好きになったら「好き」なんて意識して言えない。

 たまには野暮を承知で聞いてみたい言葉がある。
でないとそんなの関係ないと思ってるはずなのに、ちょっと不安になる。


「みんなー、おにいさんの事どう思ってる?」


「でっかーい!」(妹れいむ)
「あはは、れーむも大きくなるんだぞ~」

「なでなでじょーず!」(姉まりさ)
「うんうん、喜んでくれておにいさんもうれしいぞ~」なでなで

「あんちゃんすりすりへたー!」(妹まりさ)「う・・・や、やっぱなの?」

「まりさ、そんなこといったらかわいそだよー。ちぇんきにしないよー」(ちぇん)
「ちぇ…ちぇぇぇぇぇぇぇん!」

「らんは……(回想中)……にゃああああああああああ!!」(らんしゃま)
「おちつくんだよーらんしゃまー!」
「ははは、参ったねこりゃ・・・・はは」


 あ、あ・・・れ?なんか…かなり微妙な感じ?

よく考えると『でっかい』とか見た目だし。
まりさズのはなでなで・すりすりの評価だし。
ちぇんはもしかするとマジで気にされてないだけかもしれないし。
あー、それにらんしゃまどうしたら俺ともゆっくりしてくれるんだろう…と言うか今のは一体何時の俺がスイッチなんだ。

…ぅうっ…どうしよう死にたい、死にたくなってきた。

くいくい…


ふと服の裾が引っ張られる。

「…ん?」

裾の先をくわえていたのは7年の付き合いになる我が家のちび達のお母さん、まりさ。
その後ろに呆れたといった顔をしてソッポを向いているのがその旦那のれいむ、ちなみにこっちはかれこれ3年くらい。

「まりさ…れいむ……」
「元気出してね、大丈夫だよ、おにいさんがとってもやさしいのらんもわかってるよ」
「すこしは加減しな…後じつは強いのになくな」

まりさは一生懸命に優しいし、れいむは…結構丸くなったけど厳しい。

「そうだよね、皆とは色んな事がこれからあるんだもんね」

…ありがとう…ほんとありがとう。
でもやっぱり今聞きたいのはそういう深い事じゃないんだ。

そう、もっとシンプルな…


「じゃあみんな、おにいさんの事好きか嫌いかだとー?」

「そえなやにすきー!」
「なでなですきー!」
「すきなほー!」
「らいくゆーだよー」
「にゃ……きらいじゃな…ないよ?」


「うふふふ……あははは♪」

大丈夫!僕嫌われてない!こんなに嬉しい事はないね、明日もホームランだ!
よぅし今日はハンバーグにするぞぉ!


「おにいさん『も』みんなが大好きだよぉー!」

―淳也君…君はさびしい奴だな
「ほっとけェ…」



「だめだこりゃ…」


おしまい







おまけ

「ちくしょう…いつの間に来てたよ?
 あ!そうだ、ちびちゃんはこいつの事どう思ってる?」

「ゆっ?ゆ~…おにぃさん、きょーおやつなに?」
―水ようかんでも買ってくか…確か今日特売品だし
「ゆ!じゃあせっとくらいすきだよ!」
―4つセットは買わないぞ、バラで2つにしなさい


「…お前もっとさー、胃袋より心的な好感度上げなさいよ!許さないけど!あと買ってあげなさいよ!」
―なんなんだよ









あとがき
暑いですね…未だに扇風機だけの家は地獄だ…
いつもアニメとか漫画で好きなキャラはみんな片想いしてる子が多いのですが、「〇〇は俺の嫁」発言は自分が言うのは許せないタイプ。


by.とりあえずパフェ

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最終更新:2010年07月24日 20:37