空気嫁(がすわいふ)

『屁~音!』


幼少時にお袋が死んで、俺は田舎の親父に引き取られた。
親父は俺が産まれて間もなくにお袋と離婚したので、俺は親父の顔なんて
覚えているわけもなく、最初の頃はぎこちない生活が続いた。
まあ親父の方はまったく気にしていない様子で、家業たる農業から家事に
至るまでちゅうちょ無く手伝わせたので、俺は半ば強制的にここでの生活に
慣らされてしまったのだが。
そして年月が経ち、まばらにでもヒゲが生えてくるようになったある日。

「嫁を取ろう」
「は?」

普段から奇っ怪なことを言ったりやったりする親父だが、唐突に過ぎた。
朝飯の最中、「出前でも取ろう」みたいな気軽さで──いや出前なんて
取れる店もないど田舎だけど──何だ、嫁って。

「わからんか。妻だ。ワイフだ」
「意味を聞いてるんじゃねえよ。再婚って歳か、親父」
「私はいつでもビンビンだがな」
「それも聞いてねえよ」
「ではなく、お前の嫁だ。結婚しろ」
「は?」

何とち狂った戯言のたまわってますか、こいつは。

「わからんか。所帯を持てということだ」
「だから意味は聞いてねえって。どういうことだよ」
「うむ。知っての通りここは過疎化が進んでいる。それも加速度的にな」
「だな」
「このままでは寝て覚めたら人口が1割になっているという事態にも」
「ねえよ」

さすがにありえないが、村人の数が減っているのも事実だ。
全員の顔と名前が一致するという時点で、過疎化のモデルケースとして
教科書に載ってもいいくらいだ。

「ならば早々に結婚したほうがよかろう。だから結婚しろ」
「話が飛躍しすぎなんだよ。何でこっちの人口と俺の結婚が関係するんだ」
「早めにセックスしまくって人口を増やせということだ」

思わず茶碗を投げていたが、親父はあっさり片手で受け止めると、そこに
新たな飯を盛って差し出してきた。

「あ、どうも」
「うむ」

いや、じゃなくてな。

「俺一人が頑張ったところでたいして増えねえよ。アホか」
「親子でサッカーの試合ができるくらいは増やせると思うが──」

22人。ふざけんな。息子のムスコが破裂するわ。

「──それでなくとも、若い者が結婚するのは良いことだ。ただでさえ
女っ気のないところだろう、ここは。ずるずると婚期を延ばした結果、
孤独な老人の仲間入りを果たしてもらっても困る」
「む……」

わからなくもない。同年代の相手がほぼ皆無の現状、見合いだのなんだの
しなければ、結婚は不可能だ。生涯童貞永久独身貴族を目指さない限り、
俺もいわゆる婚活をすることになるだろう。
しかし、なぜ今。

「まだいいよ、俺は。つーか、酒も飲めねえヤツに結婚勧めんなよ。
親父が結婚して子供産めばいいじゃねえか。まだビンビンなんだろ」
「うむ、それなんだが、相手がいないことには如何に私とて出産はできん。
母さんと別れたあとに、私の方でも嫁探しはやっていたのだがな」
「ダメだったのか」
「うむ」

あぐらをかいている親父の姿を見る。
多少皺も白髪もあるが、短く刈った髪に日焼けた健康的な顔。そして、筋骨
隆々といった言葉そのままの、見事なガタイ。
世界農業選手権チャンピオンといった妙な肩書きまで持っているほどだ。
見てくれも経歴もまあそう悪くない。
黙っていれば再婚相手などいくらでも見つかりそうだが、ダメな理由は
単純に中身の最悪さだろう。

「熱烈なアピールは欠かさなかったのだがな、全裸で愛を叫びながら抱きしめ
にいって」
「無理に決まってんだろっっ!」

やはり最悪だ。どこの風習だよ。よく警察に捕まらずにここにいるな。

「んー、母さんのときはそれで上手くいったのだが」
「お袋ーっ?!」

幼き日の美しい思い出。
優しくも厳しい良妻賢母のイメージがガラガラ崩れてゆく。
ムキムキの全裸筋肉で迫る男をにこやかに受け入れる女。
実は変態だったってのか?!

「それで産まれたのがお前だ」
「うわーッ! うわーッ!」

聞きたくない聞きたくない!
変態同士の遺伝子が掛け合わされて誕生した変態サラブレッド、それが俺。
勘弁してくれ。

「お前も母さんのような女性を嫁にしたくば、全裸で駆け回るといい」
「うぉらッ!」

怒りが瞬間に沸点に達し、俺は感情に任せて箸で親父の顔面を突いた。
あっさりかわされる。
連続でフェンシングのように素早く突き続けるも、それ以上の素早さで全て
かわされた。あぐらのままで。
親父が不敵な笑みで「そんな腰の入れ方ではクワも振れんな」などと言い、
「まだまだ農家としては半人前だ」と何事もなかったように飯を口に入れた。

農家パネェ。

「まあ冗談はさておきだな」
「冗談だったのかよ」
「半分はな」
「そこは全部にしとけ」
「とかく一人で嫁を探すのは困難なものだ。お前では荷が重かろう。だから私が
探しにいってやろう」
「いや、無理だろ」

全裸であちこち行脚されても困る。第一結婚を了承した覚えもねえし。

「何、愛しい息子のためだ、死にものぐるいでやるさ。ただし一年は掛かるだろうな」
「ああ、そう。その間に考え直してくれりゃいいけどな」
「そして一年経ったものがここにいる」
「何ィ?!」

クッキング番組かよ!とツッコミを入れる暇もなく、よいしょ、と親父は懐から
子供の大きさほどもある人形を取り出した。いや、

「れみりゃだどー☆ よろしくだどー♪」
「うわぁああっ!」

しゃべりやがった! 生きてんのか、人間か、こいつ?!

「うっうっうー♪ れみりゃのだんすだどー」

親父の懐から登場した途端、拳を胸の前で回し、腰を振り振り踊り出す幼児体型。

「な、何だこりゃあ!」
「ん? あれか。あれは農家に代々伝わる懐収納法だ。熟達者はトラクター一台
でも懐に入れられる」
「聞いてねえよ! でもすげえなそれ! じゃなくて、あの子供は何だよ!」
「おや、自己紹介は済ませただろう。聞いていなかったのか。彼女は『れみりゃ』だ」
「れみりゃ?!」

聞いたことがない。その単語はWHAT?

「一言で済ませると肉まんだ」
「肉まん?!」

一言で済ませすぎだろっ、意味わからん!!

「口で説明するよりまずは抱いてみろ。ああ、性的な意味でなくてな」

色々突っ込みたいところは山ほどあったが、素直に抱きかかえることにした。
いや、だって、もう、疲れてしまって……。

「うー♪」

しゃがんで腕を差し出すと、れみりゃというその幼児は素直に胸に飛び込んできた。
背丈は俺の腰ほどしかない。
頭をすっぽり覆う白い帽子を寄せてくる。赤いリボンで止めてあるが、服も同じ
ように白い布を赤い腰ヒモで締めたような作りになっている。ワンピースという
やつだろうか。

(やっぱり人形みたいだなあ)

と思っていると、ふわりと鼻に匂いが立ちのぼってきた。

「肉まん臭い……」

思わずつぶやいてしまった。
それほどに肉まん臭い。なるほど、確かに、肉まん臭い。とっても肉まん臭かった。

「どうだ、肉まん臭いだろう」

親父がなぜか得意げに言う。

「ああ、肉まん臭いな」

こちらはうなずくしかない。
れみりゃとやらは肉まんだった。動く肉まん。しゃべる肉まん。罪を憎んで人を肉まん。

「つまりお前の嫁として申し分ないわけだ」
「ハッハッハッハッハ」
「ワッハッハッハッハ」

笑い合う。れみりゃも嬉しそうに笑った。

「いや、おかしいだろ!」

ようやく突っ込めた。
いつの間にやら不思議空間に引き込まれていたようだ。危ない。
何が悲しくて饅頭を生涯の伴侶に迎えろというんだ。

「息子よ」

にこやかな笑みを一転、親父は真面目な顔をして俺の肩に手を置いた。

「人を第一印象で決めるな」
「こいつは肉まんだろ!」

饅頭以上でも以下でもない。

「発想を変えるんだ。肉まんではなく『肉MAN』と考えるんだ」
「どこの超人だよ! 『肉バスター』とか『肉ドライバー』とか使うのか!
『火事場の肉力』とか持ってんのか!」
「息子よ」

親父は教え諭すように言った。

「頭大丈夫か」
「ムキー!」

れみりゃから体を離し、パンチを親父に繰り出す俺。ワンツージャブからストレート、
フックやアッパー、果てはデンプシーロールまで繰り出す。
全てかわされた。
最後は後ろ向きのままよけられた。
まったく息を切らさず、親父は不敵な笑みを浮かべる。

「そんなことでは台風時の水量管理はできんな」
「チクショウ……」

農家パネェ。

「まあともかくも嫁の資質はその中身だ」
「……中味は肉まんの具だろ」
「れみりゃ、特技を見せてみろ」
「わかったどー☆」

快活に返事をし、れみりゃはトコトコ歩いてきて、目の前で背中を向けた。
嫌な予感。

ブーーーーーーーーーーーーッ

大音響が鳴り響いた。
白いスカートの下にはかれた白い下着、その尻の部位から膨大な気体が噴出されたのだ。
簡単に言えば、馬鹿デカい屁がこかれたのだ。

「ごふぁッ!」

鼻から脳髄を貫くような刺激臭。意識がねじ曲げられ、視界がゆがむ。味覚まで
もが臭さを認識して、苦い。目の前が暗くなる。だが、気絶する寸前で何とか
土間から外へ転がり出た。
新鮮な空気。思いっきり吸い込む。吸って、吐いて、吸い込む。
普段している当たり前の呼吸がこれほどまでに幸せなことだとは。ああ、生きている
って素晴らしい。
玄関を見ると、もうもうとホコリが湧き出していた。どんな威力だ。
ホコリの中に人影が浮かぶ。親父だ。

「これくらいでうろたえるな。情けない」
「驚かねえヤツは人類超えてるだろ……」

もちろん目の前のは超えた側だ。人間じゃない。人でなしと言い換えてもいい。

「まあそんなことより──」

前触れ無く親父の瞳孔が上向く。そのまま白目をむいてバタンと前のめりに倒れた。
無理をしていたらしい。
つまり親父にも一欠片の人間性が残っていたということだ。
1へえ~だな。屁だけに。




親父は普通は機械でやる仕事を、全て手作業で行う。たとえばトラクターで耕す
ところを、クワを振ってやってしまう。それでいてトラクターより早く終わる。
「ガイアのささやきを聞くためには、やはり己の肉体で語りかけなければな」
そんなことを言っていたが、要は変態なだけだろう。
しかし、その人外な強じんさを誇る親父が気絶に追い込まれた。
なるほど特技というだけあって、大した屁だ。

「って、嫁に関係ねえッ!」
「うむ」
「だどー」

死地を乗り切った俺たちは、一息ついた後、再び居間で向かい合っていた。
座る床板には臭いがしみついているようなイメージがあるが、気のせいであってほしい。

「だが特技には違いない。仮に特技がお琴や乗馬であっても、家事や夫婦生活には
関係しないだろう?」
「そりゃそうだけどよ」
「まあ乗馬の方は夜の夫婦生活には入り用かもしれんがな」
「さりげなく下ネタかますな」
「ともかく出会ったばかりで互いのことはわからんだろう。嫁としてふさわしいか
しばらく生活してみるといい」

確かに、今のところの印象が、屁をこく肉まんというものしかない。

「いろいろやらせてみれば、れみりゃの良さがわかる。掃除、洗濯、炊事に子守り。
いろいろな」
「子守りっつーか、こいつそのものが子供なんだけどな」
「れみりゃは料理が得意だどー☆」
「おお、頼もしいな。さっそくやってもらえるか」

炊事と聞いてはりきったか、れみりゃは「やるどー!」と台所に向かった。
今は朝飯の途中なんだが……

「なあ改めて一品作られても困るんじゃないか」
「愛妻の料理だろう。据え膳食わぬは男の恥と言うではないか」
「それは意味が違、つーか妻になるの確定事項かよ」
「受け入れてもらいたいな。お前のために丹念に探し回って、橋の下で拾ってきたんだぞ」
「落とし物かよ!」

拾得物は警察に届けろよ!とつかみかかろうとするが、軽く身を引かれてしまう。
さらに間合いを詰めようとするがダメで、最終的には全力疾走したのに、後ろ向きに
走られて距離はまったく縮まなかった。アメフトのCB以上だ。

「そんなことでは脱穀作業はできんな」

農家パネェ。

外での短距離走から戻ってくると、家の中にはリズミカルな音が響いていた。
台所をのぞき込むとれみりゃが野菜を切っていた。足下に台が置かれ、それに載っている。

「意外と様になってるじゃん」

正直な感想だ。橋の下で生活していたとは思えないほどの包丁さばきだ。

「そうだろう。昔の母さんを思い出す後ろ姿だ。おっと、しかしいくら魅力的だから
といって尻など触ったりするなよ。私みたいにガス噴射されるからな」
「しねーよ! つーか触ったのかよ!」 
「まして無理矢理に裸エプロンをさせるなどという変態行為は、頭の中だけにしておけよ」
「いや、考えるのもダメだろ!」

この変態め。

「うー、目にしみるどー」

声に台所を見ると、れみりゃが目をこすっていた。まな板に切られた玉ねぎがある。
新鮮なものほど目には痛い。畑で取れたてのものだから、かなりしみるだろう。
手の甲で涙をぬぐい、玉ねぎに取りかかり、また目をこする。その繰り返しだった。
ちょっと危なっかしく思えたので、歩み寄る。

「おいおい、大丈夫か」

ボブゥ!

屁で返事をされた。不意打ちでまともに浴びる。

「うぐはッ!」

目にしみる! 目にしみる! 呼吸器が焼ける!
産地直送の取れたて新鮮なガス攻撃を食らい、俺は再び外に転がり出た。
外では既に避難していた親父が待っていた。同じ攻撃は何度も通用しないということか。
農家パネェ。

「不用意だな。背後から声を掛ければ攻撃されて当然だろう」

暗殺者かよ。

「さて、家の中が落ち着くまで待つとしようか。そのころにはれみりゃ得意の料理も
できあがっているだろう」

確かに大量破壊兵器が家の中に満ち満ちている現在から、人間が生存可能な段階までに
希釈されるには、十分な時間があった。
それにしても何ができあがるのだろう。
パッと見に置かれていた材料は、玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、肉……そのような
ものだった。となると、ある程度の想像はつく。
問題は味だ。大体こういうパターンではとてつもなく不味いものが出てくると相場が
決まっているのだ。食えるのだろうか。

「美味そうに食べることだ。きちんと褒めるのだぞ、夫なのだからな」

考えを読んだように親父が言う。

「わかってるよ」

俺は素直に応じた。
嫁かどうかに関わらず、女の子を泣かせる趣味はない。一生懸命に作ってくれた料理を
否定してはいけないだろう。
──ただ、一つだけ祈りたくもある。人間誰しも限界はあるのだ。
あの屁のレベルに達していたら耐えられる自信がなかった。

しばらくの後、俺と親父は居間でれみりゃの料理を待った。

「ウルトラ上手にできたど~♪」

こんがり焼けたのだろうか。声の様子からして会心のできらしい。
とてとて。
小さな足を交互に出してれみりゃがやってくる。それぞれの手には皿。
その上にはれみりゃが丹精して調理した一品がある。
丸い台形に盛られた黄色みがかったそれは、

「ぷでぃんだどー! ぷっでぃ~ん☆」
「なぜ?!」

どういうことなの……ありえん。
肉と野菜でプリン。どんな錬金術を使ったのか。確かに特技ともいえる匠の技だった。
精進料理のように「見た目が肉」みたいなものかと思ったが、食ってみると、やっぱり
甘い。完全完璧なプリンだ。ぷるぷるとした食感。

「美味いな」

お世辞でなく気持ちそのままの感想を伝えると、れみりゃは登場時のダンスを再び
踊り出した。満面の笑みで手を回し、腰を振る。見ているこちらも嬉しくなるくらい
の喜びようだ。…………しかし、

「何の役に立つんだ、これ……?」

考えない約束だった。




頭上には満天の星空が輝く。その下で俺はしゃがみ込み、風呂たきをしていた。
新たな薪を風呂がまに入れると、煙の香りが漂い、手が強まる炎の熱を感じた。
火の熱さは夜風と対照的で、それが心地いい。いつもの感覚。しかし、今日は
別の温かさが隣にあった。

「うー☆」

俺と一緒にしゃがんで火を見つめているれみりゃ。家事をしているとき以外は
ずっと俺にくっついていて、そして今もこうしてくっついてきている。

「ゆっゆっゆ~の、ゆぅめぃじん~♪」

浴槽から響く調子っぱずれな親父の歌をBGMに、今日のことを回想した。
本当にいろいろなことがあった。
まず昼飯・晩飯がプリンだったというのが斬新だった。三食プリン。プリン祭りか。
明日からは別の献立にしてくれないと、いずれ糖尿病になるだろう。
掃除もなかなかすごかった。部屋のすみずみまできれいになった。というか、
思いっきり屁をして中の物全てを吹っ飛ばしたのだ。とてつもない威力だった。
塵の一つに至るまで家財道具ごと一掃された。
畑仕事で害虫を見つけ、それを吹き飛ばそうとしたのは事前に阻止できてよかった。
一事が万事、そんな感じで。
他にもあれやこれやに、なんだかんだで、ようやく一息ついたといったところだ。
総合して見れば「俺、何か悪いことしたか?」レベルの災厄が確変大当たりの一日だった。

「でも、ま」

隣のれみりゃ、その頭に手を載せる。れみりゃは「うー」と笑顔を返してきた。

「退屈はしなかったな」

平穏無事な生活を望んでいないわけじゃないが、親父と二人だけの生活を十年以上も
やってきて、何かしらの変化を求めるようになっていたかもしれない。
楽しかった──という気持ちはやっぱりあった。認めないといけないだろう。
明日がどんな一日になるか予想もできないが、少なくとも退屈はしないだろう。
そういう毎日をもたらしてくれたのは、間違いなくこいつだ。

「よろしくな、れみりゃ」

頭を撫でる。れみりゃは嬉しそうに体を揺らした。そういえば名前を呼ぶのは初めてだな、
と俺はふと気づいた。

「おーい、少し熱くしてくれー」

親父の声が投げかけられた。

「はいよ。……って薪がねえや。取ってくるか」
「だったられみりゃにお任せだどー♪」

力仕事は無理だろうと思ったが、れみりゃは立ち上がり、尻を風呂釜に向け……まさかっ。

ブーーーーーーーーーーーーッ

予想通りに思いっきりぶっ放した。
炎が屁に引火。

ドッゴォオォオオオオオオオオオオンン!!

大音響と共に風呂が大爆発した。バスガス爆発。
浴槽ごと夜空に吹っ飛ぶ親父が見えた。鮮やかな軌跡を描いて宙を駆ける。
それはあたかも一筋の流れ星のようで。
俺は願いを掛けずにはいられなかった。

──退屈でもいい。少しだけ平穏をください。



おわり


~ このSSを偉大な昔話「屁こき嫁」に捧げる ~

  • 合間合間に入る繰り返しのギャグ‥農家パネェw
    文章のレベルも高くとてつもなくクオリティの作品でした。
    ただ、れみりゃが屁こきキャラなのは個人的に凄く抵抗を覚え‥
    いや、面白いんだけどね。面白いだけに惜しいというか何と言うか -- 名無しさん (2010-01-12 22:49:57)
  • うーん、あまり好かれない設定ですか? -- 名無しさん (2010-01-21 18:13:34)
  • 横から悪いけど、設定云々は問題じゃない
    基本的に安易で露骨な下ネタや下品ネタは好き嫌い分かれるというだけ
    例えば東方キャラを扱ったギャグssで東方キャラが屁をするネタばかり使う話があったら、
    そのキャラが好きで下ネタが苦手な人は抵抗を覚えるのが普通
    ゆっくりでもそれは同じ。下ネタは好みが分かれる
    特にこのssの場合個人的には下品すぎに思った


    ただ、別にいいんじゃないの?万人受けしなくっても
    好みなんて本当にそれぞれなんだし、下ネタが好きな人だっているから -- 名無しさん (2010-01-21 18:31:23)
  • 屁フェチの俺歓迎w -- 名無しさん (2010-01-27 19:08:34)
  • やっぱり親父のほうが人口増加に貢献したほうがいいんじゃないか?w -- 名無しさん (2011-06-02 14:16:11)
  • 下品ネタなんかどうでも良くなるくらい、親父ぱねぇって気分になった。 -- 名無しさん (2013-08-04 11:42:00)
  • 農家パネェ
    懐収納法教えてほしい -- 名無しさん (2014-04-05 13:07:02)
  • れみりゃは見た目といい態度といい下品だから
    別にいいんじゃね?屁ぐらいなら -- 名無しさん (2014-05-12 00:06:35)
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最終更新:2014年05月12日 00:06