小ネタ388 さくやのPAD

さくやは瀟洒なゆっくりだった。
ツヤツヤでまるまるしていて柔らかいほっぺ。
物を食べたり、笑ったりする時でも大口をあけたりせず楚々とした風情を崩さないさくや。
きめぇ丸はそんな瀟洒なさくやが好きだった。
もちろんそんなさくやをれみりゃもフランも大好きなのだが、唯一の不満はさくやがすりすりをしてくれない事だ。
れみりゃとフランはさくやの後ろから回り込むと挟み込みすりすりをした。
「「うー!さーくや!ゆっくりしていってね!!!」」
「ゆっ!?」
両側から挟み込まれアッチョンブリケのような顔になったさくやは何かを吐き出した。
「さくや…?」
見るとさくやのふっくらした頬はげっそりと痩せこけていた。
「うわああああああああ!」
れみりゃは悲鳴をあげた。しかもPADは川に落ちて流されて行った。
フランはどうしていいかわからず泣き出した。
「うわああん!さくやー!ごめんなさあああい!!」
フランとれみりゃは思わず叫び声をあげて逃げ出した。
「おお…さくや…」
悲鳴を聞いて飛んできたきめぇ丸はげっそりと痩せたさくやを見つめていた。
「知られたくなかった…」さくやは涙ながらに語り出した。
さくやは生まれつき痩せていて、すりすりをするとゴリゴリしてゆっくり出来ないと言われたこと。
みかねたさくやのお母さんが頬の中に入れるPADを作ってくれた事。
それからはゆっくりらしいふっくらとしたほっぺになって誰もが振り返る愛らしいゆっくりになれた事。
しかしあまり強くすりすりをするとPADがつぶれたりずれたりする事があるため
無邪気に激しくすりすりをするれみりゃとフランのような子供のゆっくりとはすりすりを避けていた事を語った。
涙に濡れるさくやの瞳を見つめながら話を聞いていたきめぇ丸は烏帽子についているポンポンを差し出した。
「おお…お食べなさいお食べなさい。」
「これをPADの代わりにしろというの…」
さくやはポンポンを口の中に含んだ。すると…

おや?さくやの様子が…

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  く7  / /  ,!   ,! /!  ノ`ヽ/´!   i
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  ノイ ハ/─ ∨ ,riiニヽ/| ハ Y   |
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   八!ヘ.         ノメハ/  | ,ハ i
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   [ンく_]       '.、[ンく_]'
   ∠_ハ          ノソ_)

おめでとう!さくやはヨコハマサクヤに進化した!

「おお、ゆっくりゆっくり」
もはやPADを必要としないゆっくりを手に入れたサクヤはれみりゃとフランにすりすりをした。
「うー!サクヤー!ゆっくりしていってね!!!」
今日もヨコハマサクヤときめぇ丸はお互いを見つめ合いながらゆっくりしている。

ちなみに互いの右斜め前にポジショニングするのが視線を合わせるコツである。

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最終更新:2010年08月10日 09:42