事の忙しい人間は橙にあまり構ってくれなかったが、不自由を感じたことはなかった。
食事は毎日キチンと貰えたし、寒い日は家の中に入れてもらったこともある。
言葉を交わしたことは昔に比べて減ったが、無言の愛情を受けていたのである。
無性に寂しくなった橙は、人間が帰ってきたら少しだけ甘えて見ようと思った。
そんな自分の生活を考えながら彼は深い眠りへと着いていたのだった。
わふわふともみじが自分に甘えてくるので一緒に昼寝をすることにした。
彼女は自分のことを橙と同種と勘違いしていることがあるのかとても仲良くしている
橙自身ももみじのことを大切な孫のように思っていろいろと指導している

仕事から帰宅した男は、いつも出迎えに来る橙の姿が見えなかったので犬小屋の中をのぞいてみた。
疲れたのだろう体を丸くして眠る橙の頭と体をなでてあげた。
フカフカとした橙色の毛並みは昔に比べてパサパサとしていた。
目を覚ました橙は豪勢に尻尾を振りながら主人の顔をなめ始めた

「おい、今日は充分とじゃれてくるじゃないかどうしたんだい?橙 」
『あっしにもそうしたいときがるんですぜ。ご主人』

私は久しぶりに愛犬の名前をよんだことに気付いた。
私がこの犬を見たときに橙色だから橙にしたいとごねたことがあった。
だが両親がそれには納得せず中国語読みの「チェン」にすることで納得したのだ。
そんな昔のことを思い出しながら私は老犬の頭を撫でるのだった。
そうしているうちに他のゆっくり達も集まってきた。
周りではゆっくりたちが大声を上げて遊んでいる。

「こら、お前たちもうすぐ夜のご飯だから自分のうちへ戻りなさい」

そう言うとゆっくり達は自分のすみかにもどっていった。
その様子を老犬はかわいい孫たちを見るようにしながらゆっくりと小屋に戻っていった。
そして夕飯を食べると犬小屋の中で丸まって眠ることにした。
横の犬小屋ではちぇんともみじの夫婦とめーりんの4匹がご飯を食べているのが見えた
こうして老犬橙のゆっくりとした一日は終わるのだった。



次回も、ゆっくりゲットじゃぞ
                                                   byゆっくり博士



【あとがき】

作者名無しです。
書き忘れた題名「老犬の一日」です。
感想に犬の話題があったので書いてみました
年なのか彼は動いてくれないことに困りました
ちなみに『チェン』は私が昔飼っていた犬の名前です。
香港の映画スターと毛の色からつけました。
次の話も外伝になるかもしれません。


  • 引っかかったぜ・・・
    ちぇんだと思ってたら違和感を感じた理由はそれか
    こいつも本当に幸せそうで何よりだ -- 名無しさん (2009-07-03 23:49:49)
  • 犬の名前は橙だったのか、
    見事に引っかかってしまったww
    作者さんは本当にいい作品を書くな。 -- とあるゆっくり好きの人 (2009-07-04 00:51:28)
  • 引っかかったwww
    ほのぼのしていていいな。
    次もがんばってください。 -- 名無しさん (2009-07-06 15:54:27)
  • わおwわんちゃんのお話!
    わんちゃんのお名前、ちぇんさんでしたですかー。
    ああ、やっぱり伝法です。江戸っ子です。かわいいです。
    わたしも、おっきい子とちっちゃい子と暮らしていました。
    ずいぶん前に、さようならをしましたですけれど…。
    大事なものを、とてもとても沢山くれたと思います。
    私は、それを誰かに受け渡し、繋いでいければと思っています。 -- ゆっけのひと (2009-07-09 11:18:23)
  • あと、それと、あまり無理をせずのんびり書き綴ってくださいね。
    作者さんのお話は、楽しみにしていますけれど、お身体に障ったら
    大変ですから…。
    健康の極意はゆっくり!ですよね?(笑 -- ゆっけのひと (2009-07-09 11:18:35)
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最終更新:2009年07月09日 11:18