ゆっくりノワール3部作
第一部 れいむのキャベツ畑
ここはれいむのキャベツ畑。小さいながらも青々としたキャベツが並んでいます。
おや?よくみると青々としてるだけじゃなくアオムシもいっぱいいて虫食いの穴だらけ。
売り物にする訳じゃないから気にしてないんでしょうか?
「ゆふふ…解ってないようだね。気にしてないんじゃなくわざとアオムシさんにゆっくりしてもらっているんだよ!」
え?
「人間さんは嫌がるかもしれないけどアオムシさんごとロールキャベツにして食べるとゆっくりできるんだよ!!」
うわあぁぁぁ!!
「ゆふふ…明日の朝が楽しみだよ!アオムシさん。ゆっくりしていってね!!!」
次の日の朝
「ゆっくりした結果がこれだよ!!!」
アオムシはみんな孵化して蝶になり飛んで行ってしまっていた。
第二部 真相編
場面はれいむが収穫に入る前日の夜にさかのぼる…
アオムシたちが昼間たっぷりキャベツを食べてゆっくり眠っている畑の側の草むらからカサカサと音がする…
「アオムシさん…アオムシさん…ゆっくりしないで早くおきてね!」
「むにゃむにゃ…もう食べられないよ…」
「寝ぼけてないで早くおきてね!れいむに食べられちゃうよ!」
「ええっ!」
寝ぼけまなこをこするとそこにはゆっくりリグルが懸命にぽよんぽよんと跳ねている。
「他のアオムシさんたちも早くおきてね!」
リグルは触角を光らせ他のアオムシたちを起こす。
「さあ、ゆっくりしないで早く蛹になってチョウに孵化してね!」
そうしてアオムシたちは蝶になって飛んで行った。
「ゆっくりした結果がこれだよ!!」
涙目のれいむが叫ぶ。そんなれいむにリグルは
「何!?アオムシさんにキャベツを喰われ損?逆に考えるんだ、アオムシさんたちをゆっくりさせてあげられたと考えるんだ。」
「そうだね…むーしゃむーしゃ!しあわせー!!」
穴の空いたキャベツを頬張るれいむを何ともいえない笑みを浮かべて見つめるリグルであった。
第三部 完結編
またもや場面はアオムシたちが蝶に孵化した夜明け前にさかのぼる…
「蝶になったのはいいけどこれじゃもうこのキャベツ畑ではゆっくりできないね。」
そんな蝶たちにリグルは
「心配ないよ!リグルがゆっくりできる場所に案内するからゆっくりついて来てね!」
リグルに案内されて来た場所は花が整然と咲き乱れる場所だった。しかし…
「リグル、とてもゆっくりできそうな場所だけどここはお花畑じゃない?また食べられそうになったら…」
「ここはそんな心配はないよ!ゆっくりしていってね!!!」
「本当?」
「本当だよ!」
チョウたちはそれぞれの花に飛び、おいしそうに蜜を吸っている。
そんな蝶たちを見つめるリグルの他にもう一人のゆっくりがいた。
「いや~、リグルが呼んでくる蝶たちはよく働いてくれるべ。」
「ありがとう、のうかりん。これからもチョウチョさんたちがゆっくり出来るお花…いや作物を育てていってね!」
「もちろんだっぺ!」
モンシロチョウの幼虫であるアオムシはキャベツ農家にとっては害虫だが
成虫になったモンシロチョウは受粉を助けてくれる益虫である…
そのころのれいむ
「むーしゃむーしゃ!しあわせー!!」
お久し振りです、三部作とか言いつつ小ネタですw
もっちり
最終更新:2010年07月14日 10:29