小ネタ352 う゛わるぱちぇ

う"わるぱちぇはやっぱりヴワル魔法図書館に住んでいるのだろうなあ。

 紅魔館のアイドル、ゆっくりれみりゃはヴワル魔法図書館に遊びにきていた。
「うーうー♪パチュリーあそぼー」
「むきゅー!!むきゅきゅー!!」
「うぁ?なにかきこえたどー?」
 『むきゅー』はこの図書館の館長であるパチュリーの口癖であるが、パチュリーにしてはちょっと口調がおかしいような気もする。だがゆっくりゃはそんな細かいことはあんまり気にしていない。
「パチュリーかくれてないででてくるんだどー!おぜうさまのめいれいだどー」
 そのとき、ゆっくりゃの背後で何か大きなものが動いた。
「パチュリーそこにいたんだど……うわああああああ!?」

 振り返ると、そこにはパチュリーのかわりにパチュリーそっくりの巨大な何かがいた。「それ」は少なくとも本物のパチュリーと同じくらいの高さがあった。
「うー!こあいどぉー!さくやー!!」
 まわれ右して一目散に立ち去ろうとしたゆっくりゃは、なにか柔らかいものにつまずいてしまった。
「いたいよぉ!うああああああん!!」
 ゆっくりゃはとうとう泣き出してしまった。
「すーりすーり」
「むきゅ、ゆっくりなきやんじぇね……」
「うぁ?ちっちゃいぱちゅりーがいっぱいだどぉ?かーわいいどぉー♪」
 ゆっくりゃがつまずいたのはゆっくりぱちゅりーの赤ちゃん、仔ゆちゅりーだったのであった。
 泣き出したゆっくりゃを慰めようとすりすりするゆちゅりーたち。
 気がつけばゆっくりゃはピンポン玉くらいの大きさからバスケットボールくらいの大きさまで大小さまざまの仔ゆちゅりーに取り囲まれてすっかりごきげん。

「ちょっと、ゆっくりゃ、図書館では静かにしなさ……これは……もしかして、わたしのゆっくり!?いつの間に?」
「あ、パチュリーだどぉ♪みてみてー♪おぜうさまのあたらしいおともだち♪おおきいぱっちぇとぉ、ちゅうくらいのぱちぇとー、ちいさいぱちぇとーもっとちいさいぱちぇとーもっともっと……」
 動かない大図書館、パチュリー=ノーレッジはそのまま気絶した。

 おぜうさまであるゆっくりゃがとても気に入っているようなので追い出すわけにもいかず、結局ゆちゅりー一家はそのままヴワル魔法図書館に住まわせることとなった。
 自分そっくりの生物たちに最初は驚いて気味悪がっていたパチュリーも、面倒を見ているうちにすっかり愛着が沸き今では紅魔館の誰よりもゆちゅりー達を可愛がっている。

「うっうー♪みんなーきょうもいっしょにあそぶどぉー♪」
「むきゅー」
「むきゅきゅー」

「「「ゆっくりしていってね!!!」」」

 そんなゆっくりゃとゆちゅりーを横目にパチュリーは微笑んだ。

「ゆっくりしていってね……」

END

  • あとがき
 >>374>>382のAAを作った者です。
 ゆちゅりーが好きすぎて、AAだけでは飽き足らず、とうとうゆちゅりーSSを書いてしまいました。
 野生設定でゆちゅりーとゆっくりゃが仲良くなる話が書きたいというのと、霊夢がゆっくりれいむを飼っていたりする話は多いけどパチュリーがゆちゅりーを飼っているのは見かけないので、
その2つを書きたいという気持ちだけで書いてみました。初投稿なので至らない点もあったでしょうが、ここまで読んでくださってありがとうございました。

おまけ(設定集)

  • う"わるぱちぇ
 図書館にいつの間にか住み着いていた知識と日陰の妖精。
 一番大きいのがう"わるぱちぇで、仔ゆちゅりーたちの親のようだが、どうやって生んだのかは定かではなく、生物学上の親子であるとは限らない。

  • 仔ゆちゅりー
 いろんなサイズがいるが、一番大きなう"わるぱちぇが大トトロとしたら中トトロ、小トトロみたいな感じ。

 ゆっくり達は、それぞれの特色にあった場所(れいむ→神社、ぱちゅりー→図書館、まりさ・ありす→森、etc)からいつの間にか湧いてくる妖精みたいなものだったらいいなあ。

 ぱっちぇんぷりんも好きなので、このメンバーにさらにぱっちぇんぷりんが加わったりしたら楽しいかなとも思う。どんどん不思議生物に埋め尽くされる紅魔館……

  • ぱっちぇんぷりん
 ゆちゅりーの亜種で、咲夜が持ってきたおやつのプリンが変化した妖怪?
 皿のようなものに乗っていて滑るように移動する。

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最終更新:2009年12月26日 17:06