B、
「ゆっくり! ゆっくり! ゆっくり~!(霊夢! 私お手伝いするよ! ちょっと聞いて!)」
「はいはいうるさいわね。今忙しいんだから離れなさいよ。今日の宴会は地下の奴らまで来るんだから、たくさん酒がいる分早く用意しないといけないのよ」
博麗神社にて、博麗霊夢が自らの顔を模してリボンを付けた生首に飛び掛られ、
うざったそうに眉を顰めている。
その生首の名はゆっくりと呼ばれている、幻想郷に突如出現した謎の物体だ。
ゆっくりは涙目で霊夢に飛び掛り続ける。
「ゆっくりしていってよ~!(私の話聞いてよ!)」
「ゆっくりできないっての」
霊夢は胸の辺りまで飛び跳ねてくる涙目のゆっくりを手で払い、
これまで行なってきた宴会の準備の作業を再開する。
「霊夢~、酒の用意は万全だぜ~」
「おつまみの準備もできたわよ」
霊夢の友人である魔理沙とアリスが声をかけながら近寄ってくる。
二人の背後には霊夢と霊夢のゆっくりの関係のように、
魔理沙とアリスの二人に対し、それぞれの特徴を持ったゆっくりがそれぞれ一匹ずつ飛び跳ねている。
「霊夢のところのゆっくりって本当に甘えん坊ね」
「そうなのよ……。こいつときたら私が忙しいことを知ってるのにこうして擦り寄ってきて……うざったいったらありゃしない」
霊夢は若干苛立ちを交えながら吐き捨てる。
「私のとこのもかまって欲しがりだが、霊夢のところはとびっきりだな」
「あれ? どうかしたのゆっくり」
「なんだ? ゆっくり同士で話し合いでもするのか?」
魔理沙とアリスのゆっくりがぽんぽんと跳ね、霊夢のゆっくりに近寄る。
霊夢のゆっくりに対して説得を試みているのだろうか。
少女達が若干期待しながら成り行きを見守る。
「ゆっくり! ゆっくり! ゆゆう!(どうかしたの? 主人と痴話喧嘩でもした?)」
「ゆっくり~! ゆゆゆ!(もしかして女の子の大事な日? タンポン貸してあげよっか? それとも貴方はナプキン派?)」
「ゆゆっくり!(何でもないよ! 向こうに行ってて)」
「 「 ゆ~!(あ、ちょっとこら!) 」 」
けれど、二匹が声をかけたにもかかわらず、霊夢のゆっくりは尚更霊夢に引っ付く。
魔理沙が「駄目だこりゃ」と頭を抱えた。
「私の言ってることがわからないのかしら……まったく」
「ゆっくりの方だって私達の言葉を喋れないんだから、私達の言葉なんてわからないのかもな」
「とはいっても……私が忙しいことぐらい見てわからないの? ……まったく、何を考えていることか知ってみたいものだわ」
「う~ん、『腹減った! 仕事してないで飯よこせ!』だとか、『もっと私を優しく扱え! かまえ!』みたいな感じなのかな? それにしてはちょっと様子がおかしいけどな」
「ま、後でさとりにでも聞いてみることにするわ」
霊夢は淡白な様子で答えた。
今日は地下の妖怪達も来る。彼女達はゆっくり達とは初の顔合わせになる。
そのときに心を読む程度の能力を持つさとりに聞けばいいだろうと考えた。
「ゆっくりしていって――(霊夢~――)」
「ほら、邪魔よ」
ばしっと、霊夢は飛び掛る自らのゆっくりを手で払いのけ、おつまみを乗せたお盆を持っていった。
◇
幻想郷に突如出現した動く生首、ゆっくり。
ゆっくり達は幻想郷の有名人達の顔を模して潰した生首のような姿をいるが、
それ以外の生態は謎に包まれており、どこから来たのか全くの不明で、
「ゆっくりしていってね!」と鳴くことから「ゆっくり」と名づけられたこと以外は誰もわからない。
けれど、そんな謎の存在ゆっくり達にもある一つの共通点があった。
それはその顔のモデルになった人間や妖怪、果ては妖精にひどく懐くということだ。
モデルとなった少女達は自らの姿を模した謎の生き物が擦り寄ってきてどう扱えばわからず、
とりあえず放置する者、仲良くなって共に暮らす者、非常食としてとっておく者と様々だった。
そして先ほどの霊夢のゆっくり。
霊夢の神社の庭にある日いきなり出没し、まるで親に出会った迷子のごとく霊夢にひたすら懐いた。
霊夢は退治するべきか放っておくべきか迷ったが、特に悪さをするわけでもないので放置することにした。
そして今では霊夢とゆっくりが奇妙な同棲生活を行なうこととなったのである。
◇
「乾杯!」
「「「かんぱ~い!」」」
今夜の宴会は非常に賑やかなことになった。
博麗神社の庭では人間、妖怪、妖精、鬼、天人、神、様々な種族が入り乱れて、
派手に豪快に呑めや歌えやの大騒ぎ。
これまで特に交流がなかった面々も酒の力で互いの距離感が近くなり、飲み比べでその度量を認め合っていった。
そして宴会が進むに連れて、次第に気が合う者同士でいくつかのグループに分かれていく。
酒に強く騒ぎ立てる者達、お喋りに興じる者達、少し距離を置いて自分のペースで飲む者達。
皆が皆、自由に酒と場の雰囲気を楽しんでいる。
そんな中、ある一角が周りの目を引いた。
「ゆっくり!(お酒最高!)」
「ゆっゆっ! ゆっく、ゆっくり!(あっ! それ私の! 返してよ! 主に口移しで!)」
「あ~う~(ねぇ、野球拳しようよ!)」
「きゃなこ~ん(うちら脱ぐものが殆ど無いじゃん。そもそも手が無いからジャンケン出来ないし)」
ゆっくりである。
ゆっくり達が庭の端の方に陣取って、集まり、酒宴に興じている。
ゆっくり達はころころ、ぽてぽてとその丸い体を転がし、
飛び跳ねながら、口しかないのに器用に酒を注ぎ、呑み、つまみを食す。
そんな生首たちの酒宴の様子を、幻想郷の少女達は伺っていた
「あいつらって、ゆっくり達って本当に何者なんでしょうね?」
妖夢が周囲に聞かせるように呟いた。
「特に何かをしでかすわけでもないですし、それどころか私の場合何故か仕事を手伝ってもらったこともあるんですが」
彼女はゆっくり妖夢に自らの庭師の仕事を手伝ってもらっているので感謝の気持ちもあるのだが、
妖夢自身はゆっくり妖夢の事を何も知らない。
「ゆっくりねぇ……新種の妖怪って感じでもないわね。あんな感じで私達の姿に似せているのは一種の擬態かしら? ……まぁ似てないし、何者かわからないけど、放っておいても無害だし別に大丈夫じゃない?」
パチュリーが「どうでもいいし」と付け加え、興味なさげに冷めた表情で妖夢の質問に答える。
ゆっくりパチュリーは図書館の本を読むだけで、特に何もしてこなかった。
いてもいなくても関係がないのなら、毛玉のようなどうでもいい存在だ。
「私のところのゆっくりは何だか年中ゲラゲラ笑ってうるさいから迷惑なのよね~。もう少しおとなしくして欲しいんだけど」
うどんげが唇を尖らせながら不満げに呟く。
魔理沙はニヤリと悪そうに笑いながらうどんげの方を向いた。
「そんなに邪魔なら兎鍋にすればいいじゃないか。うどんげのゆっくりだから兎みたいだし。何なら今から捌くか?」
「共食いみたいなんで勘弁して……。私の姿を真似ているものが食べられていい気はしないし」
「そうか、それはありがたい。うどんげがゆっくりの代わりに酒の肴に捌かれてくれるなんて」
「何でそうなるのよ!」
うどんげがばんと床を叩いて突っ込む。
「だけどゆっくり達って本当に賑やかね。う~う~鳴いてて、私達には何喋ってるかわからないけど」
「何を話してるのかな?」
腕を組んで考え込むレミリアと首を傾げるフランドール。
彼女達の言葉に反応して、魔理沙がぽんと手を叩いて注目を集める。
「そういえばさっき霊夢と同じ話をしたんだよ。『ゆっくりって何を話しているのかな』って」
「へ~、やっぱり『お腹すいたよ、ごはんちょうだい』とか、『あそんで~』とかかな?」
「いや、言葉が通じないことをいいことに命令形で話しているのかもしれないわ。『飯』『風呂』『寝る』」
段々と皆が魔理沙の話に注目を集めていく。
『ゆっくり達はどのようなことを話しているのか』
それが宴会に参加している者達の興味の中心となった。
普段は「犬や猫が何を話しているかどうでもいいようなものだろ」と興味なさげに言うような者達でさえも、こっそりと耳を傾けている。
何故ならゆっくりは自分達の姿を真似ているのである。
自らに関係がありそうなことなら多少の興味はあるというものだ。
◇
「すいません遅れました。それと灼熱地獄跡地での炉の仕事が滞っていて、お燐とお空は残業で来れません。こいしも今日はちょっと連絡が付かなくて――」
「お、さとりじゃんか――そうだ! おまえいいところに来たな!」
魔理沙はやってきたさとりの顔を見るなり、何かを企むような顔で擦り寄って手をとる。
突然手を握られたさとりは何事かときょとんとしながら魔理沙の目を見る。
「な~さとり~、おまえ『ゆっくり』って知ってるか~」
「『ゆっくり』……ですか。地上で最近話題になっている、幻想郷の少女を模した饅頭顔の生首のことですね。私はまだ見たことはありませんが、それがどうかしました?」
「実はちょっと頼みがあるんだけどさ~」
「『さとりにゆっくりの考えていることを読んでもらおう』ですか。貴方、私の事を通訳か何かと勘違いしていませんか? ……してますね」
さとりがその座った目をより細めてジト目となり、呆れながら言う。
「いいじゃないかよ~。減るもんじゃないし~。お願いさとりちゃ~ん」
「馴れ馴れしいです。それに酒臭い。酔っ払いは突拍子もないことを考えるから苦手です」
「だったらなんでこんな場所来てんだよ~。ホントは誘われて嬉しいんだろ~。うりうり~」
「想起『二日酔いの朝』」
「ぎゃあああああああああああ!! 酔いで空が落ちてくるぅぅぅぅ!!」
トラウマを蘇らせた魔理沙が頭をぶんぶん振りながら痛みにうなされる。
調子に乗った結果馬鹿を見た小娘の醜態に、周りからゲラゲラと笑い声が上がった。
「でも私も興味あるわね。悪いけど貴方、ゆっくり達の通訳お願いしてもいいかしら?」
「ね~、貴方心を読めるんでしょ~。だったらやってみて~」
そんな衆人達を掻き分けてきたレミリアと、彼女に手を引かれたフランがさとりに対してお願いする。
普段だったら恐怖の対象であるさとりの読心も、酔っ払いの席では誰も気にしない。
思ったことがすぐ口から出るためだ。
とはいえ、さとりは気軽に能力を行使するように頼まれて若干気が引けてしまう。
能力によって疎まれた過去を持つ彼女は、その扱いに関しては誰よりも慎重だ。
「え~と……貴方達、もしゆっくりの心の中が仮に「ご飯よこせ~。この召使いめ~」みたいな感じで貴方達に対して過度に偉そうだったりしたらどうするんです?」
「 「 今夜のおつまみにする 」 」
即答だった。周りを見れば他の少女達もうんうんと頷いている。
さとりが心を読む間も無かった。
素面の状態でもゆっくり料理をやりかねない彼女達。
酔っ払って自制心が効かなくなった今では、何か失礼があったらゆっくり達はおつまみの刑は免れないだろう。
「……やっぱり駄目です。動物は喋れない分欲求に正直ですから、あまり夢や幻想はもたないであげてくださいね」
さとりはそう言い残すと彼女達から離れた。
不満げな声が挙がったが、ここで捕まったら面倒なことになる。
こういった場合は別のグループに入るのが一番だ。
さとりはキョロキョロと周りを見渡しながら、その場を離れた。
◇
「いいところに来たじゃないの、さとり。相変わらず遅れてくるわね」
さとりが辺りをうろうろとしていると、縁側で座っている博麗霊夢に声をかけられた。
反応して霊夢の顔を見ると、頬がほんのりと赤く上気している。酒によるものであろう。
けれども何か気がかりなことがあったのか、いつもよりも酔いのまわりが悪いように見える。
「こんばんは、霊夢さん。色々あって遅れてすいません」
「別にそれぐらいで謝らなくていいわよ。ところでアンタって意外と宴会好きよね~」
「まぁ、それなりには」
さとりはしれっと答えたが、実際にはそれなりどころではない。
さとりは実のところ、宴会が大好きである。先ほど魔理沙に言われたことは図星であった。
さとりは心を読む程度の能力が他人に嫌われるとあって、基本的に表に出たがらないが、
宴会にはよく参加する。
酔っ払い同士なら頭の中が空っぽであり、なおかつ考えるよりも先に口が働く。
皆が心を読まれることを気にするような状態ではないため、さとりのことを疎まない。
そのためにさとりだって楽しめる。酒は潤滑油なのだ。
「ところで【いいところに来た】とはどういう意味です?」
「あのさ、【ゆっくり】って何者か、話には聞いてる?」
「えぇ、一応は。最近幻想郷に突如出現した動く生首のことですよね。そのゆっくりがどうかしました?」
霊夢が背後を振り向きつつ指を示す。すると霊夢の姿を模した生首が蕩けるような顔をして、
「ゆ~♪ ゆ~♪(霊夢~♪)」と声を出しながら、霊夢の背中にすりよっている。
どうやらあれが動く生首ことゆっくりなのだろうと、さとりは推測する。
「こいつが、ゆっくりが何を言いたがっているのか教えて」
「どういうことです?」
「ゆっくりは【ゆっくりしていってね!】に関することしかいえないから、わけがわかんないの。それに私のゆっくりときたら、何でかしらないけど暇さえあったら私に引っ付いてくるのよ」
「へぇ……それはそれは」
「それだけならまだいいけど、よりにもよって宴会の準備で忙しい時にくっついて来てうざったかったの。私がいくら言っても聞かないし……」
霊夢はうんざりとした顔で言う。
さとりは霊夢から事情を聞いた。
ゆっくりは突如博麗神社の庭に現れたこと。霊夢に対して親のように懐くこと。
霊夢が邪険にしてもかまわず向かってくること。
そしてつい先ほども宴会の準備があったのに引っ付いてきてきたこと。
「はぁ、そんなことがあったんですか」
「だから、さとりのその読心でゆっくりが何考えてるのか教えて。何であんなことをしたのか知りたいし、な~んか妙な気分なのよね~。私の勘が騒ぐっていうか」
さとりは一瞬「失敗した」と思った。
面倒ごとから逃げて来たのに、逃げた先で更に面倒なことに巻き込まれてしまった。
またどうにか理由をつけてこの場を後にしようかとも思った。
だが――
「ゆ~♪ ゆっくりぃ~♪(ん~♪ 霊夢大好き~♪)」
さとりはゆっくりの心の中の、霊夢に対する好意を感じた。
どうやらあの生き物には言葉が通じないがゆえに、その溢れんばかりの好意が上手く伝えられないようだ。
それを霊夢は上手く受け取ることが出来ていないのだろう。何だか微笑ましい。
さとりは何となく、少しくらいだったら想いを伝える手伝いをしてあげてもいいと思った。
「わかりました。やってみます」
言うが早く、さとりはゆっくり霊夢の顔を覗き込む。
それに反応して、ようやくゆっくりはさとりに気付き、上目遣いで見つめる。
「こんばんは」
「ゆっくりしていってね!(小五ロリだ!)」
「………………」
さとりの動きがピタリと止まり、辺りの空気が凍る。
「あれ? さとりどうかしたの?」
「いえ、何でもありません。軽いかるちゃーしょっくとでもいいましょうか……」
さとりは頭を振って気を取り直して再度ゆっくりに近寄り、声をかける。
「私の名前は古明地さとりっていうの。私は貴方の言葉がわかるわ」
「ゆ~! ゆっくり! ゆぅ~!(私と話が通じるんだ! すげ~)」
「ねぇ、貴方はどうして霊夢――自分の主人にそこまでかまってもらいたいの? さっきだって宴会の準備の邪魔をしたって聞いたけど、それは本当なの?」
「ゆっくり! ゆぅぅ~! ゆっくり!(え~と、だったらちょっと説明するね。あのね、話すと長くなるんだけど~)」
「ふむふむ――」
さとりはゆっくりと会話をする。
どうやらゆっくりは人語を話せないが、人語を理解することは出来るようだ。
さとりは読心の能力を持つため、本来はゆっくりは声を出す必要がないのだが、
ゆっくりは思ったことがすぐ口に出る性質があるのか、声を出して喋ってくる。
それをさとりは聞き続けた。
「――なるほど、よくわかったわ」
「ゆっ!(どもね!)」
さとりが得心を得た。くるりと霊夢の方を向く。
「で、何だって?」
「え~とはい、何でもこの子は、霊夢さんのお手伝いをしたかったそうです」
「お手伝い?」
「そうです。お手伝いです。普段お世話になっている霊夢さんのお手伝いをしたかったのだけど、何をすればいいのかわからなかったそうです」
擦り寄ったり甘えることによって邪魔ばかりしていたと思っていたゆっくり。
そのゆっくりの真意が手伝いをしようとしていたなどとは、意外な答えに霊夢が驚く。
「霊夢さん、一ついいですか?」
「何よ」
「霊夢さんはその子に好かれているのはわかりますか?」
「う~ん、ゆっくりときたら暇さえあれば甘えてくるからそんな気はしてたけど……けど、私はこいつに対して特に可愛がってやったりとかしてないわよ。なんでこんなに好かれるのかさっぱり」
「そうですね、例えるなら霊夢さんのことを好いている方達、紫さんや魔理沙さんなどに対して、霊夢さんは特別可愛がったりしていますか?」
「いいえ。まったく。それどころかよく弾幕ごっこでドツく」
「それだけですか?」
「まぁ……その後よく一緒にお酒を飲むけどね」
「それと同じですよ。霊夢さんのさっぱりとした人柄にみんなが集まるんです。この子は『霊夢大好き! 霊夢と一緒にいたい!』という気持ちが溢れかえっています。裏表のない霊夢さんが大好きだそうです」
「でも、今日は邪魔してきたと思ってぞんざいにあつかったし、嫌われてもおかしくないんじゃないの?」
霊夢が反論するかのように答える。
「ゆっくり~ゆっくり~(そうでもないよ。霊夢がそういう人だって知ってるし、そういったところ含めて好き。さっきだって、忙しくなくなったら私が甘えててもどかしたりしなかったし)」
「霊夢さんがそういった人だということはわかっているそうです。だから大丈夫だと。そういったところを含めて好きだそうです。それに忙しくなくなったら、ゆっくりが甘えてきたときにされるがままにしてたそうじゃないですか」
「え~と、それはあれよ。酒の席でつまらないことでイライラするのも嫌じゃない。だからちょっとくらいならいいかなと思っただけよ。ホントに邪魔だったらどかすわ」
霊夢がばつの悪そうな顔をしてそっぽを向く。
「ゆっゆっゆっくり(それと、宴会の準備邪魔してごめんね。忙しかったのに)」
「宴会の準備の邪魔をしてしまったことについてはこの子も申し訳なく思っています。忙しいところにかえって邪魔をしてしまったと、反省をしているようです」
「そうなの?」
「ゆ~ゆ~(そだよ。ごめんね)」
霊夢がゆっくりの方をちらりと見る。その目には若干の戸惑いがあった。
霊夢は基本的に人妖に好かれるさっぱりとした気質を持つが、
あまりこういった類の、子が親に向けるような愛情を受けたことはない。
どういった反応をすればいいのか戸惑うその様子は博麗の巫女というよりも、
一人の少女のそれであった。
「霊夢さん」
「な……なによ」
「霊夢さん、そんなに肩肘を張らなくても大丈夫ですよ。この子は自然体の霊夢さんが好きなようですから。それに私個人としては子供や小動物に優しい霊夢さんっていうのは気持ちが悪いです。霊夢さんって子供の飴玉とか奪いそうですし」
「おい」
「確かに熱心に好かれると、時にはうざったくなってしまったり、どうしても手が離せなくなってかまえなくときがあるのはしょうがないでしょう」
「無視すんな」
「ですが――」
さとりの突如真剣味を増した声に霊夢が気圧される。
普段のさとりは基本的に根暗だ。
けれどペットや、言葉の喋れない存在に関わるとこのような真摯な性格になる。
だてに地霊殿の主はやっていない。
「ですが自分を好いてくれる相手には、どうか無下に扱うようなことはしないであげてください。嫌われるのは簡単ですが、好かれるようになるのは難しいです」
さとりがふっと、自嘲するようなため息を吐きながら言った。
「まぁ、私は霊夢さんなら大丈夫だと思いますけどね。その姿を見ていると」
さとりは縁側に座る霊夢と、その隣に並びながら霊夢に寄りかかるゆっくりを見る。
ゆっくりの顔はとても幸せそうだった。
愛する母に抱きつく子供のような安心感を醸し出す至福の表情だ。
こんな顔をすることが出来るような者は滅多にいない。
なんだかんだいって普段霊夢がゆっくりにたいして世話を焼いていることが伺える。
「え~と、これはその、あれよ。あんまり駄々をこねてて五月蝿かったから、こうすれば黙るからこうしただけよ」
「はいはい。わかりました」
さとりはにこやかに笑いながら霊夢に言った。
霊夢はさとりのそんな姿を見て、自らの頭をわしゃわしゃと掻き毟る。
「あ~もう、この話はもうおしまい!」
そう言うと霊夢は自らのゆっくりを膝の上に乗せた。
上に乗ったゆっくりは即座に目を輝かせ、口元がわぁっと開き、幸せ一杯の顔をする。
「ゆっくりしていってね♪(霊夢大好き♪)」
「……まったくしょうがないわね。こういうことはたまにしかやってあげないから、あんまり忙しいときに引っ付いてくるんじゃないわよ」
「ふふふ……」
「それとさとり、アンタもさっさと酒飲みなさい! 宴会で素面が真面目なこというんじゃないわよ!」
「はいはい。わかりました」
悪態をつきながらゆっくり霊夢を膝の上に乗せる霊夢。彼女の心の中は妙なこそばゆさで一杯だった。
さとりはその微笑ましさに思わず頬が緩んでしまった。
◇
「ところで貴方、最後にひとつ聞いてもいい?」
さとりがこれで時分の役目は終わったと思いその場を離れる前、
ゆっくりに対して感じた素朴な疑問があった。最後にそれを聞いていこうと彼女は考えた。
「ゆ?(どしたん?)」
「貴方達って何で幻想郷の女の子の姿をしているの?」
「ゆっくり――(それはね――)」
◇
ザッザッザッと、さとりは霊夢とそのゆっくりから足早に離れた。
ゆっくり達が幻想郷の少女達の姿をしている理由。
それ自体はある意味「わかりやすく」「微笑ましい」理由だったが、
決してモデルとなった少女達には口外できないものであった。
霊夢に対しては上手くぼやかしてきたが、このままだとボロを出しかねない。
今日は日が悪い。さとりは一刻も早く帰ろうとする。
けれど――
「すげ~!! ねぇねぇ、あたいのゆっくりがどんなこと考えてるか教えてよ~」
「私のゆっくりは! 私のゆっくりは!」
「な、何ですか貴方達!?」
気が付けばさとりの周りには観衆が集まっている。
一度は撒いたのに、愚かなことにも再度捕まってしまった。
先ほどのさとりによる一連の光景は中々変わった見世物だったため、皆の興味を引いた。
そのために少女たちは離れたところから見学していたのだ。
そしてさとりの手腕に感心した少女たちは、今度は自分の番だと引っ付いてきたというわけである。
「どうせだからさとりにみんなのゆっくりが何考えてるか教えてもらおうよ~!」
「いいね~!」
「もう決定だね~!」
「そ~なのか~そ~だよね~そうするっきゃないね~」
「私のゆっくりだから、きっとさぞかしカリスマ溢れた台詞を言ってるのでしょうね」
「えと……あの……ちょっと待って……」
皆が勝手に話を進めている。徒党を組んだ酔っ払いは手が付けられない。
彼女達は期待の篭った視線をさとりに向けた。さとりは思わず気圧される。
場の雰囲気に完全に飲まれていた。
「ち……ちょっと席を外しま――」
どうするべきか、逃げるべきかとさとりが迷い、
取り敢えず先ほどと同じように逃げようとその場から背を向けた瞬間、
何者かに肩の辺りをガシッと捕まれた。
「今度は空気嫁よ」
「ひぃっ!」
気配もなく近寄ってきた衣玖が能面のような笑顔でさとりに呟いた。
ギリギリと、衣玖の指がさとりの肉付きの薄い肩に食い込み、
さとりの顔が青ざめる。
「頑張ってさとりちゃ~ん!」
「いけいけ~!」
「さとり~! 愛してるよ~! ちゅっちゅさせて~!」
前門の衣玖、後門の酔っ払い。
いや、周りを囲まれた今となっては四面楚歌。
さとりに選択権はなかった。断れば何をされるかわからない。
「わかりました! わかりましたよ! 行って来ます!」
こうなったらどうしようもない。上手く誤魔化すしかない。
さとりは普段あまり出さない大声を上げると、ゆっくり達が集まる場所に向かった。
とてとてと歩いてゆっくり達の集まりに近寄る。
するとゆっくり達は皆何者かに対して首を傾げる。
「みんな、こんばんは」
さとりはゆっくり達に向かって声をかける。
けれどもその音量は小さく、雰囲気も暗い。
外の世界の歌のお姉さんとはかけ離れている。
「ゆっくりしていってね!(小五ロリだ!)」「ゆっくりしていってね!(ロリだ!)」
「ゆっくりしていってね!(小五だ!)」「ゆっくりしていってね!(ちっちぇ~!)」
「ゆっくりしていってね!(スモック着せたくなるね!)」「ゆっくりしていってね!(ハァハァ!)」
「ゆっくりしていってね!(ほっぺ柔らかそう!)」「ゆっくりしていってね!(エロ同人朗読させたい!)」
ゆっくり達は対称的に元気よく、
歌のお姉さんに向かう子供達のような天真爛漫な姿でさとりに挨拶を返す。
どうやらさとりは歓迎されているようだ。
ゆっくり達はさとりに対し、どうかここでゆっくりしていって欲しいと言っているのかもしれない。
はやし立てた少女達はそう考えながらワクワクしながらその光景を見守った。
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「ゆゆっくり! ゆっくりしていってね! ゆっくり~! ゆゆっ!(私達の正体は元【毛玉】なんだよ。ほら、紅魔異変のとき道中で弾を撃ってくるアレね。弾幕で打ち落とされた毛玉たちが、自らを打ち抜いた少女に惚れて、自分もその子に近づきたいって願って願って、その子になりたいと思った他の毛玉と毛玉トーナメントして勝ち残ったら毛玉の神様が願いを叶えてくれたんだ)
「ゆっくりしていってね~(私は霊夢にぶち抜かれたときにそのかっこよさに惚れて、一生この人についていこうって決めたんだ! 競争率がめっちゃ激しかったけど、こうなったらもう最高だよ! 霊夢ってあれでなかなか面倒見がいいから、一緒にご飯を食べることも出来るしお風呂にも入れる。お布団にもぐりこんで抱き枕にしてもらえることだって出来るんだよ!)
「ゆゆゆっくり~! ゆっくりしていってね!(霊夢って本当に可愛いよね~。何気にスタイルいいし、睫毛長くて鼻筋が通っててまさに女の子っていう顔してるし、髪の毛はさらさらでイイ匂いだし、体はしなやかで触り心地最高だし、そして何よりもあの性格がたまんない。あの子結構子供っぽいところがあって愛嬌があるんだよ。無防備な寝顔とかみてるとつい襲っちゃいたくなるんだよね~。パァンされるからやらないけど。そうだ知ってる? 霊夢って自分では見えないところにほくろが三つあってね~――)」
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「え~とね、今日はみんなに聞きたいことがあって来たの。突然だけど、皆は主人のこと好き?」
「ゆっくり~(いやマジ大好きだね、魔理沙。もう結婚してくれって感じ)」
「ゆゆ~(天然系の巨乳箱入りお嬢様最高!)」
「むきゅ~(病弱少女っていいよね。看病の名目でいつか色々したいよぅ)」
「ゲラゲラゲラ(元新参ホイホイだと……私は一向に構わん! ウサ耳ブレザー万歳!)」
即答である。
ゆっくり達は目をキラキラと輝かせ、我先にと大声で主張する。
「えっと……どんなところが好きなの?」
「ゆっくり!(魔理沙って実は意外と寂しがりなんだよね~。えっへっへ~)」
「ゆゆ~(私のモデルって実は生娘なんだよねぇ……。考えてもみれば箱入りのお嬢様なのにすぐ死んじゃったから。そのくせ自分のとこの庭師には経験豊富な大人の女を演じているのに、演じ切れていないのが微笑ましいっていうか、性経験が無い庭師だからバレずにすんでいるのが可愛らしいというか)」
「ウサウサ(私の主人も中々純情なところがあってさ~。いや~、マジでムラムラくるわ~)」
「わかるよ~(無垢な猫耳ロリたまんねぇ……色々いけない遊び教えたくなるよ……)」
「よいぞっ!(性的な意味で)」
「じゃお~ん(中華まん! 中華まん! おっきい中華まん二つ!)」
「あたいったらゆっくりね!(幼女のもち肌最高! ぱねぇ!)」
「あ~う~(※R-18映像のため、さとり第3の目によるフィルターがかかりました)」
「ちんちん(○んちん)」
さとりは一気呵成にまくし立てて来るゆっくり達に対していくつか相槌を打ち、
それぞれの話を聞きいれた。
「え~そうなんだ――うんうん――へぇ――わかったわ。それじゃあ、私はこれで失礼するわね」
するとさっと少女達の方に戻ってきた。
「皆さんすごく好かれていますよ」
さとりは一拍間を置いて、にこやかに笑いながら言った。
「あれでわかるとはすごいな……」
「どんな感じ?」
「私のゆっくりは何だって?」
「百聞は一見にしかずです。ちょっと待って下さい」
さとりはゆっくり達の方を向くと、少女達に存分に甘えるように呼びかけた。
ゆっくり達は散らばって、それぞれのモデルとなった者のところに近寄っていく。
ぴょこぴょこ、ぽよんぽよん、ぱたぱた。
皆の表情は太陽のように輝いている。
「これが答えです。この子達が何者であってもいいじゃないですか。可愛がってあげてください」
さとりはいい笑顔だ。
「私のゆっくり、いつも庭師の仕事を手伝ってくれてありがとう」
「みょ~ん!(ちーんぽ!)」
「ちょっと、う~う~言うのやめなさいっていってるでしょ!」
「う~♪ う~♪(ロリロリロリロリロリロリロリロリロリロリロリロリロリさいこぉぉぉ!!! WU~!WU~! WRYYYYYYYYYYYYAAAAAAAAAAAAA!!!」
「えへへ、くすぐったいよぅ」
「ゆっくりしね♪(フランちゃんウフフ)」
抱き合う妖夢とゆっくり、レミリアとほっぺプニプニの柔らかさ比べをするゆっくり、フランにちゅっちゅするゆっくり。
それらを初めとして、少女達が自らに擦り寄るマスコットのような物体と仲良く触れ合っていた。
「それでは私はこれで。今日は少し早めに帰らせてもらいます」
さとりはそんな美しき光景に背を向けて、神社の外に向かってスタスタと歩いて行った。
「え~、さとりってばまだ全然酔っ払ってないじゃん。ゆっくりしていけよ~」
「それは……いえ、何でもありません。少し身体の調子が悪いので」
「きっと酔っ払いの頭の中を見て酔っ払ったんだ~」
「キャーこのスケベ~!」
「え……えぇと、はいそういうことです」
さとりはばつが悪そうにしながらも帰ろうとする意思は変えないようだ。
ふとさとりが霊夢と膝枕されるゆっくりをちらりと見た。
◇
さとりは無言のまま博麗神社を後にする。
今日は家に帰ったら早くお風呂に入ってお燐とお空を撫でて寝よう。なでなでふにふにしよう。
そんなことを考えながら早く帰ろうとすると、目の前には三つの影が現れた。
「うにゅ~(フュージョンしたい! フュージョンしたい!)」
「おりんりんらんどはっじまっるよ~(お○ん○んらんどはっじまっるよ~)」
「こいこがれるようなゆっくりがしたい!(余計な詮索はするな)」
ゆっくりだ。それも三匹。
お空、お燐、こいしの姿をしたゆっくり達だ。
ぽよんぽよんと飛び跳ね、さとりの方に向かってくる。
さとりはさっと身を翻して別の方向に向かって走る。
走って走って、その場から離れようと――
ぽむっ。
何かがさとりの胸の辺りにぶつかって来た。
柔らかい。
さとりは思わずそれを受け止め、抱きかかえてしまう。
…………
…………
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さとりが恐るおそる視線を下に向けると、
薄紫色のショートヘア。
ジト目。
ハート型のカシューチャ。
そう――
さとりの姿をしたゆっくりが!
「さっとりしていってね!(さとり!さとり!さとり!さとりぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!さとりさとりさとりぅううぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!古明地さとりたんの紫色ショートの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
ZUN絵のさとりたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
緋想天則に出演させたいよさとりたん!あぁあああああ!かわいい!さとりたん!かわいい!あっああぁああ!
えっちな同人誌もたくさん発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!
ゲームなんて現実じゃない!!!!あ…同人誌も動画もよく考えたら…
さとり ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!ちれいでぇええええええん!!
この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?表紙絵のさとりちゃんが私を見てる?
表紙絵のさとりちゃんが私を見てるぞ!さとりちゃんが私を見てるぞ!挿絵のさとりちゃんが私を見てるぞ!!
動画のさとりちゃんが私に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!私にはさとりちゃんがいる!!やったよダディ!!ひとりでできるもん!!!
あ、同人誌のさとりちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああん神主さまぁ!!う、うにゅほお!!おりぃいいいいいいん!!!こいしぃいいいいい!!
ううっうぅうう!!私の想いよさとりへ届け!!目の前のさとりへ届け!)」
◇
「イヤアアアアアアアアアあああああああああああああああああああ!!!!!」
◇
「さとりったらいきなり帰ろうとしたり、突然叫んだり、一体どうかしたのかしら?」
「ゆっくりしていってね!(んほおおおおおおおおおお! 霊夢のおっぱいあたってるぅぅぅ!! マジいい匂いサイコォォォォォォ!!!)」
霊夢はヘヴン状態のゆっくりを抱きかかえながら首をかしげた。
- いい話だった。そしてオチに吹いたww -- 名無しさん (2009-08-26 19:01:04)
- 一切の自重のないそのオチとその覚悟、僕は敬意を評する!!
取り合えずゆっくりゆゆこ(もしくはゆーびぃ?)とは良い酒が飲めそうだ。 -- 名無しさん (2009-08-26 19:29:22)
- 正直なんて物じゃねえ。本能の赴くままかw
解らないままの方がいいこともあるんですね、わかるよー
ゆっくりと同じこと考えてたから、これから天子に押し潰されに逝ってきます -- 名無しさん (2009-08-26 19:51:05)
- ゆっくりの正体の個人的予想
・パチュリーの魔法実験で生まれた
・永遠亭の実験で誕生した
・妖精?
・どこからともなく現れた饅頭
毛玉が元になったとかは全く思いつきませんでした -- 名無しさん (2009-08-26 20:14:02)
- やはり三天王の一角は伊達じゃないな……!(褒) -- 名無しさん (2009-08-26 21:12:19)
- A-パートでほのぼのし、このパートで吹いたww -- 名無しさん (2009-08-27 20:04:30)
- ここで落とすとはwww -- 名無しさん (2009-09-11 20:48:33)
- あれ…作品は違えど
私 は こいつらとゆっくりできる んだ… -- 名無しさん (2010-02-26 05:34:04)
- ゆっくりスケベww -- 名無しさん (2011-09-21 08:56:33)
- WRYYYYYYYYYYYYAAAAAで吹いたwww -- 名無しさん (2013-01-19 17:01:01)
最終更新:2013年01月19日 17:01