ゆっくり奥地

陽光が眩しい
大気が蒸している
「ふいーっ、今日もあついあつい」
汗を拭きながら木の板に傷を付ける・・・もう付け終わったものは6枚
つまり6ヶ月ものあいだ、こうして自作カレンダーをつけているということになる
「あー、数えてみれば自然に今までの冒険が思い起こされるわい」
「木を分け林を分け森を分ケ、ついでに海や川や湖を渡リ、こうしてここまでキタわけですからネー」
「まあそもそもいるとかいないとかいう以前に」
葉加瀬博士は顔を上げ助手のジョシュ君もそれに倣い、
二人揃って原生林の空を見上げた
「そもそもここどこなんじゃろ?」

「4、5、6、7、8、9で10月、と。ワタシたちが沖に流されてからモーこんなになるんですネェ」
「あの日ゆイタニック号の救助に向かったはいいが、その後潮流に流されてしまったからのう」
「アンガイあの船の乗員は全員無事で、ソーナンしたのは私達だけとかだったりシテ」
「ソーナンス!」
「HAHAHA!」

「しかし流れ着いた先がこんなとこトハ」
「アフリカと南アメリカのどっちかであることは間違いないんじゃが」
「どっちにしろニポンの真裏ですネ」
「霊夢君ともはぐれてしまったしのう」
2人は草木を分けて歩き始める
「まぁいい機会じゃ、こうしてジャングルを探していれば新しいゆっくりとか見つかるかも知れん」
「OH!野生のさるのトカですネ!」
「むむ!こんなとこにおったら溶けそうじゃ、さっさとみつけたげねばなるまい!」
博士は俄然いきり立った
「しかしなんかこうしてると、昔の特番を思い出すようじゃ。ジャングルの奥地に謎のゆっくりを見た!」
「ベタベタデース」
「溶けてしまうからのう・・・あいたっ」
なにやら石の柱というか、遺跡の一部にぶつかったようだ
「つつつ、おー痛いわい。えーとこの建築様式はインカ・・・いや、アンデス文明かの?」
「フムフム。随分歴史を感じさせる古さですネ、超古代ッテ感じデース!」
「どちらにせよここは南米のようじゃな」
「南米といえばスト2のブランカさんを思い出しマース」
「電気繋がりでピラルイクとかいれば面白いんじゃがのう」

「むむっ、何奴!」

誰何の声がどこからともなく上がる。と同時に、赤い服を着た集団がぞろぞろと出てきた
ただの原住民というよりは秘密結社か何かの集団のように見える
「ここを見たからには生かしておけぬ!」
そして手に手に剣を携えている。とても好意的には見えなかった
「ど、どうしてこうなるんじゃ?」
「もしかしたらアジトに紛れ込んでしまったのカモ知れませんネェ」
「わ、わしらはアヤしいものではないぞい、アイアムいっぱんぴーぷる、なう!」
珍妙な二人組みは見るからに怪しまれていた
「ちなみに向こうは古代ケチュア語で話してマース」
「どうすればいいんじゃ、いきなりこんなところで絶対絶命のピーンチ!」
「アイツが来る前に始末するのだ!」
相手は何かを気にしているようだった
「む?アイツとはなんじゃろ?敵・・・というか、正義の味方でもいるのかのう?」
「そういえば聞いたコトがありマース!いま巷ではゆっくりサンの変身ヒーローが活躍中だトカ!」
「ち、ちまたって一体どこでそんな情報仕入れたんじゃ!?」
ジョシュ君はケータイを見せた
「・・・そーいえばわしももっとったのう・・・したらなんでわざわざ木のカレンダーなんか作ってたんじゃ?」
「気分とバッテリーの問題では?」
「ええいおまえたち、やーっておしまい!」
痺れを切らしたのか奇声とともに飛び掛ってくる!
「こ、こうなったらしょうがない、いちかばちか、そのヒーローに助けを求めるんじゃ!」
「画面の前のみなサンも声を合わせて一緒によびまショーね!」
「せーの、」

「たすけて、ゆっくらいだ~~~~~~~~~!」




・・・ばさっ、ばさっ
どこからともなく飛来する音が聞こえてくる
「ま、マサカ!?」
「きてくれたのか!?」
そう、その名も、ゆ っ く ら い だ ー







            _人人人人人人人人人人人人人人人_
            >       あまぞーん!!!    <
             ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

               ___________  すーぱー
              |\__________ \   だいせつだ~ん☆
              |  \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
           .r'´ノ\    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  }^ヽ、           ドゴォォォ _  /
            /ヽ/r /vゝ. | amazon.co.jp          |ノ ハ } \              ∧ ∧―= ̄ `ヽ,
       /ヽ / r' / y j.} |                |/ }! i ヽ  ヽヽ     ∵. ・(   〈__ >  ゛ 、_
      /ヽ / ハ ハ / .(  |      ⌒ ,___,⌒    .|  ノ  }  _」ゞ  ))            (/ , ´
         ⌒Y⌒Y⌒Y⌒  | ≡  /// ヽ_ ノ ///   |⌒Y⌒Y´                 / / / \
               \  | 三                   |                     / / ,'
                 \|___________|                   /  /|  |
                                                     !、_/ /   〉
                                                         |_/

「なんか思ってたのと違うのう」
「まぁいいじゃないですカ、あれならワタシタチも送り届けてくれるかもしれまセンよ」



                ___________
              /__________/.|  あ、海外配送は割増料金ですから
             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ ...|
             r'´ノ| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|   | /^ヽ、
        /ヽ./ r| amazon.co.jp          |  _ ノ ハ ハ } \
      / ヽ/ r' |     ──  ──    .| { j / ハ }! i ヽ
     /  / ハ ハ/ |     t'tテァ  rtテ-ァ     .|  )ヘ {_   ノ  } _」ゝ
.        ⌒ Y⌒Y´| ≡    ̄ '   ̄      |   |⌒Y⌒Y⌒Y´
            | 三     ‐=-        |  /  キリッ
            |___________|/

「・・・お願いします」
こうして二人は無事帰途に着いたとさ

  • うーぱっくかわええ。


    博士とジョシュがまさかこんな目にあっていたとは。 -- 名無しさん (2009-10-26 16:58:22)
名前:
コメント:

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年10月26日 16:58