真・女神転生ⅢーYUKKURI マリサクス
「なにやら事故が起こったようだ。このような悪魔は初めてみたが、連れていくかね?」
邪教のジジイ、なにサラッと言ってやがる。
……仕方ない、どんな悪魔か分からないけど、折角貴重な死兆石を使ったんだ。連れていかなきゃ勿体無いし、実は凄く強い悪魔かもしれないしな。
「ゆっ?わたしはゆっくりれいむ!おにーさん、ゆっくりしていってね!!」
「…………」
「おうおう、可愛らしい悪魔じゃのう。プニプニしておるぞホッホッホッ!」
「ゆっ!?青いおじさん、ゆっくりやめてね!それにれいむは悪魔じゃないよ、ゆっくりだよ!」
「そうかそうか、可愛らしいのうモチモチしておるのうホッホッホッホッ!?」
ほっとくと邪教のジジイが壊れそうなので、ジジイを右フックで眠らせた後、ゆっくりれいむ(以下れいむ)を連れて館を出る。
「おにーさん、さっきは助けてくれてありがとう!」
ポウンポウン跳ねるれいむ。
それを無言で見つめる俺。
「ゆっ、ゆっ」
なんとなく、跳ねるれいむを腕に抱えて頭?を撫でてみる。
「ゆー……♪」
気持ち良さそうに、顔を綻ばせるれいむ。
(やばい……可愛いかもしれない)
「ところでおにーさん!これからどこにいくの?」
……ハッ!?そうだ、これからマントラ軍の本営に行くんだった。撫でるのに夢中で忘れてたぜ!
「これから結構危ない所に行かなきゃいけないんだが……さっきの館で待ってるか?」
「ゆっ!?あそこはダメだよ!あのおじさんからは危険な感じがして、ゆっくり出来ないよ!」
そうだろうな。ジジイ壊れかけてたし。
まあ良いか。危なくなったら、俺が守ってやれば良いし。
「……分かった。一緒にいこうか」
「ゆっ♪おにーさんにゆっくりついていくね!」
人修羅とれいむの長い旅が、今始まった ……
最終更新:2008年08月15日 00:45