なつのひ

なつのひ
                              作:ゆっけのひと

がんばって書きました。ゆっくりしていただけたらうれしいです。せんぷうきすずしいー


れいむがおうちにきてしばらくたちました。
夏なのです。太陽さんはここぞとばかりに満面の笑顔なのでした。
えんがわ、ちょっと日陰で一休み。そんなひと時の出来事です。

れいむ「あついね・・・ゆっくりできないよ。」へにゃ・・・
わたし「あついねー、あたまがぼーっとするよー。」ぐでー・・・
ふたりして、ぐったりぷらんぷらん。暑くてあたまがぼへーっとしますのです。あーうー

と、そのとき

おじさん「こおりーこおりー、ひむろのこおりー」

わたし・れいむ「!!!」しゅんかんふっかつです!!
わたしはえんがわを飛び出ます。れいむもあたまの上にぽむんと着地。
飛び出した先に、こおりうりのおじさまが。
カキ氷をふたつ頼もうとおもいました。

おじさまは、大きな木の台の付いた荷車に、これまたおおきな木箱をのせていました。
おじさまが言うには「この中だとこおりはとけないんだよ。」とのこと・・おーふしぎふしぎ
麦藁帽子に白いシャツと半ズボンで履物はサンダルのおじさま。(真っ黒に日にやけたお顔で、笑うととても素敵な方なのです。)
おじさま「ええと、カキ氷二つ・・お味は何にするのかな?お嬢ちゃんたち」
れいむ「れいむはめろんがいいよ!!!たくさんかけてくれるとゆっくりできるよ!!!」
わたし「わたしは、すいでおねがいします。」
おじさま「あいよ!二つともたくさんかけてあげるよ。」
そう笑顔でこおりかきにこおりをはめ込み、取っ手をまわすおじさま。

しゃりしゃりしゃりしゃり……
             みーんみーんみーんみーんみーん
                     ちりーん…ちりんちりーん…

こおりをかく音にあわせてせみさんや風鈴の楽団が音遊び・・。
おじさまは、まるで楽団の指揮者さんみたいです。

ガキッ!!

おじさま「あれ?取っ手が動かない・・こわれてしまったかなぁ?」
お皿の上には、ひとりぶんのかきごおり
わたし「れいむ、出来たよー。メロンだったよね?おじさまメロンをさきにくださいな」
れいむ「ゆゆっ!!!れいむだけたべるなんてとてもゆっくりしてないよ!!!」
わたし「わたしは、取っ手がなおってからで良いから、さきにたべてね?」
おさらをおしあいへしあい、おじさまは困り顔です。
おじさま「うーん、だがこれは当分直りそうもないぞ?こまった・・たべさせてあげたいんだが・・。」

皆そろってへの字口。暑いお空のしたで、おおよわり。

おじさま・れいむ・???「ゆっくりできない・・。どうしよう・・。」

不思議なぽよよんれいむさん。ゆっくりしたい情熱は、夏の太陽よりもすごいのだ。
れいむ「ゆ!!!ひらめいたよ!!!こうすればみんなでたべれるよ!!!」
まゆげが自信の程を物語っていました。なにをするのかしら?
・・・まさか「れいむ!ちょっとま・・!!」
祭具をとりだしふりふりくるくる、まわって「フルベユラユラユラユラトゆっくりしていってね!!!」

ぽ゛む ん!!!

煙が消えたそのあと、ひやりとした空気が漂いだしました。あーうー、やってしまいましたか、れいむさん。


おじさま「おわ!!なんだこりゃあ!!氷の塊がぜ、ぜんぶ!?」
現れたのは、荷車からもはみ出した大山盛のかきごおり・・。どうしよう、これ。

れいむ「ゆわわ!!!まちがえちゃったよ!!!ごめんなさい!!!」
れいむは、ぺたんこになっておじさまにあやまっていました。
暑いから、加減を間違えてしまったみたいです。わたしもあやまります。
わたし「ごめんなさい、おじさま。れいむに悪気はないので許してあげてください。」ぺこぺこ
おじさま「ん?いや、道楽商売だから別段かまわんが、こりゃもったいないなぁ。どうしようか?ほっとくととけてしまうなぁ。」
おじさま、笑いながら許してくれました。でも本当にどうしましょう?

れいむ「せきにんをとるよ!!!ゆゆゆ・・・ゆっくりふえちゃうぞ!!!」

         れいむがふえました。

不思議さんだとは、思っていましたがここまでとは想像していませんでした。びっくりー
あとできいたら、もったいないと思う人の心が力を与えてくれるのだとか。すてきなちからです。
見る見るうちに消えていくかきごおりの山。
おじさまもわたしもお相伴です。

かきごおりもすっかりなくなってみんなでごちそうさまをしたのでした。
れいむ「ゆっくりもどるよ!!!くっついちゃうぞ!!!」
れいむたち「ゆー!!!」

次々とくっつくれいむたち。
きょうはすごい不思議にであえたなー、感謝感謝。
おじさまも帰り支度ほ整えて帰ってゆきます。
おじさま「嬢ちゃんたち、また、カキ氷食べてくれ。これに懲りなければ、な?」
粋な笑みを浮かべてそう言ったおじさまは、楽団に鼻歌で楽の音を加えながら去っていきました。

わたし「さてと・・あれ?れいむどうしたの?」

れいむ「おなかいたいよ・・。ゆっくりできないよ・・。」あーうー

なんともかんとも、ゆっくりした一日でした。



二つ目の作品です。みじかいです。もっともっと長くて楽しいお話をかけるようにがんばります。

感想ありがとうございます。もちょっとがんばってみます。
もっと、読んでくれた人が素敵なきぶんになるような作品が書けるといいのですけれど、うまくいかないです。むつかしいなー。

皆様も暑くて大変でだとおもいますけれど、つめたいものはほどほどにして、おなかを
こわさないように、お仕事やお勉強がんばってください。

それでは、また。ぺこり



  • 絵本風で、ほのぼのゆっくりできるお話ですね♪
    カキ氷食べ過ぎると、お腹もそうだけど頭がキーンとしちゃうでしょうw
    れいむも大変ですねw -- 名無しさん (2009-08-29 01:04:21)
  • フルベユラユラって詞が霊夢より巫女らしいれいむw -- 名無しさん (2009-08-29 13:32:33)
  • >もったいないと思う人の心が力を与えてくれるのだとか
    ナイスジャパニーズテイスト。古き良き同居人って感じですね、ゆっくり。 -- 名無しさん (2009-08-30 16:14:52)
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最終更新:2009年08月30日 16:14